彼女の世界は

藍華

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大切なこと。

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 精霊たちは、まだ赤ちゃんだったハンナにどうして自分たちがハンナを育てる事になったのか。

 ことの経緯をハンナに伝えました。

 「 ハンナ。 あなたは、五年前のある新月の日に、ここトラヴィスに大きな光りと共に包まれて、私たちの所へ降りてきたんだよ。」

 「 その赤ちゃんは、女の子で生まれたばかりそうだが、元気いっぱいで、髪は金色のふわふわで肌の色は白く、瞳は綺麗な、、、空の青に近くてそれに薄い緑色が入っていたよ。」

 「 そう。」
 「少し、成長して大きくなったけどハンナだよ。」

 「 すぐにわかった事だが、もうハンナにもわかってもらいたい。」

 「 ハンナには、今の木の魔法以外に加護があるんだよ。」

 「 この国を治める人と同じ加護だよ。」

 「 そう。 王様と同じ血が流れているよ。」

 「 王様とハンナにしかない加護は、金の属性で金の精霊からもしくは、加護持ちから魔法の操り方を直接教えてもらうとされている。
 王様は、先代の王に教わったようだ。」
 「 金の精霊は、王都に住むとされている。」
 「 だが、ハンナは、木の力を今より、上手く使えるようにならなければ、力が多く集まりやすい王都では、二つの力により暴発してしまう。」
 「 私たちでも、大変危険なんだよ。」
 
 「 ハンナの本当の家族は、王様なお父さん、、、、お母さんも、、、お兄さん、、、もいるから。」

 「 まだ、逢えないけれど、その時がきたら必ず、逢いに行こうね!」

 「 できれば、魔法が暴発しないように早めの方がいいんだが、、、。」

 ハンナに聞こえないくらいの呟く声でいった。

 「 大丈夫!心配しないで!」

 「私たち精霊もずっと、ハンナと一緒だよ。」

 ハンナは、急に家族がいると知らされて、自分の状況がいまいち掴めずにびっくりしていた。

 「 家族のこと。自分の魔法のこと。」

 「 ゆっくりでいいから教えて!」

 「 まずは、家族のことから。」

 トラヴィスにきてから、ハンナに家族は精霊だけだと思っていたので、どんな人たちか、気になりはじめた。

 かなり、寂しい風評だが、ハンナは、あの生まれた日からは、探す事が困難な場所「トラヴィス」に、大きな光りとともにいったために、加護の導きの光りとされ、なくなったことになっていた。

 王は、騎士隊を向かわせ、自ら行くも見つからず、魔術師の手により居場所がわかるも、入れず。
 皇子(ハンナ兄)は、生まれてくる前から楽しみにしていたので、ずっと探している。
 王妃は、あれからまだ悲しみにくれているが、 大切な宝(子ども)がみつかると、信じている。
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