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第1519話 頑張ってるよ
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一通り攻撃をして、検証してみた結果。
Aランクの魔物でも、仮定名セラフに継続してダメージを与えるのは難しいようだ。武器の限界ではなく、反応速度の問題になるからだ。
Sランク相当の人造ゴーレムやクリエイトアンデッドで作ったスケルトンたちでも、ギリギリかわせることがある速度なのだ。普通のAランクの魔物がかわせるわけがない。
反応するギリギリ外からの不意打ちで攻撃が当てられても、次の瞬間に切り捨てられて終わりという感じだ。
「こいつ、倒せんだろ。反応速度速すぎるし、服というか鎧に与えた傷も普通に直ってるぞ。もう、放置するしか無いんじゃないか?」
「あれをずっと隔離しておくのでござるか? いざって言うときにリスクが高いと思うでござる」
「私もバザールの意見に賛成ね」
「いや、俺も賛成なんだけど、倒す方法がないのに、どうしろって言うんだよ」
「隕石でも落としてみたらどうでござる?」
「ついでに、ダンジョンでやったみたいに、一番下に運んでそこに向かって落としてみれば? 地上だとかわされる可能性があるけど、落とし穴の下であれば隕石の大きさを調整すれば、たぶん当たるでしょ」
綾乃の案を採用してとにかく限界まで深く掘った穴、というかダンジョンに仮定名セラフをキャスリングで移動させる。
初めは、仮定名セラフの足下に作ったのだが、あいつは地面に立っているようで実は飛んでいたので落ちなかったのだ。
穴の底に移動させても、動く気配がなかった。
「あーあ、あの武器ほしかったな」
隕石を落とす準備を始めて、思わず口から本音がこぼれた。俺のメイン武器ではないが、あの武器を奪えればスキルを使わなくても、身体さえとらえれば切り裂けるのだ。そんな破格の武器が目の前にあるのにゲットできないなんて、ゲーマーとして悲しい!
「隕石を落とす前に、武器を奪ってみる? やるだけなら自由だと思うし、試してみるのもアリだと思うわよ」
「はっ! でござる! そう言えばでござるが、スカートっぽいものの下に着けていた、職人の道具入れみたいなモノの中に何が入っているのか確認していないでござる」
バザールが攻撃を開始したあたりから、武器や道具のことを忘れていたことに気が付いた。
色々な方法を試してみるが、一番上手くいったと思うもので、人造ゴーレムを2体使って両手の武器を真剣白羽取りのように左右から掴んでとろうとした方法だったが、引き抜かれて結局2体スクラップにしてしまった。
「腕というか手を固定して剣を動かせないようにすれば、武器を防げるかな? 例えば、アダマンタイトで固定するとか」
「さすがにアダマンタイトでやるのはキツいでござるな。魔力がいくらあっても足りないでござる」
「あれだけは、魔力の消費量が半端無いもんね。それに魔物たちじゃ使えないから、私たちがドッペルにはいって使う必要があるわよ。生身で行くなんて論外だからね」
仮定名セラフにアダマンタイト製の盾は切られたけど、肉体と言っていいのかわからないが、剣を使わずにアダマンタイトを壊すことは不可能だと思う。だから、アダマンタイトでの拘束を提案してみたが、ネックは消費魔力だった。
「でもさ、アダマンタイトでの拘束は無理でも、何かしらの金属で重りを着けるのはいいかもしれないわね。関節とかに上手く纏わせれば、動きを阻害させられるかもしれないわよ」
「確かに、それならドッペルでできそうだな。ただの鉄だったら、厚さ次第だけど俺でも壊せるからな。最低でも鋼か?」
「タングステンがいいのではござらんか? もっと重い金属もあるでござるが、値段とのバランスを考えれば、ベターでござるよ」
「クリエイトゴーレムを使ってタングステンをつけるのはいいのだが、近くで魔法を使って大丈夫なのか?」
「確実とは言いきれないでござるが、攻撃的な魔法で無ければ攻撃を受けることはなかったでござる」
「クリエイトゴーレムが攻撃判定されないことと、タングステンたを変形させて身に付けさせることが、攻撃判定にならないことを祈るしかないか」
「攻撃がなくても、直接身体に何かを触れさせたら即切り捨てられたわ」
まじかよ! それだったら、クリエイトゴーレムで一気に拘束でもしないと、確実に切り捨てられるぞ。
「それについてでござるが、タングステンを砂状にして、あいつの回りに敷き詰めた上でクリエイトゴーレムを使えばどうでござるか?」
「最低でも、腕と剣の長さの外からやれば、一瞬で切り捨てられることはないか? 砂タングステンを一気に塊にしてから必要な分を削っていけば、なんとかなるかもしれないか?」
「最悪、死ぬくらい痛いだけで、死なないんだから3人でローテーションを組んでやればいいでしょ」
1人でやるつもりでいたが、綾乃は任せっきりにするのは良くないと考えたようで、俺・綾乃・バザールの3人でやることを提案してきた。
そこまで言われて引き下がる俺とバザールでもないので、参戦を決めた。
元からやるつもりでいたから、俺は関係ないんだけどな。
じゃんけんの結果、一番負けた俺が先鋒だ。次にバザール、最後が綾乃の5回勝ちで勝ち抜けの勝負だったのに、1度も綾乃に勝てなかった。あいつじゃんけんが強すぎねえか?
3人でじゃんけんしたから、あいつだけが勝つ確率って、9分の1だぞ! それを5回連続で勝ちやがったってことは、9分の1の5乗、59049分の1の確率じゃないか!
幸運3セットが全く役に立ってね!
しかもその後にバザールにも、じゃんけんで負けたしな。幸運先生! 仕事してください!
まぁいい、どうせ1人でもやるつもりだったのだ。気してもしょうがない! 気持ちを切り替えてやってやろうではないか!
まずは、仮定名セラフがいる場所をダンマスのスキルで囲って、その中にタングステンの砂をモリモリと敷き詰めていく。
ここがマイワールドでなければ、普通に剣を使って突破してきただろうが、今は動かないので簡単に仕事が進んでいく。
敷き詰め終わったところで、新しく召喚した俺のドッペルをマイワールドに送り込む。
さて、仮定名セラフよ! 勝負だ!
Aランクの魔物でも、仮定名セラフに継続してダメージを与えるのは難しいようだ。武器の限界ではなく、反応速度の問題になるからだ。
Sランク相当の人造ゴーレムやクリエイトアンデッドで作ったスケルトンたちでも、ギリギリかわせることがある速度なのだ。普通のAランクの魔物がかわせるわけがない。
反応するギリギリ外からの不意打ちで攻撃が当てられても、次の瞬間に切り捨てられて終わりという感じだ。
「こいつ、倒せんだろ。反応速度速すぎるし、服というか鎧に与えた傷も普通に直ってるぞ。もう、放置するしか無いんじゃないか?」
「あれをずっと隔離しておくのでござるか? いざって言うときにリスクが高いと思うでござる」
「私もバザールの意見に賛成ね」
「いや、俺も賛成なんだけど、倒す方法がないのに、どうしろって言うんだよ」
「隕石でも落としてみたらどうでござる?」
「ついでに、ダンジョンでやったみたいに、一番下に運んでそこに向かって落としてみれば? 地上だとかわされる可能性があるけど、落とし穴の下であれば隕石の大きさを調整すれば、たぶん当たるでしょ」
綾乃の案を採用してとにかく限界まで深く掘った穴、というかダンジョンに仮定名セラフをキャスリングで移動させる。
初めは、仮定名セラフの足下に作ったのだが、あいつは地面に立っているようで実は飛んでいたので落ちなかったのだ。
穴の底に移動させても、動く気配がなかった。
「あーあ、あの武器ほしかったな」
隕石を落とす準備を始めて、思わず口から本音がこぼれた。俺のメイン武器ではないが、あの武器を奪えればスキルを使わなくても、身体さえとらえれば切り裂けるのだ。そんな破格の武器が目の前にあるのにゲットできないなんて、ゲーマーとして悲しい!
「隕石を落とす前に、武器を奪ってみる? やるだけなら自由だと思うし、試してみるのもアリだと思うわよ」
「はっ! でござる! そう言えばでござるが、スカートっぽいものの下に着けていた、職人の道具入れみたいなモノの中に何が入っているのか確認していないでござる」
バザールが攻撃を開始したあたりから、武器や道具のことを忘れていたことに気が付いた。
色々な方法を試してみるが、一番上手くいったと思うもので、人造ゴーレムを2体使って両手の武器を真剣白羽取りのように左右から掴んでとろうとした方法だったが、引き抜かれて結局2体スクラップにしてしまった。
「腕というか手を固定して剣を動かせないようにすれば、武器を防げるかな? 例えば、アダマンタイトで固定するとか」
「さすがにアダマンタイトでやるのはキツいでござるな。魔力がいくらあっても足りないでござる」
「あれだけは、魔力の消費量が半端無いもんね。それに魔物たちじゃ使えないから、私たちがドッペルにはいって使う必要があるわよ。生身で行くなんて論外だからね」
仮定名セラフにアダマンタイト製の盾は切られたけど、肉体と言っていいのかわからないが、剣を使わずにアダマンタイトを壊すことは不可能だと思う。だから、アダマンタイトでの拘束を提案してみたが、ネックは消費魔力だった。
「でもさ、アダマンタイトでの拘束は無理でも、何かしらの金属で重りを着けるのはいいかもしれないわね。関節とかに上手く纏わせれば、動きを阻害させられるかもしれないわよ」
「確かに、それならドッペルでできそうだな。ただの鉄だったら、厚さ次第だけど俺でも壊せるからな。最低でも鋼か?」
「タングステンがいいのではござらんか? もっと重い金属もあるでござるが、値段とのバランスを考えれば、ベターでござるよ」
「クリエイトゴーレムを使ってタングステンをつけるのはいいのだが、近くで魔法を使って大丈夫なのか?」
「確実とは言いきれないでござるが、攻撃的な魔法で無ければ攻撃を受けることはなかったでござる」
「クリエイトゴーレムが攻撃判定されないことと、タングステンたを変形させて身に付けさせることが、攻撃判定にならないことを祈るしかないか」
「攻撃がなくても、直接身体に何かを触れさせたら即切り捨てられたわ」
まじかよ! それだったら、クリエイトゴーレムで一気に拘束でもしないと、確実に切り捨てられるぞ。
「それについてでござるが、タングステンを砂状にして、あいつの回りに敷き詰めた上でクリエイトゴーレムを使えばどうでござるか?」
「最低でも、腕と剣の長さの外からやれば、一瞬で切り捨てられることはないか? 砂タングステンを一気に塊にしてから必要な分を削っていけば、なんとかなるかもしれないか?」
「最悪、死ぬくらい痛いだけで、死なないんだから3人でローテーションを組んでやればいいでしょ」
1人でやるつもりでいたが、綾乃は任せっきりにするのは良くないと考えたようで、俺・綾乃・バザールの3人でやることを提案してきた。
そこまで言われて引き下がる俺とバザールでもないので、参戦を決めた。
元からやるつもりでいたから、俺は関係ないんだけどな。
じゃんけんの結果、一番負けた俺が先鋒だ。次にバザール、最後が綾乃の5回勝ちで勝ち抜けの勝負だったのに、1度も綾乃に勝てなかった。あいつじゃんけんが強すぎねえか?
3人でじゃんけんしたから、あいつだけが勝つ確率って、9分の1だぞ! それを5回連続で勝ちやがったってことは、9分の1の5乗、59049分の1の確率じゃないか!
幸運3セットが全く役に立ってね!
しかもその後にバザールにも、じゃんけんで負けたしな。幸運先生! 仕事してください!
まぁいい、どうせ1人でもやるつもりだったのだ。気してもしょうがない! 気持ちを切り替えてやってやろうではないか!
まずは、仮定名セラフがいる場所をダンマスのスキルで囲って、その中にタングステンの砂をモリモリと敷き詰めていく。
ここがマイワールドでなければ、普通に剣を使って突破してきただろうが、今は動かないので簡単に仕事が進んでいく。
敷き詰め終わったところで、新しく召喚した俺のドッペルをマイワールドに送り込む。
さて、仮定名セラフよ! 勝負だ!
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