ダンマス(異端者)

AN@RCHY

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第718話 作戦会議

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 ベヒモスについての作戦会議を始めた。

「ベヒモスについて話し合いをしようと思ったけど、レミーも起きて誰もいなかったらビックリしちゃうと思うんだが、どう思う?」

「そう思うの!自分以外に誰もいなかったら、泣いちゃうかもしれないの! 私たちじゃお姉さまみたいに色々考えられないから、レミーちゃんの所で待ってようと思うの!」

 レミーの事を心配して1人にしてもいいものか悩んでいたので、みんなに聞いてみると、シェリルが立ち上がってこう言ったのだ。ネルとイリアも同様の意見らしく3人でレミーの側にいる事に、問題は無いようだったので任せる事にした。

「じゃぁ、レミーの事はあの3人に任せて、ベヒモスの対策を考えようか。ベヒモス自体は問題なく倒せるけど、最後の攻撃というか角が光ってバチバチしたあの攻撃はやばかったな。防御無しでくらったら、死ぬ事はないと思うけど、回復魔法を使っても戦線に復帰するのには時間がかかるね」

「ご主人様、確かにあの攻撃も危ないと思いますが、それ以上にあの光で目が焼かれることの方が大変だと思います。特に下手したら失明してもおかしくないかと。私たちには、エリクサーがありますので見えなくなっても、問題ないと思いますが、毎回それでは厳しいのではないでしょうか?」

 ピーチからの発言を聞いて、そう言えばあの光もヤバかったなと思いだす。

「確かにあの光に毎回やられるのは面倒だな。遮光結界で何とかなると思うけど、物理や魔法の結界みたいに、光が強すぎて破壊されるとかあるのかな? そこらへんは考えてもしょうがないか。

 幸いな事に攻撃に入るタイミングは分かりやすいから、あらかじめスタンバイしておけば、何とでも対処できると思うけど、みんなはどう思う?」

 攻撃自体のタイミングは、みんな分かりやすくて問題ないという事だ。バフォメットよりは柔らかい皮膚だけど、動きが圧倒的に早くて戦い辛いと言っていた。あのスピードについていける人造ゴーレムが、異常なのかもしれない。

 瞬間最高速度は、俺たちの方が全然早いのだが、獣型の魔物の特徴で底無しの体力かと思うくらい、トップスピードを維持できる魔物が多いのだ。獣型でも力に秀でた奴らもいるので、速度に限らず体力が目立つことがある。

 そんな、スピードのあるベヒモスと人造ゴーレムが普通にやりあっていたので、今考えるとかなりすごい事だと感じたのだ。

「ベヒモスのあの攻撃が、どういったタイミングで行われるか分からないけど、ベヒモスを最後に倒す流れは変えなくていいかな? 一応、邪魔されるのが一番鬱陶しいと思うから、人造ゴーレム2チームで相手をさせようと思うけどどうかな?」

「それで問題ないと思うわ。私たちも可能な限り集まって行動して、ベヒモス以外を処理するのがいいかな。人数から考えて、3チームに分かれてチームの中の1人が、ベヒモスの様子を見てるのがいいと思うわ。結界役が監視するのがいいんじゃないかな?」

 リンドからの意見を聞いて頷く。2チームだと人数が多すぎるし、4チームだとちょっと少なすぎるか? 防御面を考えると多く分けすぎるのはあまりよくないからな。少なくとも今回の防御には3人が必要だからな。

 通常の結界役、念のための【フォートレス】役、遮光結界役の3人だ。4チームに分けても問題はないだろうが、魔物の素早い殲滅を考えると、3チーム位がベターなのではないだろうか?

「情報がこれ以上ないから、今はそのチーム数で考えようか。タンクの【フォートレス】役は、シュリ・リリー・俺の3人でいこう。通常結界は、ライム・ジュリエット・レミーの魔法使い組に任せて、遮光結界は、ヒーラーのピーチ・キリエ・ネルにやってもらおうと思う」

「シュウ君、レミーちゃんに任せるの? 技量的には問題ないと思うけど、あんなことがあったのに、やらせるのは酷だと思うな……」

「その辺は、ちょっと考えてみたんだ。レミーと俺は一緒のチームにして、俺が絶対に守ってやるから出せる力で、精いっぱいやるように言ってみる予定だ。それでもできそうじゃなかったら、イリアにお願いしようかと思う。俺の考えでは結界の防御力って、魔力の力だけではないと思うんだ。

 物理結界、魔法結界、遮光結界、断熱結界とか色々あるだろ? そして、魔法はイメージが大切。結界も魔法の1つだ。だからとっさの事でイメージが、しっかりできなかったんだと思う。だから、失敗しても俺が守るから頑張ってもらおうかと思ってるんだ。だめかな?」

「私はちょっと酷かなって思うな。みんなはどうかな?」

 意見は、半々に分かれた。自信を持ってもらいたいけど、今の状況でまた失敗するとトラウマになるかもしれない……と心配する者。失敗したからこそ、早い内に自信をつけさせたいと思う者。

「シュウ。あなたがレミーにやらせたいと思ってるの?」

「カエデ、ちょっと言葉が悪いかな。俺はやらせたいわけじゃない。やってもらいたいんだよ。命令じゃなくて、お願いなんだ。成人もしてない女の子には、確かに酷かもしれないけど……ここでベヒモスから逃げたら、俺たちと戦えなくなる可能性があると考えてるんだ」

 みんなの顔を見渡しながら、言葉を続ける。

「レミーは……レミーだけじゃないな。みんな責任感が強いと思ってる。でも1度の失敗でみんなを危険にしてしまったと、あの娘は考えていると思う。それは早めに取り除かないと、心の中でドンドン重くなっていく可能性が高い。

 重くなる前に取り除かないと、その重さであの娘の心が潰れてしまうかもしれないんだ……だから俺は、あの娘に頑張ってもらいたいと思ってる」

 重い空気が部屋の中に流れる。こうなると分かっていたけど、言わずにはいられなかった。1つのミスからミスする事に恐怖を覚え、消極的になり何もできずにもがいて、自分でつぶれてしまう人間なんてそこら中にいる。

 俺も日本にいた時に覚えのある事だ。あの事があって以来、ゲームや小説がもともと好きだった俺は、そのままそっちの道を歩く事になったのだ。
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