ダンマス(異端者)

AN@RCHY

文字の大きさ
719 / 2,518

第719話 休むぞ!

しおりを挟む
 重い空気の中、ドアが開く音がした。そっちの方を見るとレミーが起きてきており、さっきの話を聞いていたようだ。思った以上に早く目覚めたんだなと。聞かれて困る事じゃないけど、本人を目の前にして裏事情まで言う必要もなかったことなんだよな……

「ご主人様! 私頑張る! 足手まといになるかもしれないけど、みんなと離れたくない! ご主人様と別れたくない! 今度はみんなを私が守る! だからもう1度チャンスを下さい!」

 大分間違った方向に暴走している気がする……これはちょっと矯正しておくべきかな?

「レミー、初めに言っておくけど、戦闘ができないからって別れ離れになる事はないよ」

「ご主人様! その言い方だと誤解を招きます!」

 ライムに怒られてしまった。

「あ~ごめんごめん、言い方が悪かったね。俺は、レミーがどんな判断を下しても、それを尊重するよ。どんな判断を下しても、俺たちが離れ離れになる事はない。

 でも、俺としてはレミーとみんなと一緒に、これからもいろんなことをしたいと思ってるよ。俺が全力で守るから、何度でもチャレンジをしてもらいたいと思ってるよ」

 レミーが俺の話を聞いて、何やら思い悩んでいる様子だ。しばらくすると、悩みを吹っ飛ばしたのか俺の方に振り返って元気よく「私頑張る!」と大きな声で宣言をした。ベヒモスについて話あった事を、レミー・シェリル・イリア・ネルの4人に伝える。

 説明し終わったところで、食事の準備ができたとスカーレットが呼びに来たので食堂へ移動する。それにしてもコンテナ野営地とでも呼べばいいのだろうか? これって便利過ぎてやばいな。簡単に設置できるように改良に改良を重ねたから、テントを作る感覚で建てられるし本当に便利だ。

 食堂へ移動すると、レミーの大好物のチキン南蛮タルタルソースマシマシが準備されていた。本当にこういう心遣いは、シルキーにかなわないと思う。俺なんてレミーの事に、気付いてあげれもしなかったからな。

 チキン南蛮だけでなく、たくさんの美味しい物を作ってくれていたのだからみんなも満足だ。シルキーのご飯を毎日食べている俺は、この世界に来た時の食事では、満足できないだろうな。あの時はあれが美味しいと感じてたけどな。

 レミーも本調子までは戻っていないが、大分調子が戻ってきたようだ。美味い飯っていうのは、それだけで心をほぐしてくれる最高の魔法だと思う。本当の魔法がある世界で、魔法より魔法らしいって皮肉な気がするけどな。

「今日はゆっくり休もう! 今日はサウナのコンテナも出したから、各自自由に使っていいよ。俺は久々にみんなをブラッシングでもしようかな? さすがにクロとギンの体を1人で洗ってとなると、時間かかるから誰か手伝ってくれ」

 名乗りを上げたのは、年少組のみんなだった。普段からクロとギンに乗って遊ぶことのあるメンバーは、喜んで洗うのを手伝ってくれるみたいだ。あいつらの体デカいから大変なんだよ。本当に助かる。

 クロとギンを洗うための戦闘衣装に着替えて、着替えている間に建ててもらった専用の洗い場コンテナに移動した。戦闘衣装といっても、トランクスタイプの水着に着替えただけなんだけどね。

 みんなの準備もできており、クロとギンは早くしろと言わんばかりの顔をして寝そべっていた。お前らちょくちょく俺の事見下すことがあるよな……たまには上下関係を叩きこんでやろうか? おぃ! 幼女組にはそんなに従順なんだよ! お腹を洗うから転がってと言ったら素直に聞いてやがる。

 イデッ!!!

 足が痛いと思ったら、コウとソウが俺の足に噛みついていやがった。俺が気付くと背中を向けて、早く洗えと無言のプレッシャーをかけてきた。こいつらは召喚した時から自由気ままだったからな……

 わかったわかった、体洗ってやるから噛むのは止めてくれ、お前らのLvを考えると甘噛みでもダメージが入るんだよ! 一般人だったら甘噛みのつもりでも、食いちぎっちまうからやめろよ。

 っさてと、みんなの体は洗い終わったから毛を乾かして、ブラッシングしてやるかな。みんなで丁寧に30分ほどブラッシングしてやると、ツヤッツヤのツルッツルになった。満足したようで、クロとギンは頭にコウとソウを乗せて移動を開始した。

 扉を開けてやろうと動いたが、頭の上に乗っていたコウが俺の方を見て、にやりと笑った気がした。そうすると、器用に前足を延ばして扉を開けた。そしてなぜまたお前は俺の方を向く! なんで勝ち誇ったよう顔をするんだ? 何かイラッとするな!

 クロとギン、ソウとコウを見送った後、お風呂に入る事にした。年少組もお風呂に入るようで、一緒に入ろうとしたが、結婚しているとはいえ色々拙いので、女性陣が入っているお風呂に行くように促した。

 いつもは時間で分けて入っていたのでコンテナ風呂は1つしかなかったが、今日は従魔たちのためにもう1つお風呂を出しているので、俺はそこを貸し切り状態で入る事にしたのだ! サウナには女性陣がいるので入るつもりはないが、これでゆっくりとお風呂に入る事ができる。

 体を洗っていると、いつのまにかスライムたちが俺の前に行列を作っていたので、仕方なしに体を洗ってやることにした。いつも思うけど、お前たちって体を洗う必要あるのか? 洗い終わって泡を流してから、いつものように湯船に投げ込む。

 再度体を洗い始めると……今度はハクが翼をバサバサして、洗えと要求してきた。おかしいな、俺って一応こいつらの上位者だよな? イマイチ腑に落ちないが、可愛い従魔のために頑張るのだった。

 湯船につかれば、スライムたちが寄ってきてくれて、好かれているのは実感できるのだが、疲れている時にも催促するのは止めてくれ。

 お風呂から上がり寝室に戻ると、妻たちはパジャマパーティーみたいなことをして、お茶を楽しみながらお話ししていた。この世界で一番危険である神のダンジョンの中で……
しおりを挟む
感想 316

あなたにおすすめの小説

俺は善人にはなれない

気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~

犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。 塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。 弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。 けれども違ったのだ。 この世の中、強い奴ほど才能がなかった。 これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。 見抜いて、育てる。 育てて、恩を売って、いい暮らしをする。 誰もが知らない才能を見抜け。 そしてこの世界を生き残れ。 なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。 更新不定期

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。

夜兎ましろ
ファンタジー
 高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。  ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。  バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。

最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)

みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。 在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

処理中です...