717 / 2,518
第717話 不測の事態
しおりを挟む
目を焼く眩しい光がおさまったようだが、目がチカチカしており回復までにはまだ時間がかかる。ベヒモスが【フォートレス】か結界を叩いている音が聞こえる。
さすがに突破されることはないだろうが、俺は結界を重ねがけする。音の感じから俺の方向が狙われているのが分かったので、念のためだ。この結界も無駄に終わった。俺たちが目を焼かれていて不利だと察した瞬間に、入口で控えていたスライムがベヒモスに奇襲をかけていたのだ。
スライムは声を出せないのでどんな状況か分からないが、ベヒモスが悲鳴のようなものを上げていることから優勢だと思われる。時間にして3分ほど経過すると、やっと視界が回復してきた。
視力が回復して何とも言い難い光景をめにする……
「途中から悲鳴みたいなのがあまり聞こえなくなったと思ったら、これが原因か。それにしてもピクピクしてるって事は、気絶でもしてるのかな?」
目の前には、口にスライムが詰まっているベヒモスがそこにいたのだ。しかも白目をむいて倒れているため、どうしようかという空気になっている……
「止めを刺すか。って、死んだみたいだな」
初遭遇したベヒモスの死因は、窒息死だったようだ。ゲーム的に言えば、窒息による継続ダメージによる死亡だろう。人間の体力では窒息=即死級のダメージで窒息死のように見えるが、ゲームっぽいこの世界では、体力の多い魔物だと窒息してから、しばらくして死ぬことが分かっている。
わかったのは、ダゴンが出てきたダンジョンバトルの際に、色々試していて分かったのだ。適当に強い魔物を召喚して水の中に突っ込んで、苦しんでいる時に【鑑定】を使って、状態に窒息という文字が出て発覚した事実だ。
これにはいろんな条件と言うか、窒息状態になる魔物とならない魔物がいたのだ。もちろん水棲の魔物には窒息という文字は出なかった。その代わりに水棲の魔物は水の外に出ると、衰弱状態になってそのまま放っておくと死んでしまう。
そういう意味では、魚人って予想以上に優秀なんだと思ってしまった。陸上では少し弱体化してしまうが、水中にも陸上にも適用できる数少ない種族だとその時に再認識した。
「さて、しまらない終わり方をしたけど、ベヒモスと呼称したあの魔物はどうだった?」
バフォメットよりは硬くなくダメージが通りやすかったが、四足獣だったためかかなり素早かったようだ。後は人型じゃない魔物だったため、戦闘の癖が対応しきれておらず、慣れるのに時間がかかってしまっていたようだ。
このダンジョンは、全体的に人型が多かったし、特に強敵になった125階から戦闘の密度も高く、切り替えがうまくできなかったのかもしれないな。
筋骨隆々といえばいいのか、ムッキムキの四足獣は迫力があったな。フェンリルはすらっと大きいと言えばいいのか、印象が全く違うんだよな。フェンリルの方が大きかったのに、ベヒモスの方が迫力があるんだから、見た目って大事だな。
もうちょっと頑張ればフェンリルが手に入るんだっけ? 出来れば、あの大きいサイズじゃなくて、子供の小さいタイプのフェンリルがほしいところだけど、何か方法があるかな? ベヒモスもデフォルメしてちっちゃくすれば、可愛いんじゃないか?
っとそんな事を考えている場合じゃなかったな。
「ベヒモスの強さはわかったけど、どう対応するのがベターかな? 特に誰がくらったわけでもないけど、終盤のあの光ったあれはかなりヤバいと思うけど、毎回あれをされるのは正直面倒だよな」
全周囲範囲攻撃の電撃系の攻撃で、レミーの張った結界が破られており、受け持っていたメルフィがつかった【フォートレス】で事なきを得ていたとの事だ。
今さっきは気付かなかったが、レミーがちょっと落ち込んでいた。自分の力が足りずに仲間を危険にさらしたかもしれない、という思いからか泣くのをこらえてプルプルしていた。俺はなんでこんなことに気付かなかったんだよ……
「レミー、こっちおいで」
レミーを近くに呼んで話をした。初めに、気付いてあげられないでごめんね、と謝った後で話を始める。
「レミー。みんなをみればわかると思うけど、今回の事は気にしてないよ。でも、自分の事が許せないんだよね」
レミーに限らず、みんな責任感が強い。でもレミーはまだ、この世界で考えても成人になっていないのだ。もう少しで成人になるけどな……今はそんな事を話している場合じゃなかった。
次に話したのは、自分が許せないのはわかった。これから先もっと強くなればいいさ、と頭をなでながら思っていることを伝えた。
最後に、俺たちはパーティーで動いているから、自分の出来る事を増やして、みんなで一緒に成長していこうと伝えた。
そうすると、泣きじゃくってしまいこれ以上の行動はできないと判断して、野営を設置し始めていた。俺が指示出す前に、姉御組が仕切っていた。
このダンジョンの特徴として、どれだけ同じ部屋に滞在しても再度魔物がわく事はなかった。その代わり移動したエリアには再配置されるようだったので、今日はそのままここで休む事になった。
レミーは泣き疲れてしまったようで、寝てしまった。そのままにしておくのも可哀そうだったので、抱っこをして寝る場所へ運んだ。ベッドに横にならせると、心配したこれまで活躍していなかった、コウとソウの狐コンビがレミーの近くに来て丸くなって添い寝を始めた。
残りのメンバーは夕食の前に作戦会議を始める。
さすがに突破されることはないだろうが、俺は結界を重ねがけする。音の感じから俺の方向が狙われているのが分かったので、念のためだ。この結界も無駄に終わった。俺たちが目を焼かれていて不利だと察した瞬間に、入口で控えていたスライムがベヒモスに奇襲をかけていたのだ。
スライムは声を出せないのでどんな状況か分からないが、ベヒモスが悲鳴のようなものを上げていることから優勢だと思われる。時間にして3分ほど経過すると、やっと視界が回復してきた。
視力が回復して何とも言い難い光景をめにする……
「途中から悲鳴みたいなのがあまり聞こえなくなったと思ったら、これが原因か。それにしてもピクピクしてるって事は、気絶でもしてるのかな?」
目の前には、口にスライムが詰まっているベヒモスがそこにいたのだ。しかも白目をむいて倒れているため、どうしようかという空気になっている……
「止めを刺すか。って、死んだみたいだな」
初遭遇したベヒモスの死因は、窒息死だったようだ。ゲーム的に言えば、窒息による継続ダメージによる死亡だろう。人間の体力では窒息=即死級のダメージで窒息死のように見えるが、ゲームっぽいこの世界では、体力の多い魔物だと窒息してから、しばらくして死ぬことが分かっている。
わかったのは、ダゴンが出てきたダンジョンバトルの際に、色々試していて分かったのだ。適当に強い魔物を召喚して水の中に突っ込んで、苦しんでいる時に【鑑定】を使って、状態に窒息という文字が出て発覚した事実だ。
これにはいろんな条件と言うか、窒息状態になる魔物とならない魔物がいたのだ。もちろん水棲の魔物には窒息という文字は出なかった。その代わりに水棲の魔物は水の外に出ると、衰弱状態になってそのまま放っておくと死んでしまう。
そういう意味では、魚人って予想以上に優秀なんだと思ってしまった。陸上では少し弱体化してしまうが、水中にも陸上にも適用できる数少ない種族だとその時に再認識した。
「さて、しまらない終わり方をしたけど、ベヒモスと呼称したあの魔物はどうだった?」
バフォメットよりは硬くなくダメージが通りやすかったが、四足獣だったためかかなり素早かったようだ。後は人型じゃない魔物だったため、戦闘の癖が対応しきれておらず、慣れるのに時間がかかってしまっていたようだ。
このダンジョンは、全体的に人型が多かったし、特に強敵になった125階から戦闘の密度も高く、切り替えがうまくできなかったのかもしれないな。
筋骨隆々といえばいいのか、ムッキムキの四足獣は迫力があったな。フェンリルはすらっと大きいと言えばいいのか、印象が全く違うんだよな。フェンリルの方が大きかったのに、ベヒモスの方が迫力があるんだから、見た目って大事だな。
もうちょっと頑張ればフェンリルが手に入るんだっけ? 出来れば、あの大きいサイズじゃなくて、子供の小さいタイプのフェンリルがほしいところだけど、何か方法があるかな? ベヒモスもデフォルメしてちっちゃくすれば、可愛いんじゃないか?
っとそんな事を考えている場合じゃなかったな。
「ベヒモスの強さはわかったけど、どう対応するのがベターかな? 特に誰がくらったわけでもないけど、終盤のあの光ったあれはかなりヤバいと思うけど、毎回あれをされるのは正直面倒だよな」
全周囲範囲攻撃の電撃系の攻撃で、レミーの張った結界が破られており、受け持っていたメルフィがつかった【フォートレス】で事なきを得ていたとの事だ。
今さっきは気付かなかったが、レミーがちょっと落ち込んでいた。自分の力が足りずに仲間を危険にさらしたかもしれない、という思いからか泣くのをこらえてプルプルしていた。俺はなんでこんなことに気付かなかったんだよ……
「レミー、こっちおいで」
レミーを近くに呼んで話をした。初めに、気付いてあげられないでごめんね、と謝った後で話を始める。
「レミー。みんなをみればわかると思うけど、今回の事は気にしてないよ。でも、自分の事が許せないんだよね」
レミーに限らず、みんな責任感が強い。でもレミーはまだ、この世界で考えても成人になっていないのだ。もう少しで成人になるけどな……今はそんな事を話している場合じゃなかった。
次に話したのは、自分が許せないのはわかった。これから先もっと強くなればいいさ、と頭をなでながら思っていることを伝えた。
最後に、俺たちはパーティーで動いているから、自分の出来る事を増やして、みんなで一緒に成長していこうと伝えた。
そうすると、泣きじゃくってしまいこれ以上の行動はできないと判断して、野営を設置し始めていた。俺が指示出す前に、姉御組が仕切っていた。
このダンジョンの特徴として、どれだけ同じ部屋に滞在しても再度魔物がわく事はなかった。その代わり移動したエリアには再配置されるようだったので、今日はそのままここで休む事になった。
レミーは泣き疲れてしまったようで、寝てしまった。そのままにしておくのも可哀そうだったので、抱っこをして寝る場所へ運んだ。ベッドに横にならせると、心配したこれまで活躍していなかった、コウとソウの狐コンビがレミーの近くに来て丸くなって添い寝を始めた。
残りのメンバーは夕食の前に作戦会議を始める。
1
あなたにおすすめの小説
俺は善人にはなれない
気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~
犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。
塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。
弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。
けれども違ったのだ。
この世の中、強い奴ほど才能がなかった。
これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。
見抜いて、育てる。
育てて、恩を売って、いい暮らしをする。
誰もが知らない才能を見抜け。
そしてこの世界を生き残れ。
なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。
更新不定期
ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。
夜兎ましろ
ファンタジー
高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。
ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。
バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる