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第1446話 慎重派
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「グリエル、ちょっと相談があるのだが、俺の仕事が終わったら少し集まってもらっても大丈夫か?」
「それは問題ありませんが、集まるというのは、どのレベルまで集まるのがいいですか?」
「あぁ、いつも通り、グリエルとガリアだけでいいよ。あまり大勢に知ってほしい内容じゃないから、あ~でもゼニスにも知っておいてほしいかな? というか、何処まで知らせるかを検討するための会議って感じかな?」
若干引き気味になったグリエルを送り出し、今日しなければいけない仕事、書類に目を通していく。
今日も特に問題のない報告書を呼んでいった。1時間もかからずに読み終えると、グリエルとガリア、ゼニスも集まっていた。
「シュウ様、とりあえず先ほど言われた3人を集めました。それで、どういった内容でしょうか?」
「あ~、そこまで緊張することではないんだ。この前、船で帰って来ただろ? あの船って、マイワールドって俺が呼んでいる世界を作れて、その世界とこの世界を繋げることのできる扉を、自由に作ることができるようになった」
3人は俺の言ったことが理解できなかったのか、首を傾げている。こればっかりはテレポートや瞬間移動のことを知っていないと、理解することのできないモノだろう。
「えっと、こればっかりは見てもらわないと分からないかな。じゃぁ、ちょっと見せてみるよ」
俺はそう言って、マイワールドと俺の執務室を扉で繋げる。扉だとなんか変な感じだな、ゲートとでも呼んでおこうか。
「ちょっと、3人ともこの扉を通ってついてきてくれ」
そして、昨日俺の趣味部屋に繋げたゲートを通って、俺の趣味部屋だと話をする。そして、俺の家だということも話して、家の外に出てやっとゲートの特性を理解してくれた。
「これはちょっと……常識が変わりますね」
グリエルの言った言葉がすべてだった。
「常識が変わるのは確かなんだけど、何処のレベルまで利用させるかって考えているんだよね」
「え? シュウ様以外にも利用できるようにするつもりですか?」
「え? グリエルやガリアは使えたら便利だろ? 後、考えているのは、暗部を担ってくれている鬼人たちも、使えるようにしようかと考えていたんだけど……」
グリエルとガリアは、だまって考え始めてしまった。
「商売を考えると、便利ではありますが……これでは仕事をすること自体、ばかばかしくなってしまう人が多いですね。商会の人間は使用できない方がいいでしょう。遠く離れていても魔導無線で連絡をとれますし、魔導列車だってキャラバンだってありますからね」
そうだな。確かに商売にこれを使ってしまえば、世界の流通を牛耳ることができるけど、それをするのはナンセンスである。多くの人間が路頭に迷う事になるしな。それは、俺の本意ではない。
グリエルとガリアは、2人で1時間ほど悩んで結論を出した。
「えっと、ゲートでしたか? あれを利用できるのは、暗部だけの方がいいかと思います。私たちも、魔導列車や魔導無線で十分ですので、どうしても速度が必要な暗部だけにした方がいいと思います。
後は、シュウ様のご家族は自由に使っていいと思います。なので、そこら辺は奥様方と話しあっていただいた方がいいかと」
ということになった。
グリエルたちは、利用しないことを明言した。ただ、マイワールドは利用してみたいので、今度遊んでみたいと言われたので、何かできたら招待することにした。
「ということで、昨日の夜も話したけど、ゲートって、あの扉のことをゲートって呼ぶにしたんだけど、あのゲートを使える人たちを決めようかと思って、グリエルたちに相談したんだ。そしたら、俺の家族と暗部の人たちでいいんじゃないかって話になった」
そう言う風に伝えると、妻たちは顔を合わせて頷いた。
「昨日私たちで話し合ったんです。基本的には、私たちもえっと……ゲートですか? それは利用しない方がいいと、判断しました。すぐに移動できるのもいいけど、移動は移動で面白いから利用しない方がいいって話になったんです」
と、ピーチがみんなを代表して話してくれた。子どもの世話をしているから、最近ピーチの仕切りを見てなかった気がするな。懐かしい感じがするな。
「シュウ様が特別に決めたときだけ、利用する形が良いと思います。それに、個人用のマイワールドはもらえるんですよね? ゲートは移動以外では使わないから、本当に必要な時に許可制にするのがいいと思います」
なるほど、ゲートで移動する事よりも、個人でもらえるマイワールドの方が欲しいみたいだな。必要な時だけ許可を出して使えればいいのか?
「ただ、子どもたちはそういうことを理解できないから、絶対に間違って入らないようにしてもらいたいです」
確かに、子どもたちにここら辺の事情を分かってほしいと言っても、難しいもんな。ゲートに関しては、俺が利用する場所に色々設置して、利用する為にはディンプルキーとカードキーの2つを持っていないと、入れないようにしておくか。
ディンプルキーって調べてみて知ったんだけど、そういう名前だったんだな。普通のカギは上下を凸凹にしているが、ディンプルキーっていうのは側面にいくつもの窪みをつくったやつだ。ピッキングに時間がかかるっていわれてるあれな。
そもそも、この世界の人間があのカギを開けられるとは思わないし、カードキーも開けられるわけないよな。それにクリエイトゴーレムで、2つが10秒以内にセットされなければ開かないようにしておけばって、扉をゴーレム化しておけば問題ないか? ゴーレムキーでも準備すれば問題ないか。
というか、妻たちも基本的には、使う気がないのか。
マイワールドをいじる前に鬼人たちに話に行くか。
移動は早いんだけど、それでもそれなりに時間がかかっていた鬼人たちは、泣いて喜んでいた。だけど、鬼人たちのなかでも、色々ルールを作るのでまた今度連絡するとのことだ。
やっぱりゲートって、決まりを作らないと拙いんだな。俺も気軽に利用するのはやめておこう。
「それは問題ありませんが、集まるというのは、どのレベルまで集まるのがいいですか?」
「あぁ、いつも通り、グリエルとガリアだけでいいよ。あまり大勢に知ってほしい内容じゃないから、あ~でもゼニスにも知っておいてほしいかな? というか、何処まで知らせるかを検討するための会議って感じかな?」
若干引き気味になったグリエルを送り出し、今日しなければいけない仕事、書類に目を通していく。
今日も特に問題のない報告書を呼んでいった。1時間もかからずに読み終えると、グリエルとガリア、ゼニスも集まっていた。
「シュウ様、とりあえず先ほど言われた3人を集めました。それで、どういった内容でしょうか?」
「あ~、そこまで緊張することではないんだ。この前、船で帰って来ただろ? あの船って、マイワールドって俺が呼んでいる世界を作れて、その世界とこの世界を繋げることのできる扉を、自由に作ることができるようになった」
3人は俺の言ったことが理解できなかったのか、首を傾げている。こればっかりはテレポートや瞬間移動のことを知っていないと、理解することのできないモノだろう。
「えっと、こればっかりは見てもらわないと分からないかな。じゃぁ、ちょっと見せてみるよ」
俺はそう言って、マイワールドと俺の執務室を扉で繋げる。扉だとなんか変な感じだな、ゲートとでも呼んでおこうか。
「ちょっと、3人ともこの扉を通ってついてきてくれ」
そして、昨日俺の趣味部屋に繋げたゲートを通って、俺の趣味部屋だと話をする。そして、俺の家だということも話して、家の外に出てやっとゲートの特性を理解してくれた。
「これはちょっと……常識が変わりますね」
グリエルの言った言葉がすべてだった。
「常識が変わるのは確かなんだけど、何処のレベルまで利用させるかって考えているんだよね」
「え? シュウ様以外にも利用できるようにするつもりですか?」
「え? グリエルやガリアは使えたら便利だろ? 後、考えているのは、暗部を担ってくれている鬼人たちも、使えるようにしようかと考えていたんだけど……」
グリエルとガリアは、だまって考え始めてしまった。
「商売を考えると、便利ではありますが……これでは仕事をすること自体、ばかばかしくなってしまう人が多いですね。商会の人間は使用できない方がいいでしょう。遠く離れていても魔導無線で連絡をとれますし、魔導列車だってキャラバンだってありますからね」
そうだな。確かに商売にこれを使ってしまえば、世界の流通を牛耳ることができるけど、それをするのはナンセンスである。多くの人間が路頭に迷う事になるしな。それは、俺の本意ではない。
グリエルとガリアは、2人で1時間ほど悩んで結論を出した。
「えっと、ゲートでしたか? あれを利用できるのは、暗部だけの方がいいかと思います。私たちも、魔導列車や魔導無線で十分ですので、どうしても速度が必要な暗部だけにした方がいいと思います。
後は、シュウ様のご家族は自由に使っていいと思います。なので、そこら辺は奥様方と話しあっていただいた方がいいかと」
ということになった。
グリエルたちは、利用しないことを明言した。ただ、マイワールドは利用してみたいので、今度遊んでみたいと言われたので、何かできたら招待することにした。
「ということで、昨日の夜も話したけど、ゲートって、あの扉のことをゲートって呼ぶにしたんだけど、あのゲートを使える人たちを決めようかと思って、グリエルたちに相談したんだ。そしたら、俺の家族と暗部の人たちでいいんじゃないかって話になった」
そう言う風に伝えると、妻たちは顔を合わせて頷いた。
「昨日私たちで話し合ったんです。基本的には、私たちもえっと……ゲートですか? それは利用しない方がいいと、判断しました。すぐに移動できるのもいいけど、移動は移動で面白いから利用しない方がいいって話になったんです」
と、ピーチがみんなを代表して話してくれた。子どもの世話をしているから、最近ピーチの仕切りを見てなかった気がするな。懐かしい感じがするな。
「シュウ様が特別に決めたときだけ、利用する形が良いと思います。それに、個人用のマイワールドはもらえるんですよね? ゲートは移動以外では使わないから、本当に必要な時に許可制にするのがいいと思います」
なるほど、ゲートで移動する事よりも、個人でもらえるマイワールドの方が欲しいみたいだな。必要な時だけ許可を出して使えればいいのか?
「ただ、子どもたちはそういうことを理解できないから、絶対に間違って入らないようにしてもらいたいです」
確かに、子どもたちにここら辺の事情を分かってほしいと言っても、難しいもんな。ゲートに関しては、俺が利用する場所に色々設置して、利用する為にはディンプルキーとカードキーの2つを持っていないと、入れないようにしておくか。
ディンプルキーって調べてみて知ったんだけど、そういう名前だったんだな。普通のカギは上下を凸凹にしているが、ディンプルキーっていうのは側面にいくつもの窪みをつくったやつだ。ピッキングに時間がかかるっていわれてるあれな。
そもそも、この世界の人間があのカギを開けられるとは思わないし、カードキーも開けられるわけないよな。それにクリエイトゴーレムで、2つが10秒以内にセットされなければ開かないようにしておけばって、扉をゴーレム化しておけば問題ないか? ゴーレムキーでも準備すれば問題ないか。
というか、妻たちも基本的には、使う気がないのか。
マイワールドをいじる前に鬼人たちに話に行くか。
移動は早いんだけど、それでもそれなりに時間がかかっていた鬼人たちは、泣いて喜んでいた。だけど、鬼人たちのなかでも、色々ルールを作るのでまた今度連絡するとのことだ。
やっぱりゲートって、決まりを作らないと拙いんだな。俺も気軽に利用するのはやめておこう。
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