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第734話 驚愕の武器
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大きな堕天使は、今まで武器を普通に持っていたのに、今は、忍者持ちといえばいいのだろうか? 逆手持ち? 小指の方に刃がある持ち方であった。ござる口調の剣客が出てくる漫画の御庭番衆という組織にいた、六連撃を放つ誰かのような武器の持ち方だ。
正直、あの持ち方は攻撃がしずらいと思うのだが、それを関係ないと言うがごとくに怒涛の連撃を周囲に放っている。わざわざ正直に攻撃を受ける必要も無かったので、その場から離れ大きな堕天使の様子をうかがう。
警戒を解いていたわけでは無いが、連撃が止まったかと思うと次の瞬間に高速移動をして、俺の前まで来ていた……やば!
俺をめがけて左手に持っている剣を振りぬいてきていたのだ。準備ができていなかったため、神歩で逃げる事も出来なかったため、受け流す事を選択した。
盾を装備していたら無理をする必要もなく受け流せたのだろうが、手甲で無理に剣の軌道をずらした。重量のある武器が高速であったため、かなりの衝撃が体を襲った。さすがに衝撃をすべて受け流せなかったため、4~5メートル程吹っ飛んでしまった。
「あぶねえ。ネル、ちょっと回復してくれ。体の芯に思った以上に響いてる」
近くにいたネルに回復を頼み、襲われた時のために自分で回復せずにお願いした形だ。さすがに大きい堕天使の攻撃は、万全の体勢でもノーダメージは厳しいと判断したので、左手の手甲だけ収納して盾に持ち替える。
どうやら攻撃対象は俺から、シュリに移ったようで安定したタンクの姿だ。本当に安心するな、やっぱり技量でシュリを越えていても、身体能力差は簡単には覆せないようだ。
回復もしてもらい、体の動きを確認する。問題がなさそうだったので、
「ピーチ! この先どうする?」
先ほどまで暴走していた俺が言うのも変だが、大きな堕天使ともともと戦っていたピーチに今後の作戦について尋ねてみる。
「え? ご主人様が決めるんじゃないですか?」
基本的な指揮権はピーチが持っており、今回は一緒に戦う時は、俺が指揮をとる事が多かったので、こういった感じになってしまったのだろう。
「一応、俺たちより長い時間こいつを見てきたんだから、ピーチが思うように指揮をとってみるのもいいんじゃないか?」
この時点で、倒せることが前提になって話している。馬鹿強い堕天使の魔物を相手に勝てる前提で、話が進んでいる時点で異常なのだが、すでに俺たちは倒す過程を重視して動き出していた。無意識でこうしてしまっているため、誰も現状がおかしいと思っていなかった。
「シュリ、負担はどうですか?」
「フッ! そうですね……ハッ! 体への負担はそうでもないですが、できればそろそろ補給しておきたいです……ねっ!」
堕天使の攻撃を防ぎながら、ピーチに言葉を返していた。
「そうですね。今補給をしておかないと、タイミングを逃すかもしれないですね。リリー! シャル! 2人で攻撃を防いでください。小さい堕天使と違って、こっちのは手甲だときついから盾を装備しなさい。
魔法組は、リリーとシャルにフルバフ。前衛はタイミングを計って、膝を中心に攻撃をしていきますよ! 遠距離組は牽制を中心にいきましょう」
ピーチの指揮の元、動きだした。シュリは、リリーとシャルロットの準備ができるまでの時間稼ぎに入っていた。魔法組がバフをしている最中に、リリーとシャルロットが作戦会議をしている。
準備も終わり、アイコンタクトをとって、シュリの両サイドから堕天使に勢いをつけたシールドバッシュで突撃をした。
タンクが変わりシュリが休憩に入った。俺は、シュリと堕天使の間に立って、いつでも【フォートレス】を使えるように待機していた。俺がこの立ち位置なのはピーチの指示のためだ。
テンションが上がっていた状態もおさまり、突撃をかける事もなく落ち着いて? いたため、文句も無い。俺が暴走するのは妻たちは理解しているので、俺の対応にも慣れたようだ。ただ度が過ぎると後で説教されるけどな!
シュリはものすごい勢いで、栄養補給をしている。丁寧に食べているのに、食事のスピードがはやいのだ。これはシルキーの教育のたまものか、優雅ささえ感じる。
この間にも、他のメンバー達は攻撃を仕掛けており、何とか膝へのダメージを蓄積させている状況だ。
「ご主人様! ご主人様とシュリには、攻撃を担当してもらおうと思います。ご主人様やシュリの方がタンクは安定すると思いますが、リリーやシャルでも問題はないはずです。
多少のフォローをすれば十二分に力を発揮してくれると思うので、ご主人様、シュリ、アリス、リンドさんの4人で、一気にダメージを与えていこうと思います。準備をおねがいします。リンドさんは両手槌で、膝の横からのスキル攻撃をお願いします」
確かにシュリを攻撃に回すのは、ありかもしれないな。でもシュリって、盾と片手剣、片手鈍器くらいしか武器使ってなくねえか? 片手鈍器か素手? 【浸透勁】は、あまり力が影響しないスキルだから……攻撃にまわるなら何か武器を、ってマジか!
リンドよりでかい両手鈍器。大金槌を持っていた。超重量級の武器だ。普通にシュリの力がなければ振れないし、シュリの力でふられれば地面が砕けそうだ。
そして俺たちの攻撃が始まる。結果、今までの苦労が何だったかというほど、あっけなく倒すことができた。上の階で俺があれだけ頑張って倒したというのにな。シュリが使っていた武器は、老ドワーフの悪ふざけ武器だったらしい。
総アダマンタイト製の大金槌、内部に特殊な機構が組み込まれていた。発想は、一狩り行こうぜ2作目のハンマー装備にある、ガンハンマがモデルになっている。内部にインパクト時に爆発する勢いで伸びる、マッスルメタルが入っている。
作ったのは良いが重すぎて誰も使えずに、振る事が出来たとしても、マッスルメタルの反動で体を痛めてしまうほど強烈だったため、工房に飾られてたのをシュリが発見してもらい受けたらしい。
それにしても、ドワーフたち……武器限定とはいえ、クリエイトゴーレムでアダマンタイトを加工できるようになっていたとは……
さすがのシュリも、動いている相手に当てる程早くふる事ができないので、俺やアリス、リンドが動きを鈍らせてから、その隙をついてシュリが膝に一撃をかます……Oh……一撃で足がちぎれた。
そこからは、動けなくなった堕天使の腕を飛ばし、頭を砕き俺が放った【岩砲】を打ち付けてドロップ品に変わった。
シュリの通常攻撃が、俺の本気のスキルを使った攻撃の数倍上にいた。スキル以上に体への負担は大きかった。ピーチ・キリエから飛んでくる回復魔法で、強引に攻撃をしていた形だ。
後日俺も振ってみたが……あれはダメだ。いや、振るまではまだいい。インパクトの瞬間の衝撃が、あかん! 正直腕がちぎれるかと思った。
正直、あの持ち方は攻撃がしずらいと思うのだが、それを関係ないと言うがごとくに怒涛の連撃を周囲に放っている。わざわざ正直に攻撃を受ける必要も無かったので、その場から離れ大きな堕天使の様子をうかがう。
警戒を解いていたわけでは無いが、連撃が止まったかと思うと次の瞬間に高速移動をして、俺の前まで来ていた……やば!
俺をめがけて左手に持っている剣を振りぬいてきていたのだ。準備ができていなかったため、神歩で逃げる事も出来なかったため、受け流す事を選択した。
盾を装備していたら無理をする必要もなく受け流せたのだろうが、手甲で無理に剣の軌道をずらした。重量のある武器が高速であったため、かなりの衝撃が体を襲った。さすがに衝撃をすべて受け流せなかったため、4~5メートル程吹っ飛んでしまった。
「あぶねえ。ネル、ちょっと回復してくれ。体の芯に思った以上に響いてる」
近くにいたネルに回復を頼み、襲われた時のために自分で回復せずにお願いした形だ。さすがに大きい堕天使の攻撃は、万全の体勢でもノーダメージは厳しいと判断したので、左手の手甲だけ収納して盾に持ち替える。
どうやら攻撃対象は俺から、シュリに移ったようで安定したタンクの姿だ。本当に安心するな、やっぱり技量でシュリを越えていても、身体能力差は簡単には覆せないようだ。
回復もしてもらい、体の動きを確認する。問題がなさそうだったので、
「ピーチ! この先どうする?」
先ほどまで暴走していた俺が言うのも変だが、大きな堕天使ともともと戦っていたピーチに今後の作戦について尋ねてみる。
「え? ご主人様が決めるんじゃないですか?」
基本的な指揮権はピーチが持っており、今回は一緒に戦う時は、俺が指揮をとる事が多かったので、こういった感じになってしまったのだろう。
「一応、俺たちより長い時間こいつを見てきたんだから、ピーチが思うように指揮をとってみるのもいいんじゃないか?」
この時点で、倒せることが前提になって話している。馬鹿強い堕天使の魔物を相手に勝てる前提で、話が進んでいる時点で異常なのだが、すでに俺たちは倒す過程を重視して動き出していた。無意識でこうしてしまっているため、誰も現状がおかしいと思っていなかった。
「シュリ、負担はどうですか?」
「フッ! そうですね……ハッ! 体への負担はそうでもないですが、できればそろそろ補給しておきたいです……ねっ!」
堕天使の攻撃を防ぎながら、ピーチに言葉を返していた。
「そうですね。今補給をしておかないと、タイミングを逃すかもしれないですね。リリー! シャル! 2人で攻撃を防いでください。小さい堕天使と違って、こっちのは手甲だときついから盾を装備しなさい。
魔法組は、リリーとシャルにフルバフ。前衛はタイミングを計って、膝を中心に攻撃をしていきますよ! 遠距離組は牽制を中心にいきましょう」
ピーチの指揮の元、動きだした。シュリは、リリーとシャルロットの準備ができるまでの時間稼ぎに入っていた。魔法組がバフをしている最中に、リリーとシャルロットが作戦会議をしている。
準備も終わり、アイコンタクトをとって、シュリの両サイドから堕天使に勢いをつけたシールドバッシュで突撃をした。
タンクが変わりシュリが休憩に入った。俺は、シュリと堕天使の間に立って、いつでも【フォートレス】を使えるように待機していた。俺がこの立ち位置なのはピーチの指示のためだ。
テンションが上がっていた状態もおさまり、突撃をかける事もなく落ち着いて? いたため、文句も無い。俺が暴走するのは妻たちは理解しているので、俺の対応にも慣れたようだ。ただ度が過ぎると後で説教されるけどな!
シュリはものすごい勢いで、栄養補給をしている。丁寧に食べているのに、食事のスピードがはやいのだ。これはシルキーの教育のたまものか、優雅ささえ感じる。
この間にも、他のメンバー達は攻撃を仕掛けており、何とか膝へのダメージを蓄積させている状況だ。
「ご主人様! ご主人様とシュリには、攻撃を担当してもらおうと思います。ご主人様やシュリの方がタンクは安定すると思いますが、リリーやシャルでも問題はないはずです。
多少のフォローをすれば十二分に力を発揮してくれると思うので、ご主人様、シュリ、アリス、リンドさんの4人で、一気にダメージを与えていこうと思います。準備をおねがいします。リンドさんは両手槌で、膝の横からのスキル攻撃をお願いします」
確かにシュリを攻撃に回すのは、ありかもしれないな。でもシュリって、盾と片手剣、片手鈍器くらいしか武器使ってなくねえか? 片手鈍器か素手? 【浸透勁】は、あまり力が影響しないスキルだから……攻撃にまわるなら何か武器を、ってマジか!
リンドよりでかい両手鈍器。大金槌を持っていた。超重量級の武器だ。普通にシュリの力がなければ振れないし、シュリの力でふられれば地面が砕けそうだ。
そして俺たちの攻撃が始まる。結果、今までの苦労が何だったかというほど、あっけなく倒すことができた。上の階で俺があれだけ頑張って倒したというのにな。シュリが使っていた武器は、老ドワーフの悪ふざけ武器だったらしい。
総アダマンタイト製の大金槌、内部に特殊な機構が組み込まれていた。発想は、一狩り行こうぜ2作目のハンマー装備にある、ガンハンマがモデルになっている。内部にインパクト時に爆発する勢いで伸びる、マッスルメタルが入っている。
作ったのは良いが重すぎて誰も使えずに、振る事が出来たとしても、マッスルメタルの反動で体を痛めてしまうほど強烈だったため、工房に飾られてたのをシュリが発見してもらい受けたらしい。
それにしても、ドワーフたち……武器限定とはいえ、クリエイトゴーレムでアダマンタイトを加工できるようになっていたとは……
さすがのシュリも、動いている相手に当てる程早くふる事ができないので、俺やアリス、リンドが動きを鈍らせてから、その隙をついてシュリが膝に一撃をかます……Oh……一撃で足がちぎれた。
そこからは、動けなくなった堕天使の腕を飛ばし、頭を砕き俺が放った【岩砲】を打ち付けてドロップ品に変わった。
シュリの通常攻撃が、俺の本気のスキルを使った攻撃の数倍上にいた。スキル以上に体への負担は大きかった。ピーチ・キリエから飛んでくる回復魔法で、強引に攻撃をしていた形だ。
後日俺も振ってみたが……あれはダメだ。いや、振るまではまだいい。インパクトの瞬間の衝撃が、あかん! 正直腕がちぎれるかと思った。
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