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第693話 ダンジョン拡張?
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リブロフ近郊での戦闘が終わって、一週間が経過した。今はグリエルではなくガリアに呼び出されて、庁舎に向かっている。グリエルから呼び出される事はそれなりにあったが、ガリアから呼び出されるのって、初めてのような気がするな? 何の用事なんだろうか?
行政府に入っていくと、ガリアが待っており、そのままグリエルの執務室へ……何でグリエルの執務室?
「グリエルがいないのに、勝手に入っていいのか?」
「あ~、シュウ様はご存知ではなかったのですね。グリエルの執務室ですが、応対室としても使用することがあるので、特に問題はありません。それに大切な書類系は、全部秘書課で管理しているか、私たちの腕輪の中ですからね」
と言って、俺が昔あげた収納の腕輪を指さしていた。
「そうなのか」
「そもそもディストピア住人でも、ここに来れる人間で書類を盗む人間なんていないと思うので、本当に念のためっていう所ですよ」
「それもそうか。今日俺が呼ばれたのは何で?」
「シュウ様に本日来ていただいたのは、先日あった戦争で捕まえた人間たちの処分が決まったので、報告しようと思いましてお越しいただいています。それ以外にも一件相談事がありまして……」
「そっちの相談事が本命っていう事かな? 処分の方について、聞いていいかな?」
「わかりました。これを見て頂いていいですか?」
ガリアから一枚の紙が手渡された。知らない名前が箇条書きされていたが、これがあいつらの名前なのだろう。
その紙を眺めているとガリアから説明が始まった。紙の上から十名が天幕の外にいた兵士で、全員が奴隷戦闘鉱員として、ヴローツマインで買い取られたそうだ。
そしてテントの中にいた武官五人の内二人が、現場からのたたき上げだったようで、戦闘能力や指揮能力が高く、奴隷戦闘鉱員の指揮官として買い取られた。
残りの武官三名は、温室上がりのクソの役にも立たない上に、戦闘能力も低くギャーギャーうるさいとの事で、ジャルジャンに送り返されて、貴族たちと一緒に処刑される予定らしい。最後の文官五名は、帝国が全部買っていったとの事。
ここで何で帝国が買ったのか疑問に思っていたら、『実力主義の帝国は、文官が少なく有能な者もあまりいないため、使える人材を買い取った』という流れらしい。そんなんで帝国は大丈夫なのか? と思わなくはないが、ある程度誇張されて言われている話だろう。
国王に伝えるために、ガリアに文章を書き起こしてもらい、字の綺麗な秘書の子に書いてもらった。俺は、サインと封をしてジャルジャンあたりで、依頼を出して冒険者に届けてもらう事にした。
一枚で届かなかった時の事も考えて、ジャルジャンから二枚、フレデリクから二枚出すことにした。そこまでするなら、自分たちで届ければいいと思うのだが、今回はガリアの意見を採用してわざわざ手間と金をかける事になった。
これがどういう意味をもっているのか全く分からないが、ガリアが満足しているのでそれでいいだろう。
「で、それが報告で、今回のメインの話になる相談事ってなんだ?」
「ダンジョンを二つ増やしていただけないかと考えていまして……」
「ダンジョンを? 何かに使いたいのか? 兵士たちの訓練用に地下訓練場は、ダンジョン化してるし……どういうこと?」
「そうですね。簡単に言えば、一つ目はここの地下の訓練場の下に、初心者専用のダンジョンを作ってほしいのと、もう一つはゴーストタウンに、ダンジョンを追加してもらえればと思っています。
ゴーストタウンから産出される素材は偏りがあって、食材はバザールさんの農場と、ディストピアに依存しているのが気になりまして……」
「初心者専用のダンジョンは、何となく理解したけどゴーストタウンの方は、こちらの余剰分を買ってもらえるから、そっちの方がいいんじゃないの?」
「完全に独立していないのであれば、それでも十分だと思いますが、ゴーストタウンは運営上、独立させた方がいいという話になりまして、表面上はゴーストタウンの事は、ゴーストタウンで処理してもらえるように、と考えています」
「運営上独立? 表面上? ってどういう意味?」
「運営上と言うのは、そのままで、予算とか人員の件ですね。ただ、ゴーストタウンを自由にさせるわけにはいかないので、トップの者たちはこちらの息のかかった人材になりますが。
で、表面上と言うのもそのままで、選ばれた人間、こちらの息がかかった人材になりますが、その人材がゴーストタウンを仕切る、という事ですね」
「?? それって今までと、何が変わるの? 食材の取れるダンジョンを、作る意味ってあるの?」
「基本的にこの世界の街というのは、孤立してもある程度の生活が出来るように、作られるのが普通なんです。ゴーストタウンみたいに、食材を半分程輸入に頼っているのは、不健全なのです。
その部分が解決すれば、独立したように見せかける事は出来ますので、食材が生み出せるダンジョンが欲しい、という話になりました」
「畑を増やすって言うのは、難しいか。山の中の街だもんな。というか、バザールの畑は一般に知られてないよな? そうしたら、表面的には全部が輸入ってことになるのか?」
「ちょっと違いますね。八割くらいが輸入ですかね?」
「そうなの? それなら、食材が生み出せるダンジョン以外にも、農民の人を誘致できる畑エリア……農園も、バザールの農場とゴーストタウンの間に作るか? そうすればバザールの食材も誤魔化せるんじゃないか?」
「それはいいかもしれませんが、そこまでしていただいてよろしいですか?」
「と言っても、たまたま入り口が発見されて、その先がダンジョンだったっていう、設定を作るべきかと思うけどね」
「そこらへんは、しっかり考えてありますので大丈夫です。ただ農園の入り口と、ダンジョンの入り口となると、用意していた策が足りないので、もう一つ考えないといけないですね」
「農園の一角に、ダンジョンの入り口を作ればよくね?」
「そうしていただけると、色々助かりますね」
「そういう風にしようか。入り口を作る場所だけ教えてもらえれば、後はそれっぽく作っとくわ。っとダンジョンから産出される食材は何でもいい?」
「はい、そこらへんはお任せします」
「種類だけ指定してランダムダンジョン作成にするか。そっちの準備が出来たらよろしく」
二日後に準備が整ったとガリアから連絡が入り、ダンジョンを作成した。
行政府に入っていくと、ガリアが待っており、そのままグリエルの執務室へ……何でグリエルの執務室?
「グリエルがいないのに、勝手に入っていいのか?」
「あ~、シュウ様はご存知ではなかったのですね。グリエルの執務室ですが、応対室としても使用することがあるので、特に問題はありません。それに大切な書類系は、全部秘書課で管理しているか、私たちの腕輪の中ですからね」
と言って、俺が昔あげた収納の腕輪を指さしていた。
「そうなのか」
「そもそもディストピア住人でも、ここに来れる人間で書類を盗む人間なんていないと思うので、本当に念のためっていう所ですよ」
「それもそうか。今日俺が呼ばれたのは何で?」
「シュウ様に本日来ていただいたのは、先日あった戦争で捕まえた人間たちの処分が決まったので、報告しようと思いましてお越しいただいています。それ以外にも一件相談事がありまして……」
「そっちの相談事が本命っていう事かな? 処分の方について、聞いていいかな?」
「わかりました。これを見て頂いていいですか?」
ガリアから一枚の紙が手渡された。知らない名前が箇条書きされていたが、これがあいつらの名前なのだろう。
その紙を眺めているとガリアから説明が始まった。紙の上から十名が天幕の外にいた兵士で、全員が奴隷戦闘鉱員として、ヴローツマインで買い取られたそうだ。
そしてテントの中にいた武官五人の内二人が、現場からのたたき上げだったようで、戦闘能力や指揮能力が高く、奴隷戦闘鉱員の指揮官として買い取られた。
残りの武官三名は、温室上がりのクソの役にも立たない上に、戦闘能力も低くギャーギャーうるさいとの事で、ジャルジャンに送り返されて、貴族たちと一緒に処刑される予定らしい。最後の文官五名は、帝国が全部買っていったとの事。
ここで何で帝国が買ったのか疑問に思っていたら、『実力主義の帝国は、文官が少なく有能な者もあまりいないため、使える人材を買い取った』という流れらしい。そんなんで帝国は大丈夫なのか? と思わなくはないが、ある程度誇張されて言われている話だろう。
国王に伝えるために、ガリアに文章を書き起こしてもらい、字の綺麗な秘書の子に書いてもらった。俺は、サインと封をしてジャルジャンあたりで、依頼を出して冒険者に届けてもらう事にした。
一枚で届かなかった時の事も考えて、ジャルジャンから二枚、フレデリクから二枚出すことにした。そこまでするなら、自分たちで届ければいいと思うのだが、今回はガリアの意見を採用してわざわざ手間と金をかける事になった。
これがどういう意味をもっているのか全く分からないが、ガリアが満足しているのでそれでいいだろう。
「で、それが報告で、今回のメインの話になる相談事ってなんだ?」
「ダンジョンを二つ増やしていただけないかと考えていまして……」
「ダンジョンを? 何かに使いたいのか? 兵士たちの訓練用に地下訓練場は、ダンジョン化してるし……どういうこと?」
「そうですね。簡単に言えば、一つ目はここの地下の訓練場の下に、初心者専用のダンジョンを作ってほしいのと、もう一つはゴーストタウンに、ダンジョンを追加してもらえればと思っています。
ゴーストタウンから産出される素材は偏りがあって、食材はバザールさんの農場と、ディストピアに依存しているのが気になりまして……」
「初心者専用のダンジョンは、何となく理解したけどゴーストタウンの方は、こちらの余剰分を買ってもらえるから、そっちの方がいいんじゃないの?」
「完全に独立していないのであれば、それでも十分だと思いますが、ゴーストタウンは運営上、独立させた方がいいという話になりまして、表面上はゴーストタウンの事は、ゴーストタウンで処理してもらえるように、と考えています」
「運営上独立? 表面上? ってどういう意味?」
「運営上と言うのは、そのままで、予算とか人員の件ですね。ただ、ゴーストタウンを自由にさせるわけにはいかないので、トップの者たちはこちらの息のかかった人材になりますが。
で、表面上と言うのもそのままで、選ばれた人間、こちらの息がかかった人材になりますが、その人材がゴーストタウンを仕切る、という事ですね」
「?? それって今までと、何が変わるの? 食材の取れるダンジョンを、作る意味ってあるの?」
「基本的にこの世界の街というのは、孤立してもある程度の生活が出来るように、作られるのが普通なんです。ゴーストタウンみたいに、食材を半分程輸入に頼っているのは、不健全なのです。
その部分が解決すれば、独立したように見せかける事は出来ますので、食材が生み出せるダンジョンが欲しい、という話になりました」
「畑を増やすって言うのは、難しいか。山の中の街だもんな。というか、バザールの畑は一般に知られてないよな? そうしたら、表面的には全部が輸入ってことになるのか?」
「ちょっと違いますね。八割くらいが輸入ですかね?」
「そうなの? それなら、食材が生み出せるダンジョン以外にも、農民の人を誘致できる畑エリア……農園も、バザールの農場とゴーストタウンの間に作るか? そうすればバザールの食材も誤魔化せるんじゃないか?」
「それはいいかもしれませんが、そこまでしていただいてよろしいですか?」
「と言っても、たまたま入り口が発見されて、その先がダンジョンだったっていう、設定を作るべきかと思うけどね」
「そこらへんは、しっかり考えてありますので大丈夫です。ただ農園の入り口と、ダンジョンの入り口となると、用意していた策が足りないので、もう一つ考えないといけないですね」
「農園の一角に、ダンジョンの入り口を作ればよくね?」
「そうしていただけると、色々助かりますね」
「そういう風にしようか。入り口を作る場所だけ教えてもらえれば、後はそれっぽく作っとくわ。っとダンジョンから産出される食材は何でもいい?」
「はい、そこらへんはお任せします」
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