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第649話 150階に到達
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ドロップ品に変わった、ダークナイトの残してくれたものを確認していく。
やっぱり鎧一式と盾は落とすんだな。でも、剣は落とさなかったか。さてさて問題は、これ以外のドロップ品だよな。調べてみないと分からない魔道具っぽい物や、よくわからない金属のインゴットに、Sランクだと思われる魔石等々、色々なものがドロップしていた。
その中に、ファイアナイトが落とした鍵と同じような物を、ダークナイトも落としていた。パッと見て同じ形をしているように見えたが、重ねて見てみると細部が違い、別のカギだという事が分かる。
「ん~ニつ目の鍵か。四体倒した推定ガーディアンの中で、ナイト系のニ体が落とした鍵? 巨大な魔物が落とさなかったのは偶然か? それともこのニ体しか落とさない? 後者の方がしっくりくる気がするな。
鎧一式は、ファイアナイトの分と含めて、後でリビングアーマーに憑依させてやろう。最後にこのインゴットはなんだろうな? クリエイトゴーレムでちょっと形を変えてみようとしたけど、アダマンタイトクラスで魔力を消費するっぽいな」
思ったことを口に出して、考えをまとめていく。独り言とは時に、考えをまとめるのに必要な行為だと、俺は思っている。街中を意味不明な言葉を、発して歩いているのとは違うぞ。
酒を飲んで愚痴っているのとも違う。時にはそんなことがあってもいいと思うけど、周りの人に迷惑をかけなければね。
話がそれたが、言葉に出すことによって、まとまる考えもあるのだ。特にアダマンタイトと同等の魔力を消費しないと、加工できない金属って何なんだ? ダンマスのスキルで召喚する際のリストとも、にらめっこをしているが、この金属と思わしき素体は発見できていない。
未知の金属という事になるのだろう。リンドも分からないと言っているから、老ドワーフやガルド、ノーマンあたりに聞いてみるか。
「みんなお待たせ。思ったより長い時間戦ってたみたいだね。休憩も含めて一時間三十分くらいたってるね。今日は目標の五階分は移動できないけど、時間的にはもう一階分は行けるから、頑張って進もうか」
休憩も終わり、出発の準備を始めていく。装備がへたっているが、もうガーディアンは出てこないだろうから、一五〇階まで進んでから休憩をとりつつ、そこで武器のメンテナンスを行う方がいいと、判断して進むことにした。
俺の武器に関しては、鈍器のメイスと盾がへたっているだけで、他の武器に関しては、特に問題ない。他のメンバーもメイン武器は多少へたっているが、サブウェポンも持っているから、進む分には問題ない。
その後は、一五〇階まで大きな問題は無かった。あえて問題をあげるなら、スケルトンたちが敵を倒すのに、時間がかかりだしたことくらいだろうか?
強くなったというよりは、頑丈になって倒すのに時間がかかっただけなんだけどね。武器が魔物のLvにあっていない、と言うのが一番大きい原因だろう。それまでは、技量だけで武器をカバーできていたが、それがカバーできなくなった感じだ。
一五一階への階段のある部屋がどん詰まりだったので、一つ戻り広めの部屋で野営をしている。全部のプレハブを出してもらい、工房スペースも作成している。
夕食後に、これからについて説明をしていく。
「これから念のために、一五一階の様子を見に行く。扉があるようだったら、外から覗いて戻ってくる予定だ。もし扉が見当たらない場合は、階段を降りた所から覗いて戻る予定だ」
「ご主人様、扉があっても無くても中に入って、様子を見ないんですか?」
「そう思うよな。でもな、マップ先生で見てわかるように、階段を降りて十メートル先に部屋がある。現状、様子を見に行って一番まずい状況は、なんだと思う?」
みんなに質問を投げかけて考えてもらう。しばらくすると、チェルシーが独り言をもらした。
「現状で一番拙いのは、武器のメンテナンスも出来ていない状態で、強制的に戦闘が始まる?」
「そうだね。俺が考えている中で、ほぼ正解と言っていいかな。現状で一番拙いのは、今の状態で戦闘が始まる事。
この場合にいくつかパターンがあって、部屋に入ったら扉がしまって戦闘が開始されるパターンと、扉が無いからと進んでいくと通路が塞がれてしまうパターンが、拙いと考えてる。
だから扉がある場合は、おそらく通路に罠は無いから扉まで、扉が無ければ通路に罠がある可能性を考えてってことな」
みんなが納得してくれた。
階段のある部屋まで移動して、その部屋に新しくポップしていた魔物を処理して進んでいく。
「今までの階段より、ずいぶん長いな。入り口があんなに遠くに見えるぞ」
「ねーねーご主人様! 偵察って自分で行かなきゃいけないの?」
俺の周りに集まっていた三幼女の内の一人、ネルが俺にそう問いかけてきた。
「俺たち以外にいないから、自分でする以外は無いと思うけど?」
「そういう事じゃなくて、ドッペルみたいに魔物と意識共有して、偵察するのはだめなの?」
ネルからもたらされた情報を、頭の中で高速に処理していく。
「あ~、何でその事に気付かなかったんだろ? 今までは別の街に行くための手段や、身代わり人形的な考えが強かったから、思いつかなかったな。
それに意識共有するだけなら、普通の魔物でもスキルさえ覚えさせれば、問題なかったはずだ。ネル! よく思いついてくれた!」
わしゃわしゃと頭を撫でてあげると、少し喜んだ後に俺の手から逃れて、自分の事を素敵な女性だから、頭を撫でられても嬉しくないと言っていた。初めに喜んだ顔をしてしまったので、台無しである。
野営地まで戻ってから考える。使い捨てでも、ゴブリンと意識共有するのは嫌なので、何にしようか悩んでいると、意識共有しなくてもカメラと無線機で、指示を出せばいい事に気付いた。
ゴブリンを召喚して、小型カメラを頭に装着して、無線機のイヤホンを……装備できないので、クリエイトゴーレムで形を変えて装着させる。少し離れて、
「ゴブ蔵、右手を上げろ」
勝手に名前を付けて、無線で指示を出してみると、問題なく俺の指示に従ってくれた。
少し進ませると、隣の部屋にまた敵が沸いていたので、慌てて駆けつけてからボコって、ゴブ蔵に止めを刺させてみた……あれ? ゴブ蔵が四頭身くらいだったのに、五頭身位になっていた。何が起こったか分からないが、一五一階の調査をさせようか。
改めて指示を出して、ゴブ蔵を進ませる。
やっぱり鎧一式と盾は落とすんだな。でも、剣は落とさなかったか。さてさて問題は、これ以外のドロップ品だよな。調べてみないと分からない魔道具っぽい物や、よくわからない金属のインゴットに、Sランクだと思われる魔石等々、色々なものがドロップしていた。
その中に、ファイアナイトが落とした鍵と同じような物を、ダークナイトも落としていた。パッと見て同じ形をしているように見えたが、重ねて見てみると細部が違い、別のカギだという事が分かる。
「ん~ニつ目の鍵か。四体倒した推定ガーディアンの中で、ナイト系のニ体が落とした鍵? 巨大な魔物が落とさなかったのは偶然か? それともこのニ体しか落とさない? 後者の方がしっくりくる気がするな。
鎧一式は、ファイアナイトの分と含めて、後でリビングアーマーに憑依させてやろう。最後にこのインゴットはなんだろうな? クリエイトゴーレムでちょっと形を変えてみようとしたけど、アダマンタイトクラスで魔力を消費するっぽいな」
思ったことを口に出して、考えをまとめていく。独り言とは時に、考えをまとめるのに必要な行為だと、俺は思っている。街中を意味不明な言葉を、発して歩いているのとは違うぞ。
酒を飲んで愚痴っているのとも違う。時にはそんなことがあってもいいと思うけど、周りの人に迷惑をかけなければね。
話がそれたが、言葉に出すことによって、まとまる考えもあるのだ。特にアダマンタイトと同等の魔力を消費しないと、加工できない金属って何なんだ? ダンマスのスキルで召喚する際のリストとも、にらめっこをしているが、この金属と思わしき素体は発見できていない。
未知の金属という事になるのだろう。リンドも分からないと言っているから、老ドワーフやガルド、ノーマンあたりに聞いてみるか。
「みんなお待たせ。思ったより長い時間戦ってたみたいだね。休憩も含めて一時間三十分くらいたってるね。今日は目標の五階分は移動できないけど、時間的にはもう一階分は行けるから、頑張って進もうか」
休憩も終わり、出発の準備を始めていく。装備がへたっているが、もうガーディアンは出てこないだろうから、一五〇階まで進んでから休憩をとりつつ、そこで武器のメンテナンスを行う方がいいと、判断して進むことにした。
俺の武器に関しては、鈍器のメイスと盾がへたっているだけで、他の武器に関しては、特に問題ない。他のメンバーもメイン武器は多少へたっているが、サブウェポンも持っているから、進む分には問題ない。
その後は、一五〇階まで大きな問題は無かった。あえて問題をあげるなら、スケルトンたちが敵を倒すのに、時間がかかりだしたことくらいだろうか?
強くなったというよりは、頑丈になって倒すのに時間がかかっただけなんだけどね。武器が魔物のLvにあっていない、と言うのが一番大きい原因だろう。それまでは、技量だけで武器をカバーできていたが、それがカバーできなくなった感じだ。
一五一階への階段のある部屋がどん詰まりだったので、一つ戻り広めの部屋で野営をしている。全部のプレハブを出してもらい、工房スペースも作成している。
夕食後に、これからについて説明をしていく。
「これから念のために、一五一階の様子を見に行く。扉があるようだったら、外から覗いて戻ってくる予定だ。もし扉が見当たらない場合は、階段を降りた所から覗いて戻る予定だ」
「ご主人様、扉があっても無くても中に入って、様子を見ないんですか?」
「そう思うよな。でもな、マップ先生で見てわかるように、階段を降りて十メートル先に部屋がある。現状、様子を見に行って一番まずい状況は、なんだと思う?」
みんなに質問を投げかけて考えてもらう。しばらくすると、チェルシーが独り言をもらした。
「現状で一番拙いのは、武器のメンテナンスも出来ていない状態で、強制的に戦闘が始まる?」
「そうだね。俺が考えている中で、ほぼ正解と言っていいかな。現状で一番拙いのは、今の状態で戦闘が始まる事。
この場合にいくつかパターンがあって、部屋に入ったら扉がしまって戦闘が開始されるパターンと、扉が無いからと進んでいくと通路が塞がれてしまうパターンが、拙いと考えてる。
だから扉がある場合は、おそらく通路に罠は無いから扉まで、扉が無ければ通路に罠がある可能性を考えてってことな」
みんなが納得してくれた。
階段のある部屋まで移動して、その部屋に新しくポップしていた魔物を処理して進んでいく。
「今までの階段より、ずいぶん長いな。入り口があんなに遠くに見えるぞ」
「ねーねーご主人様! 偵察って自分で行かなきゃいけないの?」
俺の周りに集まっていた三幼女の内の一人、ネルが俺にそう問いかけてきた。
「俺たち以外にいないから、自分でする以外は無いと思うけど?」
「そういう事じゃなくて、ドッペルみたいに魔物と意識共有して、偵察するのはだめなの?」
ネルからもたらされた情報を、頭の中で高速に処理していく。
「あ~、何でその事に気付かなかったんだろ? 今までは別の街に行くための手段や、身代わり人形的な考えが強かったから、思いつかなかったな。
それに意識共有するだけなら、普通の魔物でもスキルさえ覚えさせれば、問題なかったはずだ。ネル! よく思いついてくれた!」
わしゃわしゃと頭を撫でてあげると、少し喜んだ後に俺の手から逃れて、自分の事を素敵な女性だから、頭を撫でられても嬉しくないと言っていた。初めに喜んだ顔をしてしまったので、台無しである。
野営地まで戻ってから考える。使い捨てでも、ゴブリンと意識共有するのは嫌なので、何にしようか悩んでいると、意識共有しなくてもカメラと無線機で、指示を出せばいい事に気付いた。
ゴブリンを召喚して、小型カメラを頭に装着して、無線機のイヤホンを……装備できないので、クリエイトゴーレムで形を変えて装着させる。少し離れて、
「ゴブ蔵、右手を上げろ」
勝手に名前を付けて、無線で指示を出してみると、問題なく俺の指示に従ってくれた。
少し進ませると、隣の部屋にまた敵が沸いていたので、慌てて駆けつけてからボコって、ゴブ蔵に止めを刺させてみた……あれ? ゴブ蔵が四頭身くらいだったのに、五頭身位になっていた。何が起こったか分からないが、一五一階の調査をさせようか。
改めて指示を出して、ゴブ蔵を進ませる。
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