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第429話 ドラゴンの脅威の生命力
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俺が尻尾に五回目の攻撃を仕掛けると、勢いよく動いていた尻尾が脱力したように、だらんとして動かなくなる。多分尻尾を動かす筋肉を、全部断てたってことだろうな。
ブレスの時以外危なくて攻撃できないため、ブレスが来るたびに攻撃を仕掛けていた。ドラゴンもそれは判っているが、ブレスを吐く事によって俺たちの猛攻を減らせると理解し、仕方がなく吐いて俺の攻撃を受け入れていた感じだ。
一回目は、尻尾をくぐると同時に切りつけたため、尻尾の下側を切り裂いている。
二回目は、尻尾を飛び越えるように切りつけたため、下から頂点を目指して切り裂いた形だ。
三回目は、二回目とは逆方向から、同じように切り裂く。
四回目は、ギンに尻尾の上に着地してもらい、開いた傷口をさらに深く切り裂いた。
五回目は、体を揺らす際に尻尾の傷口が開く瞬間を狙って、さらに深く切り裂いたところで尻尾が脱力したのだ。
自力で動かせなくなっただけで、身体をゆすれば勢いで動かせるので、まだ油断はできない。
六回目の切り裂くチャンスが来た。突撃し骨に届く攻撃を行う。やはり甲高い金属音がして、俺の大薙刀がはじかれてしまう。
やっぱ硬いな。これはさすがに切り落とせないな。肉を全部削いで骨だけにするか、骨を砕くしかないかな?
ギンに指示をして尻尾への攻撃を続行する。今まではガッツリと切り裂いていたが、今度はなで斬りをするようにして、三回骨の周りの肉を切り裂いていく。
肉を切り裂き始めてから五十分は経過していた。タンクのレイリーもよく耐えてるなと思いきや、リリーと交代しながら、タンクをしているようだ。リリーもかなり強くなったな。
尻尾の骨が折れる気配がないので、やはり砕くしかないか。さすがに打撃を与えるのに大薙刀は無いな。ハンマーか斧かな? また大斧の出番か。正直大斧って見た目はともかく、扱いづらいんだよな。小説とかの斧使いって、本当に凄いんだろうな。
大斧に装備を変えてチャンスをうかがう。今度は尻尾の下を通るように指示をして、高い位置だったらジャンプをするようにも伝えてある。わざわざこんなこと言わなくても、ギンは理解してくれているのだが念のためだ。
今のタンクはレイリーか、相安定して攻撃をさばいているな。左足の調子はどうだ? 俺が鱗を剥いだ場所はかなりエグれている。
傷口への攻撃はヘイトが高いのか、振り向いてブレスや魔法を、足を攻撃しているメンバーに使っている姿がみられる。みんな大丈夫か? ヴェールと結界を使って、防いでいるようだ。
お! レイリーに向かって、ブレスを吐こうとしているのを確認した。ギンの背中をポンっと叩き、尻尾へ向かわせる。ブレスの動作はレッドドラゴンの罠だった。自分の意志で尻尾は動かせないが、体を回すことによって、大質量の尻尾が俺とギンをめがけて飛来してくる。
くそったれが! 同じパターンで攻撃してれば、ヘイトがなくても俺を狙ってくるよな。シュウは気付いていなかったが、一番ヘイトを稼いでいたのは、尻尾を切ろうとしていたシュウなのだ。
ギンに乗っているため、動きが早く狙えないとわかっていたので、目の前にいるタンクに目が向いていただけなのだ。
さすがに回避はできないか、結界も間に合うタイミングじゃないな。俺はまたがっている状態からどうやったか分からないが、ギンを蹴り飛ばし尻尾の攻撃範囲から何とか逃がして、俺は尻尾に襲われた。きちんと防御態勢をとってはいたが、一〇〇メートル以上吹っ飛ばされ、やっと止まった。
あぁぁ! 体がいてえ、身体を回した勢いだけで、このダメージとかシャレにならんな、収納の腕輪からエリクサーを取り出して一気にあおる。
体は治ったが、まだ痛む気がするな。このままじゃさすがに拙い。俺はダンマスのスキルで、ドラゴンキラーが付与されて武器を召喚する。武器の種類は剣、名前は魔剣グラム、北欧神話で小人が魔法の力でドラゴンに変身していた、ファフニールを倒した剣だ。
他にもいろいろあったのだが、召喚する際のフォルムが一番好みだったので即決した。
有り余っているDPが結構な量消費されたが、痛手を負うほどの消費ではない。神話上の剣の形は知らないが、長めの両手剣でシンプルな形だ。ブレス対策に盾を持っておきたかったが、そうはいかないな。
体を起こして現状を確認する。レイリーは相変わらず安定した壁をしている。魔法組とヒーラーは、きちんと補助をしているな。前衛の嫁たちは、ちょっとみだれてないか?
それに一人こっちに、とてつもない速さで走ってきているな。シェリルが俺が起きたことを確認すると、俺の所まで来ずにレッドドラゴンに向かって踵を返していた。
立ってから俺もレッドドラゴンに向かって走っていると、
「GYAOOOOOOOOOO」
と、今までになく大きな悲鳴をレッドドラゴンがあげていた。その原因は、お腹付近にジャンプしてから殴っていたシェリルの様だ。
後で知ったことだが、浸透勁が予想以上に効果があったから、連続で撃ち込んだの! と胸をはって言っていた。
「レイリー! 全力で気をひけ! 俺がとどめを刺す!」
エリクサーで回復した魔力の大半を消費して、能力向上と雷付与を全身に施した。目にもとまらぬ速度で、レッドドラゴンの尻尾を切り飛ばす。
何の抵抗もなく骨が断てた……という事は、そのまま背中を駆け上がり、左右の翼を切り落とす!
体の一部を切り落とされたため、バランスを崩したようだった。ちょうどいい位置にレッドドラゴンの首が、これって俺に切り落とせって言ってるよな?
なけなしの魔力で肉体活性で効果をあげて、喉側から首の三割ほどを切り裂く、剣を返してむき出しになっている首を二度三度切り付けて、何とか首がつながっている状況になった。
これでも死なないのか? レッドドラゴンというか、ドラゴンの生命力ってやばいな。
憎しみを込めた眼で俺の事を見ているが、俺は関係ないとばかりに、つながっていた骨と残りの肉を切り裂き首を落とした。
しばらく生きていたが、五分もすると目に力が無くなり絶命した。首落としてから五分も生きるとか、バケモンだな。悪魔ならその状態からでも、復活するパターンもあるか?
あぁ! 疲れた! 休もう。俺はそのまま倒れて眠りについた。
ブレスの時以外危なくて攻撃できないため、ブレスが来るたびに攻撃を仕掛けていた。ドラゴンもそれは判っているが、ブレスを吐く事によって俺たちの猛攻を減らせると理解し、仕方がなく吐いて俺の攻撃を受け入れていた感じだ。
一回目は、尻尾をくぐると同時に切りつけたため、尻尾の下側を切り裂いている。
二回目は、尻尾を飛び越えるように切りつけたため、下から頂点を目指して切り裂いた形だ。
三回目は、二回目とは逆方向から、同じように切り裂く。
四回目は、ギンに尻尾の上に着地してもらい、開いた傷口をさらに深く切り裂いた。
五回目は、体を揺らす際に尻尾の傷口が開く瞬間を狙って、さらに深く切り裂いたところで尻尾が脱力したのだ。
自力で動かせなくなっただけで、身体をゆすれば勢いで動かせるので、まだ油断はできない。
六回目の切り裂くチャンスが来た。突撃し骨に届く攻撃を行う。やはり甲高い金属音がして、俺の大薙刀がはじかれてしまう。
やっぱ硬いな。これはさすがに切り落とせないな。肉を全部削いで骨だけにするか、骨を砕くしかないかな?
ギンに指示をして尻尾への攻撃を続行する。今まではガッツリと切り裂いていたが、今度はなで斬りをするようにして、三回骨の周りの肉を切り裂いていく。
肉を切り裂き始めてから五十分は経過していた。タンクのレイリーもよく耐えてるなと思いきや、リリーと交代しながら、タンクをしているようだ。リリーもかなり強くなったな。
尻尾の骨が折れる気配がないので、やはり砕くしかないか。さすがに打撃を与えるのに大薙刀は無いな。ハンマーか斧かな? また大斧の出番か。正直大斧って見た目はともかく、扱いづらいんだよな。小説とかの斧使いって、本当に凄いんだろうな。
大斧に装備を変えてチャンスをうかがう。今度は尻尾の下を通るように指示をして、高い位置だったらジャンプをするようにも伝えてある。わざわざこんなこと言わなくても、ギンは理解してくれているのだが念のためだ。
今のタンクはレイリーか、相安定して攻撃をさばいているな。左足の調子はどうだ? 俺が鱗を剥いだ場所はかなりエグれている。
傷口への攻撃はヘイトが高いのか、振り向いてブレスや魔法を、足を攻撃しているメンバーに使っている姿がみられる。みんな大丈夫か? ヴェールと結界を使って、防いでいるようだ。
お! レイリーに向かって、ブレスを吐こうとしているのを確認した。ギンの背中をポンっと叩き、尻尾へ向かわせる。ブレスの動作はレッドドラゴンの罠だった。自分の意志で尻尾は動かせないが、体を回すことによって、大質量の尻尾が俺とギンをめがけて飛来してくる。
くそったれが! 同じパターンで攻撃してれば、ヘイトがなくても俺を狙ってくるよな。シュウは気付いていなかったが、一番ヘイトを稼いでいたのは、尻尾を切ろうとしていたシュウなのだ。
ギンに乗っているため、動きが早く狙えないとわかっていたので、目の前にいるタンクに目が向いていただけなのだ。
さすがに回避はできないか、結界も間に合うタイミングじゃないな。俺はまたがっている状態からどうやったか分からないが、ギンを蹴り飛ばし尻尾の攻撃範囲から何とか逃がして、俺は尻尾に襲われた。きちんと防御態勢をとってはいたが、一〇〇メートル以上吹っ飛ばされ、やっと止まった。
あぁぁ! 体がいてえ、身体を回した勢いだけで、このダメージとかシャレにならんな、収納の腕輪からエリクサーを取り出して一気にあおる。
体は治ったが、まだ痛む気がするな。このままじゃさすがに拙い。俺はダンマスのスキルで、ドラゴンキラーが付与されて武器を召喚する。武器の種類は剣、名前は魔剣グラム、北欧神話で小人が魔法の力でドラゴンに変身していた、ファフニールを倒した剣だ。
他にもいろいろあったのだが、召喚する際のフォルムが一番好みだったので即決した。
有り余っているDPが結構な量消費されたが、痛手を負うほどの消費ではない。神話上の剣の形は知らないが、長めの両手剣でシンプルな形だ。ブレス対策に盾を持っておきたかったが、そうはいかないな。
体を起こして現状を確認する。レイリーは相変わらず安定した壁をしている。魔法組とヒーラーは、きちんと補助をしているな。前衛の嫁たちは、ちょっとみだれてないか?
それに一人こっちに、とてつもない速さで走ってきているな。シェリルが俺が起きたことを確認すると、俺の所まで来ずにレッドドラゴンに向かって踵を返していた。
立ってから俺もレッドドラゴンに向かって走っていると、
「GYAOOOOOOOOOO」
と、今までになく大きな悲鳴をレッドドラゴンがあげていた。その原因は、お腹付近にジャンプしてから殴っていたシェリルの様だ。
後で知ったことだが、浸透勁が予想以上に効果があったから、連続で撃ち込んだの! と胸をはって言っていた。
「レイリー! 全力で気をひけ! 俺がとどめを刺す!」
エリクサーで回復した魔力の大半を消費して、能力向上と雷付与を全身に施した。目にもとまらぬ速度で、レッドドラゴンの尻尾を切り飛ばす。
何の抵抗もなく骨が断てた……という事は、そのまま背中を駆け上がり、左右の翼を切り落とす!
体の一部を切り落とされたため、バランスを崩したようだった。ちょうどいい位置にレッドドラゴンの首が、これって俺に切り落とせって言ってるよな?
なけなしの魔力で肉体活性で効果をあげて、喉側から首の三割ほどを切り裂く、剣を返してむき出しになっている首を二度三度切り付けて、何とか首がつながっている状況になった。
これでも死なないのか? レッドドラゴンというか、ドラゴンの生命力ってやばいな。
憎しみを込めた眼で俺の事を見ているが、俺は関係ないとばかりに、つながっていた骨と残りの肉を切り裂き首を落とした。
しばらく生きていたが、五分もすると目に力が無くなり絶命した。首落としてから五分も生きるとか、バケモンだな。悪魔ならその状態からでも、復活するパターンもあるか?
あぁ! 疲れた! 休もう。俺はそのまま倒れて眠りについた。
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