1,245 / 2,518
第1245話 同じでも侮れない
しおりを挟む
ごはん! ごはん! と、はしゃぎだした娘たちを落ち着かせながら、キッチン馬車の前に準備されたスペースに移動する。
椅子だと娘たちの転落が怖いので、固めのエアーマットを敷き詰めつなぎ目を無くすために、絨毯を敷いている。そこに横長の机が並べられている。
娘たちは、各母親の膝の上に収まり、机の上に置かれている食事に目が釘付けになっている。それに、涎を垂らさんばかりの表情をするのは、どうなのだろうか? 元気があっていいか。
いただきます。の挨拶をすると、娘たちは母親にとってほしい物を指さして取り分けてもらっている。
だけど俺は、準備された物に手を付けるわけにはいかない。
「では、ご主人様。準備させていただいた赤身肉のサーロインステーキを焼かしていただきます」
そう言って、牧草だけ育った牛から切り分けた赤身のサーロインを目の前で焼き始めた。
俺の目の前には、簡単な物しか準備されていなかったため、手を付けられなかったというのが正しいだろう。もう、焼く準備まで整えているのに、他の物に目移りをさせるわけにはいかないだろう。
つうか、この赤身肉が焼ける音とにおいがヤバい。どれだけヤバいかと言えば、美味い美味いと取り分けてもらった食事を食べていた娘たちが、焼ける音とにおいが届くと振り向いて食事を止める位ヤバい。
まだ焼き始めたばかりなので焼き目などは分からないが、鉄板の上で焼かれている肉の塊が神々しく見えて来た。
焼いてくれているスカーレットの話では、美味しさだけ言えばダンジョン農園で飼育している牛の方が美味いと言っていたが、それとは別に今の状況が期待値を上げてくれていると思う。
おいおい、娘たちよ、食事を止めて肉を見つめ過ぎだ。とってもらった食事はしっかり食べるんだぞ!
「生でも食せる品質ですので、仕上げに入ろうと思います」
塊の肉の表面に焼き目をつけたスカーレットがそんな事を言う。生で食べれるとはいえ、中はタダの生だろ? 特別な下ごしらえをしたわけでもないただの肉の周りを焼いただけ?
と思ったら、手早くスライスを始めた。
えっ! なんで? せっかく塊で焼いたのに、食い応えはある薄さではあるが、どうするんだ?
切り分けているスカーレットの隣で、アマレロが切り分けたスライスされた肉を鉄板の上に並べていた。下にした面に軽く火が通るとすぐにひっくり返している。
それなら初めからスライスした状態で焼けばよかったんじゃないか? と思っていると、アマレロからお皿を出すようにお願いされたので、準備されていたお皿を差し出す。そこに焼けたお肉が乗せられた。その上にスライスされ水さらしした薄切り玉ねぎを乗せて来た。
これをくるんでポン酢を少しつけて食べて下さいとの事だった。
「うまぁ! なるほどな。たたきとは違うけど、半生で美味い! こういう食べ方があったんだな」
ただの焼肉とは違って半生位の状態で食べているので、肉の味がダイレクトに口の中に広がりその後に玉ねぎの辛みと爽やかさが口の中に広がりマッチする。別に大した調理法では無いので、この肉自体が美味いんだろうな。ダンジョン農園でなくてもクオリティーが高いな。
そんな俺の様子を観察するように見ていた娘たちも食べたいと騒ぎ出したので、アマレロが娘たちのためにお肉を準備している。
俺が食べた肉を半分にして、同じようにタマネギを乗せ巻いてから爪楊枝を刺し、娘たちのお皿に置いていく。娘たちはポン酢ではなく、タルタルソースをつけてもらっていた。
タルタルソースはどうなんだ? お肉じゃなくてタルタルソースが美味いんじゃないか? 話を聞くと、あのタルタルソースには、粒マスタードが入っているようでドンドン食べたくなってしまうらしい。
娘たちは、味が気に入ったのかお代わりを催促している。っていうか、この歳で味覚ってここまで発達している物なんだろうか?
俺も追加で2枚食べさせてもらった。次に出てきたのは、ソーセージだった……え~粒マスタードの時にソーセージは食べたぞ? しかも、同じように粒マスタードが準備されていた。
いや、確かに美味かったからもう1回食べても美味いだろうけど、もう少し違う食べ方をしたいかな。
しっかりと焼かれていて、さっき食べたソーセージより少し太くボリュームがある感じだ。
まぁ出された物なので、同じようなものとはいえ食べないという選択肢はないか。意を決してソーセージを口に運ぶ。
パリッ
「んんっ! え? 何で? さっきと同じようにソーセージを食べたのに、さっき食べたソーセージより全然うまいんだけど! どういうことだ?」
さっき食べたのとは、食感も味も全然違ったのだ。見た目がほとんど同じなのに、何でここまで味が違うんだ?
「不思議ですよね。先程食べて頂いた物は、一般的に出回っている物です。そんな物でもここで作った粒マスタードで食べれば美味しかったのです。その粒マスタードを使って、ここで手作りしたソーセージで食べれば、革命が起きるわけです」
食べ比べをしていないのに、ここまで明確に違いが分かるって、このソーセージもかなりの物ってことだな。
「さすがに、ダンジョン農園産の物に比べると1ランクや2ランクは落ちてしまいますが、今まであったソーセージであれば、比べ物にならない程美味しい物ができているんですよ」
と、説明してくれた。
確かに素材や作り方で味が変わる事は知っているけど、ディストピア産の物とそうでは無い物ってここまで味の違いがあるとは思っていなかった。ゼニスがディストピア産の物はいくらあっても足りない! って言っていたのはこういう事なのか……
その後もこのエリアで採れる肉をシンプルに焼いた物を色々出してくれた。
色々な部分を出してくれたので、それだけで満腹になってしまった。口直しでサラダとかを食べていたが、ほぼ肉だけでお腹がいっぱいになってしまった。
娘たちも同じ物を食べたうえで、最初にとってもらった物も食べてたな。まぁ俺と同じサイズではないから同量食べたわけでは無いが、よく食うな。子供ってこんなに食べるもんだったか?
さすがにみんな食べ過ぎたようなので、食休みで木陰にマットを敷いて軽く休む事にした。
娘たちは母親にマットの上に降ろしてもらうと、俺の元に駆け寄ってきてくっつくようにして眠り始めた。いっぱい食べたからな眠くなったのだろう。俺も一緒に少し眠るか。妻たちにしばらくしたら起こすようにお願いして眠りについた。
椅子だと娘たちの転落が怖いので、固めのエアーマットを敷き詰めつなぎ目を無くすために、絨毯を敷いている。そこに横長の机が並べられている。
娘たちは、各母親の膝の上に収まり、机の上に置かれている食事に目が釘付けになっている。それに、涎を垂らさんばかりの表情をするのは、どうなのだろうか? 元気があっていいか。
いただきます。の挨拶をすると、娘たちは母親にとってほしい物を指さして取り分けてもらっている。
だけど俺は、準備された物に手を付けるわけにはいかない。
「では、ご主人様。準備させていただいた赤身肉のサーロインステーキを焼かしていただきます」
そう言って、牧草だけ育った牛から切り分けた赤身のサーロインを目の前で焼き始めた。
俺の目の前には、簡単な物しか準備されていなかったため、手を付けられなかったというのが正しいだろう。もう、焼く準備まで整えているのに、他の物に目移りをさせるわけにはいかないだろう。
つうか、この赤身肉が焼ける音とにおいがヤバい。どれだけヤバいかと言えば、美味い美味いと取り分けてもらった食事を食べていた娘たちが、焼ける音とにおいが届くと振り向いて食事を止める位ヤバい。
まだ焼き始めたばかりなので焼き目などは分からないが、鉄板の上で焼かれている肉の塊が神々しく見えて来た。
焼いてくれているスカーレットの話では、美味しさだけ言えばダンジョン農園で飼育している牛の方が美味いと言っていたが、それとは別に今の状況が期待値を上げてくれていると思う。
おいおい、娘たちよ、食事を止めて肉を見つめ過ぎだ。とってもらった食事はしっかり食べるんだぞ!
「生でも食せる品質ですので、仕上げに入ろうと思います」
塊の肉の表面に焼き目をつけたスカーレットがそんな事を言う。生で食べれるとはいえ、中はタダの生だろ? 特別な下ごしらえをしたわけでもないただの肉の周りを焼いただけ?
と思ったら、手早くスライスを始めた。
えっ! なんで? せっかく塊で焼いたのに、食い応えはある薄さではあるが、どうするんだ?
切り分けているスカーレットの隣で、アマレロが切り分けたスライスされた肉を鉄板の上に並べていた。下にした面に軽く火が通るとすぐにひっくり返している。
それなら初めからスライスした状態で焼けばよかったんじゃないか? と思っていると、アマレロからお皿を出すようにお願いされたので、準備されていたお皿を差し出す。そこに焼けたお肉が乗せられた。その上にスライスされ水さらしした薄切り玉ねぎを乗せて来た。
これをくるんでポン酢を少しつけて食べて下さいとの事だった。
「うまぁ! なるほどな。たたきとは違うけど、半生で美味い! こういう食べ方があったんだな」
ただの焼肉とは違って半生位の状態で食べているので、肉の味がダイレクトに口の中に広がりその後に玉ねぎの辛みと爽やかさが口の中に広がりマッチする。別に大した調理法では無いので、この肉自体が美味いんだろうな。ダンジョン農園でなくてもクオリティーが高いな。
そんな俺の様子を観察するように見ていた娘たちも食べたいと騒ぎ出したので、アマレロが娘たちのためにお肉を準備している。
俺が食べた肉を半分にして、同じようにタマネギを乗せ巻いてから爪楊枝を刺し、娘たちのお皿に置いていく。娘たちはポン酢ではなく、タルタルソースをつけてもらっていた。
タルタルソースはどうなんだ? お肉じゃなくてタルタルソースが美味いんじゃないか? 話を聞くと、あのタルタルソースには、粒マスタードが入っているようでドンドン食べたくなってしまうらしい。
娘たちは、味が気に入ったのかお代わりを催促している。っていうか、この歳で味覚ってここまで発達している物なんだろうか?
俺も追加で2枚食べさせてもらった。次に出てきたのは、ソーセージだった……え~粒マスタードの時にソーセージは食べたぞ? しかも、同じように粒マスタードが準備されていた。
いや、確かに美味かったからもう1回食べても美味いだろうけど、もう少し違う食べ方をしたいかな。
しっかりと焼かれていて、さっき食べたソーセージより少し太くボリュームがある感じだ。
まぁ出された物なので、同じようなものとはいえ食べないという選択肢はないか。意を決してソーセージを口に運ぶ。
パリッ
「んんっ! え? 何で? さっきと同じようにソーセージを食べたのに、さっき食べたソーセージより全然うまいんだけど! どういうことだ?」
さっき食べたのとは、食感も味も全然違ったのだ。見た目がほとんど同じなのに、何でここまで味が違うんだ?
「不思議ですよね。先程食べて頂いた物は、一般的に出回っている物です。そんな物でもここで作った粒マスタードで食べれば美味しかったのです。その粒マスタードを使って、ここで手作りしたソーセージで食べれば、革命が起きるわけです」
食べ比べをしていないのに、ここまで明確に違いが分かるって、このソーセージもかなりの物ってことだな。
「さすがに、ダンジョン農園産の物に比べると1ランクや2ランクは落ちてしまいますが、今まであったソーセージであれば、比べ物にならない程美味しい物ができているんですよ」
と、説明してくれた。
確かに素材や作り方で味が変わる事は知っているけど、ディストピア産の物とそうでは無い物ってここまで味の違いがあるとは思っていなかった。ゼニスがディストピア産の物はいくらあっても足りない! って言っていたのはこういう事なのか……
その後もこのエリアで採れる肉をシンプルに焼いた物を色々出してくれた。
色々な部分を出してくれたので、それだけで満腹になってしまった。口直しでサラダとかを食べていたが、ほぼ肉だけでお腹がいっぱいになってしまった。
娘たちも同じ物を食べたうえで、最初にとってもらった物も食べてたな。まぁ俺と同じサイズではないから同量食べたわけでは無いが、よく食うな。子供ってこんなに食べるもんだったか?
さすがにみんな食べ過ぎたようなので、食休みで木陰にマットを敷いて軽く休む事にした。
娘たちは母親にマットの上に降ろしてもらうと、俺の元に駆け寄ってきてくっつくようにして眠り始めた。いっぱい食べたからな眠くなったのだろう。俺も一緒に少し眠るか。妻たちにしばらくしたら起こすようにお願いして眠りについた。
0
あなたにおすすめの小説
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~
犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。
塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。
弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。
けれども違ったのだ。
この世の中、強い奴ほど才能がなかった。
これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。
見抜いて、育てる。
育てて、恩を売って、いい暮らしをする。
誰もが知らない才能を見抜け。
そしてこの世界を生き残れ。
なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。
更新不定期
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-
すずめさん
ファンタジー
ある日、友達に誘われ始めたMMORPG…[アルバスクロニクルオンライン]
何の変哲も無くゲームを始めたつもりがしかし!?…
たった一つのスキルのせい?…で起きる波乱万丈な冒険物語。
※本作品はPCで編集・改行がされて居る為、スマホ・タブレットにおける
縦読みでの読書は読み難い点が出て来ると思います…それでも良いと言う方は……
ゆっくりしていってね!!!
※ 現在書き直し慣行中!!!
ダンジョン作成から始まる最強クラン
山椒
ファンタジー
ダンジョンが出現して数十年が経ち、ダンジョンがあることが日常となっていた。
そんな世界で五年前に起きた大規模魔物侵攻により心に傷を受けた青年がいた。
極力誰とも関わりを持たずにいた彼の住んでいる部屋に寝ている間にダンジョンが出現し、彼はそこに落ちた。
そのダンジョンは他に確認されていない自作するダンジョンであった。
ダンジョンとモンスターにトラウマを抱えつつもダンジョン作成を始めていく。
ただそのダンジョンは特別性であった。
ダンジョンが彼を、彼の大事な人を強くするダンジョンであった。
ダンジョン学園サブカル同好会の日常
くずもち
ファンタジー
ダンジョンを攻略する人材を育成する学校、竜桜学園に入学した主人公綿貫 鐘太郎(ワタヌキ カネタロウ)はサブカル同好会に所属し、気の合う仲間達とまったりと平和な日常を過ごしていた。しかしそんな心地のいい時間は長くは続かなかった。
まったく貢献度のない同好会が部室を持っているのはどうなのか?と生徒会から同好会解散を打診されたのだ。
しかしそれは困るワタヌキ達は部室と同好会を守るため、ある条件を持ちかけた。
一週間以内に学園のため、学園に貢献できる成果を提出することになったワタヌキは秘策として同好会のメンバーに彼の秘密を打ちあけることにした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる