ダンマス(異端者)

AN@RCHY

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第188話 中立都市グレッグ

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 グリエルとガリアにディストピアの事を任せて、樹海の帝国側にある中立都市グレッグに向かうことにした。今回の目的は、とりあえず街の雰囲気と帝国の情報を入手するために新たな街へと向かうことにしたのだ。今回のお供は、少数精鋭の年長組と料理番としてアマレロを連れて行く。

 馬車は二台とキッチン馬車一台の三台編成の商隊を装っての出発だ。護衛としては従魔達六匹を連れていくことで問題ないだろう。クロとギンに馬車の周辺を警戒してもらい、コウとソウはキッチン馬車を挟んだ前後の馬車の荷台で御者の癒しになってもらおう。

 俺は後ろの馬車の荷台でくつろぐ形だ。といってもグレッグの街の近くまで地下通路を引くので時間がかかっても、地上に出てから一時間もあれば街についてしまうけどな。街についてからは一軒家を借りて、食事はキッチン馬車があるから問題ないだろう。

 街についたらとりあえずギルドめぐりしてから、どこかで情報を探しますかな。

 一応商隊なので、日持ちのするドライフルーツ(植物ダンジョン産の果実使用)や魔法でフリーズドライにした乾燥野菜や干し肉、燻製等を商品として詰んでいくことにしよう。他にも塩と魚の燻製も持っていこう。

 他には何か売れそうなものはなかったっけ? そういえばドワーフたちの量産品の武器も積んでくか。リンドの前情報によると帝国は実力主義の軍事国らしいので、グレッグでも良い武器は高値で売れるらしい。

 準備もできたしさっそく出発しよう。一応、ヴローツマインを経由して樹海を迂回してきた設定にする。馬車の車輪にも細工をしておこう。今までの車輪より厚く魔物の革を張り、整備されてない道でも走れるぞって感じを出しておけば完璧だ。

 移動を開始すると年長組は、グレッグについてからの事を話し合いだした。俺も話に加わろうとしたら「ご主人様はゆっくり休んでいてください。私たちが色々考えますので後で報告します」ときっぱりと断られてしまった。

 年長組は最近俺の事を何もさせないというか、甘やかしてくるような感じなんだよな。そこら辺に関しては、何かの意思疎通がなされているようだけど俺には何も教えてもらえないのだ。

 まぁ好きにやらせてあげよう。話し合いの結果は後でゆっくり聞かせてもらうという事で、最近愛用しているリラックスできるソファーを取り出してブッ君で読書を始める。

 昼前に出発して、地下通路で少し遅めの食事をとりながら娘たちの報告を聞いていた。

 うん、俺の思ってた情報収集と全く違う方法で収集することだけがわかった。普通ならギルドとか商品の売買の時、酒場、情報屋等から仕入れると思っていたけど、予想の斜め上を行く諜報活動とでもいえる方法で情報を集めるという事にしたようだ。

 主に情報を入手するのは、アリスとライムだそうだ。内容を聞いていれば納得できる配置だな。

 夕食にはまだ早い時間に門へ到着した。ジャルジャンの時にも感じたが、国に面してない方は基本的に人がほとんど待っていないのだ。門と門の距離が数キロメートル単位もあるので、自分たちの負担を増やさないためと、待っている間に休憩をとっているらしい。待っている人のいない門の前に馬車を付ける。

「馬一頭で引いてるのか。進むスピードがかなり早く見えたから、力強いんだろうな。お前たちどこから来たんだ? この先の道は整地されてないけど、どこからきたんだ? 馬車三台ってことは商売か?」

「ヴローツマインから樹海沿いにこちらにこの街を目指してきました。この街には商売で来ました。日持ちのする食べ物と、ヴローツマインの武器を商おうと思ってます」

「あの街から来たのか、よく無事だったな。ヴローツマインの武器は質がいいから、こっちとしては歓迎だな。ギルドカードも問題ないようだから通っていいぞ」

「ありがとうございます。そだ、一週間単位で家を借りられるような場所を紹介してくれるところってありますか?」

「それなら、商業ギルドで聞くのが一番ですね。この道をまっすぐ進んで大きな通りの二本目を右に曲がって、すぐのところにある大きな建物が商業ギルドがありますよ」

「感謝です。早速行ってみますね」

 教わった通りに道を進んでいくと商業ギルドに到着した。他の受付はそれなりに混んでいたが、家の管理部門の受付は人がいなかった。そりゃそうだ、この中途半端な時間に混んでいる方がどうかしてるだろう。

 受付に今回の家の条件を説明して候補リストを出してもらう。この先は娘達に家を選んでもらう。あーでもないこーでもないと二十分程時間をかけて家を選んでいた。

 家を借りるのは基本的に一日から借りられるのだが、一ヶ月毎借りるより割高になってしまう。他にも基本的には前払いで、利用日に合わせて追加して払ったり払い戻しがあったりする様だ。

 一週間分のお金を支払ってから、馬車を走らせ借りた家へ向かってみる。そこそこ大き目な家がそこにあった。みんなで過ごせる食堂の他に部屋が七部屋もある。一番広い部屋が俺へ割り当てられ、両サイドの部屋に娘たちが寝るようだ。

 もちろん俺の部屋のベッドは大きく、従魔全員が寝ても問題ないほどデカい物だった。今日は三幼女もいないから、おれがモフモフを独占できるな。クロかギンを抱き枕にしてのんびり寝れそうだな。

 家の状況を確認した娘たちは、夕食の準備が出来たと呼びに来た。今日のメニューは和風で攻めているようだ。地球に住んでた時にも食べたことのない程、美味しい食事が毎日出てくるんだよな。シルキーたちは本当に召喚してよかったな。

 夕食が終わると今日得た情報をアリスとライムが報告してくる。

 商人ギルドで二人は風魔法を使い音を拾ってほしい情報を集めていたようだ。このためにメイに頼み込んで教わり身につけた技術だ。家を選ぶのに二十分もかかったのは、情報収集のためにわざとやっていたようだった、改めてこの方法は反則だな。

 もう犯罪まがいだが、ただ風を操って声を聴いているだけなので、特になんも問題はないようだった。この世界で盗聴や盗み見は犯罪になる事はほとんどないらしい。それでもさすがにトイレやお風呂、寝てる姿を盗み見すれば犯罪になるけどな。

 明日は商品を売りに行って交渉しながら情報を得たり、冒険者ギルドの方にも顔を出してみよう。情報収集といっても情勢やどういう国なのかっていうことがわかればいいだけなので、そこまでがっつく必要もないだろう。

 他にもこの街と交流を持つ予定なので、この街の領主や有力者の情報もしっかり把握しよう。さぁ、明日もがんばろうかな? あれ、今日って何か頑張ったっけ?
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