安全第一異世界生活

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コルドナ辺境拍領

200話 子爵令嬢マリエルの黒歴史②

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私の慌てぶりに、一緒に来ていたオーブリーとジョスに理由を問いただされ―――説明したら、

「はぁ!叔父さんのモノを勝手に持ってきたのかよ!!何やってんだよ」

ジョスが大声で怒鳴って来た。そんなジョスの横でオーブリーは考えながら、

「ピッコモンキーは悪戯好きで有名なんだ…この辺りならどの辺に住んでいるんだろう…」

そう考えながら話をした。その言葉にジョスはギョッとして、

「探しに行くのか?ピッコモンキーって魔物だろ。俺たち3人で大丈夫なのかよ…」

「見た目的に強そうには見えなかったけど…」

「ピッコモンキー自体は強くないよ。ただ結構群れて暮らしているってだけで…この辺りの生息地がどこだろう…」

私たちは言い合った後、沈黙した。そんな魔物の生息地なんて気にしていなかった。魔物=ジャルの森という考え方だ。流石にジャルの森には私達だけで行くのは無理だし…違う場所に生息してるかもしれないし…途方に暮れているときにジョスが「良い事思いついた!」というように出した案。

「魔物の事はあれだ、冒険者ギルドで聞けばいいんじゃないか?」

「場所があれだったら、私のお小遣いで1日護衛を雇えないかな…」

「今日これから夕方だから無理だろう…明日朝一に冒険者ギルド行ってみよう」

私たちは妙案だと3人納得して明日冒険者ギルドへ行く事、私はお小遣いを用意しておくことを約束してこの日は帰宅した。

***

翌日冒険者ギルドに向かいながら私は昨夜あった事を二人に話す。

「お母さまが、次お兄様が帰省した時、家族写真を撮ろうって。それをお父様に持っていてもらおうって言うの。いきなりそんなこと言うから意味が分からなくて、それよりも私の頭の中はペンダントでいっぱいだったのよ」

「へー高級魔道具を使用する奴じゃん。いいねー流石騎士団長様のおうちは違うね」

「そう。お父様は凄いのよ」

私は自慢げに言うと二人にジト目でみられたけど気にしない。そうこう話していると冒険者ギルドに着いた。いっぱいの人が出入りしている。結構女性も多い…周りを見ながら入ると、一瞬室内がシンと静まり、空気が凍るように止まった気がした。ただそれも一瞬で、ざわざわと騒がしくなっていき、私はギルド内を見回して、思ったより広い空間にいっぱいの人が居る。まずどうしようか…
内心ドキドキしながらキョロキョロしていると、掲示板から少し離れたところに私と同い年…か少し下くらいの少年、少女が居た。私たちは何か聞けないかなとそっと近づいて行った時、そこから二人の会話が聞こえた。

「だからーアタシは可愛い従魔が欲しーって思ってるんだけどー、可愛い子いないのよー購入するには高すぎてアタシたち孤児には買えないでしょぉー」

女の子は可愛い猫耳がついた帽子を被って、頬を膨らませている。少年はその顔を見慣れているのか、軽く笑って流している…会話からこの子達は孤児なのか…

「従魔か…このあたりだとピッコモンキー辺りがかわいくて良いんじゃないか?最近近くで見かけるって話を聞くぞ」

「え―――、ピッコモンキー可愛いけど悪戯好き過ぎて従魔には向かないって有名じゃん。私じゃ、きちんと調教できないとトラブルの元だもーん」

「そうか。まぁそうだよな――僕が昨日見かけたピッコモンキーも、手に金色に光る何かを持って駆けて行っていたな。取られた人かわいそうだよな」

私たち3人はその話を聞いた途端、少年の肩や手を掴んでいた。

少年と少女は二人してびっくりしていて、周りがざわめいていた。少年はすぐに

「ミト今日は冒険は休みだ。帰ってろ」

少女にそう言うと、少女は戸惑いながら頷いてその場を去った。そして少年は私たちを見て、顔をしかめ口を開いた。

「突然なんでしょう?」

先ほど少女と話していたよりも低い警戒をした声、この子は孤児なのに貴族である私たちに何なのその言い方。私はむっとして、

「ちょっと一緒に来てちょうだい」

不機嫌にそう言うと、少年の腕を掴んでいたジョスがそのまま少年を連れて行こうとした。オーブリーは「え?」っと戸惑いながら立ち尽くしていた。

その時、少年に何かが飛びついた。

見ると黒髪の可愛らしい服を着た、小さな少女と幼児は、孤児の少年にしがみ付いていた。なに…この子達、そう思った瞬間、

「アルマ兄ちゃん、待たせてごめんね!今日は薬草どこに取りに行くの?コーくんも私も楽しみだったの」

幼子の鈴を転がすような声が室内に響いた。室内は一気に静まり返った。
オーブリーが一気に変わった空気におののきながら周りを見回している。私は少年にくっついた幼子から目が離せない…。
少女はニコニコしながら孤児の少年を見上げていた。その横で小さな子供もニコっと見上げている―――可愛い。

「おぉ!ちゃんと来れて、えっ、偉いなカナメ。コー…くん、今日はウルラ草原まで行くけど昼は持ったか、持ってなかったら屋台で買おうな」

先ほど私たちに向けた皺を寄せた顔が、お兄さんらしい顔つきになっている孤児の少年。オーブリーがジョスに少年の腕を外すように伝える。ジョスは周りから音が無くなっているのにその時になってようやく気付いた。「チッ」っと舌打ちしたジョスは孤児の少年の手をようやく放し、孤児の少年や少年にくっついている少女と用事を睨みつけた。少女は孤児の少年にニコッと笑いかけ

「はーい。私師匠のお昼預かってるの。ちょっと待って」

そう言って孤児の少年の手を引きながら少女は、ギルドの受付に行き、受付に話しかけた。

「おはよーございます。ナギ師匠はいますか?トーさんからお昼渡すように頼まれました!」

「あら、偉いわね。烏さんのお使いなのね。良かったら奥の部屋で待っていて。少ししたらナギさんも空くと思うから」

「アルマ兄ちゃん、師匠が来るまでお部屋で待とう。その間一緒に数の勉強しよう」

「おぉおお。そうしようか」

孤児の少年はチラリとこちらを見るなり、視線を逸らし受付嬢に案内される部屋に入っていった。それを見送り、少年たちが居なくなったギルドのホールの空気が重くなったと感じた。オーブリーが戸惑い、ジョスが眉間に皺をよせ、私は無言。内心はこの針の筵の様な視線に倒れそうなんだけど…ピッコモンキーの情報を聞くまで下がれないと思い少年たちが入った部屋に視線を送っていた。すると私の視線を遮るかのような大きな壁が現れた…壁?
見上げたら凄い威圧を放っているニコニコ顔のおじさんが立っていた。
私もジョスもオーブリーも、おじさんの顔を見た途端
「ひっ!!」と小さな悲鳴を上げた。
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