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始まり
家族の対面
しおりを挟むむにゃ。 むにゃ。
ねむい。。。
「旦那様のお帰りです。」
扉から、執事がはいってきた。執事と何やらお母さんが話している。
「よろしく。」
「かしこまりました。」
お母さんは、この部屋(俺の部屋)に旦那様を連れて来てもらう様に伝えた様子だ。
しばらくすると、普段静かな屋敷がバタバタと騒ぎだす。
ガタン!!
バタッ !
バタバタバタバタッ!!!
その音が、こちらに大きく近づいてくるのにびっくりした。
音が止まった!
お母さんがくすくすと笑っている。
俺とお兄ちゃんは、全くなんで笑ってるか理解できない。
トントントン。
ガチャンッ。
「どうぞ。」
「失礼するよ!」
なんか、見た事のないおじさん???がいる?
でも、お兄ちゃんに似てる瞳の色だ。
誰だ?「あぅ?」
お母さんは、まだくすくすと笑ってる。
俺は、お兄ちゃんの方を見ると何かびっくりした顔をしてる。
「え。お父様?」
「え?」
なんだか、お兄ちゃんは、いつもより、素っ気ない態度をしている。
お兄ちゃんもかなり久しぶりの再開だったらしく顔もおぼろげになっていて、覚えていないに等しいんだ、、、。たぶん
。
何故ならお父さんは、夜には、お仕事が早めに終われば帰っていたが、二人が寝静まった頃に顔を見るだけで、これ以上に今は、早く帰れないそう。
お仕事の目通しがたたなければ、王宮の自室で仮眠をとる。
そんな、毎日を送っている。
それも家族の為、みんなの為なのかな?
お父さんが倒れちゃうよ。
お父さんは、二人の表情をみて最初は可愛く愛らしく思っていただけだが、産まれた次男は、会ってないに等しい位。
父親の存在が理解できないのは、悲しい。
しかし、父親として解ってはいたが、長男までも、、、とは実につらい。
お父さんがボソボソと独り言をいっている。
「最近、会話をしたのはいつだろう、、、。やばい、仕事ばかりで顔を忘れられても、拗ねられても仕方ない事を自分は、している。」
「あー。どうしたら!」
「いや!仕方ないんじゃない!」
「これが、今の私の厳しい、現実だ。」
お父さんは、お兄ちゃんを抱きしめそのまま俺を抱っこする様に二人を抱きしめた。
お母さんもすっと三人の輪の中に入り、ぎゅっと三人を抱きしめた。
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