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38 変わらない日々
僕たちは、登校すると、学園の、保健室の隣にある、託児室に、ルルを預けるんだ。
「おはようございます。エマ先生、放課後まで、息子を、よろしくお願いします。」
託児室には、想像していたよりも、たくさんの子供達がいるんだ。それだけ、学生結婚が、多いって事だよね?
オメガと、アルファの番だと、どうしても、、、発情期があるからね。
学生を続け易くて、本当に、良かったぁ。
「はい、預かりましたぁ。ルルくん、パパ、ママに、行ってらっしゃいって、言おうか?」
「いってらっちゃい」
「ルル、大好きだよぉ。ママお勉強終わったら、お迎えに来るね」
「俺も訓練の前に、迎えに来るからな。ラーラも、ルルも、託児所で待っててくれ。一度、2人を家まで送るからな。」
「うん、分かったぁ、ありがとう。」
そこに、息を切らしたニコロが、息子を連れてやって来た。
「おはよう、ラーラ、ルルくん。アーロンさん。」
「おはよう、ニコロ、フランちゃん。あれ?ゾネは?」
「今、フランの荷物持って歩いてるよ。あそこ」
ニコロが外を指差して、答えた。
「ゾネなんか、永遠に、許さないんだから、、、。」
怒った顔の、ニコロが、ぼそりと、小さな声で、呟いた。
何があったんだろう、、、。気になるけど、メンタル弱々な僕には、親友の怒りの理由が、聞けなかった。
校門から、背の高いゾネが、自分のリュックを背負い、息子を、託児所へ預ける為の荷物と、ニコロの、カバンまで、持って歩いているのが見えた。
いつも通り飄々として、笑顔で、「おはよ」と、口を動かした。
ゾネ~~~!「おはよ」じゃ無いよぉ?
番が怒っている事を、まるで、気にも留めていない様に見える、その姿を見て、ふと、「騎士は番の尻に敷かれる事が多い」と、アーロンが言っていた事を思い出した。
でも、多分違うかな?尻に敷かれるんじゃ無くて、番に尽くしてくれる人が多いんだよね。みんな、優しいんだよ、、、。やりたい事やるけどね、、、。
「フランがね、ルルくんを見つけて、走って来ちゃったんだよ。大好きなんだね?ルルくんの事が。」
嬉しい事に、親友も、同時期に妊娠と、出産をして、一緒に休学と、復学をしていたんだ。
僕の息子ルルと、ニコロの息子のフランが、手をつないで託児所に入って行ったのを、ニヤけた親バカ笑顔で、見送った。
ゾネと、アーロンが、何か話しながら、校舎に向かって歩き出す。
あんなに、真剣な顔で、騎士団の、重要な話を、してそうだけど、きっと、悪巧みなんだろうなぁ。
「ゾネ、オイル良かったぞ?」
「そうですか、良かったです。新作もありますよ?」
あ、少し聞こえた、、、。嫌だぁ。また、変な事されそうだよ~。
視線をそらすと、イルとエルが、校舎から手を振っているのが、見えた。
復学前と変わらない日常があった。
「ニコロ、今日の、癒しと回復の薬草学、出るよね?」
「もちろん出るよ。ラーラも出るでしょ?」
「うん。難しい高等魔術理論より、薬草学が好きだから、、、単位取得は、薬草学で目指すよ。」
「僕もだよ。ラーラ、一緒に行こう?」
「うん。」
僕たちも、手を繋いで、教室に向かった。
きっと、ニコロとは、ずっと仲良くいられる気がするんだ。
「大好き、ニコロ」
「僕も、大好きだよ、ラーラ」
コピアーナ学園は、好きな授業に出て、出席数で、単位を取って卒業出来るんだって。
しかも、学年も卒業まで、変わらないんだ。最終学年で、単位を合わせるんだって。良かったぁ。
1人だけ、一年生を、もう一度って、言われたら、心が折れちゃうところだったよ。
個性的な人が、次々に育つ、この国ならではの教育だよね。
きっと、コピアーナ王国は、さらに、発展すると思うんだ。
謎の儀式も、残っていないしね?
「昨日ね、フラン相手に、薬草オイルのマッサージをしたら、すぐに寝ちゃったんだよ。」
「すごい!何そのマッサージ?知りたい。ニコロそのマッサージのやり方教えて?」
「うふふ、もちろん良いよ。休み時間に、やってあげるね。」
「実は僕もね、劇薬指定の新薬『正直薬』を開発してしまったんだよ。店頭には、置いていないけど、ニコロには、あげるね?」
「げ、劇薬?すごい!どんな風に使うの?」
「砂糖菓子だから、飲み物に入れても、そのまま食べても良いんだよ。内緒で飲ませても、良いし、同意の上で飲ませても良いよね?」
ふっふふふ、僕たちだって、逆襲しなきゃね?
「ゾネを問い詰める時に使って?」
「うわぁ。ありがとうラーラ」
復学後、アーロンは、魔物討伐部隊・部隊長を辞め、今は、第二騎士団の団長をしながら、騎士科卒業の単位を取る毎日なんだよ。
コピアーナ王国最強の騎士だし、ルルの扱いが、とっても上手いし、僕の扱いも上手い、とっても良い旦那さまなんだよ。
メンタル強めの、アーロンのお陰で、今では、番う事に、何を、あんなに悩んだのか、不思議なくらい、僕は、幸せに充実して過ごしているんだ。
『番ファーストの団長のアーロン』と、『世界一可愛い息子ルル』と、毎日幸せに暮らしているよ。
癒しと美貌の魔女リリーの子で、
S級冒険者のサー・シルベールの息子で、A級冒険者のレオナルドの弟で、
時の魔女ジェーンティー・マリー・ローデン・ネザ・フィンティー・キャンディ・シュガーおばばの弟子で、
呪い屋の、ラーラで、
ルルのお母さんのラーラで、
アーロンの番のラーラなんだよね。
全部で、僕なんだよ。
隣国に来て、アーロンと出会えて良かった。
「大好きだよ、アーロン。」
「あぁ、ありがとう。俺もだラーラ。」
ーーーあ、ジュリアス陛下が気になる?
僕が出産した後、泣いて騒いで、大変だったんだよ。
それでね、仕方なく、取り巻きAがお妃候補を集めて、夜会を開催したんだよ。
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