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第287話 魔法薬(ポーション)開発開始
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壊血病対策用のポーションづくりを開始するために工房へ移動する。
「さて、ポーションを作って行こうと思うけど、みんなってポーションを作った事なかったよね?」
「作った事ないですね。それより気になることがあるんですが、ポーションってほとんど使ったことが無いんですが、本当に回復するんですか?」
「あ~そっか、年中組はキリエがいたからポーションってつかった事なかったか。年少組はネルが来るまでヒーラーがいなかったから使う機会があったけどな。どこまで効果があるかは検証してないけど、俺が作ったポーションでも三センチメートル程の深さの傷なら、痕もなく治すことができたらしいよ」
「そんな効果のある物があるのに、ヒーラーって必要なんですか?」
「お金が気にならないとしても、本来なら持ち歩くのも大変なんだぞ。収納の腕輪が無ければ十本も持ち歩けば、結構厳しい重量になるからな。それにそこまで個数を集められるものじゃないからね。効果の薄いG級ポーションなら、俺らが持ち歩くようなものじゃないからな」
「え? ポーションにもランクがあるんですか?」
「あ~、そういうことも知らないのか。基本的にはポーションの回復量でランク分けされてるね。確か俺が作ったのはDからE級だったはず。A級以上なら切れた腕や足もくっつけられるって聞いてるぞ」
「では、ライムに初めて使ったのはA級以上のポーションってことですか?」
「あれは、劣化エリクサーって呼ばれるポーションっていえばいいのかな? まぁ劣化って言ってるけど、C級以下のエリクサーは劣化って呼ばれてるって、チビ神の書いてる本に乗ってたんだよな。どこまで信じていいか分からないけど一応そう呼んでるね」
「色々あるんですね、お金もそうですが持ち物とかを考えると、やっぱりヒーラーはいた方がいいってことですね」
「普通ならもう一人ヒーラーがいた方が安心できるんだけど、みんなは強いから専属のヒーラーが一人しかいなくても問題ないんだよね。一応全員に回復魔法を覚えさせてるから特にね。
さて、話を戻そうか。ポーションっていわゆる即効性のある薬って意味なんだよね。だからお金がない駆け出し冒険者は傷薬に頼るんだよね。ただ深い傷は悠長に直してられないのでポーションを予備にいくつか持っているっていうのが一般的らしいね」
「で、ご主人様は砦で発症している壊血病ですか? それに聞くポーションを作ろうとしているってことですか?」
「そうだね、まずはポーションにする前段階の、滋養強壮剤的な物を作る予定だな。そのためにコバルトにも参加してもらっている。前段階の物は恐らくコバルト中心に作成していくことになるからよろしく頼む!それが完成したら俺達の出番ってところだな」
「私たちポーション作った事ないですよ?」
「そこは時を見てみんなにもポーションづくりしてもらって覚えてもらう予定だ。最悪試作に関しては俺が作ってから、みんなにも作れるように改良していく形になるかな? ひとまずハチミツベースの滋養強壮剤を作って、何人かに試飲してもらおうかとおもってる」
とりあえずやることは納得してもらえたようだ。
「とりあえず、まずは味を気にせずに相性のいい食材を色々混ぜて簡単な飲み物にしてみようか」
俺がそう宣言すると各々に食材を倉庫へ取りに行ったり、DPで召喚できる食べ物のリストを見始めた。俺も一緒にハチミツにあう食材を思い浮かべていく。
「やっぱり一番最初に思いつくのはハチミツとレモンだよな。日本では合わせて商品名にまでなっているし、部活にレモンのハチミツ漬けをもってきている人もいたもんな。
他には、肉を柔らかくするのに使ってそのまま調味料と足して使ってもおいしいんだけど、今回の趣旨からそれるな。ハニーマスタードも美味しいけどちょっと違うか」
ブツブツ呟いて色々言っていると全員が揃っていた。コバルトが口を開く。
「ご主人様! ハチミツと会う食材でチョイスしてきましたが、基本的に果物類は何にかけても合う気がするんです。酸味の強いレモンやグレープフルーツはもちろん、イチゴにもリンゴにも何でも合うかと。それに乳製品全般にも合うのではないかと思います。
牛乳と果物とハチミツでフルーツオレを作りますし、チーズとの相性もいいですし、ヨーグルトにも入れてもおいしいです。野菜なんかのドレッシングにはハチミツそのままでなくて、少し手を加えれば美味しく食べられますよね」
コバルトが話をしている間に、一緒に食材を取りに行っていたキリエが今言った食材を次々に取り出していた。予想以上に相性のいい食材が多かったため呆然としてしまった。
「そこで考えたのですが、壊血病は新鮮な野菜や果物がとれないため、ご主人様の世界では船乗りがかかりやすかった病気なんですよね?
なら、保存はききませんが果物を中心に牛乳の量を減らして、ハチミツを多めにしたフルーツオレみたいなものを作って見ていいですか? おそらくですがそれだけでも壊血病なら問題ないはずです」
確かに新鮮な野菜や果物が取れないと摂取しにくい栄養素だからな、果物にもハチミツにも多くの栄養価があるわけだし、それだけでも十分な気はするな。
「じゃぁ飲みやすい配分と味を考えていくつか試作していこう。間違えないように使った食材と量はメモっておいてくれよ。飲みやすさは牛乳の量を変えたり水分の多めの食材を使えば、改善できると思うから味を中心にやってみようか」
そういうと、各々にミキサーに近付き果物を投入していく。コバルトはともかく、年中組の三人は明らかに自分の飲みたいものを作っている気がする。
キリエは大好きなイチゴをベースにしているし、レミーは大好きなメロンをベースにして、ジュリエットは大好きなリンゴをベースにしていた。まぁわかりやすくていいわな。
俺はレモンとグレープフルーツにバナナを混ぜて作ってみた。正直な所とがった二つ種類の酸味があると、喧嘩をしてそこまでおいしくなかった。これをレモンとバナナかグレープフルーツとバナナであればそこそこ美味しかった。
ただ混ぜるだけでは美味しいのができないんだな。似たような種類で集めればどうかと思い、ベリー系をいくつか合わせて混ぜてみるとやはりおいしかった。これは牛乳がなくても普通に美味しいく飲めるが少しドロドロな感じがして飲みにくかったので牛乳があったほうがいいだろう。
今回試飲してみて味も飲みやすさもよかった三つをチョイスした。
一つ目はイチゴをベースとしたベリー系のミックスベリーオレ。
二つ目はバナナをベースにビタミンCを補うためにレモンをブレンドしたバナナオレ。
三つ目は柑橘系のみかんをベースにして甘めの物をいくつか入れたみかんオレ。
上記の三つを好みに合わせて壊血病に似た症状の出ている人に飲んでもらおう。
ただ飲んでもらうわけにもいかないだろうから、発症して飲んでもらえるなら、砦で一番高級な宿に格安で一週間程泊まれるようにしよう。今回の取引に関しても多少融通がきかせられるようにすれば、ある程度の人数は確保できるだろう。
「さて、ポーションを作って行こうと思うけど、みんなってポーションを作った事なかったよね?」
「作った事ないですね。それより気になることがあるんですが、ポーションってほとんど使ったことが無いんですが、本当に回復するんですか?」
「あ~そっか、年中組はキリエがいたからポーションってつかった事なかったか。年少組はネルが来るまでヒーラーがいなかったから使う機会があったけどな。どこまで効果があるかは検証してないけど、俺が作ったポーションでも三センチメートル程の深さの傷なら、痕もなく治すことができたらしいよ」
「そんな効果のある物があるのに、ヒーラーって必要なんですか?」
「お金が気にならないとしても、本来なら持ち歩くのも大変なんだぞ。収納の腕輪が無ければ十本も持ち歩けば、結構厳しい重量になるからな。それにそこまで個数を集められるものじゃないからね。効果の薄いG級ポーションなら、俺らが持ち歩くようなものじゃないからな」
「え? ポーションにもランクがあるんですか?」
「あ~、そういうことも知らないのか。基本的にはポーションの回復量でランク分けされてるね。確か俺が作ったのはDからE級だったはず。A級以上なら切れた腕や足もくっつけられるって聞いてるぞ」
「では、ライムに初めて使ったのはA級以上のポーションってことですか?」
「あれは、劣化エリクサーって呼ばれるポーションっていえばいいのかな? まぁ劣化って言ってるけど、C級以下のエリクサーは劣化って呼ばれてるって、チビ神の書いてる本に乗ってたんだよな。どこまで信じていいか分からないけど一応そう呼んでるね」
「色々あるんですね、お金もそうですが持ち物とかを考えると、やっぱりヒーラーはいた方がいいってことですね」
「普通ならもう一人ヒーラーがいた方が安心できるんだけど、みんなは強いから専属のヒーラーが一人しかいなくても問題ないんだよね。一応全員に回復魔法を覚えさせてるから特にね。
さて、話を戻そうか。ポーションっていわゆる即効性のある薬って意味なんだよね。だからお金がない駆け出し冒険者は傷薬に頼るんだよね。ただ深い傷は悠長に直してられないのでポーションを予備にいくつか持っているっていうのが一般的らしいね」
「で、ご主人様は砦で発症している壊血病ですか? それに聞くポーションを作ろうとしているってことですか?」
「そうだね、まずはポーションにする前段階の、滋養強壮剤的な物を作る予定だな。そのためにコバルトにも参加してもらっている。前段階の物は恐らくコバルト中心に作成していくことになるからよろしく頼む!それが完成したら俺達の出番ってところだな」
「私たちポーション作った事ないですよ?」
「そこは時を見てみんなにもポーションづくりしてもらって覚えてもらう予定だ。最悪試作に関しては俺が作ってから、みんなにも作れるように改良していく形になるかな? ひとまずハチミツベースの滋養強壮剤を作って、何人かに試飲してもらおうかとおもってる」
とりあえずやることは納得してもらえたようだ。
「とりあえず、まずは味を気にせずに相性のいい食材を色々混ぜて簡単な飲み物にしてみようか」
俺がそう宣言すると各々に食材を倉庫へ取りに行ったり、DPで召喚できる食べ物のリストを見始めた。俺も一緒にハチミツにあう食材を思い浮かべていく。
「やっぱり一番最初に思いつくのはハチミツとレモンだよな。日本では合わせて商品名にまでなっているし、部活にレモンのハチミツ漬けをもってきている人もいたもんな。
他には、肉を柔らかくするのに使ってそのまま調味料と足して使ってもおいしいんだけど、今回の趣旨からそれるな。ハニーマスタードも美味しいけどちょっと違うか」
ブツブツ呟いて色々言っていると全員が揃っていた。コバルトが口を開く。
「ご主人様! ハチミツと会う食材でチョイスしてきましたが、基本的に果物類は何にかけても合う気がするんです。酸味の強いレモンやグレープフルーツはもちろん、イチゴにもリンゴにも何でも合うかと。それに乳製品全般にも合うのではないかと思います。
牛乳と果物とハチミツでフルーツオレを作りますし、チーズとの相性もいいですし、ヨーグルトにも入れてもおいしいです。野菜なんかのドレッシングにはハチミツそのままでなくて、少し手を加えれば美味しく食べられますよね」
コバルトが話をしている間に、一緒に食材を取りに行っていたキリエが今言った食材を次々に取り出していた。予想以上に相性のいい食材が多かったため呆然としてしまった。
「そこで考えたのですが、壊血病は新鮮な野菜や果物がとれないため、ご主人様の世界では船乗りがかかりやすかった病気なんですよね?
なら、保存はききませんが果物を中心に牛乳の量を減らして、ハチミツを多めにしたフルーツオレみたいなものを作って見ていいですか? おそらくですがそれだけでも壊血病なら問題ないはずです」
確かに新鮮な野菜や果物が取れないと摂取しにくい栄養素だからな、果物にもハチミツにも多くの栄養価があるわけだし、それだけでも十分な気はするな。
「じゃぁ飲みやすい配分と味を考えていくつか試作していこう。間違えないように使った食材と量はメモっておいてくれよ。飲みやすさは牛乳の量を変えたり水分の多めの食材を使えば、改善できると思うから味を中心にやってみようか」
そういうと、各々にミキサーに近付き果物を投入していく。コバルトはともかく、年中組の三人は明らかに自分の飲みたいものを作っている気がする。
キリエは大好きなイチゴをベースにしているし、レミーは大好きなメロンをベースにして、ジュリエットは大好きなリンゴをベースにしていた。まぁわかりやすくていいわな。
俺はレモンとグレープフルーツにバナナを混ぜて作ってみた。正直な所とがった二つ種類の酸味があると、喧嘩をしてそこまでおいしくなかった。これをレモンとバナナかグレープフルーツとバナナであればそこそこ美味しかった。
ただ混ぜるだけでは美味しいのができないんだな。似たような種類で集めればどうかと思い、ベリー系をいくつか合わせて混ぜてみるとやはりおいしかった。これは牛乳がなくても普通に美味しいく飲めるが少しドロドロな感じがして飲みにくかったので牛乳があったほうがいいだろう。
今回試飲してみて味も飲みやすさもよかった三つをチョイスした。
一つ目はイチゴをベースとしたベリー系のミックスベリーオレ。
二つ目はバナナをベースにビタミンCを補うためにレモンをブレンドしたバナナオレ。
三つ目は柑橘系のみかんをベースにして甘めの物をいくつか入れたみかんオレ。
上記の三つを好みに合わせて壊血病に似た症状の出ている人に飲んでもらおう。
ただ飲んでもらうわけにもいかないだろうから、発症して飲んでもらえるなら、砦で一番高級な宿に格安で一週間程泊まれるようにしよう。今回の取引に関しても多少融通がきかせられるようにすれば、ある程度の人数は確保できるだろう。
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