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第384話 皇帝登場
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皇帝の周りにいたうるさい奴らがいなくなったので、皇帝に会いに行こうか。
「元凶の一端だと思われる皇帝のもとに向かおうか。ステータス的には今さっきまで戦ってたやつらより上だから、不意打ちに注意しよう。皇帝は今どこにいるのかな?」
マップ先生で確認すると、城に入って来た時とは違う場所にいた! ってこいつ逃げてんじゃん!
「みんな急げ! 皇帝の奴、家族置いて街の外に、かなりのスピードで向かってるぞ。マップ先生があるから範囲外に出られても、周辺を掌握すれば見つけられるけど、それをするのは面白くないから、みんな全力で追いかけるよ!」
全員がマップ先生で場所を確認していると、全員で競争のように皇帝の後を追いかけていった。
やはりステータスで一番有利なシュリが、追いつくのが一番早かった。ちくしょう負けた!
実はシュリより早く皇帝に追いついて、足止めをしていたメンバーがいた。本当の一番はハクだ。
空飛べるのはかなり有利だよな。どのくらいのスピードで追いかけたのやら? ハクが足止めをしている間に到着したのが、俺とミリーのオオカミ系の従魔たちだ。
ステータス的にはシュリの方が高いのだが、そこはやはり走ることを得意としている魔物なので、当然の結果だろう。そしてシュリが到着したかたちだ。
全身に雷付与をして全力で走れば、シュリより早く着くことができると思うが、そこまでして先につく理由もなかったしな。
「皇帝だな? 何で一人だけでこんなところにいる?」
「無礼な小僧だな。皇帝とわかってて声をかけているなら敬意を示せ」
皇帝は不遜な態度で俺にそういい返してくるが、まわりを俺たちに囲まれているのが分かっているので、警戒を解いていなかった。
「俺を勇者たちを使って、暗殺させようとしていた人間に示す敬意はないな。と、ここまで言えば俺が誰なのか想像はつくかな?」
「お前がディストピアの領主だと? まだ子供じゃないか!」
「お? まさか本当に答えるとか、こんなのが皇帝なのか? せめてポーカーフェイスで、知らないと押し切るのが普通だろうに……ただのバカか? 勇者に城の一部を貸し与えていたのだから、限りなく黒に近かったが今完璧な黒になったぞ。捕えるのに立候補する人いるか?」
皇帝が何やら言っているようだが、今の段階で聞く意味がないので無視無視。
「は~い、私やりたい! 最近戦ってないの! だからやらせて!」
年長組がその発言を聞いて苦い顔をしている。アリスとの戦闘を見て、魔法剣の使用をしていないアリスと張り合える程度には強かったのを考えてか、年長組はシェリルの戦いたいという発言をどうしようか迷った様子で見ている。
「シェリル、一人じゃなくてイリアとネルの三人で戦ってみたらどうだ? 他の二人もシェリルと一緒で、戦ってないだろ? 一人だけ抜け駆けは、良くないと思うんだけどな」
そのセリフを聞いたネルは、察しがいいのかすぐに、
「シェリルちゃん! 一人で戦うのはずるいよ! 私たちも戦いたい! ね、イリアちゃん!」
そのセリフを聞いてイリアは俺の顔を見て、分かってるよ! と言わんばかりの顔をして親指を立てて、こっちに向けてくる。そして年長組! 拍手しそうな勢いで喜ぶな! シェリルにバレるぞ!
「二人ともごめんね! いつも三人一緒って言ってたのに、一人で抜け駆けするところだったの! 一緒に戦ってくれる?」
イリアとネルは二人そろって親指を立てて、『グッ』っと効果音が付きそうな感じでシェリルに答えていた。
「これだけいるのに、小娘が三人だけで戦わせるだと? 私もなめられたものだな。いくら側近たちを倒せたと言っても、三人で私を押さえる事なんて、できるわけないだろうが! 殺されても文句を言うなよ?」
皇帝は戦闘を見ずに、一目散に逃げたのだろうか? 数の暴力でインペリアルガード、側近たちを倒したと思われているのだろうか?
三幼女は妻たちの中では弱いとはいえ、一般的な冒険者として考えれば、かなり上位の実力はあるのだ。こっちの数が多かったとはいえ、側近たちを倒しているのに、こっちの事をなめすぎなのではないだろうか?
侮られているのはわかっているだろうが、三幼女はかまわず準備を始めている。っておい! シェリルとネルが装備したのは、この前おねだりされて作ったガントレットとナックルダスターが一体化している籠手だ。
シェリルの付属品は、小指側に五センチメートルほどの刃物がついていて、ネルの付属品は甲の部分に回復魔法を補助する、インカローズの半球上の物を両手につけている。
イリアも二人と一緒におねだりして作ってもらった杖、全体は魔法と相性のいいミスリル銀を使用して、持ち手のところ以外には、様々な宝石を散りばめた一品だ。色々宝石をつけたら干渉しないか心配だったが、補助するだけで使った魔法によって、宝石が反応して補助するのだそうだ。
三人の新武器の初お披露目戦だな。
シェリルとネルは、武器の状態を確認するように、拳をガンガンとあわせている。状態もいいようで満面の笑みだ。そりゃ自分たちのサイズに合わせて作って間もないから、一気に体が大きくならない限りは問題何てあるわけないよな。
イリアも同じで武器を振り回して使いやすさを確認している。本人は色々決めポーズをしているのだろうが、イリアがやると棒を持って遊んでいるように見えてしまう。それはそれで可愛いんだけどな……はっ! 俺はロリコンじゃないからな!
一方どうするか悩んでいると思われる皇帝は、忙しなくまわりを確認いている。
周りからの不意打ちを警戒しているのか、または逃げようとしているのか、どっちだろうな?
考えるだけ無駄なのにな。三幼女が危なくならない限り手を出すことは無いのだから、不意打ちなんて今から警戒する意味なんて全くないのだ。
逃げる手段を模索していても結局同じことだ。こっちにはハクがいるし、マップ先生もあるのだ。逃げきれるはずがない。
戦い方を考えている可能性も捨てきれないか。三幼女頑張れ!
皇帝の表情が変わった! その次の瞬間に一気に距離を詰めて、三幼女に襲い掛かろうとしていた!
「元凶の一端だと思われる皇帝のもとに向かおうか。ステータス的には今さっきまで戦ってたやつらより上だから、不意打ちに注意しよう。皇帝は今どこにいるのかな?」
マップ先生で確認すると、城に入って来た時とは違う場所にいた! ってこいつ逃げてんじゃん!
「みんな急げ! 皇帝の奴、家族置いて街の外に、かなりのスピードで向かってるぞ。マップ先生があるから範囲外に出られても、周辺を掌握すれば見つけられるけど、それをするのは面白くないから、みんな全力で追いかけるよ!」
全員がマップ先生で場所を確認していると、全員で競争のように皇帝の後を追いかけていった。
やはりステータスで一番有利なシュリが、追いつくのが一番早かった。ちくしょう負けた!
実はシュリより早く皇帝に追いついて、足止めをしていたメンバーがいた。本当の一番はハクだ。
空飛べるのはかなり有利だよな。どのくらいのスピードで追いかけたのやら? ハクが足止めをしている間に到着したのが、俺とミリーのオオカミ系の従魔たちだ。
ステータス的にはシュリの方が高いのだが、そこはやはり走ることを得意としている魔物なので、当然の結果だろう。そしてシュリが到着したかたちだ。
全身に雷付与をして全力で走れば、シュリより早く着くことができると思うが、そこまでして先につく理由もなかったしな。
「皇帝だな? 何で一人だけでこんなところにいる?」
「無礼な小僧だな。皇帝とわかってて声をかけているなら敬意を示せ」
皇帝は不遜な態度で俺にそういい返してくるが、まわりを俺たちに囲まれているのが分かっているので、警戒を解いていなかった。
「俺を勇者たちを使って、暗殺させようとしていた人間に示す敬意はないな。と、ここまで言えば俺が誰なのか想像はつくかな?」
「お前がディストピアの領主だと? まだ子供じゃないか!」
「お? まさか本当に答えるとか、こんなのが皇帝なのか? せめてポーカーフェイスで、知らないと押し切るのが普通だろうに……ただのバカか? 勇者に城の一部を貸し与えていたのだから、限りなく黒に近かったが今完璧な黒になったぞ。捕えるのに立候補する人いるか?」
皇帝が何やら言っているようだが、今の段階で聞く意味がないので無視無視。
「は~い、私やりたい! 最近戦ってないの! だからやらせて!」
年長組がその発言を聞いて苦い顔をしている。アリスとの戦闘を見て、魔法剣の使用をしていないアリスと張り合える程度には強かったのを考えてか、年長組はシェリルの戦いたいという発言をどうしようか迷った様子で見ている。
「シェリル、一人じゃなくてイリアとネルの三人で戦ってみたらどうだ? 他の二人もシェリルと一緒で、戦ってないだろ? 一人だけ抜け駆けは、良くないと思うんだけどな」
そのセリフを聞いたネルは、察しがいいのかすぐに、
「シェリルちゃん! 一人で戦うのはずるいよ! 私たちも戦いたい! ね、イリアちゃん!」
そのセリフを聞いてイリアは俺の顔を見て、分かってるよ! と言わんばかりの顔をして親指を立てて、こっちに向けてくる。そして年長組! 拍手しそうな勢いで喜ぶな! シェリルにバレるぞ!
「二人ともごめんね! いつも三人一緒って言ってたのに、一人で抜け駆けするところだったの! 一緒に戦ってくれる?」
イリアとネルは二人そろって親指を立てて、『グッ』っと効果音が付きそうな感じでシェリルに答えていた。
「これだけいるのに、小娘が三人だけで戦わせるだと? 私もなめられたものだな。いくら側近たちを倒せたと言っても、三人で私を押さえる事なんて、できるわけないだろうが! 殺されても文句を言うなよ?」
皇帝は戦闘を見ずに、一目散に逃げたのだろうか? 数の暴力でインペリアルガード、側近たちを倒したと思われているのだろうか?
三幼女は妻たちの中では弱いとはいえ、一般的な冒険者として考えれば、かなり上位の実力はあるのだ。こっちの数が多かったとはいえ、側近たちを倒しているのに、こっちの事をなめすぎなのではないだろうか?
侮られているのはわかっているだろうが、三幼女はかまわず準備を始めている。っておい! シェリルとネルが装備したのは、この前おねだりされて作ったガントレットとナックルダスターが一体化している籠手だ。
シェリルの付属品は、小指側に五センチメートルほどの刃物がついていて、ネルの付属品は甲の部分に回復魔法を補助する、インカローズの半球上の物を両手につけている。
イリアも二人と一緒におねだりして作ってもらった杖、全体は魔法と相性のいいミスリル銀を使用して、持ち手のところ以外には、様々な宝石を散りばめた一品だ。色々宝石をつけたら干渉しないか心配だったが、補助するだけで使った魔法によって、宝石が反応して補助するのだそうだ。
三人の新武器の初お披露目戦だな。
シェリルとネルは、武器の状態を確認するように、拳をガンガンとあわせている。状態もいいようで満面の笑みだ。そりゃ自分たちのサイズに合わせて作って間もないから、一気に体が大きくならない限りは問題何てあるわけないよな。
イリアも同じで武器を振り回して使いやすさを確認している。本人は色々決めポーズをしているのだろうが、イリアがやると棒を持って遊んでいるように見えてしまう。それはそれで可愛いんだけどな……はっ! 俺はロリコンじゃないからな!
一方どうするか悩んでいると思われる皇帝は、忙しなくまわりを確認いている。
周りからの不意打ちを警戒しているのか、または逃げようとしているのか、どっちだろうな?
考えるだけ無駄なのにな。三幼女が危なくならない限り手を出すことは無いのだから、不意打ちなんて今から警戒する意味なんて全くないのだ。
逃げる手段を模索していても結局同じことだ。こっちにはハクがいるし、マップ先生もあるのだ。逃げきれるはずがない。
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