678 / 2,518
第678話 対応が決まった
しおりを挟む
みんなが来る前に行った会議の内容を、後から来たメンバーに伝えるが、異論もなく最低限の対策は決まった。他にもいくつも対策の話が上がるが、すぐに実行が可能という案は無く、ディストピアに来たら遊撃的な迎撃になる、と言った感じで落ち着いてしまった。
俺以外のメンバーは、このまま会議を続けてもう少し話し合ってみると、俺は俺の仕事をする事にした。
この街を実質管理している、グリエルとガリアに報告に行くため、街の中心を目指す。中心を目指して歩いている間に、メイに四大精霊にも集まってほしいから声をかけてもらう。風の精霊だけあって、自分のテリトリー内の声は、簡単に聞くことができるので、重宝している。
勝手知ったる我が家というわけではないが、この街で俺の入れない場所は無いので、誰に止められる事もなく進んでいく。
グリエルの執務室に入ると、都合のいいことにガリアもいた。他にもゼニスがいて何やら話していた。
「あれ? シュウ様じゃないですか。どうなさいましたか?」
「ちょっと報告があって来たよ。俺が声をかけてないのに、ここにゼニスがいるのって珍しくないか?」
「相談があったので、直接お話ししていた所であります。シュウ様の指示で、貯まっていく一方の資金を、どうするかの話し合いです。何度か話し合いをしましたが、やはり素材を買い込む方向で、話が落ち着きました。
素材の劣化に関しては、収納系のアイテムに時間停止の機能があるから可能なんですけど。他にもお金を使う機会があれば、どんどん使っていこうと言う話になっています。っと、シュウ様も何か話があったのではないですか?」
「あ~すまんすまん。話をそらしてしまったな。ちょっと厄介事があってな」
三人が険しい顔になっている。話を始めようとした時に、窓から四大精霊が入って来た。
「来てくれたか。四大精霊は知ってるかもしれないけど、実はな……」
ドラゴンが樹海に向かってきている事、その際の対応について途中経過を伝える。
「ドラゴンですか……航空戦力でしたっけ? 空を飛んで戦う術が、人間にはないですからね。人間には? あっ!」
ガリアが何かに気付いたようだ。
「空を飛ぶ魔物が、ディストピアにもいるじゃないですか!」
「……?」
「ミリーさんの従魔になっているワイバーンがいるじゃないですか!」
「そういえば、そんな奴もいたな。でも、ワイバーンって亜竜だから、ドラゴンより弱いんじゃなかったっけ?」
「シュウ様、ワイバーンでもLvが上がれば、強くなりますよ? ミリーさんの従魔のワイバーンは、シュウ様のダンジョンで、大暴れしているのでかなり強くなっています。ワイバーンの見た目をしたドラゴンと言っても、過言ではないと思いますよ?
スキルも魔法も使いこなすので、成体になりたてのドラゴン位なら、余裕で倒す可能性がありますね。単体でも倒せる可能性があるのに、それが五匹いますからね、負ける気がしないです」
青い顔をしていたガリアの顔色が、良くなっている。
「ミリーのワイバーンがいるなら問題なさそうだけど、念のため避難させてくれよな」
ミリーに確認に行くために、自分の家に戻る。Lv四〇〇位のドラゴンなら、ハクとニコのコンビでも倒せる気がするな。家に戻っても会議はまだ続いていたようで、暗い顔になっていた。
「みんな、朗報があるよ!」
俺の声に反応して、みんなが食堂の入り口にいる俺の事を振り返る。
「この話をする前に、ミリー! 君の従魔のワイバーンって、今どこにいる?」
俺の質問を受けて、ミリーがハッとした顔になる。
「そっか、あの子たちなら空飛んで戦えるし、スキルも魔法も覚えて、ワイバーンとは言い難い強さになっているもんね。でもあの子たちで、ドラゴンに勝てるのかしら?」
「ガリアの話だと、一対一でも勝てるんじゃないかって言ってた。魔物の強さって、一般的にはランクで区切られてるけど、実際はLvで区切られている部分もあるからな。
今向かってきているドラゴンと、ミリーのワイバーンが同じくらいのLvだし、スキルも魔法もあって、それが五匹もいる。戦う前から勝ちが決まっているようなものだろうだってさ。それに、俺のハクとハクにニコを乗せたコンビを、一緒に戦わせてば負けないだろう」
そういうと、みんなも落ち着いてきた。みんなが心配していたのは、倒せる倒せないではなく、倒せることは決まっているが、倒す際の街への被害についてだった。せっかく作った街が、壊れる可能性があるとなると、それだけで気持ちが落ちていたようだ。
明るくなったみんなを見て俺は安心した。しばらくして立ち上がったと思ったら、ワイバーンの所にみんなで行くようだ。俺も様子見についていく。
ワイバーンたちは、ディストピアの周辺を自由に飛び回っているので、ミリーが呼びよせていた。何かを話したと思ったら、ミリーがワイバーンのために作ってほしいと、お願いしてきたダンジョンに連れていくようだ。
ダンジョン農園の下の階層が、ワイバーンが飛びまわても問題ない、巨大なフロアを作っているのだ。狩りも出来るように野性の動物もいるが、Lv上げのために結構強い魔物も配置している。
そのフロアについて行って、ちょっと後悔した……元々ワイバーンに魔法の訓練や、人間の戦い方を教え始めていたのだ。だけど、いくらディストピアが大切な街で、壊されたくないと思っても、さすがに人間の戦い方なんて今更詰め込んでも、体の構造が違うんだから無理に決まってるだろ。
みんなで「さすがにそれは意味が無い」とミリーたしなめてから、集団戦の役割などを教え始めた。
もともとは兄弟? 姉妹? 親子? どういう関係か分からんが、全員がここに来る前から一緒に生活していたのは間違いなく、連携にも問題は無かった。これなら多少格上でも、倒せそうな雰囲気だな。
到着するのは、二日後のおやつあたりと予想を立てたので、二日後の朝食後にみんなを避難させることになった。ドラゴンなのに遅くないか? とも思ったが、休憩したり飯を食べたりしているので、そんなものだろうとの事だ。
でも困ったことが……どう伝わったのか、ディストピアの街の中にいなければ、問題ないという事になっており、冒険者組の人間は、朝から夜まで潜るから大丈夫と、日常生活を止めずにそのままダンジョンにもぐるから、問題ないとなってしまっていたのだ。
四大精霊に、防御結界を張ってもらうので、街の中でも危険はかなり少なくなっている。それにしても、樹海に住んでいるためか、神経が図太くなってるな。
俺以外のメンバーは、このまま会議を続けてもう少し話し合ってみると、俺は俺の仕事をする事にした。
この街を実質管理している、グリエルとガリアに報告に行くため、街の中心を目指す。中心を目指して歩いている間に、メイに四大精霊にも集まってほしいから声をかけてもらう。風の精霊だけあって、自分のテリトリー内の声は、簡単に聞くことができるので、重宝している。
勝手知ったる我が家というわけではないが、この街で俺の入れない場所は無いので、誰に止められる事もなく進んでいく。
グリエルの執務室に入ると、都合のいいことにガリアもいた。他にもゼニスがいて何やら話していた。
「あれ? シュウ様じゃないですか。どうなさいましたか?」
「ちょっと報告があって来たよ。俺が声をかけてないのに、ここにゼニスがいるのって珍しくないか?」
「相談があったので、直接お話ししていた所であります。シュウ様の指示で、貯まっていく一方の資金を、どうするかの話し合いです。何度か話し合いをしましたが、やはり素材を買い込む方向で、話が落ち着きました。
素材の劣化に関しては、収納系のアイテムに時間停止の機能があるから可能なんですけど。他にもお金を使う機会があれば、どんどん使っていこうと言う話になっています。っと、シュウ様も何か話があったのではないですか?」
「あ~すまんすまん。話をそらしてしまったな。ちょっと厄介事があってな」
三人が険しい顔になっている。話を始めようとした時に、窓から四大精霊が入って来た。
「来てくれたか。四大精霊は知ってるかもしれないけど、実はな……」
ドラゴンが樹海に向かってきている事、その際の対応について途中経過を伝える。
「ドラゴンですか……航空戦力でしたっけ? 空を飛んで戦う術が、人間にはないですからね。人間には? あっ!」
ガリアが何かに気付いたようだ。
「空を飛ぶ魔物が、ディストピアにもいるじゃないですか!」
「……?」
「ミリーさんの従魔になっているワイバーンがいるじゃないですか!」
「そういえば、そんな奴もいたな。でも、ワイバーンって亜竜だから、ドラゴンより弱いんじゃなかったっけ?」
「シュウ様、ワイバーンでもLvが上がれば、強くなりますよ? ミリーさんの従魔のワイバーンは、シュウ様のダンジョンで、大暴れしているのでかなり強くなっています。ワイバーンの見た目をしたドラゴンと言っても、過言ではないと思いますよ?
スキルも魔法も使いこなすので、成体になりたてのドラゴン位なら、余裕で倒す可能性がありますね。単体でも倒せる可能性があるのに、それが五匹いますからね、負ける気がしないです」
青い顔をしていたガリアの顔色が、良くなっている。
「ミリーのワイバーンがいるなら問題なさそうだけど、念のため避難させてくれよな」
ミリーに確認に行くために、自分の家に戻る。Lv四〇〇位のドラゴンなら、ハクとニコのコンビでも倒せる気がするな。家に戻っても会議はまだ続いていたようで、暗い顔になっていた。
「みんな、朗報があるよ!」
俺の声に反応して、みんなが食堂の入り口にいる俺の事を振り返る。
「この話をする前に、ミリー! 君の従魔のワイバーンって、今どこにいる?」
俺の質問を受けて、ミリーがハッとした顔になる。
「そっか、あの子たちなら空飛んで戦えるし、スキルも魔法も覚えて、ワイバーンとは言い難い強さになっているもんね。でもあの子たちで、ドラゴンに勝てるのかしら?」
「ガリアの話だと、一対一でも勝てるんじゃないかって言ってた。魔物の強さって、一般的にはランクで区切られてるけど、実際はLvで区切られている部分もあるからな。
今向かってきているドラゴンと、ミリーのワイバーンが同じくらいのLvだし、スキルも魔法もあって、それが五匹もいる。戦う前から勝ちが決まっているようなものだろうだってさ。それに、俺のハクとハクにニコを乗せたコンビを、一緒に戦わせてば負けないだろう」
そういうと、みんなも落ち着いてきた。みんなが心配していたのは、倒せる倒せないではなく、倒せることは決まっているが、倒す際の街への被害についてだった。せっかく作った街が、壊れる可能性があるとなると、それだけで気持ちが落ちていたようだ。
明るくなったみんなを見て俺は安心した。しばらくして立ち上がったと思ったら、ワイバーンの所にみんなで行くようだ。俺も様子見についていく。
ワイバーンたちは、ディストピアの周辺を自由に飛び回っているので、ミリーが呼びよせていた。何かを話したと思ったら、ミリーがワイバーンのために作ってほしいと、お願いしてきたダンジョンに連れていくようだ。
ダンジョン農園の下の階層が、ワイバーンが飛びまわても問題ない、巨大なフロアを作っているのだ。狩りも出来るように野性の動物もいるが、Lv上げのために結構強い魔物も配置している。
そのフロアについて行って、ちょっと後悔した……元々ワイバーンに魔法の訓練や、人間の戦い方を教え始めていたのだ。だけど、いくらディストピアが大切な街で、壊されたくないと思っても、さすがに人間の戦い方なんて今更詰め込んでも、体の構造が違うんだから無理に決まってるだろ。
みんなで「さすがにそれは意味が無い」とミリーたしなめてから、集団戦の役割などを教え始めた。
もともとは兄弟? 姉妹? 親子? どういう関係か分からんが、全員がここに来る前から一緒に生活していたのは間違いなく、連携にも問題は無かった。これなら多少格上でも、倒せそうな雰囲気だな。
到着するのは、二日後のおやつあたりと予想を立てたので、二日後の朝食後にみんなを避難させることになった。ドラゴンなのに遅くないか? とも思ったが、休憩したり飯を食べたりしているので、そんなものだろうとの事だ。
でも困ったことが……どう伝わったのか、ディストピアの街の中にいなければ、問題ないという事になっており、冒険者組の人間は、朝から夜まで潜るから大丈夫と、日常生活を止めずにそのままダンジョンにもぐるから、問題ないとなってしまっていたのだ。
四大精霊に、防御結界を張ってもらうので、街の中でも危険はかなり少なくなっている。それにしても、樹海に住んでいるためか、神経が図太くなってるな。
2
あなたにおすすめの小説
俺は善人にはなれない
気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~
犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。
塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。
弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。
けれども違ったのだ。
この世の中、強い奴ほど才能がなかった。
これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。
見抜いて、育てる。
育てて、恩を売って、いい暮らしをする。
誰もが知らない才能を見抜け。
そしてこの世界を生き残れ。
なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。
更新不定期
ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。
夜兎ましろ
ファンタジー
高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。
ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。
バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる