159 / 2,518
第159話 技能集団首領の実力
しおりを挟む
「ばーさんがよく言う。全力で抵抗しろよ、じゃないと俺の実力は測れないぞ」
俺とリンドは臨戦態勢に入る。
リンドは手を開いたり握ったりしている。
突然、武器、ウォーハンマーとでも呼べばいいのだろうか? 鉄製の長い柄に頭の部分に片方は金づちのように叩く場所、もう片方に円錐状の突起がついているタイプなのだが、サイズがデカい。パッと見た感じ五十キログラム以上あるんじゃないかと思うような超重力級の武器だ。
「あんたは武器を出さないのかい? その腕についてるやつの中に入ってるんだろ?」
「まぁ確かに入っているけど、今のところ俺に武器が必要とは思えない。武器を抜かせたいなら頑張ってみな」
「減らず口を叩く若造だね。後悔しても知らないっよ」
よ、といった瞬間に十メートル程あった距離が一気に縮まる。
初撃は、突進の勢いに合わせて放たれたウォーハンマーの横なぎ。
受け止めれる気がしなくもないが、ここは無難にしゃがんで回避する。リンドはウォーハンマーの勢いを利用してしゃがんだ俺に蹴りを放ってきた。かわせないと判断した俺は、腕をクロスにして蹴りを防いだ、が体勢が悪く踏ん張れなかったためゴロゴロと十メートル程回転して移動していた。
「ったく、あぶねえばーさんだな。手がしびれたぜ」
「余裕こいてるからそういう目にあうんだよ。わかったなら武器を出しな」
「確かに油断していたな。だけど俺のメインウェポンを出す必要性は感じないっな」
お返しとばかりに、な、といった瞬間にリンドとの距離を詰める。素手相手ではないのでフェイントや駆け引きなどはせず、一切の躊躇なしにフックぎみに右手をふりぬく。
リンドはウォーハンマーの柄を俺の肘に引っ掛けて攻撃を止めたが、俺の体の勢いはまだ止まっていない。そのままの勢いで左手でボディーブローを放つ。
ガキーンッ
金属を叩いたような音がして、リンドが三メートル程宙を舞った。拳を保護しているはずなのに、
「痛っ、なんだその服、鉄板でも仕込んでたのか? しかもただの鉄板じゃないな。おそらくミスリルクラスの何かを仕込んでるな。グローブつけてなかったらさすがに拳痛めてたな」
「なんて坊やだい。確かにミスリル製の合金を仕込んでるけど、変形させるなんて馬鹿げてるね、武器ださないんじゃなくて武器の必要ない格闘家系の人間だったとはね、やってくれるじゃない」
「あんたは何か勘違いをしているな、俺の本領は素手じゃないのにな」
会話の最中にも攻撃の応酬は止まらない。
リンドは大振りで上段から振り下ろし、地面に小さなクレーターを作った直後に跳ね上げ回避した方向へ円錐の部分を向けてくる。流石にこれは本気で殺しに来てる気がするが、まだ甘い攻撃だな、手を抜いてるのか?
肉体活性でブーストし、さらに付与術で全身に土属性を付与して、柄を左手でつかみ受け止める。抑えたまま顔面に向かって右の拳をふりぬく。リンドは辛うじて避けるが頬に傷ができた。この戦闘初の外傷だ。
俺を前蹴りで突き飛ばし距離をとったリンドは、ウォーハンマーをしまい両手に片手の鈍器を取り出す。いわゆるメイスと呼ばれるものだろうが、先端部分が凶悪だ。トゲトゲになっており殴られればただじゃすまないだろう。どうするか悩んでいると、外野から
「姉御っ! それは大人げないぞ! 相手を殺す気か!」
等とヤジが飛んでいる。
「黙りな! 私に挑んでくる勇気のない玉無し共! 久々に本気になれるんだ、邪魔したらタダじゃおかないよ」
俺相手に超重量級の長物は不利だと察し、話の内容を聞いていると本来の戦闘スタイルになったのだろうか? 二刀流や双鞭とかは聞いたことあるが、双鈍器使いっていうのは聞かんな。
「私も本気になったんだ、出し惜しみしてると大変なことになるよ」
リンドは軽々と持っている武器を器用に操り、左右からの連撃を放ち足技も交えて攻撃してくる。
リーチの問題で不利になった俺は、攻めきれずにいた。蹴りに対しては先読みし足の裏で脛を受け止め不発にさせていたが、両手に持っている鈍器は片方を抑えれば回避が非常にしづらくなるため、回避の一方だった。二分程しのいでいると、
「そろそろ本気を出したらどうだい? 攻撃の手が無くなっているようだけど、大丈夫なのかい?」
右の鈍器をかわし接近して殴ろうとしても、左の鈍器が俺を襲ってきて、回避して回り込もうとしても振り切ったはずの右の鈍器が俺を襲ってくるため、距離をとって回避せざるを得ない。ウォーハンマーだった時とは明らかに動きが違う。さすがに余裕ができる程の状況ではなかった。
それにしても、この人レベルいくつなんだろうな? レベル二八三で能力向上を持って肉体活性を使っている俺と、互角以上にやりあってるんだからな。フレデリクの街で襲われたあいつらより上か?
リンドの攻撃が多彩なので攻めあぐねていた俺は、攻め方を変える事にした。身を低くして下半身を重点的に攻撃する方法に変えた。
リンドは振り下ろしと、タイミングを計ってからの振り上げ、かがんでからのなぎ払いしかできなくなり苦い顔をしている。
不利になる状況が減ったとはいえ、俺の攻撃意図がばれてしまったので簡単に防がれてしまう。流石に生身の状態じゃこれ以上攻めきれないな。
「どうしたんだい? 左頬にかすって以来まともに攻撃ができてないよ? 強がって出し惜しみしてる場合じゃないんじゃないか? 本当は素手が本領だってばれてるんだから諦めな」
「ったく、口の減らないばーさんだな。そもそも素手でも均衡を保てる相手に、俺が人前で本領を発揮するメリットがない。だけど攻め切れていないのは同感だ。少し本気を出すから意識を手放すなよ」
改めて肉体活性のスキルを魔力でブーストし、今度は雷属性を全身に付与する。雷がつかさどるのはスピード……
様子が変わった俺を見て、守りの構えをとったリンドは目を見開く。
意識していたのにギリギリガードが間に合った状況に驚いたのだろう。俺は単純に距離を詰め突きを放っただけだ。フェイントもなしの真正面からの攻撃で、不意打ちに近い状況ではなったのに防がれたのには驚いた。多分次は真正面からの攻撃なら簡単に防ぎそうだ。
「なんだねその速度は? 到底人の出せるスピードじゃないと思うんだが」
俺は答えずに、魔力をさらに流しブーストしていく。後先考えないでいいからできる裏ワザとでもいえばいいのだろうか? 肉体活性のブーストって魔力消費が酷いんだよね、だから瞬間瞬間で切り替えながら使用する必要があるけど今はそうじゃない、常に全力だ。
確実に相手を上回っている俺は、殴る蹴るのラッシュを行う。辛うじて受けているリンドには着々とダメージが溜まっているようだ。
焦りは無いがジリ貧になっている悔しさがみられる。恐らくこのまま攻めれば決定的なダメージを負わせることができるだろう。とりあえず、ボコボコに殴っているので気持ちの発散はできた。
「なぜ攻撃をやめた? あのまま行けばあなたの勝ちでしょ?」
「俺は勝つことが目的じゃない。馬鹿にされたこの娘たちに謝らせたかっただけだ。ボコボコに殴れたし気も晴れた。もし勝つことにこだわるなら、初めから自分の得意な武器で攻めるさ」
「本当に格闘がメインじゃないのかい? お嬢ちゃんたち、失礼な態度を取って申し訳なかった。どうか許していただけないだろうか?」
態度が急変したな。悪い人間ではないのだろう。普通なら奴隷に奴隷って言って何が悪いって話だし、奴隷を持っている人間に嫌悪感を抱いてもおかしくないもんな。幼女組はよく分かってなかったが、俺が謝らせることが目的で、リンドが謝ったから特に気にしている様子は無かった。
「単純な格闘センスだけなら、ここにいるシェリルの方が圧倒的に高い。まぁ謝ってくれたし今回の事は水に流そう。とりあえず、俺がここに来た理由を説明したいのだが?」
「そんなのは後だ! 野郎ども宴の準備をしな! あんたもさっきの酒を出してくれよ。今から飲むよ!」
俺の話は後回しにされた。それにしてもまだ昼にすらなってないのに酒を飲むのか? さすがドワーフとでもいうべきか? 娘たちに無線で連絡をしてキッチン馬車と追加の酒を持ってきてもらう事にした。
俺とリンドは臨戦態勢に入る。
リンドは手を開いたり握ったりしている。
突然、武器、ウォーハンマーとでも呼べばいいのだろうか? 鉄製の長い柄に頭の部分に片方は金づちのように叩く場所、もう片方に円錐状の突起がついているタイプなのだが、サイズがデカい。パッと見た感じ五十キログラム以上あるんじゃないかと思うような超重力級の武器だ。
「あんたは武器を出さないのかい? その腕についてるやつの中に入ってるんだろ?」
「まぁ確かに入っているけど、今のところ俺に武器が必要とは思えない。武器を抜かせたいなら頑張ってみな」
「減らず口を叩く若造だね。後悔しても知らないっよ」
よ、といった瞬間に十メートル程あった距離が一気に縮まる。
初撃は、突進の勢いに合わせて放たれたウォーハンマーの横なぎ。
受け止めれる気がしなくもないが、ここは無難にしゃがんで回避する。リンドはウォーハンマーの勢いを利用してしゃがんだ俺に蹴りを放ってきた。かわせないと判断した俺は、腕をクロスにして蹴りを防いだ、が体勢が悪く踏ん張れなかったためゴロゴロと十メートル程回転して移動していた。
「ったく、あぶねえばーさんだな。手がしびれたぜ」
「余裕こいてるからそういう目にあうんだよ。わかったなら武器を出しな」
「確かに油断していたな。だけど俺のメインウェポンを出す必要性は感じないっな」
お返しとばかりに、な、といった瞬間にリンドとの距離を詰める。素手相手ではないのでフェイントや駆け引きなどはせず、一切の躊躇なしにフックぎみに右手をふりぬく。
リンドはウォーハンマーの柄を俺の肘に引っ掛けて攻撃を止めたが、俺の体の勢いはまだ止まっていない。そのままの勢いで左手でボディーブローを放つ。
ガキーンッ
金属を叩いたような音がして、リンドが三メートル程宙を舞った。拳を保護しているはずなのに、
「痛っ、なんだその服、鉄板でも仕込んでたのか? しかもただの鉄板じゃないな。おそらくミスリルクラスの何かを仕込んでるな。グローブつけてなかったらさすがに拳痛めてたな」
「なんて坊やだい。確かにミスリル製の合金を仕込んでるけど、変形させるなんて馬鹿げてるね、武器ださないんじゃなくて武器の必要ない格闘家系の人間だったとはね、やってくれるじゃない」
「あんたは何か勘違いをしているな、俺の本領は素手じゃないのにな」
会話の最中にも攻撃の応酬は止まらない。
リンドは大振りで上段から振り下ろし、地面に小さなクレーターを作った直後に跳ね上げ回避した方向へ円錐の部分を向けてくる。流石にこれは本気で殺しに来てる気がするが、まだ甘い攻撃だな、手を抜いてるのか?
肉体活性でブーストし、さらに付与術で全身に土属性を付与して、柄を左手でつかみ受け止める。抑えたまま顔面に向かって右の拳をふりぬく。リンドは辛うじて避けるが頬に傷ができた。この戦闘初の外傷だ。
俺を前蹴りで突き飛ばし距離をとったリンドは、ウォーハンマーをしまい両手に片手の鈍器を取り出す。いわゆるメイスと呼ばれるものだろうが、先端部分が凶悪だ。トゲトゲになっており殴られればただじゃすまないだろう。どうするか悩んでいると、外野から
「姉御っ! それは大人げないぞ! 相手を殺す気か!」
等とヤジが飛んでいる。
「黙りな! 私に挑んでくる勇気のない玉無し共! 久々に本気になれるんだ、邪魔したらタダじゃおかないよ」
俺相手に超重量級の長物は不利だと察し、話の内容を聞いていると本来の戦闘スタイルになったのだろうか? 二刀流や双鞭とかは聞いたことあるが、双鈍器使いっていうのは聞かんな。
「私も本気になったんだ、出し惜しみしてると大変なことになるよ」
リンドは軽々と持っている武器を器用に操り、左右からの連撃を放ち足技も交えて攻撃してくる。
リーチの問題で不利になった俺は、攻めきれずにいた。蹴りに対しては先読みし足の裏で脛を受け止め不発にさせていたが、両手に持っている鈍器は片方を抑えれば回避が非常にしづらくなるため、回避の一方だった。二分程しのいでいると、
「そろそろ本気を出したらどうだい? 攻撃の手が無くなっているようだけど、大丈夫なのかい?」
右の鈍器をかわし接近して殴ろうとしても、左の鈍器が俺を襲ってきて、回避して回り込もうとしても振り切ったはずの右の鈍器が俺を襲ってくるため、距離をとって回避せざるを得ない。ウォーハンマーだった時とは明らかに動きが違う。さすがに余裕ができる程の状況ではなかった。
それにしても、この人レベルいくつなんだろうな? レベル二八三で能力向上を持って肉体活性を使っている俺と、互角以上にやりあってるんだからな。フレデリクの街で襲われたあいつらより上か?
リンドの攻撃が多彩なので攻めあぐねていた俺は、攻め方を変える事にした。身を低くして下半身を重点的に攻撃する方法に変えた。
リンドは振り下ろしと、タイミングを計ってからの振り上げ、かがんでからのなぎ払いしかできなくなり苦い顔をしている。
不利になる状況が減ったとはいえ、俺の攻撃意図がばれてしまったので簡単に防がれてしまう。流石に生身の状態じゃこれ以上攻めきれないな。
「どうしたんだい? 左頬にかすって以来まともに攻撃ができてないよ? 強がって出し惜しみしてる場合じゃないんじゃないか? 本当は素手が本領だってばれてるんだから諦めな」
「ったく、口の減らないばーさんだな。そもそも素手でも均衡を保てる相手に、俺が人前で本領を発揮するメリットがない。だけど攻め切れていないのは同感だ。少し本気を出すから意識を手放すなよ」
改めて肉体活性のスキルを魔力でブーストし、今度は雷属性を全身に付与する。雷がつかさどるのはスピード……
様子が変わった俺を見て、守りの構えをとったリンドは目を見開く。
意識していたのにギリギリガードが間に合った状況に驚いたのだろう。俺は単純に距離を詰め突きを放っただけだ。フェイントもなしの真正面からの攻撃で、不意打ちに近い状況ではなったのに防がれたのには驚いた。多分次は真正面からの攻撃なら簡単に防ぎそうだ。
「なんだねその速度は? 到底人の出せるスピードじゃないと思うんだが」
俺は答えずに、魔力をさらに流しブーストしていく。後先考えないでいいからできる裏ワザとでもいえばいいのだろうか? 肉体活性のブーストって魔力消費が酷いんだよね、だから瞬間瞬間で切り替えながら使用する必要があるけど今はそうじゃない、常に全力だ。
確実に相手を上回っている俺は、殴る蹴るのラッシュを行う。辛うじて受けているリンドには着々とダメージが溜まっているようだ。
焦りは無いがジリ貧になっている悔しさがみられる。恐らくこのまま攻めれば決定的なダメージを負わせることができるだろう。とりあえず、ボコボコに殴っているので気持ちの発散はできた。
「なぜ攻撃をやめた? あのまま行けばあなたの勝ちでしょ?」
「俺は勝つことが目的じゃない。馬鹿にされたこの娘たちに謝らせたかっただけだ。ボコボコに殴れたし気も晴れた。もし勝つことにこだわるなら、初めから自分の得意な武器で攻めるさ」
「本当に格闘がメインじゃないのかい? お嬢ちゃんたち、失礼な態度を取って申し訳なかった。どうか許していただけないだろうか?」
態度が急変したな。悪い人間ではないのだろう。普通なら奴隷に奴隷って言って何が悪いって話だし、奴隷を持っている人間に嫌悪感を抱いてもおかしくないもんな。幼女組はよく分かってなかったが、俺が謝らせることが目的で、リンドが謝ったから特に気にしている様子は無かった。
「単純な格闘センスだけなら、ここにいるシェリルの方が圧倒的に高い。まぁ謝ってくれたし今回の事は水に流そう。とりあえず、俺がここに来た理由を説明したいのだが?」
「そんなのは後だ! 野郎ども宴の準備をしな! あんたもさっきの酒を出してくれよ。今から飲むよ!」
俺の話は後回しにされた。それにしてもまだ昼にすらなってないのに酒を飲むのか? さすがドワーフとでもいうべきか? 娘たちに無線で連絡をしてキッチン馬車と追加の酒を持ってきてもらう事にした。
0
あなたにおすすめの小説
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~
犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。
塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。
弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。
けれども違ったのだ。
この世の中、強い奴ほど才能がなかった。
これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。
見抜いて、育てる。
育てて、恩を売って、いい暮らしをする。
誰もが知らない才能を見抜け。
そしてこの世界を生き残れ。
なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。
更新不定期
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-
すずめさん
ファンタジー
ある日、友達に誘われ始めたMMORPG…[アルバスクロニクルオンライン]
何の変哲も無くゲームを始めたつもりがしかし!?…
たった一つのスキルのせい?…で起きる波乱万丈な冒険物語。
※本作品はPCで編集・改行がされて居る為、スマホ・タブレットにおける
縦読みでの読書は読み難い点が出て来ると思います…それでも良いと言う方は……
ゆっくりしていってね!!!
※ 現在書き直し慣行中!!!
ダンジョン作成から始まる最強クラン
山椒
ファンタジー
ダンジョンが出現して数十年が経ち、ダンジョンがあることが日常となっていた。
そんな世界で五年前に起きた大規模魔物侵攻により心に傷を受けた青年がいた。
極力誰とも関わりを持たずにいた彼の住んでいる部屋に寝ている間にダンジョンが出現し、彼はそこに落ちた。
そのダンジョンは他に確認されていない自作するダンジョンであった。
ダンジョンとモンスターにトラウマを抱えつつもダンジョン作成を始めていく。
ただそのダンジョンは特別性であった。
ダンジョンが彼を、彼の大事な人を強くするダンジョンであった。
ダンジョン学園サブカル同好会の日常
くずもち
ファンタジー
ダンジョンを攻略する人材を育成する学校、竜桜学園に入学した主人公綿貫 鐘太郎(ワタヌキ カネタロウ)はサブカル同好会に所属し、気の合う仲間達とまったりと平和な日常を過ごしていた。しかしそんな心地のいい時間は長くは続かなかった。
まったく貢献度のない同好会が部室を持っているのはどうなのか?と生徒会から同好会解散を打診されたのだ。
しかしそれは困るワタヌキ達は部室と同好会を守るため、ある条件を持ちかけた。
一週間以内に学園のため、学園に貢献できる成果を提出することになったワタヌキは秘策として同好会のメンバーに彼の秘密を打ちあけることにした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる