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第1486話 まさかの……
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スライムたちの奇行(高所から水への飛び込み)を見てから、2日後。俺は、超絶に困っている。
何事もない朝を迎え、ルーティーンをこなした後庁舎へ向かおうとしている最中にそれは起こった。
それとは何か……俺の行く手を娘たちが塞いでいたのだ。少し離れた所にミリーたち母親もいるので、この行動は正当な物であるということだ。
「とーたん! 今日は仕事に行っちゃだめ!」
と、言われてしまった。日本にいるお父さんの大半が、言われて困ってしまうセリフを愛娘たちが言っているのだ。事件と呼ばずして、なんといえばいいのだ。
というのは冗談で、どうしていく手を阻んでいるのか理由を知りたい所である。俺の仕事は、最終確認だけなので、最悪やらなくてもディストピアは回るのだ。報告書を読むという行為は、どこでもできる。娘たちに仕事をしていないと思われたく無いために、庁舎の執務室で読んでいるだけだしな。
立ったままだと、娘たちが顔を上に向けなければならず、首が痛くなってしまうので、俺は娘たちの前でしゃがんで話を聞くことにした。本来なら、分かった! の二つ返事をしたい所だが、この子たちがこういった行動をとるからには、何かしら理由があるのだろう。
よく話を聞いてみると、娘たちは俺が疲れている表情をしているので、心配して母親たちに相談し、俺の行く手を阻んでいるようだ。
俺には覚えがないのだが、妻たちも側に呼んで、話を聞いてみるとこにした。
どうやら、妻たちも俺の顔がすぐれないと思っていたらしく、娘たちも気付いたということは、何かあるのかもしれないと思い、どうするのがいいか聞いてみたら、調子が良くないなら休むべき! と当たり前なことを言われたようだ。
「だけど俺、別に調子なんて悪く無いなんて事は無いんだけどな……そんなに様子が変か?」
改めて聞いてみると、全員に頷かれてしまった。
そんなに調子がおかしいのだろうか? それに、チビ神に改造してもらったから、もう人間とは別物になっているはずなんだけどな。ステータスも人間離れしているし……
「シュウ君、みんなも心配しているようだから、今日はゆっくり休んでほしいかな。ウルたちは、お父さんの手を引いて、部屋に連れて行ってあげて」
「「「とーたん、手!」」」
ちょっと待て! 俺の手は2つしかないから、3人に同時に言われると困るのだが……とりあえず、言われた通りに娘たちに手を差し出す。どうするかと思えば、ウルとスミレが右手の指を1本ずつ掴み、ミーシャとブルムが左手の指を掴んだ。
突然参戦してきたウルにビックリするが、よく考えなくてもミリーが指示を出したのは、ウルたち4人なんだから当たり前だな。
「あれ? お父さんの指、なんだか熱くない?」
ウルが首を傾げて訊いてきた。俺にはよく分からないが、娘たちが俺の手や上腕を触って確認してきた。
4人そろって、何だか熱いね。と言っている。そんな感じはしないが、そうなのだろうか?
妻たちも心配になったようで、俺の腕やおでこ、首のあたりを触り、熱があるわね。と一言。
久しく見てなかった体温計をって、この世界に来てまだ召喚した事がなかったな。最新タイプの体温計をいくつか買ってみた。
おでこで測るタイプ、手首で測るタイプ、耳で測るタイプの3種類だ! 一応、旧式のわきに挟むやつも召喚している。
どうやら、俺は熱があるらしい。それも、39.5度……かなりの高熱である。普通なら、行動に支障をきたすほどのレベルだ。なまじ体のスペックが高い所為で、そんな簡単なことにも気付けなかったようだ。
っと、いけない!
「娘たちよ、離れた方がいい。風邪だったらうつるかもしれないからな。後は、うがい手洗いを今すぐしよう」
感染させないために、娘たちには離れてもらい、妻たちも一緒にうがい手洗いをする事にした。
とりあえず、部屋で大人しくしているように命令を受けた。グリエルたちに連絡だけでもと思ったが、行動を起こす事になった時点ですでに根回しが終わっていたみたいだ。休んでも、正確には庁舎に行かなくても、何の問題もない状態らしい。
それにしても風邪か? この世界に来て、初めてだな。日本にいた頃もほとんどかかった覚えがないけど、何でここにきて風にかかったんだろうな?
ステータスが高いってことは、抗体もそれなりに強いとか、そういうことは無いのか?
風邪ねえ。ゲーム風に言ったら、状態異常なのかな? ゲームで風邪なんて言うバッドステータス、そうそうお目にかかれないよな。2~3作品で見た覚えがあるが、何の作品だったかは記憶の彼方にしまわれている。
ん? 状態異常なら、万能薬で治せるんじゃね?
急に閃いた事を実践するために、Bランク万能薬を召喚した。DPは余っているので、何となく高級なBランクにしてみた。何でSランクを出さないのかと言えば、多少の貧乏性もあるのだろう、召喚DPをみて戸惑ったので、Bランクにしている。
グイッと1本飲んでみた。変わった様子はしないが、30分ほど待ってから熱を測ってみる。39.8度上がっとるやないけ! 全然下がってないぞ!
そしてこの時、気付いてしまった。毒や状態異常などを治してくれる万能薬。そして、治らない風邪、ここから導かれる答えは、風邪は状態異常ではなく、人間の正常な反射によるもので、万能薬の効果がないということだ。
俺はそれを知って愕然とした。正常なことだから、万能薬で治らないとは! でも、前に何かで万能薬を妻の誰かが飲んで治らなかったっけ? 思い出せないが、そんなことがあったような気がする。
何か基準でもあるのだろうか? 知りたいと思うが、病人を使って調べるわけにもいかないので、俺がこの答えを知ることは、限りなくゼロに近いだろう。
何事もない朝を迎え、ルーティーンをこなした後庁舎へ向かおうとしている最中にそれは起こった。
それとは何か……俺の行く手を娘たちが塞いでいたのだ。少し離れた所にミリーたち母親もいるので、この行動は正当な物であるということだ。
「とーたん! 今日は仕事に行っちゃだめ!」
と、言われてしまった。日本にいるお父さんの大半が、言われて困ってしまうセリフを愛娘たちが言っているのだ。事件と呼ばずして、なんといえばいいのだ。
というのは冗談で、どうしていく手を阻んでいるのか理由を知りたい所である。俺の仕事は、最終確認だけなので、最悪やらなくてもディストピアは回るのだ。報告書を読むという行為は、どこでもできる。娘たちに仕事をしていないと思われたく無いために、庁舎の執務室で読んでいるだけだしな。
立ったままだと、娘たちが顔を上に向けなければならず、首が痛くなってしまうので、俺は娘たちの前でしゃがんで話を聞くことにした。本来なら、分かった! の二つ返事をしたい所だが、この子たちがこういった行動をとるからには、何かしら理由があるのだろう。
よく話を聞いてみると、娘たちは俺が疲れている表情をしているので、心配して母親たちに相談し、俺の行く手を阻んでいるようだ。
俺には覚えがないのだが、妻たちも側に呼んで、話を聞いてみるとこにした。
どうやら、妻たちも俺の顔がすぐれないと思っていたらしく、娘たちも気付いたということは、何かあるのかもしれないと思い、どうするのがいいか聞いてみたら、調子が良くないなら休むべき! と当たり前なことを言われたようだ。
「だけど俺、別に調子なんて悪く無いなんて事は無いんだけどな……そんなに様子が変か?」
改めて聞いてみると、全員に頷かれてしまった。
そんなに調子がおかしいのだろうか? それに、チビ神に改造してもらったから、もう人間とは別物になっているはずなんだけどな。ステータスも人間離れしているし……
「シュウ君、みんなも心配しているようだから、今日はゆっくり休んでほしいかな。ウルたちは、お父さんの手を引いて、部屋に連れて行ってあげて」
「「「とーたん、手!」」」
ちょっと待て! 俺の手は2つしかないから、3人に同時に言われると困るのだが……とりあえず、言われた通りに娘たちに手を差し出す。どうするかと思えば、ウルとスミレが右手の指を1本ずつ掴み、ミーシャとブルムが左手の指を掴んだ。
突然参戦してきたウルにビックリするが、よく考えなくてもミリーが指示を出したのは、ウルたち4人なんだから当たり前だな。
「あれ? お父さんの指、なんだか熱くない?」
ウルが首を傾げて訊いてきた。俺にはよく分からないが、娘たちが俺の手や上腕を触って確認してきた。
4人そろって、何だか熱いね。と言っている。そんな感じはしないが、そうなのだろうか?
妻たちも心配になったようで、俺の腕やおでこ、首のあたりを触り、熱があるわね。と一言。
久しく見てなかった体温計をって、この世界に来てまだ召喚した事がなかったな。最新タイプの体温計をいくつか買ってみた。
おでこで測るタイプ、手首で測るタイプ、耳で測るタイプの3種類だ! 一応、旧式のわきに挟むやつも召喚している。
どうやら、俺は熱があるらしい。それも、39.5度……かなりの高熱である。普通なら、行動に支障をきたすほどのレベルだ。なまじ体のスペックが高い所為で、そんな簡単なことにも気付けなかったようだ。
っと、いけない!
「娘たちよ、離れた方がいい。風邪だったらうつるかもしれないからな。後は、うがい手洗いを今すぐしよう」
感染させないために、娘たちには離れてもらい、妻たちも一緒にうがい手洗いをする事にした。
とりあえず、部屋で大人しくしているように命令を受けた。グリエルたちに連絡だけでもと思ったが、行動を起こす事になった時点ですでに根回しが終わっていたみたいだ。休んでも、正確には庁舎に行かなくても、何の問題もない状態らしい。
それにしても風邪か? この世界に来て、初めてだな。日本にいた頃もほとんどかかった覚えがないけど、何でここにきて風にかかったんだろうな?
ステータスが高いってことは、抗体もそれなりに強いとか、そういうことは無いのか?
風邪ねえ。ゲーム風に言ったら、状態異常なのかな? ゲームで風邪なんて言うバッドステータス、そうそうお目にかかれないよな。2~3作品で見た覚えがあるが、何の作品だったかは記憶の彼方にしまわれている。
ん? 状態異常なら、万能薬で治せるんじゃね?
急に閃いた事を実践するために、Bランク万能薬を召喚した。DPは余っているので、何となく高級なBランクにしてみた。何でSランクを出さないのかと言えば、多少の貧乏性もあるのだろう、召喚DPをみて戸惑ったので、Bランクにしている。
グイッと1本飲んでみた。変わった様子はしないが、30分ほど待ってから熱を測ってみる。39.8度上がっとるやないけ! 全然下がってないぞ!
そしてこの時、気付いてしまった。毒や状態異常などを治してくれる万能薬。そして、治らない風邪、ここから導かれる答えは、風邪は状態異常ではなく、人間の正常な反射によるもので、万能薬の効果がないということだ。
俺はそれを知って愕然とした。正常なことだから、万能薬で治らないとは! でも、前に何かで万能薬を妻の誰かが飲んで治らなかったっけ? 思い出せないが、そんなことがあったような気がする。
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