311 / 2,518
第311話 4日目終了
しおりを挟む
無事採取を終えて進行を開始してしばらくした時に、植物系の魔物のエントの亜種であろう魔物が何匹かあらわれたのだ。この森の木がかなり大きいため、周りの木に擬態しきれない残念な感じなのだけど……
見た目は背丈が樹海にいるエントより三割ほど大きいものなので、始めは歳を取ったりLvの高い魔物だったりと思っていたのだが、実をつけており実を投げて攻撃したり、木に登って有利な位置を確保しようとしたりする、珍しいタイプのエントだったのだ。
一匹目を倒した際に違和感を覚えた。二匹目を倒した際にその違和感の正体が判明した。エントがとばしてきた実が消えないのだ。
魔物から発生した物質は基本的にその魔物を倒すと消えるのだが、エントの投げてきた実は消えないという事だ。味は分からないがエントが投げてきた実はいいにおいがするのだ。おそらく食べても問題はないだろう、味はわからないけどな!
という事は不味くても品種改良することが可能なら、美味しい食べ物を生産することが可能になるだろう。魔物由来の食べ物は基本的に美味いのだ。なら配下に置いてみるのも悪くないよね!
妻たちに事情を説明して、ユニークスキルの隷属魔法を発動する。レベル差があるので問題なく魔法が成功する。この周辺にいたエント亜種は全部隷属化している。
合計すると九匹だった。でもこのままここに放置しておくと、他の魔物に倒される可能性があるので、DPでこいつらの入れるダンジョンを作成する。
次にドリアードに連絡を取って、今からキャスリングでエント亜種をダンジョン農園の横に、送り出すので帰るまで様子を見てほしい事を伝えておく。もし意思疎通とかが可能なのであれば、先輩風を吹かせて指導してもOKという事を伝えておいた。
送り出した後に残っていた実を回収して食してみた。極上の美味さとは言えないがそれでもかなりうまい、と思えるほどに上質な物ばかりだった。ただ一つだけくそ外れな苦くて渋いだけの実もあった。
調理したら味が変わったりするのかな? そこらへんはシルキーたちに任せて研究してもらうか。
盛大な寄り道もしたためか今日進めた距離は、およそ一日目と二日目の平均値の六割ほどだった。本当はもう少し進む予定だったけど、美味い食べ物も採取できたので気にする必要もないな。
日が落ちて来てからおよそ一時間。なんか設営する動きに無駄がなくなって、ただでさえ早いと思っていた柵の設置等がさらに早くなっていたのだ。
今日はエント亜種産の美味しい巨大な果物とカカオなどが手に入ったので、俺が厨房に立って手作りのパフェを作る事にした。
美味しいと思うものをドンドン積み重ねてくだけの単純なものなので、パフェマニアからしたら冒涜かもしれないが、美味しければ正義なのでとりあえず作ってみる。
使う容器は……円錐状で上の口がウェーブ上になっている物をチョイスした。
一番下の層にコーンフレーク、二層目にダンジョン産の濃厚なミルクとクインハニービーから献上されたハチミツ……毎回こういう風に言うのはめんどいので、ハチミツに名前を付けてしまおう。女王蜂の献上するハチミツだから、王蜜でいっか。それらを使かったバニラアイス。
三層目にはエント亜種からとれた、ベリー系の実を小さめに切ったものを入れて、四層目にコーンフレークを乗せ、その上の五層目にバニラアイスを乗せる。
六層目はこれまたエント亜種からとれた栗っぽい物で、モンブランに使う栗の餡を作って絞り機で絞って綺麗に配置する。
七層目はほとんど甘くない生クリームをソフトクリームみたいに配置して、その周りに森でとれたカカオを使って作ったチョコレートを、お菓子のピ〇ラをイメージしたクレープクッキーを焼いてそこに数本さして、その間にバナナに似た味と食感の実を切って配置していく。
見た目は結構ゴージャスでかなりのボリュームだけど試食してみる事にしたが、一人で食べてしまうとみんなと一緒に食べれなくなるので、ハクを呼んで一緒に食べさせることにした。といっても俺は味見程度なので、層になってる部分を崩して食べてみたりバランスがおかしくないか確認するだけだ。
残りは全部ハクのお腹の中に納まった。こいつが普通に食べるってことは不味くないってことだから、みんなに出しても問題ないな。なんか毒見させているみたいでごめんよ、ハク。今度なんかうまい肉食べさせてやるからな!
食事も終わると妻たちがそわそわし始めた。俺がパフェを作っているのを知っていたので、食事をいつもより少し押さえて食べていたようだ。そしてまだかまだかと俺を急かす空気が伝わってくる。女の子って甘い物には目が無いよね!
「じゃぁみんなお待ちかねの、今日とれた果物っぽい実や巨大カカオを使ったパフェを出すよ。慌てないでもみんなの分はあるからね! ってそこ! メルフィとサーシャ、フライングして食べようとしないの! すぐ食べれるんだから。みんなにいきわたったね、じゃあ食べよっか。いただきまーす」
俺の挨拶に続いてみんなが『いただきまーす』と同じ口調で言ってから、無言になってパフェを楽しんでいる。みんなが美味しそうに食べてくれてよかった。
食事の後はみんなでお話ししながら食休みをして、時間を見計らってお風呂に入る事になった。
冒険者の特に女の子にとっては羨ましい環境だろう、中には気にならない女の子もいるがそれはマイノリティーだ。水浴びもろくにできない旅先で毎日お風呂に入る事ができるのだ、その人たちが見たら信じられない状況だろう。
そんなことを知ってか知らずか、俺はのんびりと湯船につかっている。個人的にはサウナもあると嬉しいんだけどなと思いながらも、旅の途中で普通はそんな贅沢できないよな? 等とやはりずれた感想を漏らしていた。
見た目は背丈が樹海にいるエントより三割ほど大きいものなので、始めは歳を取ったりLvの高い魔物だったりと思っていたのだが、実をつけており実を投げて攻撃したり、木に登って有利な位置を確保しようとしたりする、珍しいタイプのエントだったのだ。
一匹目を倒した際に違和感を覚えた。二匹目を倒した際にその違和感の正体が判明した。エントがとばしてきた実が消えないのだ。
魔物から発生した物質は基本的にその魔物を倒すと消えるのだが、エントの投げてきた実は消えないという事だ。味は分からないがエントが投げてきた実はいいにおいがするのだ。おそらく食べても問題はないだろう、味はわからないけどな!
という事は不味くても品種改良することが可能なら、美味しい食べ物を生産することが可能になるだろう。魔物由来の食べ物は基本的に美味いのだ。なら配下に置いてみるのも悪くないよね!
妻たちに事情を説明して、ユニークスキルの隷属魔法を発動する。レベル差があるので問題なく魔法が成功する。この周辺にいたエント亜種は全部隷属化している。
合計すると九匹だった。でもこのままここに放置しておくと、他の魔物に倒される可能性があるので、DPでこいつらの入れるダンジョンを作成する。
次にドリアードに連絡を取って、今からキャスリングでエント亜種をダンジョン農園の横に、送り出すので帰るまで様子を見てほしい事を伝えておく。もし意思疎通とかが可能なのであれば、先輩風を吹かせて指導してもOKという事を伝えておいた。
送り出した後に残っていた実を回収して食してみた。極上の美味さとは言えないがそれでもかなりうまい、と思えるほどに上質な物ばかりだった。ただ一つだけくそ外れな苦くて渋いだけの実もあった。
調理したら味が変わったりするのかな? そこらへんはシルキーたちに任せて研究してもらうか。
盛大な寄り道もしたためか今日進めた距離は、およそ一日目と二日目の平均値の六割ほどだった。本当はもう少し進む予定だったけど、美味い食べ物も採取できたので気にする必要もないな。
日が落ちて来てからおよそ一時間。なんか設営する動きに無駄がなくなって、ただでさえ早いと思っていた柵の設置等がさらに早くなっていたのだ。
今日はエント亜種産の美味しい巨大な果物とカカオなどが手に入ったので、俺が厨房に立って手作りのパフェを作る事にした。
美味しいと思うものをドンドン積み重ねてくだけの単純なものなので、パフェマニアからしたら冒涜かもしれないが、美味しければ正義なのでとりあえず作ってみる。
使う容器は……円錐状で上の口がウェーブ上になっている物をチョイスした。
一番下の層にコーンフレーク、二層目にダンジョン産の濃厚なミルクとクインハニービーから献上されたハチミツ……毎回こういう風に言うのはめんどいので、ハチミツに名前を付けてしまおう。女王蜂の献上するハチミツだから、王蜜でいっか。それらを使かったバニラアイス。
三層目にはエント亜種からとれた、ベリー系の実を小さめに切ったものを入れて、四層目にコーンフレークを乗せ、その上の五層目にバニラアイスを乗せる。
六層目はこれまたエント亜種からとれた栗っぽい物で、モンブランに使う栗の餡を作って絞り機で絞って綺麗に配置する。
七層目はほとんど甘くない生クリームをソフトクリームみたいに配置して、その周りに森でとれたカカオを使って作ったチョコレートを、お菓子のピ〇ラをイメージしたクレープクッキーを焼いてそこに数本さして、その間にバナナに似た味と食感の実を切って配置していく。
見た目は結構ゴージャスでかなりのボリュームだけど試食してみる事にしたが、一人で食べてしまうとみんなと一緒に食べれなくなるので、ハクを呼んで一緒に食べさせることにした。といっても俺は味見程度なので、層になってる部分を崩して食べてみたりバランスがおかしくないか確認するだけだ。
残りは全部ハクのお腹の中に納まった。こいつが普通に食べるってことは不味くないってことだから、みんなに出しても問題ないな。なんか毒見させているみたいでごめんよ、ハク。今度なんかうまい肉食べさせてやるからな!
食事も終わると妻たちがそわそわし始めた。俺がパフェを作っているのを知っていたので、食事をいつもより少し押さえて食べていたようだ。そしてまだかまだかと俺を急かす空気が伝わってくる。女の子って甘い物には目が無いよね!
「じゃぁみんなお待ちかねの、今日とれた果物っぽい実や巨大カカオを使ったパフェを出すよ。慌てないでもみんなの分はあるからね! ってそこ! メルフィとサーシャ、フライングして食べようとしないの! すぐ食べれるんだから。みんなにいきわたったね、じゃあ食べよっか。いただきまーす」
俺の挨拶に続いてみんなが『いただきまーす』と同じ口調で言ってから、無言になってパフェを楽しんでいる。みんなが美味しそうに食べてくれてよかった。
食事の後はみんなでお話ししながら食休みをして、時間を見計らってお風呂に入る事になった。
冒険者の特に女の子にとっては羨ましい環境だろう、中には気にならない女の子もいるがそれはマイノリティーだ。水浴びもろくにできない旅先で毎日お風呂に入る事ができるのだ、その人たちが見たら信じられない状況だろう。
そんなことを知ってか知らずか、俺はのんびりと湯船につかっている。個人的にはサウナもあると嬉しいんだけどなと思いながらも、旅の途中で普通はそんな贅沢できないよな? 等とやはりずれた感想を漏らしていた。
1
あなたにおすすめの小説
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~
犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。
塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。
弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。
けれども違ったのだ。
この世の中、強い奴ほど才能がなかった。
これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。
見抜いて、育てる。
育てて、恩を売って、いい暮らしをする。
誰もが知らない才能を見抜け。
そしてこの世界を生き残れ。
なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。
更新不定期
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-
すずめさん
ファンタジー
ある日、友達に誘われ始めたMMORPG…[アルバスクロニクルオンライン]
何の変哲も無くゲームを始めたつもりがしかし!?…
たった一つのスキルのせい?…で起きる波乱万丈な冒険物語。
※本作品はPCで編集・改行がされて居る為、スマホ・タブレットにおける
縦読みでの読書は読み難い点が出て来ると思います…それでも良いと言う方は……
ゆっくりしていってね!!!
※ 現在書き直し慣行中!!!
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
ブラック企業で心身ボロボロの社畜だった俺が少年の姿で異世界に転生!? ~鑑定スキルと無限収納を駆使して錬金術師として第二の人生を謳歌します~
楠富 つかさ
ファンタジー
ブラック企業で働いていた小坂直人は、ある日、仕事中の過労で意識を失い、気がつくと異世界の森の中で少年の姿になっていた。しかも、【錬金術】という強力なスキルを持っており、物質を分解・合成・強化できる能力を手にしていた。
そんなナオが出会ったのは、森で冒険者として活動する巨乳の美少女・エルフィーナ(エル)。彼女は魔物討伐の依頼をこなしていたが、強敵との戦闘で深手を負ってしまう。
「やばい……これ、動けない……」
怪我人のエルを目の当たりにしたナオは、錬金術で作成していたポーションを与え彼女を助ける。
「す、すごい……ナオのおかげで助かった……!」
異世界で自由気ままに錬金術を駆使するナオと、彼に惚れた美少女冒険者エルとのスローライフ&冒険ファンタジーが今、始まる!
ダンジョン作成から始まる最強クラン
山椒
ファンタジー
ダンジョンが出現して数十年が経ち、ダンジョンがあることが日常となっていた。
そんな世界で五年前に起きた大規模魔物侵攻により心に傷を受けた青年がいた。
極力誰とも関わりを持たずにいた彼の住んでいる部屋に寝ている間にダンジョンが出現し、彼はそこに落ちた。
そのダンジョンは他に確認されていない自作するダンジョンであった。
ダンジョンとモンスターにトラウマを抱えつつもダンジョン作成を始めていく。
ただそのダンジョンは特別性であった。
ダンジョンが彼を、彼の大事な人を強くするダンジョンであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる