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第1443話 違うところでも事が動いていた
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捕まえた2人から、さらに2人、同じ事をしている奴がいるとタレコミがあり、真偽を確認すると自分がやったとゲロった。
この2人は、ゴーストタウンに行ける冒険者でもあり、かなり信頼されている冒険者だったため、ギルドではさらに大慌てであった。
この2人だが、ゴーストタウンで知り合った冒険者に、ディストピアのことを聞かれて色々なことを話したそうだ。何度も飲みに行く間に親しくなり、かなり影響を受けてしまったらしい。
そして、ディストピアに放し飼いにされている魔獣の素材が欲しいと持ち掛けられ、バレなければ大丈夫、と吹き込まれたそうだ。
俺はこの話を聞いたとき、ゴーストタウンで知り合った冒険者が何か怪しいと感じた。特に深い理由はないが、そこまで珍しい魔物ではないはずなのに、結構な高額で買い取ってもらったとの事だ。
それを酔った時にポロっとしゃべってしまい、それが初めに捕まえた2人だったと。この時点で報告していれば、痛い思いもすることはなかったし、死刑か奴隷になることも無かったのにな。
っと、ゴーストタウンで知り合ったという冒険者が気になったので、詳しく聞いてみた。
いつどの店で最後にあったか確認して、ダンジョンの監視機能を使ってそいつを探し当てた。もしこいつに後ろ暗い事がなければ、そそのかされた2人は死刑だろうが、もし何かしらの思惑に巻き込まれたのであれば、犯罪奴隷となるだろう。
怪しい冒険者の行動を追っていくと、冒険者では泊まることのできない、貴族や大店の商会が使う宿に入って行った。もうこれは、怪しい匂いがプンプンしてきたのである。
その冒険者は、王国のとある貴族の従者の1人だった。貴族と冒険者だった従者のやり取りは、だいたいでいうとこんな感じだった。
例の冒険者たちは、思惑通りに動いたか?
ええ、こちらの考え通りディストピアで問題行動を起こしたようです。そして、それを他の冒険者にも話したそうです。その冒険者たちも、ディストピアの街の魔物を殺したようですね。
これで、連鎖的に犯罪が広がれば治安が悪くなり、全く付け入るスキのなかったディストピアに、取り入るスキが出来るかもしれないな。
っと、こんな感じだ。
ディストピアに付け入ったところで、何か得な事でもあるのかと思っていたが、グリエルに曰く、ディストピアは人頭税以外を取っていないので、もし中枢にかかわることができて、3割ほど税金を取りそれの1割でも懐に入れられれば、かなりの額になるので魅力的なのだろう。
話を聞いているとそう見えるだけであって、庁舎で働いている人間は理解しているが、街で管理している海産物エリアと畑エリア、家畜エリアの収益から給与を支払っているのだ。
街で管理しているといったが、実際には俺個人の持ち物になっているので、俺と街を切り離したら税金を3割とっても赤字になるのだとか。
正直、俺には意味が分からなかった。収入の3割っていうと、かなりの額になるはずなのだが……まぁもとが他の街より収入が高く物価が安く、品質がいいので5割とった所で何の問題もないらしいのだが、俺の聞きたい所はそこじゃない。3割だとなぜ赤字になるのか、という部分だ。
その部分の話を詳しく聞いてみると、街の平均収入や土地代、人頭税などを他の街で当てはめて考えたると、こういった割合になるのだとか。で、俺の物となっているエリアの収益を調整して、街のお金にまわしても赤字にならないように輸出しているのだとか。
今は、こういうことが可能なので街が回っているのだが、もしここで普通の貴族がこの街を管理した場合、すぐに破綻するのは目に見えているとグリエルは言う。ディストピアが成り立っているのは、俺が居るからだと。特に、畑エリアと海産物エリアは、俺の支援がなければ稼働させることも難しいらしい。
まったくもって意味が分からなかったが、海産物エリアの収益や加工に使われている塩は、俺が貸し与えている魔導具のおかげで、光熱費などが全くかかっていない。畑エリアに関しても、収穫する農機を貸し出しているし、何よりワームと精霊たちの助けがなければすぐに収穫が落ちてしまう。
と、結構俺頼みの状況になっているらしい。
こんな感じで色々説明してくれたのだが、最後の締めくくりとして「ディストピアに下賤な者たちを入れるつもりはありません。私たちの楽園を汚そうとする輩には裁きを与えます」と、静かにマジギレをしていた。
そして、ディストピアで俺の魔物を殺した4人の処分が決まった。言葉巧みにそそのかされた2人は、犯罪奴隷。自分の利益だけを考えた初めに捕まえた2名は死刑となった。後者が死刑となった理由は、自分の利益の為だけで、安易に殺してしまったからだそうだ。
俺が口をはさめば、罰についても変えることは出来たが、街として出した答えだったので俺はそれを受け入れた。自分の作った街から、犯罪者が出るのってなんだか切ないな。そんな顔をしていたみたいだったので、グリエルに
「今まで犯罪者が出なかったことの方がおかしいかったのです。街としては、犯罪があるのが当たり前という部分があります。統治者としては悔しいですが、ゴーストタウンとディストピアを比べれば分かると思いますが、楽な方へと流れてしまう人間は絶対に出てしまうのです。気にしていたら心が持ちませんよ」
と、忠告された。
頭では理解できているし、俺自身日本の考え方で言えば、どれだけの犯罪を犯しているか分からん。地球でも類を見ないほどに、大量の人間を殺しているからな。俺の命令で殺したとなれば、6桁に突入しているだろうな。
昼食をはさみ、自分の執務室へ戻ってきている。そこで調査をさせていた、王国の貴族について報告を受ける。
そいつの街にも俺の商会があったらしく、情報は簡単に集められたのだとか。街の経営に苦しんでおり、お金を持っている商会などから、多額の税を取り上げているそうだ。俺の商会も対象となっており、近い内に手を引くことが決定しているのだとか。
王国の法律の範囲内とはいえ、自分たちが贅沢をしていて街の経営に苦しんでいるという、意味不明の状態なので商会の撤退を決めたんだと。貴族には見栄を張らないといけないというのは、理解したくないが理解はしている。見えない所では節約しろと思うのだが、そういうことを全くしないんだってさ。
そんな所では商売は出来ないので、撤退する前に情報をバラまいてから、街の人間でついてきたい人たちを、他の街やゴーストタウンに連れて大移動する計画を立てているらしい。
俺たちが動こうとしていた案件をすでに、ゼニスがチェックメイトをかけている状態だった。
この貴族の街は半年後には機能不全を起こして、すぐに国が介入して爵位を取り上げて調査が行われ、一族の主要な人間は処刑、贅沢をしていた子弟たちは他の街の貴族の下で下働きをさせられることになった。
国が動いて飽和状態にある街から移住をさせた事によって、街は息を吹き返すが以前のように街が回復することはなかった。まぁ、それなりの街ということだ。
この2人は、ゴーストタウンに行ける冒険者でもあり、かなり信頼されている冒険者だったため、ギルドではさらに大慌てであった。
この2人だが、ゴーストタウンで知り合った冒険者に、ディストピアのことを聞かれて色々なことを話したそうだ。何度も飲みに行く間に親しくなり、かなり影響を受けてしまったらしい。
そして、ディストピアに放し飼いにされている魔獣の素材が欲しいと持ち掛けられ、バレなければ大丈夫、と吹き込まれたそうだ。
俺はこの話を聞いたとき、ゴーストタウンで知り合った冒険者が何か怪しいと感じた。特に深い理由はないが、そこまで珍しい魔物ではないはずなのに、結構な高額で買い取ってもらったとの事だ。
それを酔った時にポロっとしゃべってしまい、それが初めに捕まえた2人だったと。この時点で報告していれば、痛い思いもすることはなかったし、死刑か奴隷になることも無かったのにな。
っと、ゴーストタウンで知り合ったという冒険者が気になったので、詳しく聞いてみた。
いつどの店で最後にあったか確認して、ダンジョンの監視機能を使ってそいつを探し当てた。もしこいつに後ろ暗い事がなければ、そそのかされた2人は死刑だろうが、もし何かしらの思惑に巻き込まれたのであれば、犯罪奴隷となるだろう。
怪しい冒険者の行動を追っていくと、冒険者では泊まることのできない、貴族や大店の商会が使う宿に入って行った。もうこれは、怪しい匂いがプンプンしてきたのである。
その冒険者は、王国のとある貴族の従者の1人だった。貴族と冒険者だった従者のやり取りは、だいたいでいうとこんな感じだった。
例の冒険者たちは、思惑通りに動いたか?
ええ、こちらの考え通りディストピアで問題行動を起こしたようです。そして、それを他の冒険者にも話したそうです。その冒険者たちも、ディストピアの街の魔物を殺したようですね。
これで、連鎖的に犯罪が広がれば治安が悪くなり、全く付け入るスキのなかったディストピアに、取り入るスキが出来るかもしれないな。
っと、こんな感じだ。
ディストピアに付け入ったところで、何か得な事でもあるのかと思っていたが、グリエルに曰く、ディストピアは人頭税以外を取っていないので、もし中枢にかかわることができて、3割ほど税金を取りそれの1割でも懐に入れられれば、かなりの額になるので魅力的なのだろう。
話を聞いているとそう見えるだけであって、庁舎で働いている人間は理解しているが、街で管理している海産物エリアと畑エリア、家畜エリアの収益から給与を支払っているのだ。
街で管理しているといったが、実際には俺個人の持ち物になっているので、俺と街を切り離したら税金を3割とっても赤字になるのだとか。
正直、俺には意味が分からなかった。収入の3割っていうと、かなりの額になるはずなのだが……まぁもとが他の街より収入が高く物価が安く、品質がいいので5割とった所で何の問題もないらしいのだが、俺の聞きたい所はそこじゃない。3割だとなぜ赤字になるのか、という部分だ。
その部分の話を詳しく聞いてみると、街の平均収入や土地代、人頭税などを他の街で当てはめて考えたると、こういった割合になるのだとか。で、俺の物となっているエリアの収益を調整して、街のお金にまわしても赤字にならないように輸出しているのだとか。
今は、こういうことが可能なので街が回っているのだが、もしここで普通の貴族がこの街を管理した場合、すぐに破綻するのは目に見えているとグリエルは言う。ディストピアが成り立っているのは、俺が居るからだと。特に、畑エリアと海産物エリアは、俺の支援がなければ稼働させることも難しいらしい。
まったくもって意味が分からなかったが、海産物エリアの収益や加工に使われている塩は、俺が貸し与えている魔導具のおかげで、光熱費などが全くかかっていない。畑エリアに関しても、収穫する農機を貸し出しているし、何よりワームと精霊たちの助けがなければすぐに収穫が落ちてしまう。
と、結構俺頼みの状況になっているらしい。
こんな感じで色々説明してくれたのだが、最後の締めくくりとして「ディストピアに下賤な者たちを入れるつもりはありません。私たちの楽園を汚そうとする輩には裁きを与えます」と、静かにマジギレをしていた。
そして、ディストピアで俺の魔物を殺した4人の処分が決まった。言葉巧みにそそのかされた2人は、犯罪奴隷。自分の利益だけを考えた初めに捕まえた2名は死刑となった。後者が死刑となった理由は、自分の利益の為だけで、安易に殺してしまったからだそうだ。
俺が口をはさめば、罰についても変えることは出来たが、街として出した答えだったので俺はそれを受け入れた。自分の作った街から、犯罪者が出るのってなんだか切ないな。そんな顔をしていたみたいだったので、グリエルに
「今まで犯罪者が出なかったことの方がおかしいかったのです。街としては、犯罪があるのが当たり前という部分があります。統治者としては悔しいですが、ゴーストタウンとディストピアを比べれば分かると思いますが、楽な方へと流れてしまう人間は絶対に出てしまうのです。気にしていたら心が持ちませんよ」
と、忠告された。
頭では理解できているし、俺自身日本の考え方で言えば、どれだけの犯罪を犯しているか分からん。地球でも類を見ないほどに、大量の人間を殺しているからな。俺の命令で殺したとなれば、6桁に突入しているだろうな。
昼食をはさみ、自分の執務室へ戻ってきている。そこで調査をさせていた、王国の貴族について報告を受ける。
そいつの街にも俺の商会があったらしく、情報は簡単に集められたのだとか。街の経営に苦しんでおり、お金を持っている商会などから、多額の税を取り上げているそうだ。俺の商会も対象となっており、近い内に手を引くことが決定しているのだとか。
王国の法律の範囲内とはいえ、自分たちが贅沢をしていて街の経営に苦しんでいるという、意味不明の状態なので商会の撤退を決めたんだと。貴族には見栄を張らないといけないというのは、理解したくないが理解はしている。見えない所では節約しろと思うのだが、そういうことを全くしないんだってさ。
そんな所では商売は出来ないので、撤退する前に情報をバラまいてから、街の人間でついてきたい人たちを、他の街やゴーストタウンに連れて大移動する計画を立てているらしい。
俺たちが動こうとしていた案件をすでに、ゼニスがチェックメイトをかけている状態だった。
この貴族の街は半年後には機能不全を起こして、すぐに国が介入して爵位を取り上げて調査が行われ、一族の主要な人間は処刑、贅沢をしていた子弟たちは他の街の貴族の下で下働きをさせられることになった。
国が動いて飽和状態にある街から移住をさせた事によって、街は息を吹き返すが以前のように街が回復することはなかった。まぁ、それなりの街ということだ。
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