980 / 2,518
第980話 悪魔の魔法薬再び……
しおりを挟む
馬車で移動しながら、マップ先生を見て作戦会議を行う。
「6万人も連れているのに、兵士が1万か……6人対して1人? いや、レベルの事を考えれば、それでもいいのか?」
「そうですね。兵士の数が少なく感じるのは、ここに追加の部隊がいるからではないですか?」
ピーチがマップ先生の表示範囲を広げて、最寄りの街から軍が移動しているのが表示されている。
「2万くらいいるかな? それにしても、1万人でよく6万も連れ去る事が出来たもんだな。1万もいれば街を落とすのに苦労はしないか?」
「ご主人様、そんな事を考えても意味ないですよ。援軍が2日後には合流できる距離にいるので、早めに仕掛けないとまずいですよ」
「冒険者は2日って言ってたけど、軍だと3日はかかるかな。となると、先に援軍の方を叩いておかないと拙いか?」
「そうですね。先に援軍の方を何とかしておかないとですね。先に助けると、連れ去られた人たちを護りながら、援軍を迎え撃たないといけなくなりますね」
確かにアリスの言っている通りの事が起こりえる。護りながらの戦闘なんて無理だな。俺たちの数ではさすがにどうにもならない。皆殺しでいいなら問題ないのだが……先に援軍を潰しておくのは賛成だな。
「さすがに国境にいる軍を大回りしていくと、今日中には援軍の所にはたどり着けないよな? 今回はダンジョンで地下通路を作って移動しよう。どうせ俺の安全エリアを作らなきゃいけないからちょうどいい。そうすれば、この距離位なら夜には十分つけるだろ?」
「そうですね、この距離であれば余裕をもって到着できます。入口と出口はどうしますか?」
「あ、ゼニスには連絡してくれた? なら、まずはジェノサイドキャラバンのいた街まで地下通路をひこう。そこから伸ばして、ここら辺まで地下通路をつくれば、援軍の方も襲いやすいだろ? ゼニスにもこの通路を使って問題ない事を伝えておいて、ばれないように出口は森の中に作っておけばいいか?」
ダンマスのスキルでサクッと地下通路を作ってしまう。そのまま俺たちは地下通路に入り移動を開始する。もちろん入口はあったと分からないように塞いでいる。
「ご主人様、どうやって2万人を倒しますか? さすがに皆殺しは無いですよね?」
「そうだな。そもそも皆殺しなら、みんなに生身で来てもらった意味ないからな。やっぱり、毒で攻めるのが一番かな?」
外道な方法ではあるが、確実に行動不能にさせられるからな。
外道Sランク冒険者に使ったあの毒は、改良をして気体でも長時間効果が発揮される毒になっている。
「やはり、毒に頼るしか無いですか」
ピーチは、毒には頼りたくない様子だが、死者数を減らすのには有効な方法だと分かっているので、とても苦い顔をしている。
厳密に言えば、あれは毒薬じゃなくて負の効果の出る魔法薬なのだ。
中和薬も準備してあり、自分たちに効かないが効果があった際のあの惨事。絶対に自分はああはなりたくないと思わせる程なのだ。
それを使う決断をしてしまうのを躊躇っている。戦闘指揮は、ピーチに任せているが今回は俺が指示するか。
「ピーチ、こっから先は俺がやるよ。俺の責任でさ。こう言うのは俺の仕事だ」
ピーチに有無をいわすタイミングを与えずに、話を続ける。
「今回の作戦は、戦闘じゃない。攻めてこられなくする事だから、誰からの攻撃か分からなければ問題無い。だから、俺がドッペルで行ってくるよ。みんなはここでみててくれ」
「ご主人様! お姉ちゃんに言いつけるよ! 1人で行くなんて言わないの! 私たちが付いてくんだから!」
そう言って、プンプンと効果音が聞こえてきそうな雰囲気で、シェリルが俺に跳び付いてきた。それを追うようにイリアとネルが跳び付いてきた。
おうふ! 3人を受け止めて油断したところに、ガロウが顔に貼り付くような形で俺の頭を抱え込んだ。
「ゴメンゴメン、残ってるカエデたちに心配をかけちゃいけないよな。じゃぁ、3人共付いて来てくれるかな? イタッ! あぁ~ゴメン、ガロウ、お前も一緒に来てくれるか?」
ガロウを含めた3人と1匹が元気に返事をしてくれた。
危険物をまとめて入れている腕輪から、悪魔の魔法薬『クダスンデス改』を取り出した。一緒に中和薬を取り出す。
この『クダスンデス改』の質の悪い所は、効果を発揮するのが魔法薬なので、毒に耐性があっても防げないのだ。もちろん万能薬の効果もない。
もう一つの効果として、気体の状態で30分程効果を発揮する事が出来るのだ。本当に悪魔の魔法薬だよ。2万人規模の夜営か、かなり広範囲に広がってるな。
でも、イリアに手伝ってもらえれば問題ないかな?
「イリア、これ見てくれ。ここからここまでの範囲を空気の壁でドーム状に囲みたいんだけど、協力してやれば出来るかな?」
眉間にしわを作って、首をコテンと横に倒して、
「ん~、このくらいなら私一人で空気の壁を作れるよ!」
ふぁっ!? イリアの魔法制御能力が、すでに俺より高いようだ。なので、してもらいたいことを説明して、問題ないか再度確認するが「大丈夫!」と、最近膨らみかけてきた胸を張っている。
そういえば、エルフって前に会ったときは、ツルペタスットンじゃなかったっけ? って、俺はなんて事を考えているんだ!
準備が整ったので、イリアに魔法を発動してもらう。俺たち、4人と1匹は中和薬を飲み、悪魔の魔法薬『クダスンデス改』をシェリルとネルには、風の壁の中に霧吹きで一生懸命シュッシュしてもらう。
俺は、DPで魔改造した加湿器……違うな、霧発生装置を召喚して、動力の魔核をセットする。
起動すると、もの凄い勢いで『クダスンデス改』が減っていく。その勢いは、1分で魔法薬の瓶5本分て100ミリリットルの瓶がなので、500ミリリットルが1分間で消費している。
この『クダスンデス改』は、大量生産しなければ何故か作れないので、大量にあるのはたすかるな。何気に1000本以上あるからな。
「ご主人様、どのくらい撒くの?」
「そうだな……100本くらいかな」
「「了解!!」」
『クダスンデス改』を撒き終えて、ダンジョン地下通路に逃げ込む。
次の日、敵軍の野営地は……阿鼻叫喚地獄の一歩手前の様な状況だった。
「6万人も連れているのに、兵士が1万か……6人対して1人? いや、レベルの事を考えれば、それでもいいのか?」
「そうですね。兵士の数が少なく感じるのは、ここに追加の部隊がいるからではないですか?」
ピーチがマップ先生の表示範囲を広げて、最寄りの街から軍が移動しているのが表示されている。
「2万くらいいるかな? それにしても、1万人でよく6万も連れ去る事が出来たもんだな。1万もいれば街を落とすのに苦労はしないか?」
「ご主人様、そんな事を考えても意味ないですよ。援軍が2日後には合流できる距離にいるので、早めに仕掛けないとまずいですよ」
「冒険者は2日って言ってたけど、軍だと3日はかかるかな。となると、先に援軍の方を叩いておかないと拙いか?」
「そうですね。先に援軍の方を何とかしておかないとですね。先に助けると、連れ去られた人たちを護りながら、援軍を迎え撃たないといけなくなりますね」
確かにアリスの言っている通りの事が起こりえる。護りながらの戦闘なんて無理だな。俺たちの数ではさすがにどうにもならない。皆殺しでいいなら問題ないのだが……先に援軍を潰しておくのは賛成だな。
「さすがに国境にいる軍を大回りしていくと、今日中には援軍の所にはたどり着けないよな? 今回はダンジョンで地下通路を作って移動しよう。どうせ俺の安全エリアを作らなきゃいけないからちょうどいい。そうすれば、この距離位なら夜には十分つけるだろ?」
「そうですね、この距離であれば余裕をもって到着できます。入口と出口はどうしますか?」
「あ、ゼニスには連絡してくれた? なら、まずはジェノサイドキャラバンのいた街まで地下通路をひこう。そこから伸ばして、ここら辺まで地下通路をつくれば、援軍の方も襲いやすいだろ? ゼニスにもこの通路を使って問題ない事を伝えておいて、ばれないように出口は森の中に作っておけばいいか?」
ダンマスのスキルでサクッと地下通路を作ってしまう。そのまま俺たちは地下通路に入り移動を開始する。もちろん入口はあったと分からないように塞いでいる。
「ご主人様、どうやって2万人を倒しますか? さすがに皆殺しは無いですよね?」
「そうだな。そもそも皆殺しなら、みんなに生身で来てもらった意味ないからな。やっぱり、毒で攻めるのが一番かな?」
外道な方法ではあるが、確実に行動不能にさせられるからな。
外道Sランク冒険者に使ったあの毒は、改良をして気体でも長時間効果が発揮される毒になっている。
「やはり、毒に頼るしか無いですか」
ピーチは、毒には頼りたくない様子だが、死者数を減らすのには有効な方法だと分かっているので、とても苦い顔をしている。
厳密に言えば、あれは毒薬じゃなくて負の効果の出る魔法薬なのだ。
中和薬も準備してあり、自分たちに効かないが効果があった際のあの惨事。絶対に自分はああはなりたくないと思わせる程なのだ。
それを使う決断をしてしまうのを躊躇っている。戦闘指揮は、ピーチに任せているが今回は俺が指示するか。
「ピーチ、こっから先は俺がやるよ。俺の責任でさ。こう言うのは俺の仕事だ」
ピーチに有無をいわすタイミングを与えずに、話を続ける。
「今回の作戦は、戦闘じゃない。攻めてこられなくする事だから、誰からの攻撃か分からなければ問題無い。だから、俺がドッペルで行ってくるよ。みんなはここでみててくれ」
「ご主人様! お姉ちゃんに言いつけるよ! 1人で行くなんて言わないの! 私たちが付いてくんだから!」
そう言って、プンプンと効果音が聞こえてきそうな雰囲気で、シェリルが俺に跳び付いてきた。それを追うようにイリアとネルが跳び付いてきた。
おうふ! 3人を受け止めて油断したところに、ガロウが顔に貼り付くような形で俺の頭を抱え込んだ。
「ゴメンゴメン、残ってるカエデたちに心配をかけちゃいけないよな。じゃぁ、3人共付いて来てくれるかな? イタッ! あぁ~ゴメン、ガロウ、お前も一緒に来てくれるか?」
ガロウを含めた3人と1匹が元気に返事をしてくれた。
危険物をまとめて入れている腕輪から、悪魔の魔法薬『クダスンデス改』を取り出した。一緒に中和薬を取り出す。
この『クダスンデス改』の質の悪い所は、効果を発揮するのが魔法薬なので、毒に耐性があっても防げないのだ。もちろん万能薬の効果もない。
もう一つの効果として、気体の状態で30分程効果を発揮する事が出来るのだ。本当に悪魔の魔法薬だよ。2万人規模の夜営か、かなり広範囲に広がってるな。
でも、イリアに手伝ってもらえれば問題ないかな?
「イリア、これ見てくれ。ここからここまでの範囲を空気の壁でドーム状に囲みたいんだけど、協力してやれば出来るかな?」
眉間にしわを作って、首をコテンと横に倒して、
「ん~、このくらいなら私一人で空気の壁を作れるよ!」
ふぁっ!? イリアの魔法制御能力が、すでに俺より高いようだ。なので、してもらいたいことを説明して、問題ないか再度確認するが「大丈夫!」と、最近膨らみかけてきた胸を張っている。
そういえば、エルフって前に会ったときは、ツルペタスットンじゃなかったっけ? って、俺はなんて事を考えているんだ!
準備が整ったので、イリアに魔法を発動してもらう。俺たち、4人と1匹は中和薬を飲み、悪魔の魔法薬『クダスンデス改』をシェリルとネルには、風の壁の中に霧吹きで一生懸命シュッシュしてもらう。
俺は、DPで魔改造した加湿器……違うな、霧発生装置を召喚して、動力の魔核をセットする。
起動すると、もの凄い勢いで『クダスンデス改』が減っていく。その勢いは、1分で魔法薬の瓶5本分て100ミリリットルの瓶がなので、500ミリリットルが1分間で消費している。
この『クダスンデス改』は、大量生産しなければ何故か作れないので、大量にあるのはたすかるな。何気に1000本以上あるからな。
「ご主人様、どのくらい撒くの?」
「そうだな……100本くらいかな」
「「了解!!」」
『クダスンデス改』を撒き終えて、ダンジョン地下通路に逃げ込む。
次の日、敵軍の野営地は……阿鼻叫喚地獄の一歩手前の様な状況だった。
7
あなたにおすすめの小説
俺は善人にはなれない
気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~
犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。
塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。
弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。
けれども違ったのだ。
この世の中、強い奴ほど才能がなかった。
これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。
見抜いて、育てる。
育てて、恩を売って、いい暮らしをする。
誰もが知らない才能を見抜け。
そしてこの世界を生き残れ。
なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。
更新不定期
ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。
夜兎ましろ
ファンタジー
高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。
ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。
バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる