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第1445話 諦めていた物が手に入った
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「で、本当にどういうこと? この扉の先って、シュウの趣味部屋の1つよね?」
「イグザクトリー!」
「何で下手な英語なのよ! それより、どういうことか説明してよ!」
「落ち着けって。どうやら、この扉っていう項目はマイワールドと、俺たちの住んでいる世界を繋げる扉みたいなんだ。まあ、条件としては俺が掌握しているエリアの中っていうかなり緩い条件だな」
「ちょっと待つでござる。普通のダンジョンマスターからしたら、労力にあわない微妙なスキルでござるよ。シュウ殿のように、大陸全体を掌握しているようなバケモノでもない限りは、運用しにくいでござる」
バザールに言われて、俺がダンジョンマスターの中でも異端なタイプだということを思いだした。
「それもそうだな。まぁ、各街に行きやすくはなったけど、悪用される可能性もあるわけで、どうしたもんだかな?」
「生体認証で通れる部屋とか作れないの? 後はベタだけど、転移先を複数作った部屋に守る何かを置いて、許可のないモノが入ってきたら、捕縛もしくは排除をするようにするとか。私の作っている、新作の人造ゴーレムでもいいわよ!」
こいつ、また俺に隠れて新作の人造ゴーレムなんか作ってたのか? これは問い詰めなきゃいけないな。
俺の笑ってない笑顔に負けた綾乃は、ポツポツと話し出した。
どうやら、異形型を改造していただけらしい。でも、その改造の仕方がちょっと意外な方向だったのだ。
ダンジョンの中では、壁とかに擬態して襲ってくる魔物がいるのだが、それを参考にして重要な拠点などに配置できないかと考えたらしい。素材を生み出す以外にする事がないので、何か貢献できないか考えた結果、擬態人造ゴーレムを考えたようだ。
確かに面白い発想ではあるな。わざわざ隠す必要はないのだが、隠し戦力があってもおもしろいよな。とりあえず、戦力に関しては後日考えるとして、生体認証は難しいかな? 管理するのが大変そうだし。
現実的には身につけられる物をカギとして、入れるようなシステムの構築かな? 後は許可制にして、登録されていない場合は先に行けないようにすればいいかな? 俺やグリエルたちはフリーにしてもいいだろうけど、妻たちはどうするか?
「シュウ、何考えてるの? とりあえず、話を進めるんじゃなかったの?」
っとそうだった。考え始めると視野が狭くなるのは、いかんな。
「やっぱり、転送部屋みたいなのを作って各街を繋げるか……っと待った! もし作るなら、グリエルたちに話をしてからだな。今日は何ができるか確認する実験が先だよな」
自分で納得して、それていた話を元に戻した。
「気になったんだけど、扉で繋げるのは元の世界だけ? 掌握したエリア内ってことなら、マイワールドの中でも使えないの?」
む? 今まで瞬間移動のようなことができなかったから、疑似的に長距離移動が瞬間的にできるシステムを手に入れて、舞い上がりすぎていたようだ。
「そっか、マイワールド内もそうだけど、向こうの世界同士も繋げるのかな?」
マイワールド内は問題なかったのだが、元の世界同士は駄目なようだ。扉を作る条件として、片方がマイワールド内に無いといけないようだ。
「マイワールドは、複数作れるでござるか?」
ん? どういうことだ?
「えっとでござる……複数というでござるか、マイワールド内でくっついていなくても空間を作ることができるでござるか?」
くっついていなくても空間が作れる? 一つひとつが独立した空間ってことか? そうすれば、個人が使えるエリアを自由に作ることができるってことか?
「なるほど、試してみる方がいいな。どうやって独立した空間を作れるか検証してみるか」
検証を始めて5分で結果が出た。マイワールドに連なるスキルを使用した際に、空間座標を決めるようなコードがあり、違う世界線を入力するとマイワールド2といった、安易な名前の空間が作成された。
それから30分ほど実験してみた。そこで分かったのは、同じ世界線のコードを使っていると、元々別々のエリアでくっついていなかった場所が、エリアを広げていくとくっつくようだ。相当離しておけば問題ないだろうが、いくつもマイワールドが作れるなら、個人用のマイワールドがあった方が便利そうだな。
それを知った綾乃は、さっそく俺に自分のワールドを用意しろと言ってきた。拒否する理由もないし準備することは約束したが、改造するDPは仕事の対価としてもらっているお金を、DPと交換する形になった。綾乃は、稼いだお金は全部趣味に回しても余っているので、ちょうどいいかも! とか言ってたな。
バザールにも聞いてみたら、今でも自由にできるエリアがあるから、あまりほしいとも思っていないらしい。だけどこいつの場合は、俺と同じようにマイワールドをいじることが可能なので、専用のワールドを用意する事にした。使うか使わないかは別として。
後、マイワールドを新しく作るのは、俺でないと出来ないらしい。バザールにも付与できない所を考えると、掌握した俺だけに許された能力なのかもしれないな。
そういえば、ダンマスのスキルを付与できるのは、従魔や隷属した魔物、召喚された精霊たちだけだ。タブレットを使ってできるのは、マップ先生を見たりちょっとしたことだけなのだ。実質人間には、その能力を付与することができない。
なので、綾乃には飼いたいと言っていたケットシーにその能力を付与している。普通の猫は、面倒をみきれなくなって引き取られたが、ケットシーは賢いので自分で俺の家に来て飯をもらっている。ブラウニーたちが世話をしてくれるので、変わらないからな。
「それにしてもでござる。思ったより有益でござるな。エリアを掌握するのではなく、自分で作っていく形というのも面白いでござるな」
今までは、地面のあるところしか掌握できなかったのだが、マイワールドは全てを作ることができるし、季節も気温もすべて自由に調整できるようになっている。本当にでたらめな能力だと思う。
予想より簡単にできることが判明したので、明日はグリエルに相談する必要があるな。
「イグザクトリー!」
「何で下手な英語なのよ! それより、どういうことか説明してよ!」
「落ち着けって。どうやら、この扉っていう項目はマイワールドと、俺たちの住んでいる世界を繋げる扉みたいなんだ。まあ、条件としては俺が掌握しているエリアの中っていうかなり緩い条件だな」
「ちょっと待つでござる。普通のダンジョンマスターからしたら、労力にあわない微妙なスキルでござるよ。シュウ殿のように、大陸全体を掌握しているようなバケモノでもない限りは、運用しにくいでござる」
バザールに言われて、俺がダンジョンマスターの中でも異端なタイプだということを思いだした。
「それもそうだな。まぁ、各街に行きやすくはなったけど、悪用される可能性もあるわけで、どうしたもんだかな?」
「生体認証で通れる部屋とか作れないの? 後はベタだけど、転移先を複数作った部屋に守る何かを置いて、許可のないモノが入ってきたら、捕縛もしくは排除をするようにするとか。私の作っている、新作の人造ゴーレムでもいいわよ!」
こいつ、また俺に隠れて新作の人造ゴーレムなんか作ってたのか? これは問い詰めなきゃいけないな。
俺の笑ってない笑顔に負けた綾乃は、ポツポツと話し出した。
どうやら、異形型を改造していただけらしい。でも、その改造の仕方がちょっと意外な方向だったのだ。
ダンジョンの中では、壁とかに擬態して襲ってくる魔物がいるのだが、それを参考にして重要な拠点などに配置できないかと考えたらしい。素材を生み出す以外にする事がないので、何か貢献できないか考えた結果、擬態人造ゴーレムを考えたようだ。
確かに面白い発想ではあるな。わざわざ隠す必要はないのだが、隠し戦力があってもおもしろいよな。とりあえず、戦力に関しては後日考えるとして、生体認証は難しいかな? 管理するのが大変そうだし。
現実的には身につけられる物をカギとして、入れるようなシステムの構築かな? 後は許可制にして、登録されていない場合は先に行けないようにすればいいかな? 俺やグリエルたちはフリーにしてもいいだろうけど、妻たちはどうするか?
「シュウ、何考えてるの? とりあえず、話を進めるんじゃなかったの?」
っとそうだった。考え始めると視野が狭くなるのは、いかんな。
「やっぱり、転送部屋みたいなのを作って各街を繋げるか……っと待った! もし作るなら、グリエルたちに話をしてからだな。今日は何ができるか確認する実験が先だよな」
自分で納得して、それていた話を元に戻した。
「気になったんだけど、扉で繋げるのは元の世界だけ? 掌握したエリア内ってことなら、マイワールドの中でも使えないの?」
む? 今まで瞬間移動のようなことができなかったから、疑似的に長距離移動が瞬間的にできるシステムを手に入れて、舞い上がりすぎていたようだ。
「そっか、マイワールド内もそうだけど、向こうの世界同士も繋げるのかな?」
マイワールド内は問題なかったのだが、元の世界同士は駄目なようだ。扉を作る条件として、片方がマイワールド内に無いといけないようだ。
「マイワールドは、複数作れるでござるか?」
ん? どういうことだ?
「えっとでござる……複数というでござるか、マイワールド内でくっついていなくても空間を作ることができるでござるか?」
くっついていなくても空間が作れる? 一つひとつが独立した空間ってことか? そうすれば、個人が使えるエリアを自由に作ることができるってことか?
「なるほど、試してみる方がいいな。どうやって独立した空間を作れるか検証してみるか」
検証を始めて5分で結果が出た。マイワールドに連なるスキルを使用した際に、空間座標を決めるようなコードがあり、違う世界線を入力するとマイワールド2といった、安易な名前の空間が作成された。
それから30分ほど実験してみた。そこで分かったのは、同じ世界線のコードを使っていると、元々別々のエリアでくっついていなかった場所が、エリアを広げていくとくっつくようだ。相当離しておけば問題ないだろうが、いくつもマイワールドが作れるなら、個人用のマイワールドがあった方が便利そうだな。
それを知った綾乃は、さっそく俺に自分のワールドを用意しろと言ってきた。拒否する理由もないし準備することは約束したが、改造するDPは仕事の対価としてもらっているお金を、DPと交換する形になった。綾乃は、稼いだお金は全部趣味に回しても余っているので、ちょうどいいかも! とか言ってたな。
バザールにも聞いてみたら、今でも自由にできるエリアがあるから、あまりほしいとも思っていないらしい。だけどこいつの場合は、俺と同じようにマイワールドをいじることが可能なので、専用のワールドを用意する事にした。使うか使わないかは別として。
後、マイワールドを新しく作るのは、俺でないと出来ないらしい。バザールにも付与できない所を考えると、掌握した俺だけに許された能力なのかもしれないな。
そういえば、ダンマスのスキルを付与できるのは、従魔や隷属した魔物、召喚された精霊たちだけだ。タブレットを使ってできるのは、マップ先生を見たりちょっとしたことだけなのだ。実質人間には、その能力を付与することができない。
なので、綾乃には飼いたいと言っていたケットシーにその能力を付与している。普通の猫は、面倒をみきれなくなって引き取られたが、ケットシーは賢いので自分で俺の家に来て飯をもらっている。ブラウニーたちが世話をしてくれるので、変わらないからな。
「それにしてもでござる。思ったより有益でござるな。エリアを掌握するのではなく、自分で作っていく形というのも面白いでござるな」
今までは、地面のあるところしか掌握できなかったのだが、マイワールドは全てを作ることができるし、季節も気温もすべて自由に調整できるようになっている。本当にでたらめな能力だと思う。
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