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第766話 恐ろしい生物を見た……
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第3週、1日目、2日目。今日は、ディストピアができてからしばらくして稼働し始めた、加工場へ見学に来ている。何の加工場かと言えば、グランドキャタピラーやグランドスパイダーの糸を加工する工場だ。他にも、魔物の昆虫や蟲系から採れる糸を加工なんかもしたりしている。
繊維ダンジョンから採れる繊維を加工しているのだが、この工場の地下には、グランドキャタピラーやグランドスパイダーを育てており、糸を採取しているのだ。
初めは、養殖した魔物から採れた繊維……糸を使えるのかと思ったが、魔物から出された糸は消える事が無いので、加工する事ができるのだ。ドロップ品に比べると質は落ちてしまうそうだが。
何で知ってるかと言えば、一応ディストピアの長だからな。ただ、繊維ダンジョンを作ったのに、加工できる人がいなかったので、冒険者ギルドを管理しているミリーにせっつかれて作ったという裏話もあるけどな。
ドワーフもできない事はなかったのだが、このディストピアに来ているドワーフは、老人、弟子を含めて全員が、ずんぐりむっくりした樽みたいなドワーフしかいないんだよな。という事で、みんな指が太くて繊細な布作りは苦手らしい。
なので、多方面の伝手を使って探したのだが、布を作るのは休閑期の農の人とかが多く、専門で作っている人は少ないらしい。そう言った人材は外に出したがらないので、不発に終わった。
リンドに頼んでヴローツマインの技術者を紹介してもらって、極上の酒を樽で準備しているのを餌に釣ってきてほしいと頼んだら、予想以上に大量に釣れてしまって、困った事になってしまった。酒狂いのドワーフらしいな。10人程選んでもらい、技術の伝授をしてもらった。
細かい順番で言えば、ドワーフにディストピアで使う機織りを憶えてもらい、それをディストピアの住人の職人候補に教えてもらう形だ。機織り機は、ディストピア謹製のゴーレム化されて、自動修復機能をつけている。
ちなみに、グランドキャタピラーの糸は特に名前は付けられていないが、グランドスパイダーの糸はスパイダーシルクと呼ばれている。正確には、蜘蛛系の魔物から採れる糸は、全部がスパイダーシルクと呼ばれ、品質に差がある形だ。
特にスパイダーシルクは、伸縮性が素晴らしくいい布だったのだが、伸縮性がいいせいで加工……服にする段階で問題が出てしまったのだ。この世界の縫い方では伸縮性のいい布を縫う技術が足りなかったのだ。
そこで最新のミシンを出して、どの縫い方なら問題ないかを確認して、その機能に特化したゴーレムを作成している。そのおかげでディストピアの布は最高品質として、各国の貴族がこぞって買っていくらしい。あ、販売してるのはゴーストタウンでだけどね。
この加工場では、基本的にファッションについての話し合いが中心だったな。布を作る際に加工の方法を変えて、スパイダーシルクなのに伸縮性があまりない布も作られているそうだ。
価値があるかと思ったら、スパイダーシルクなので、触り心地がよく礼服などに利用されるらしい。その布で作られた服をプレゼントという事でもらってしまった。
少しコートっぽい燕尾服と、フォーマルベスト、Yシャツ、パンツ……と英国紳士のような礼服をもらってしまったのだ。色はパンツとフォーマルベストがシルバーグレイ、Yシャツは白、燕尾服が光沢のある黒に金糸と銀糸で左右対称の鳳凰が刺繍されていた。
何で鳳凰なのだろうかと思ったら、俺のペットのハクがモデルになっているらしい。金と銀の鳳凰に挟まれて太陽みたいなのがあると思ったら、どうやらニコだったらしい。それを気に入ってしまった妻たちが、ごり押しをして俺の正装になってしまった。
色違いでいくつも作成されることとなった。俺が着る事が決まったのであれば、自分でお金を出すのが筋なので、多めにお金をわたしておいた。
第3週3日目、4日目。ここは俺の行きつけでもあるので、あんまり話が無いだろうと思ったが、思ったより言いたいことがあったようで、老ドワーフではなく、弟子たちから色々な意見が出た。鉱石の種類を増やしてほしいとか、自分専用の鍛冶場がほしいと言った要求を突き付けてくるような話し合いだった。
ディストピアの鍛冶地区はまだまだスペースがあるので、自分で土地を購入して鍛冶場を作ればいいと話したら、意見を言ってきた全員が視線をそらした……大体予想はできるんだけどな。
どうせ収入のほとんどを酒につぎ込んでるんだろうな。酒の量を半分に減らせば自分の鍛冶場だって持てるだろうに、実際に我慢して自分の工房を作ったドワーフもいるからな。そいつらを見習え!
鉱石については、ディストピアは、普通の鍛造につかわれる鉄の次がミスリルと言う一気にハードルが高くなるため、手を出しにくいとの事だった。
金属についてよく知らなかったが、鋼は鉄の延長みたいなものでノーカンだが、鉄の次は普通なら、魔鉄という魔力を多く含んだ、魔鉄鉱石を使うらしい。その次がダマスカス鋼、で次にオリハルコンでミスリルという順番らしい。
オリハルコンとミスリルは順番が逆じゃないかと思ったが、魔力に親和性が高く基本的に、合金にしないといけないミスリルの方が加工難易度が高いらしい。純粋な硬さで言えばオリハルコンの方が上だが、魔力を流した状態でならミスリルの方が上との事だ、色々あるんだな。
という事で魔鉄鋼石がとれるように、魔鉄鉱石をドロップするマジックアイアンゴーレムと、ダマスカス鋼を落とすダマスカスゴーレムを、鉱石ダンジョンに召喚しておいた。
ヴローツマインで魔鉄鉱石は、魔物のドロップではなくダンジョンの特定の場所を、採掘すると採れる鉱石で、ダマスカス鋼も魔鉄鉱石より深い階層で採掘できるそうだ。ドロップ品に無かったから気にしてなかったけど、採掘でも色々取れてるんだな。
5日目はもちろん宴会、お酒の消費量がすごかった。参加した人数は、第1週、第2週に比べて半分以下だったはずなのに、酒の消費量が5倍以上だった。
単純計算して1人頭10倍以上飲んでいる計算になる。加工場の人とその家族は普通だったので、下手したら20倍以上の酒を飲んでいることになる。酒狂い共め! だから金が溜まらんのだよ。
繊維ダンジョンから採れる繊維を加工しているのだが、この工場の地下には、グランドキャタピラーやグランドスパイダーを育てており、糸を採取しているのだ。
初めは、養殖した魔物から採れた繊維……糸を使えるのかと思ったが、魔物から出された糸は消える事が無いので、加工する事ができるのだ。ドロップ品に比べると質は落ちてしまうそうだが。
何で知ってるかと言えば、一応ディストピアの長だからな。ただ、繊維ダンジョンを作ったのに、加工できる人がいなかったので、冒険者ギルドを管理しているミリーにせっつかれて作ったという裏話もあるけどな。
ドワーフもできない事はなかったのだが、このディストピアに来ているドワーフは、老人、弟子を含めて全員が、ずんぐりむっくりした樽みたいなドワーフしかいないんだよな。という事で、みんな指が太くて繊細な布作りは苦手らしい。
なので、多方面の伝手を使って探したのだが、布を作るのは休閑期の農の人とかが多く、専門で作っている人は少ないらしい。そう言った人材は外に出したがらないので、不発に終わった。
リンドに頼んでヴローツマインの技術者を紹介してもらって、極上の酒を樽で準備しているのを餌に釣ってきてほしいと頼んだら、予想以上に大量に釣れてしまって、困った事になってしまった。酒狂いのドワーフらしいな。10人程選んでもらい、技術の伝授をしてもらった。
細かい順番で言えば、ドワーフにディストピアで使う機織りを憶えてもらい、それをディストピアの住人の職人候補に教えてもらう形だ。機織り機は、ディストピア謹製のゴーレム化されて、自動修復機能をつけている。
ちなみに、グランドキャタピラーの糸は特に名前は付けられていないが、グランドスパイダーの糸はスパイダーシルクと呼ばれている。正確には、蜘蛛系の魔物から採れる糸は、全部がスパイダーシルクと呼ばれ、品質に差がある形だ。
特にスパイダーシルクは、伸縮性が素晴らしくいい布だったのだが、伸縮性がいいせいで加工……服にする段階で問題が出てしまったのだ。この世界の縫い方では伸縮性のいい布を縫う技術が足りなかったのだ。
そこで最新のミシンを出して、どの縫い方なら問題ないかを確認して、その機能に特化したゴーレムを作成している。そのおかげでディストピアの布は最高品質として、各国の貴族がこぞって買っていくらしい。あ、販売してるのはゴーストタウンでだけどね。
この加工場では、基本的にファッションについての話し合いが中心だったな。布を作る際に加工の方法を変えて、スパイダーシルクなのに伸縮性があまりない布も作られているそうだ。
価値があるかと思ったら、スパイダーシルクなので、触り心地がよく礼服などに利用されるらしい。その布で作られた服をプレゼントという事でもらってしまった。
少しコートっぽい燕尾服と、フォーマルベスト、Yシャツ、パンツ……と英国紳士のような礼服をもらってしまったのだ。色はパンツとフォーマルベストがシルバーグレイ、Yシャツは白、燕尾服が光沢のある黒に金糸と銀糸で左右対称の鳳凰が刺繍されていた。
何で鳳凰なのだろうかと思ったら、俺のペットのハクがモデルになっているらしい。金と銀の鳳凰に挟まれて太陽みたいなのがあると思ったら、どうやらニコだったらしい。それを気に入ってしまった妻たちが、ごり押しをして俺の正装になってしまった。
色違いでいくつも作成されることとなった。俺が着る事が決まったのであれば、自分でお金を出すのが筋なので、多めにお金をわたしておいた。
第3週3日目、4日目。ここは俺の行きつけでもあるので、あんまり話が無いだろうと思ったが、思ったより言いたいことがあったようで、老ドワーフではなく、弟子たちから色々な意見が出た。鉱石の種類を増やしてほしいとか、自分専用の鍛冶場がほしいと言った要求を突き付けてくるような話し合いだった。
ディストピアの鍛冶地区はまだまだスペースがあるので、自分で土地を購入して鍛冶場を作ればいいと話したら、意見を言ってきた全員が視線をそらした……大体予想はできるんだけどな。
どうせ収入のほとんどを酒につぎ込んでるんだろうな。酒の量を半分に減らせば自分の鍛冶場だって持てるだろうに、実際に我慢して自分の工房を作ったドワーフもいるからな。そいつらを見習え!
鉱石については、ディストピアは、普通の鍛造につかわれる鉄の次がミスリルと言う一気にハードルが高くなるため、手を出しにくいとの事だった。
金属についてよく知らなかったが、鋼は鉄の延長みたいなものでノーカンだが、鉄の次は普通なら、魔鉄という魔力を多く含んだ、魔鉄鉱石を使うらしい。その次がダマスカス鋼、で次にオリハルコンでミスリルという順番らしい。
オリハルコンとミスリルは順番が逆じゃないかと思ったが、魔力に親和性が高く基本的に、合金にしないといけないミスリルの方が加工難易度が高いらしい。純粋な硬さで言えばオリハルコンの方が上だが、魔力を流した状態でならミスリルの方が上との事だ、色々あるんだな。
という事で魔鉄鋼石がとれるように、魔鉄鉱石をドロップするマジックアイアンゴーレムと、ダマスカス鋼を落とすダマスカスゴーレムを、鉱石ダンジョンに召喚しておいた。
ヴローツマインで魔鉄鉱石は、魔物のドロップではなくダンジョンの特定の場所を、採掘すると採れる鉱石で、ダマスカス鋼も魔鉄鉱石より深い階層で採掘できるそうだ。ドロップ品に無かったから気にしてなかったけど、採掘でも色々取れてるんだな。
5日目はもちろん宴会、お酒の消費量がすごかった。参加した人数は、第1週、第2週に比べて半分以下だったはずなのに、酒の消費量が5倍以上だった。
単純計算して1人頭10倍以上飲んでいる計算になる。加工場の人とその家族は普通だったので、下手したら20倍以上の酒を飲んでいることになる。酒狂い共め! だから金が溜まらんのだよ。
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