ダンマス(異端者)

AN@RCHY

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第376話 捕縛完了

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「じゃぁみんな、行くよ。ここに穴をあけたら、俺が二人を押さえるから、シーフの方はシュリを中心に、タンク勢でチェインで引っ張り合うのもいい。とにかくこっちの作業が収まるまで、足止めしてくれたらいいから安全にね! グレイプニルがいったらみんなも突入してね」

 グレイプニルを発動して、タンクと後衛の勇者を捕えるようにイメージする。さぁいけ! 俺のイメージ通り二人を拘束する。

「なんだこの鎖! 全く外れないぞ! 魔法でも壊せないし、どうなってるんだ!?」

「俺にも絡んでやがる! 武器でも壊せないぞ! ほとんど手足が動かせないからどうにもできん! ちょっと助けてくれ!」

「馬鹿言うな! よくわからんマスク野郎どもが急に現れて、それどころ、じゃないんだ、よっ!」

 シーフの勇者は、襲い掛かってくる俺の妻たちの攻撃を、何とかしのいでいるようだ。その間にもミリーが、グレイプニルに拘束されている勇者から装備をはいでいる。

「おぃてめえ! 何で俺の装備をとる! それは俺のもんだろうが! 返せボケ!」

「俺の装備に触んじゃねえ! しかも投げ捨てんな! 返せ!」

「私たちの夫を殺そうとして、幼気な少女を暗殺者にさせたくせに……装備くらいでグダグダ言うなんてね。自分たちが正しいとでも思っているのかしら?」

「はぁ? 何わけのわかんねえ、しかも女か? 俺が夫を殺そうとした? こいつらが女神たちが言っていた、ダンジョンマスターに洗脳された女たちか? 俺がその洗脳から解いてやるから、この鎖を外せ」

「洗脳された? 誰が誰に? あんた、女神に騙されてるって、気付いてなかったの? 気付いてなかったから夫を殺そうとしてたのよね。一応言っておくけど私は洗脳されていないわ。

 万が一にも洗脳されてても、シュウの洗脳なら心から受け入れるわ。余計なお話はここまでね、あんたたちの見苦しい裸なんて、見たくないから服は残しておいてあげるわ」

 そんなことを言いながら、ミリーが手錠をかけていく。後ろ手と足に手錠をされ、手と足の手錠をさらにつなぐように手錠をかける。これで大丈夫かな?

「クソアマが! せっかく洗脳を解いてやるって言ってるのに、棒に振るいやがって! ぜってー後悔させて殺してやるからな! 手錠を外しやがれ!」

「頭が弱いんじゃないかな、あなたたち……人の夫を殺そうとしたのに、自分が殺される可能性がないと思っているんですか? いろいろ聞き出したら、殺すに決まってるじゃないですか。そんな当たり前な事もわからないなんて……だから馬鹿な女神たちに、いいように使われるんですね。クスッ」

「ちょっとミリー、ここで笑っちゃ、台無しよ……プフッ」

 俺はミリーが話している間に、シーフをグレイプニルで拘束していた。手が空いたカエデがミリーに笑っちゃだめと言っているが、自分も笑ってるんだからしょうがないよな。

「クソアマ共が! 早くこの手錠を解きやがれ! クソが!」

 このやり取りの間にも、シーフが装備をはがされながら罵声をあげている。

「みんな、このロープで縛ってくれ」

 取り出したのは前に暇つぶしで作ってみた、金属を繊維にしたものを編み込んだロープで、勇者たちをさらに逃げられないように拘束する。

 ここだと話しにくいので、引きずって毒のないエリアに移動する。

『よくやっt『ちょっと黙っとけ!』……おうふ。今回は何か言う前に黙らせたわね。いきなりの神託に反応するなんて、腕をあげたわね! 『後で相手をしてやるから少し待っとけって!』そうしたいのはやまやまなんだけど、そろそろグレイプニル返してもらうね!

 『ちょっと待て! これってくれたんじゃないのか?』最初に言ったでしょ、神具は基本的には勇者たちにしか授けられないってね! だから回収するのよ!』

 マジか、これがあれば色々安全だと思ったのにな。チビ神! グレイプニルって、複数あったりするのか? DPで召喚できたりは?

『神具は複数あるわ、基本的に一つの世界に複数は存在しないわね。それは、神たちが勇者に授けるから複数存在していないのよ。グレイプニルというか神具は、条件さえそろえばDPで召喚できるけど、その条件を満たせるのなら、正直神具は必要ないレベルだと思うわよ』

 くそ! さっさとグレイプニルを召喚できるようになりてえな!

『あなた変な事考えるわね、いくら使えるとは言ってもグレイプニルは、そこまで性能良くないでしょ? もう使い終わったと判断できるから、回収するわね~』

 相手を無条件で拘束できるとか、使い道ありすぎんだろ! 俺なら何でも切れる剣とか、何でも貫く槍より、グレイプニルの方がよっぽどほしいわ! 正直一対一なら負けはないんだぜ? 勝ちもないけど、負けもないっていうのはでかいだろ!

『何言ってるの? 勝てなきゃ意味ないじゃん! 何を言ってもグレイプニルは回収するからね、今回の用事はこれだけだから、また今度覗きに来るわ。しばらくは特に何もないだろうから……ブッ君で……グヘヘッ』

 こいつもだいぶキャラが変わったよな。回収されたもんはしょうがない。

「……ん様、ご主人様! 大丈夫ですか? 具合が悪いなら休憩をしましょうか?」

「ん? あーごめんごめん、グレイプニルが役目を終えたから、回収されちゃったんだよ。せっかく使えるいいアイテムだと思ったのにな。残念だな」

「そういう事でしたか」

「ご主人様、グレイプニルって神具だから作ることは無理だと思うけど、似たようなものをクリエイトゴーレムで作れないかな? ロープや鎖型のゴーレムとかだめ? マッスルメタルを使ったロープなら、伸縮しそうだけど」

 ピーチとのやり取りを聞いていたシェリルが、そんなことを言った。マッスルメタルを使ったロープか……ランクの高い魔石を使った魔核なら強度も上げられるし、長くてもある程度自由に動かせるか?

 魔核にプログラムを書き込むのが難しいだろうけど、きちんと作れたらかなり面白そうなものができるかもな! ロープじゃなくて、蛇型ゴーレムでもありか?

 ナイスアイディアを出してくれたシェリルを抱上げて、ほっぺにキスをする。

「ご主人様! シェリルは素敵なレディーだから、そのくらいじゃ嬉しくないの! こっちにして!」

 嬉しくないと口では言っているが、表情はめっちゃ喜んでいた、隠しきれてない。そんなことを言いながら、口をちょっと尖らせてついばむようなキスを迫ってきた。さすがにここで幼女にキスするのは、ロリコンのレッテルが貼られてしまうので、尖らせた口を俺のほっぺたにあてる。

「ご主人様! いけずなの!」

 プリプリ怒っているシェリルにもっかい、ぽっぺにキスをすると少し機嫌が収まったが、年少組が足元に集まってきて、全員俺の方にほっぺたを向けてきた。全員にキスするまでこれは収まらなそうだな、うかつな行動してしまったな。

 イリアを抱上げてキスすると、シェリルみたいに口をとがらせてきたので、この流れもしたいのか? キスをさせると、もう一度頬を指をさしてキスを催促してくる。年少組全員が同じ流れを催促してきたので、少し疲れてしまった。

 こういったやり取りをしている間にも、勇者たちが何かわめいていたが、声をあげるたびにリンドやカエデ、ミリーの姉御組に蹴飛ばされて、一時的に静かになっていた。

 こいつらに聞きたいこと聞いて……聞きたい事なんてあったっけ?
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