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14 鬼畜の『鬼』隊長
本当は、移動教室の時などに、騎士団の演習場を見るのが、好きだった。
模造刀と、模造刀がぶつかる音と、気合いを入れる声、喉から漏れる音、それら全てが、僕を惹きつけていた。
アーロン隊長がいて、声を張り上げている時などは、話の内容はどうあれ、姿を一瞬でも見られて、幸せな気持ちになった。
「おらぁ、気合い入れろ!○○○○蹴り飛ばすぞ。×××割られたくなかったら、△△△締めてやれ!返事は?」
「「「「「「「「はいっ。」」」」」」」」
「演習場10周、本気出していけよ。1秒でも俺から遅れたら○○○で△△△だから×××××だからな、気合い入れてやれ!」
「「「「「「「「「はいっ。」」」」」」」」」
いつも誰かが、泣かされているんだよね…。騎士科に入れられなくて、本当に良かったぁ。
「行ったね、陛下。お疲れ様、ラーラ。」
「ニコロ、ありがとう。あの、夜会ってなぁに?どんな事するの?」
僕の親友は、同じオメガのニコロ。魔術科のAクラスに、ゾネという婚約者がいるんだ。
2人とも、穏やかで、優しい人達なんだ。
ニコロは、将来、癒しの総合治癒サロンを開きたいらしい。
可愛いニコロなら、とても評判の、癒しのお店になりそうだね。
薬草抽出オイルによるマッサージと、香りによる治癒、それに、回復のお料理とお茶も出したいらしい。
この国の、新しい魔術をたくさん使った、お店だね。
きっと、素敵だね~。僕も常連になるだろうなぁ。
ゾネは、魔術科のAクラスだから、多分王宮の魔術省勤務かなぁ、、、?
この国の事は、あまり詳しく無いから、分からないけどね。
「新入生歓迎の夜会は、王立コピアーナ学園の全生徒が、強制参加の夜会だよ。1ヶ月間、続くらしいよ。学生は、制服姿で参加だって。1ヶ月間の、どこか1日でも、参加すれば良いみたい。」
「全員参加かぁ、、、」
「期間中、晩ご飯を、タダで食べられると、思えばいいよ。僕と一緒に行く?ゾネも一緒かも、しれないけど。」
「え?それって、僕、お邪魔でしょ?僕、お店も忙しいから、適当に出席して、終わらせちゃおうかなぁ。」
「邪魔では、ないからね。参加が心配なら、一緒に行こうね。ダンスと、食事と、おしゃべりを、するくらいかなぁ?それより、騎士科の剣術の授業を見に行くの?」
「えぇ~、やだよー。見に行ったら、求婚してるって、言われそうだしね。」
「ふふふ、じゃあさ、治癒魔法料理教室に、一緒に行かない?」
「あ、僕も行きたかった教室だよ。」
「良かった。じゃあ騎士科見学は無しで良いね。アイツら、いつも上半身裸に、首にタオルだし、誰かしら臭いしし、最低なんだよ。」
そうなんだ、、、ニコロは騎士が嫌いらしいなぁ。
この前、アーロン部隊長の事を『鬼畜の鬼隊長』って言ってたしねぇ、、、。
まぁ、、、分かるよ。あの怒声を聞くとね、、、。
演習場の、あの感じだと『鬼畜の鬼隊長』だよね。
鬼が二つ入るあだ名なのも、仕方ないかなぁ。
いつでも、怒ってて、怖いよね~。
僕は、森の中で暮らしていたから、たくさんの人がいる暮らしには、まだ慣れないけど、騎士科は、雰囲気が、独特な事は、分かった。
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