1,093 / 2,518
第1093話 厄介な場所
しおりを挟む
「何で沼なんだよ!」
ここまでガッツリした沼って初めてなんだよね。毒沼みたいなのはあった気がするけど、普通の底なし沼みたいなのは初めてなのだ。
「ご主人様、このままだと進むに進めません」
「陸地が見当たらないあたり、悪意が強すぎるな。しかも時間がたつにつれて、足がドンドン沈んでいってるな。いったん階段にまで引き上げよう」
すでに膝まで埋まりかけていて、太ももの半分は水の中、ステータスの高さでごり押して階段まで戻る。年少組は腰まで埋まりかけている娘もいたが、問題なくあがる事ができた。
「みんな大丈夫か?」
さすがに下半身が泥まみれの状態ではどうしようもないので、魔法でお湯を作り洗い流す。装備用品を考えると本当は良くないのだが、俺達の装備はその程度で劣化する事も無いので気にせずキレイにする。
そのままにしておくのは良くないので、風魔法で吹き飛ばして最後に水魔法で水気を飛ばす。
「これからどうしますか?」
「乾かすとなると、この階が大変な事になるから、移動ルートだけ凍らせるのが簡単かな?」
「そうですね、アイスロード!」
ライムがそう言って沼を凍らせた。表面だけ凍らせるのではなく、下の泥の部分まで凍らせている。表面だけ、水面だけを凍らせると、氷が揺れて危ないので魔力を多めに使い泥まで凍らせているようだ。
結構下の方まで凍らせたのだろう、浮く様子を見せていない。まぁ、氷なので水より体積が増えるので少し盛り上がっている。まぁ誤差の範囲だろう。
表面は平らになっているので、歩く分には問題ないが氷だからな。少しでも解けると一気に滑るようになるんだよな。なので靴の裏にクリエイトゴーレムでスパイクを作り駆け抜ける事にした。
「って、この沼! かなり! 悪意が! 高いな!」
氷は多少壊されていたが、それは大した問題にはならないのだが、沼の中から魔物の攻撃が飛んでくるのだ。
ただ単に魔法とかの攻撃だったら楽だったんだが、体当たりをしてきたり沼を爆発させているような形で、周囲に泥をまき散らしたり、視界を潰しにくるような攻撃をしてきた。マジでめんどくせえ……しかもその泥が氷にかかるので、スパイクがあっても多少滑るのだ。
なので、こういうことが度々起きる。
29階を走り抜けている最中に、
「キャッ!!」
っと声と同時に水に落ちる音が聞こえる。助けようと急に止まろうとして、更に3人が沼に落ちてしまった。
この状況にキレた一番初めに落ちたメルフィが、爆発したように見えた。
その時に何をしたか分からなかったが、周囲に泥をまき散らしてブーイングをくらっているが、関係ないと言わんばかりに氷の上に戻って来た。
そして他に落ちた3人も方法に違いはあれど、沼に対してムカついているのか、レミーは落ちた通路の左側を氷に変えていた。
右側に落ちたケイティは、ブツブツボヤキながらジャンプして氷の上に戻り飛び掛かってくる魔物を、爆散させる勢いで両手剣を振るっている。
最後にケイティと同じように右に落ちたアリスは、どうやっているか分からないが沼の中をそのまま歩いている。そして襲ってくる魔物を切り捨てている。こっちは、爆散させるのではなく細切れにしているのだ。
どっちも怖い。
俺も含めて1回は落ちているので、かなり面倒なので広範囲を凍らせると、何故かある程度の範囲以降はすぐに氷が壊されてしまい、そこから攻撃され沼に落とされてしまうのだ。
Lvの低い魔物にここまで苦戦させられたのは初めてかもしれないな。ダンジョンの不思議で援護された沼に特化した魔物は、決して強くないのだがとにかく厄介だった。
個人的には、黒い悪魔の階層に次ぐ面倒な場所だと認定していた。
レミーが作った氷はすでに半分くらいが無くなっている。どういう理由でこうなっているのか、マジでわからんが本当に厄介だ。
全員が泥まみれなのは30階抜けるまでは変わらないと悟ったため、途中から泥を落とすのを止めている。そのせいでまた落ちる事もあるのだが、泥を落としていると時間がかかるので抜ける事を優先したのだ。
氷以外に、DPで土を盛って道を作ってみたりしたが、3分もしない内に沼に飲み込まれてしまうため、凍らせるのが最良と考えてこの方法にしている。
全員が泥まみれにされイライラしているので、ちょっと空気が悪いのだ。それで各々がキレたりキレかけている状況なので、周りを顧みない行動をとり始めているのだ。
「みんな落ち着け! 気持ちはわかるけど、バラバラに行動していると邪魔しあってかえって面倒になる!」
そう言っても、沼の中の魔物に怒っているせいかこっちいう事に聞く耳を持ってくれない。
普段温厚な年長組のライラやメアリーも切れそうになっている限り、悪意が高い沼地だと感じている。
これ以上はさすがに拙い雰囲気になっているので、どうにか空気を変えないといけないな。あまりやりたくないけど、これ以上はな……両手に魔力を集めて打ち付けると同時に開放する。そうすると、
パンッ!!
と大きな音が鳴り、音の出所に目が集中する。
「みんな落ち着け。気持ちはわかるがこれ以上醜態はさらすな。俺を幻滅させないでくれ」
妻たちが一番恐れている事を俺は知っている。そこを逆手にとってみんなに注意を促す形だ。妻たちは、俺の事を本当に好いてくれているので、俺に愛想を尽かされるのを本当に恐れているのだ。
そこまで俺がそこまでいい人間だとは思っていなが、妻たちには違うのだろう。ただ贅沢ができなくなるから嫌だとか言う話ではない。自分たちでお金を稼げるのだから、1人でも生活していけるだけの力はあるからな。
俺の言葉が聞いたようで、みんなが少し落ち着いてくれた。
「後1階だからみんな頑張ろう。31階に入ったら安全を確保してお風呂に入ろう」
みんなを鼓舞して後1階を駆け抜ける。
ドッペルの体とは言え、感覚が共有されている。というか、ドッペルそのものが俺たちになっているのでかなり不快なのだ。早く洗い流したい……その一心でみんなで進んでいく。
ここまでガッツリした沼って初めてなんだよね。毒沼みたいなのはあった気がするけど、普通の底なし沼みたいなのは初めてなのだ。
「ご主人様、このままだと進むに進めません」
「陸地が見当たらないあたり、悪意が強すぎるな。しかも時間がたつにつれて、足がドンドン沈んでいってるな。いったん階段にまで引き上げよう」
すでに膝まで埋まりかけていて、太ももの半分は水の中、ステータスの高さでごり押して階段まで戻る。年少組は腰まで埋まりかけている娘もいたが、問題なくあがる事ができた。
「みんな大丈夫か?」
さすがに下半身が泥まみれの状態ではどうしようもないので、魔法でお湯を作り洗い流す。装備用品を考えると本当は良くないのだが、俺達の装備はその程度で劣化する事も無いので気にせずキレイにする。
そのままにしておくのは良くないので、風魔法で吹き飛ばして最後に水魔法で水気を飛ばす。
「これからどうしますか?」
「乾かすとなると、この階が大変な事になるから、移動ルートだけ凍らせるのが簡単かな?」
「そうですね、アイスロード!」
ライムがそう言って沼を凍らせた。表面だけ凍らせるのではなく、下の泥の部分まで凍らせている。表面だけ、水面だけを凍らせると、氷が揺れて危ないので魔力を多めに使い泥まで凍らせているようだ。
結構下の方まで凍らせたのだろう、浮く様子を見せていない。まぁ、氷なので水より体積が増えるので少し盛り上がっている。まぁ誤差の範囲だろう。
表面は平らになっているので、歩く分には問題ないが氷だからな。少しでも解けると一気に滑るようになるんだよな。なので靴の裏にクリエイトゴーレムでスパイクを作り駆け抜ける事にした。
「って、この沼! かなり! 悪意が! 高いな!」
氷は多少壊されていたが、それは大した問題にはならないのだが、沼の中から魔物の攻撃が飛んでくるのだ。
ただ単に魔法とかの攻撃だったら楽だったんだが、体当たりをしてきたり沼を爆発させているような形で、周囲に泥をまき散らしたり、視界を潰しにくるような攻撃をしてきた。マジでめんどくせえ……しかもその泥が氷にかかるので、スパイクがあっても多少滑るのだ。
なので、こういうことが度々起きる。
29階を走り抜けている最中に、
「キャッ!!」
っと声と同時に水に落ちる音が聞こえる。助けようと急に止まろうとして、更に3人が沼に落ちてしまった。
この状況にキレた一番初めに落ちたメルフィが、爆発したように見えた。
その時に何をしたか分からなかったが、周囲に泥をまき散らしてブーイングをくらっているが、関係ないと言わんばかりに氷の上に戻って来た。
そして他に落ちた3人も方法に違いはあれど、沼に対してムカついているのか、レミーは落ちた通路の左側を氷に変えていた。
右側に落ちたケイティは、ブツブツボヤキながらジャンプして氷の上に戻り飛び掛かってくる魔物を、爆散させる勢いで両手剣を振るっている。
最後にケイティと同じように右に落ちたアリスは、どうやっているか分からないが沼の中をそのまま歩いている。そして襲ってくる魔物を切り捨てている。こっちは、爆散させるのではなく細切れにしているのだ。
どっちも怖い。
俺も含めて1回は落ちているので、かなり面倒なので広範囲を凍らせると、何故かある程度の範囲以降はすぐに氷が壊されてしまい、そこから攻撃され沼に落とされてしまうのだ。
Lvの低い魔物にここまで苦戦させられたのは初めてかもしれないな。ダンジョンの不思議で援護された沼に特化した魔物は、決して強くないのだがとにかく厄介だった。
個人的には、黒い悪魔の階層に次ぐ面倒な場所だと認定していた。
レミーが作った氷はすでに半分くらいが無くなっている。どういう理由でこうなっているのか、マジでわからんが本当に厄介だ。
全員が泥まみれなのは30階抜けるまでは変わらないと悟ったため、途中から泥を落とすのを止めている。そのせいでまた落ちる事もあるのだが、泥を落としていると時間がかかるので抜ける事を優先したのだ。
氷以外に、DPで土を盛って道を作ってみたりしたが、3分もしない内に沼に飲み込まれてしまうため、凍らせるのが最良と考えてこの方法にしている。
全員が泥まみれにされイライラしているので、ちょっと空気が悪いのだ。それで各々がキレたりキレかけている状況なので、周りを顧みない行動をとり始めているのだ。
「みんな落ち着け! 気持ちはわかるけど、バラバラに行動していると邪魔しあってかえって面倒になる!」
そう言っても、沼の中の魔物に怒っているせいかこっちいう事に聞く耳を持ってくれない。
普段温厚な年長組のライラやメアリーも切れそうになっている限り、悪意が高い沼地だと感じている。
これ以上はさすがに拙い雰囲気になっているので、どうにか空気を変えないといけないな。あまりやりたくないけど、これ以上はな……両手に魔力を集めて打ち付けると同時に開放する。そうすると、
パンッ!!
と大きな音が鳴り、音の出所に目が集中する。
「みんな落ち着け。気持ちはわかるがこれ以上醜態はさらすな。俺を幻滅させないでくれ」
妻たちが一番恐れている事を俺は知っている。そこを逆手にとってみんなに注意を促す形だ。妻たちは、俺の事を本当に好いてくれているので、俺に愛想を尽かされるのを本当に恐れているのだ。
そこまで俺がそこまでいい人間だとは思っていなが、妻たちには違うのだろう。ただ贅沢ができなくなるから嫌だとか言う話ではない。自分たちでお金を稼げるのだから、1人でも生活していけるだけの力はあるからな。
俺の言葉が聞いたようで、みんなが少し落ち着いてくれた。
「後1階だからみんな頑張ろう。31階に入ったら安全を確保してお風呂に入ろう」
みんなを鼓舞して後1階を駆け抜ける。
ドッペルの体とは言え、感覚が共有されている。というか、ドッペルそのものが俺たちになっているのでかなり不快なのだ。早く洗い流したい……その一心でみんなで進んでいく。
0
あなたにおすすめの小説
俺は善人にはなれない
気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~
犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。
塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。
弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。
けれども違ったのだ。
この世の中、強い奴ほど才能がなかった。
これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。
見抜いて、育てる。
育てて、恩を売って、いい暮らしをする。
誰もが知らない才能を見抜け。
そしてこの世界を生き残れ。
なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。
更新不定期
ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。
夜兎ましろ
ファンタジー
高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。
ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。
バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる