安全第一異世界生活

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コルドナ辺境拍領

180話 愛しいハワワの愛で方・構い方

『ハワワ』と時折トーさんの頭から声がする。真っ黒でふわふわなトーさんの頭の上に真っ白でフワフワな新しい家族のハワワが居る。
森で泣いている所をコーくんとウハハが連れ帰って来て、トーさんに引き合わせたらトーさんが常にハワワを側に置くようになった。というかトーさんの頭の上だと泣き止むことが多いからそうなったんだけど、たまにコーくんやウハハがトーさんの肩に乗って、ハワワの様子見をしている。皆が皆、年下の弟妹を思いやるような温かい目をしていることに心が温かくなる。
そんな【ハワワ】は鑑定で

ハワワ【ケセランパサランの神獣】生後7日 
側に置くと笑顔になる。笑顔大事。

うん。笑顔は大事だけども…それよりも神獣と出ているのだ。要はウハハと同じように雲の上からやって来たんだと思うんだけど、何ができるって事も無く、弱く寂しん坊でハワハワ泣いては、家族から元気づけられている。ただハワワを見てると、皆笑顔になる。鑑定結果からも、そう言う存在らしい。
見た目はゴルフボールぐらいの大きさの綿毛のようなふわっとした毛玉。良く見ると漢字の八の字の様な眉毛がありショボショボお目目がある。
鳴き声は「ハワワ」怖いとき、ビックリした時、泣きたい時。ひっくるめハワワと泣いている。
森で狐に転がされ、一角ウサギに角先でつんつんされ、フンコロガシに転がされ泣いていたそうだ…コーちゃん&ウハハ談
神獣なのに弱すぎない?そう思うのは私だけだろうか?そして生後7日…なんの庇護も無く良く生きて来れていたなと思うのは間違いなのだろうか?

***
「みんな~ご飯できたよ!手を洗ってきてね」

「「「はーい」」」

皆が席に付く。ご飯は住む込みのノンナさんも一緒に食べる。おかげでたまに薬膳料理が出来上がったりするのも楽しい日々、今日の献立は、
●トマト煮込みハンバーグ
●薬草入りの野菜サラダ
●そら豆の含め煮
●きゅうりの冷製スープ
これにパンをお好みで。お野菜たっぷりで栄養満点の献立なんだけどな…
私は視線をトーさんの頭の上のハワワに向けると、視線に気づいてか、トーさんが頭の上に乗っけていたハワワをテーブルの上に置く。その周りには小皿がいくつか置いてあるんだけど…今日は献立の料理をひとかけづつ、小皿に置いている。
残念な事に今の所惨敗で、ハワワ何も食べないんだよね…
私は大きなため息をつく。夏野菜は一通り全部試して、牛乳も飲まなかった…このままじゃあ弱って行ってしまう…どうしよう…
ハワワが何を食べるのかが分からないんだよね…
みんな自分のご飯を食べながら、ハワワの動きに視線が集まる。
前に行っても小皿、後ろに行っても小皿にしてご飯で囲んでみたんだけど…

『ハワワー』
『ハワー』
『ハワワワワ』

動くたびに、困惑しながらお皿に置いてあるものに驚き小さな悲鳴を上げていっている…今夜も戦果を得ることが出来ないかもと自分の食事を食べ始めた時、皆が息をのむのが分かって目線をハワワに戻すと、ソラ豆の含め煮に近寄ってもぐもぐし始めた。ハワワが我が家に来て、初めて食べている姿に皆感動してる。そら豆の含め煮…生の時は見向きもしなかったんだから何か意味があるのかな…
触感?それとも甘味?私はそっと席を立ち、今日買ってきたフルーツのモモモを向き始めた。それを小さく切りハワワの小皿を追加する。すると出されている小皿の中で一番甘いモモモのお皿にそそそっと近づいたハワワが、先ほどよりも勢いよくもぐもぐと身体全体を揺らす。
ハワワは甘いフルーツを食べるのか!!それが分かった事に皆で万歳ををしてハワワを怖がらせてしまった。失敗失敗。
翌朝から甘味があるフルーツをいくつか並べてどれが良いか検討をはじめた。それで分かった事は、柑橘系は苦手で、甘みの強いフルーツが好き。以外にもスイカも食べるのに笑ってしまった。しかも主ろ半分で、カットしたスイカとそのスイカに軽く塩をかけたものを置いたら、塩かけスイカを完食したことに皆で感動した。スイカ食べた後…クリーンかけるまで、ハワワの口周りが赤くやばいものを食したかのように染まる所も皆の癒し時間。そんな我が家の皆に大切されているハワワだけれど、ただの迷子だったらしい事が判明した。

***
「あ!なんか頭の中で声がした」

「レベルが上がった?ステータス確認きちんとしておいた方が良いぞ」

「はーい」

久々に自分のステータス確認して備考欄を確認したら、メッセージが更新されていた。

備考:迷子の神獣の保護ありがとうございました。天界にたまに小さな穴が開いてしまうのです、そこから下界に落ちてしまったようで、まだ力が無い個体で神獣仲間がとても心配しておりました。皆さんがとてもかわいがってくれているみたいで安心しました。その子も懐いている様子で安心しました。偏食が気になりますが、これからもよろしくお願いします。何かありましたら、ウハハに伝えてください。ウハハにはハワワとある程度、意思疎通が取れる様にしておきますね。何の力もない幼い神獣ですが仲良くしてあげてくださいね。

私はウハハを見て、

「ハワワって何食べれるの?」

ウハハは私の言葉にビクッとしながら、ゆっくり返事をした。

「トーさん、まりょく、食べ、てる」

「へー魔力以外は?」

今度の質問には目をキョロキョロさせながらバツが悪そうに返答する。

「な…なんでも、た、べるよ…」

「ふーん。そう」

その日からしばらくハワワのご飯は、ゆでた豆が出された。甘いモノ厳禁。一皿食べることが出来るまでずっと続いたのだった。偏食ダメ絶対。
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