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第702話 75階にいたモノ
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特に問題もなく順調にダンジョンを進んでいく。魔物は順調に強くなっているが、まだまだ敵ではない。現在いるのは60階への階段の入口だ。
「みんな、60階も例にもれずダメージのある階層だから一気に駆け抜けるよ。後、ブラウニー用に用意した回復用の魔導具に魔力を注ぎ込んでくれ。それで起動するはずだから、準備できたみたいだから行こうか!」
60階に進むと、ブラウニーたちは50階の時と同じく緊張感のない感じで、馬車の中で笑い転げている。こいつらこの状況を楽しんでないか?
まだブラウニーたちの自然回復が、継続ダメージを上回っているので、ダメージは受けていないが、回復はしているようなので問題ないだろう。50階をきっかけに強くなってきているので油断はできない。取り合えず自分たちの分も作っておかないとな。
1時間ほどで60階を抜ける事が出来た。今日は62階の階段まではたどり着きたいので、軽く食事を挟んでから進んでいく。
「ん~、魔物の種類は変わってないけど、一段階強くなってるね」
今までの強さより圧倒的に強くなっていた。みんなも頷いているが、まだ余裕があるようだ。なので特に問題もなく進んでいけた。
何度も言うが、ダンマスとしての能力があるのでマッピングが簡単にでき迷わずに進んでいけるからサクサク進んでいけるのだ。そう考えると、ここでレベルを上げていた帝国の騎士って意外にすごかったんだと思う部分が出てきた。
61~69階も特に苦戦することなく進んでいけた。
「みんな70階に突入するから気を引き締めてくれよな」
50、60階と一緒でブラウニーたちは、また笑い転げていた。特に変わる事のない感じに飽きてきた、ブラウニーたちにはいい変化なのだろうか?
今度からは連れて来るのをやめようかな? ブラウニーと違ってシルキーたちはまじめだから、色々任せられるし、俺たちも手伝えば何とかなるだろう。
71階も魔物が強くなっているだけで、特に変わった所はなかった。
「何か代わり映えがしないな。今日もウィスプを召喚して……あれ? 75階以下のマップが全然開いてないな。どういう事だ?」
みんなにも聞いてみたがわかるわけもなく、75階の階段まで進んでから考える事にした。
「前みたいにここに野営地を作って、憑依を使って下の階を偵察しに行こうか。今回は普通のリビングドールだけだけどそれで行こうか」
準備をしてから進んでいく。
今回憑依しているのは、姉御組の3人、カエデ・ミリー・リンドの3人が憑依して探索を開始する。もちろんカメラを装備させて映像を届けさせて色々検証をしていくのだが……
「これってどう見てもボス戦だよな?」
みんなの顔を見なくても、頷いてるのが分かる雰囲気を醸し出している。どういう状況かといえば、降りた先が大きな空間になっていて、真ん中に明らかにボスらしき魔物がいるから間違いないと思う。
「こいつって蛇? それとも龍? どっちだと思う?」
どっちでもいい事なのだが、見た目がどちらかというと蛇に近いのだが、普通の蛇には無い小さい羽がはえているのだ。あの羽で飛べるのか分からないが……
「マンガにあった……7つの玉を集めて願いを叶えてくれる時に出てくる、あれに似てない?」
誰の発言か分からなかったが、雰囲気は似てるかもしれないけど、けど! 色も違うし羽もはえてないし顔も違う、本当に雰囲気だけなんだよな。長くてまだ飛んでないけど、絡まりそうなくらいうねうねしてるんだよな。
こんな魔物っているのかな? 蛇だけならミドガルズオルムやヨルムンガンドがいるけど……羽がはえた蛇みたいな魔物なんていたっけな? ニーズヘッグも蛇だった気がするけど、作品によってはドラゴンの方が多かった気もするしな。
「って、あの魔物の名前を考察する意味は無いよな。名前が分かれば知識に当てはめて、なんとなく攻撃してくる方法が分かるかもしれないけど、分からない事に時間をかけるくらいなら、リビングアーマーに憑依して情報を集めた方が有用だよな」
みんな納得してくれたので、今回はできるだけ情報を集める方向にシフトした。
一応全員にアダマンコーティングをしたリビングアーマーを準備して、明日の調査に備える事にした。
「みんな、今日は相手の攻撃を見極めるための戦闘だよ。いくつかカメラを置いて、客観的にも戦闘が見えるようにしておこう。できる範囲で相手の攻撃の手札を引き出そう」
スケルトンたちに守りを任せて、全員でリビングアーマーに憑依して進んでいく。カメラを5台セットして、いろんな角度から撮影できるようにした。
「みんな行こうか。倒せるか分からないけど、全力を尽くそう」
配置について攻撃を開始する。まず始めに弓による遠距離攻撃と、魔法による範囲攻撃から開始される。
自分たちのスキルにそった物を覚えさせたリビングアーマーを操っているので特に違和感なく攻撃が開始された。ちなみに俺は大薙刀で今回の戦闘に参加している。
弓と魔法の攻撃が届くと、51階以下で見られる瘴気のような薄い紫色ではなく、毒々しい緑と紫を混ぜたような色の霧を蛇が口から吐き出した。鑑定をしなくても毒だという事が分かる程禍々しい色の霧だ。
無機質のリビングアーマーなので特に効果はないと思ったが、ただの毒ではなくアダマンコーティングをしていなかった、間に合わせの武器が少し溶けてしまっていた。
「これは生身でやるとやばいな……ん? デカい蛇以外に何かいるぞ!」
デカい蛇が空に飛んでいった後なのに、蛇のいた場所に何かがいたのだ。人の上半身に蛇の髪の毛? 蛇のような下半身……エキドナやラミアの見た目で、髪の毛が蛇ってことは……
これってメデューサじゃないか? 考えられる攻撃方法とすれば、石化の視線に髪の毛の蛇による毒か?
「ここのボスは毒が中心か? 誰か、石化について知識はないか?」
「シュウ君、確かはるか昔、バジリスクとかコカトリスと呼ばれた、Sランクの魔物が石化する能力を持っていたはずだよ。石化した物を後で食事として食べていたとか」
「マジか、石化能力もあるのか。回復魔法に石化治せる魔法ってあったっけ?」
「万能薬のBランク以上か、エリクサーのBランク以上の物があれば、解除できたと報告書には書いてあったと思います」
ミリーの記憶力に感謝だな。確か、万能薬は成分調整をした高品質の物であれば、制限時間はあるけどその時間中の状態異常は無効だったはず。アイテムがあれば、問題なさそうか? 他の攻撃法も見ておかないとな。
それから2時間ほど頑張ってみたが、リビングアーマーでは火力が足りずに、倒すことはできなかった。
「みんな、60階も例にもれずダメージのある階層だから一気に駆け抜けるよ。後、ブラウニー用に用意した回復用の魔導具に魔力を注ぎ込んでくれ。それで起動するはずだから、準備できたみたいだから行こうか!」
60階に進むと、ブラウニーたちは50階の時と同じく緊張感のない感じで、馬車の中で笑い転げている。こいつらこの状況を楽しんでないか?
まだブラウニーたちの自然回復が、継続ダメージを上回っているので、ダメージは受けていないが、回復はしているようなので問題ないだろう。50階をきっかけに強くなってきているので油断はできない。取り合えず自分たちの分も作っておかないとな。
1時間ほどで60階を抜ける事が出来た。今日は62階の階段まではたどり着きたいので、軽く食事を挟んでから進んでいく。
「ん~、魔物の種類は変わってないけど、一段階強くなってるね」
今までの強さより圧倒的に強くなっていた。みんなも頷いているが、まだ余裕があるようだ。なので特に問題もなく進んでいけた。
何度も言うが、ダンマスとしての能力があるのでマッピングが簡単にでき迷わずに進んでいけるからサクサク進んでいけるのだ。そう考えると、ここでレベルを上げていた帝国の騎士って意外にすごかったんだと思う部分が出てきた。
61~69階も特に苦戦することなく進んでいけた。
「みんな70階に突入するから気を引き締めてくれよな」
50、60階と一緒でブラウニーたちは、また笑い転げていた。特に変わる事のない感じに飽きてきた、ブラウニーたちにはいい変化なのだろうか?
今度からは連れて来るのをやめようかな? ブラウニーと違ってシルキーたちはまじめだから、色々任せられるし、俺たちも手伝えば何とかなるだろう。
71階も魔物が強くなっているだけで、特に変わった所はなかった。
「何か代わり映えがしないな。今日もウィスプを召喚して……あれ? 75階以下のマップが全然開いてないな。どういう事だ?」
みんなにも聞いてみたがわかるわけもなく、75階の階段まで進んでから考える事にした。
「前みたいにここに野営地を作って、憑依を使って下の階を偵察しに行こうか。今回は普通のリビングドールだけだけどそれで行こうか」
準備をしてから進んでいく。
今回憑依しているのは、姉御組の3人、カエデ・ミリー・リンドの3人が憑依して探索を開始する。もちろんカメラを装備させて映像を届けさせて色々検証をしていくのだが……
「これってどう見てもボス戦だよな?」
みんなの顔を見なくても、頷いてるのが分かる雰囲気を醸し出している。どういう状況かといえば、降りた先が大きな空間になっていて、真ん中に明らかにボスらしき魔物がいるから間違いないと思う。
「こいつって蛇? それとも龍? どっちだと思う?」
どっちでもいい事なのだが、見た目がどちらかというと蛇に近いのだが、普通の蛇には無い小さい羽がはえているのだ。あの羽で飛べるのか分からないが……
「マンガにあった……7つの玉を集めて願いを叶えてくれる時に出てくる、あれに似てない?」
誰の発言か分からなかったが、雰囲気は似てるかもしれないけど、けど! 色も違うし羽もはえてないし顔も違う、本当に雰囲気だけなんだよな。長くてまだ飛んでないけど、絡まりそうなくらいうねうねしてるんだよな。
こんな魔物っているのかな? 蛇だけならミドガルズオルムやヨルムンガンドがいるけど……羽がはえた蛇みたいな魔物なんていたっけな? ニーズヘッグも蛇だった気がするけど、作品によってはドラゴンの方が多かった気もするしな。
「って、あの魔物の名前を考察する意味は無いよな。名前が分かれば知識に当てはめて、なんとなく攻撃してくる方法が分かるかもしれないけど、分からない事に時間をかけるくらいなら、リビングアーマーに憑依して情報を集めた方が有用だよな」
みんな納得してくれたので、今回はできるだけ情報を集める方向にシフトした。
一応全員にアダマンコーティングをしたリビングアーマーを準備して、明日の調査に備える事にした。
「みんな、今日は相手の攻撃を見極めるための戦闘だよ。いくつかカメラを置いて、客観的にも戦闘が見えるようにしておこう。できる範囲で相手の攻撃の手札を引き出そう」
スケルトンたちに守りを任せて、全員でリビングアーマーに憑依して進んでいく。カメラを5台セットして、いろんな角度から撮影できるようにした。
「みんな行こうか。倒せるか分からないけど、全力を尽くそう」
配置について攻撃を開始する。まず始めに弓による遠距離攻撃と、魔法による範囲攻撃から開始される。
自分たちのスキルにそった物を覚えさせたリビングアーマーを操っているので特に違和感なく攻撃が開始された。ちなみに俺は大薙刀で今回の戦闘に参加している。
弓と魔法の攻撃が届くと、51階以下で見られる瘴気のような薄い紫色ではなく、毒々しい緑と紫を混ぜたような色の霧を蛇が口から吐き出した。鑑定をしなくても毒だという事が分かる程禍々しい色の霧だ。
無機質のリビングアーマーなので特に効果はないと思ったが、ただの毒ではなくアダマンコーティングをしていなかった、間に合わせの武器が少し溶けてしまっていた。
「これは生身でやるとやばいな……ん? デカい蛇以外に何かいるぞ!」
デカい蛇が空に飛んでいった後なのに、蛇のいた場所に何かがいたのだ。人の上半身に蛇の髪の毛? 蛇のような下半身……エキドナやラミアの見た目で、髪の毛が蛇ってことは……
これってメデューサじゃないか? 考えられる攻撃方法とすれば、石化の視線に髪の毛の蛇による毒か?
「ここのボスは毒が中心か? 誰か、石化について知識はないか?」
「シュウ君、確かはるか昔、バジリスクとかコカトリスと呼ばれた、Sランクの魔物が石化する能力を持っていたはずだよ。石化した物を後で食事として食べていたとか」
「マジか、石化能力もあるのか。回復魔法に石化治せる魔法ってあったっけ?」
「万能薬のBランク以上か、エリクサーのBランク以上の物があれば、解除できたと報告書には書いてあったと思います」
ミリーの記憶力に感謝だな。確か、万能薬は成分調整をした高品質の物であれば、制限時間はあるけどその時間中の状態異常は無効だったはず。アイテムがあれば、問題なさそうか? 他の攻撃法も見ておかないとな。
それから2時間ほど頑張ってみたが、リビングアーマーでは火力が足りずに、倒すことはできなかった。
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