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第1594話 面倒な……
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ダンジョンバトルの最終戦が終わって2週間ほどは、穏やかな時間が過ぎていた。
『フッヒッヒッヒ。お久しぶりですじゃ』
なんだよ、その喋り方……
『ダンジョンバトルが終わってからあんた、娘たちを連れてキャンプへ行ったでしょ。それで、キャンプに興味を持ったから、あんたが送ってくれたデータの中にあったキャンプのアニメを見たのよ! その中で、面白そうな娘が魔女の演技みたいなのをしてて、面白そうだったから真似てみたのよ!」
ツルペタな胸をそらせて、ドヤ顔をしている姿が思い浮かぶ。
『ツルペタで何が悪いのよ!』
悪いなんて一言も言ってないだろ? 事実を事実のまま言っただけだぞ。
『ムキーッ!「バナn」言わせないわよ! まったく、油断も好きもないわね』
まさか、あんたにインターセプトされるとは思わなかったよ。で、何の用だ? 何もないこんな時に意味もなく念話なんてしてこないよな?
『ん~、用があると言えば用があるけど、ないと言えばないわね』
ふ~ん。じゃぁ、どっか行ってくんない? これから仕事する予定なんだけど。
『あんたって、仕事してたのね。遊んでるだけかと思ったわ。ここ2~3日中に、ダンジョンバトルのトップランカー1名ないし数名から、ダンジョンバトルの申請があると思うから、気が向いたら勝負してあげてね』
はぁ? 何で俺がトップランカーと戦わないといけないんだ? 俺みたいなやつ相手にするより、ランカー同士で戦った方が面白いだろ?
『全く分かってないわね。あんた、ここ数年でありえないほどの勝ち星と勝ち方をしたのを忘れたの?』
他のダンジョンマスターが年にどれだけ戦ってるかなんて知らんがな。ありえない勝ち方っていうけど、ルールで規制されていないんだから、ありえない勝ち方ではなくないか?
『もぅっ! 揚げ足取るようなこと言わないでよね! 圧倒的だったって言いたいのよ! 色々な勝負方法でほぼ無傷で完勝、過去を遡ってもなかなかない戦績よ。その戦績のおかげで、あなたはトップランカー入りしたのよ』
馬鹿言っちゃいけねえよ。俺がランカーなわけねえだろ?
『信じてないのね。それにあなた、自分でバトルしないで骨人間に任せてたんでしょ? その間も勝利を続けていたわけなのよ。だから、勝利数と勝率を考えると、ランカーになっててもおかしくないのよ!』
嘘いうなよ。
チビ神の言っていることが信じられなかったので、ダンジョンマスターのスキルでDBSのシステムを呼び出し、ランクを確認する。おうふ、マジでランカーだったよ。しかも数十万人以上いるダンジョンマスターの中で、トップ10入りしていたのだ。正確には5位に入っていた。
『そういえば、この前の最後の試合に参加してたランカーいるでしょ? あいつが24位だったのよ。上限を低く設定していたあいつね。強さの理由が分からなかったけど、あんたみたいに協力者がいたんだってね。
その協力者からキメラの召喚権を奪ったでしょ? そのおかげで、今まで騙されてたダンジョンマスターの報復を受けて、今じゃゴブリンを召喚するのも苦労しているらしいわよ』
今までにも同じことして恨まれてたのか。それはそれは、いい気味だな。でもさ、何でゴブリンすら召喚できないんだ? あいつら最低の10DPとかで召喚できるだろ?
『それはね。DPが払いきれなくなって、借金……借DP……呼び方なんてなんでもいいわね。そのせいで、稼いだ端からDPを支払っているのよ。だから、今までのように贅沢はできてないみたいね。ゴブリンすら呼べないって、どれだけ搾り取ったのかしら?』
で、何で俺がランカーにダンジョンバトルを挑まれるんだ? 俺がランカーになったからってさ。戦いたかったら、申し込んでくればいいだけじゃねえの?
『それなんだけどね。ランカー、トップ200までにいるダンジョンマスターは、挑むためには面倒な制限があるのよ、200位差以内とかね。それで、今まであなたに挑みたかったダンジョンマスターたちが、ランカー入りしたあなたに申請が来ると思うわ。トップ20は、小細工無しでも文句なしに強いわよ』
ん? 200位以内なのに何で俺に挑めたんだ?
『あのインチキランカーとあなたが200位以内だったからよ。あんた、あの時点で220位だったのよ。ムフーッ! 鼻が高いわね!』
それは鼻が高いじゃなくて、鼻の穴が広がってるだけじゃないのか?
『ち、違うわよ! このバカチンが!』
それにしてもランカー入りしてしかも5位? それで、ランカーからのバトル申請があるかもしれないのか? 面倒だな……なっちまったもんはしょうがねえか。わざと負けてランク下げるか。
『はぁ? 意味わかんないんですけど! 何でわざと負けるのよ! 戦って勝ちなさいよ! あんたの得意の何でもありでコテンパンに倒しなさいよ!』
だってリスクなしのダンジョンバトルなら、何度でも挑んでくるんだろ? 迷惑じゃん。子どもたちと遊ぶ時間が無くなるから、ダンジョンバトルって嫌なんだよな。だったら、わざと負けてランク下げるのもありだろ?
『無しよ、無し! 絶対にわざと負けるなんて許さないからね! もしそんなことしたら、あんたに四六時中付きまとうんだからね! それこそ、娘たちと遊んでいる時でも、風呂の時でも、トイレの時でも、エッチの時だって声を送り続けるんだからね!』
うわ~マジでめんどくせえ、分かったよ。わざと負けることはしないよ。
『違うわ! わざと負けることじゃないわ。全力で戦いなさい! あんたが決めた範囲で全力じゃないわよ! あんたが勝つために全力を出すのよ!』
チッ
『あんた、今舌打ちしたわね!? 本当に礼儀のなってないやつなんだから……ぷんぷん』
敬ってもいない相手に礼儀もクソもないだろ。俺は会った時から、お前のことを敬ったことは無い!
『ペッペッペ! 絶対に負けることは許さないからね! 全力で出せる力をすべて振り絞って戦うのよ!』
ぬあっ!? なんか、降ってきた!? 全力出すまでは分かったが、もし全力を出したらお前に送るデータは無しになるけどいいんだな?
『ダメに決まっているわよ! それにアンタ、1時間もすれば大量にDPが入ってくるのは分かってるんだから、ごまかしは無理よ!』
いやいや、備えておきたい最低限のDPがあるに決まってるだろ? そうだな、全力を出したなら、半年分くらいは貢物なしな。
『負けてほしくないけど、全力を出さずに負けるのも許せない……なら、分かったわ。データは半年我慢するけど、お菓子類は送ってちょうだい! あれはDPで出してるわけじゃないでしょ。あんたの街で作っている材料で作ってるんだから、問題ないわよね!』
分かったよ。もし全力を出したときは、菓子くらいは送ってやるよ。とりあえず、伝えることはこんなもんだな? 骨と綾乃に伝えてくるわ。めんどくせえ……
ぎゃんぎゃん、叫んでいたが無視して放置した。
仕事に行く前に、バザールと綾乃にチビ神から聞いた話を伝えて、仕事の後に合流することを伝えた。
そして、食事を一緒に食べている時に、バトル申請があった。
『フッヒッヒッヒ。お久しぶりですじゃ』
なんだよ、その喋り方……
『ダンジョンバトルが終わってからあんた、娘たちを連れてキャンプへ行ったでしょ。それで、キャンプに興味を持ったから、あんたが送ってくれたデータの中にあったキャンプのアニメを見たのよ! その中で、面白そうな娘が魔女の演技みたいなのをしてて、面白そうだったから真似てみたのよ!」
ツルペタな胸をそらせて、ドヤ顔をしている姿が思い浮かぶ。
『ツルペタで何が悪いのよ!』
悪いなんて一言も言ってないだろ? 事実を事実のまま言っただけだぞ。
『ムキーッ!「バナn」言わせないわよ! まったく、油断も好きもないわね』
まさか、あんたにインターセプトされるとは思わなかったよ。で、何の用だ? 何もないこんな時に意味もなく念話なんてしてこないよな?
『ん~、用があると言えば用があるけど、ないと言えばないわね』
ふ~ん。じゃぁ、どっか行ってくんない? これから仕事する予定なんだけど。
『あんたって、仕事してたのね。遊んでるだけかと思ったわ。ここ2~3日中に、ダンジョンバトルのトップランカー1名ないし数名から、ダンジョンバトルの申請があると思うから、気が向いたら勝負してあげてね』
はぁ? 何で俺がトップランカーと戦わないといけないんだ? 俺みたいなやつ相手にするより、ランカー同士で戦った方が面白いだろ?
『全く分かってないわね。あんた、ここ数年でありえないほどの勝ち星と勝ち方をしたのを忘れたの?』
他のダンジョンマスターが年にどれだけ戦ってるかなんて知らんがな。ありえない勝ち方っていうけど、ルールで規制されていないんだから、ありえない勝ち方ではなくないか?
『もぅっ! 揚げ足取るようなこと言わないでよね! 圧倒的だったって言いたいのよ! 色々な勝負方法でほぼ無傷で完勝、過去を遡ってもなかなかない戦績よ。その戦績のおかげで、あなたはトップランカー入りしたのよ』
馬鹿言っちゃいけねえよ。俺がランカーなわけねえだろ?
『信じてないのね。それにあなた、自分でバトルしないで骨人間に任せてたんでしょ? その間も勝利を続けていたわけなのよ。だから、勝利数と勝率を考えると、ランカーになっててもおかしくないのよ!』
嘘いうなよ。
チビ神の言っていることが信じられなかったので、ダンジョンマスターのスキルでDBSのシステムを呼び出し、ランクを確認する。おうふ、マジでランカーだったよ。しかも数十万人以上いるダンジョンマスターの中で、トップ10入りしていたのだ。正確には5位に入っていた。
『そういえば、この前の最後の試合に参加してたランカーいるでしょ? あいつが24位だったのよ。上限を低く設定していたあいつね。強さの理由が分からなかったけど、あんたみたいに協力者がいたんだってね。
その協力者からキメラの召喚権を奪ったでしょ? そのおかげで、今まで騙されてたダンジョンマスターの報復を受けて、今じゃゴブリンを召喚するのも苦労しているらしいわよ』
今までにも同じことして恨まれてたのか。それはそれは、いい気味だな。でもさ、何でゴブリンすら召喚できないんだ? あいつら最低の10DPとかで召喚できるだろ?
『それはね。DPが払いきれなくなって、借金……借DP……呼び方なんてなんでもいいわね。そのせいで、稼いだ端からDPを支払っているのよ。だから、今までのように贅沢はできてないみたいね。ゴブリンすら呼べないって、どれだけ搾り取ったのかしら?』
で、何で俺がランカーにダンジョンバトルを挑まれるんだ? 俺がランカーになったからってさ。戦いたかったら、申し込んでくればいいだけじゃねえの?
『それなんだけどね。ランカー、トップ200までにいるダンジョンマスターは、挑むためには面倒な制限があるのよ、200位差以内とかね。それで、今まであなたに挑みたかったダンジョンマスターたちが、ランカー入りしたあなたに申請が来ると思うわ。トップ20は、小細工無しでも文句なしに強いわよ』
ん? 200位以内なのに何で俺に挑めたんだ?
『あのインチキランカーとあなたが200位以内だったからよ。あんた、あの時点で220位だったのよ。ムフーッ! 鼻が高いわね!』
それは鼻が高いじゃなくて、鼻の穴が広がってるだけじゃないのか?
『ち、違うわよ! このバカチンが!』
それにしてもランカー入りしてしかも5位? それで、ランカーからのバトル申請があるかもしれないのか? 面倒だな……なっちまったもんはしょうがねえか。わざと負けてランク下げるか。
『はぁ? 意味わかんないんですけど! 何でわざと負けるのよ! 戦って勝ちなさいよ! あんたの得意の何でもありでコテンパンに倒しなさいよ!』
だってリスクなしのダンジョンバトルなら、何度でも挑んでくるんだろ? 迷惑じゃん。子どもたちと遊ぶ時間が無くなるから、ダンジョンバトルって嫌なんだよな。だったら、わざと負けてランク下げるのもありだろ?
『無しよ、無し! 絶対にわざと負けるなんて許さないからね! もしそんなことしたら、あんたに四六時中付きまとうんだからね! それこそ、娘たちと遊んでいる時でも、風呂の時でも、トイレの時でも、エッチの時だって声を送り続けるんだからね!』
うわ~マジでめんどくせえ、分かったよ。わざと負けることはしないよ。
『違うわ! わざと負けることじゃないわ。全力で戦いなさい! あんたが決めた範囲で全力じゃないわよ! あんたが勝つために全力を出すのよ!』
チッ
『あんた、今舌打ちしたわね!? 本当に礼儀のなってないやつなんだから……ぷんぷん』
敬ってもいない相手に礼儀もクソもないだろ。俺は会った時から、お前のことを敬ったことは無い!
『ペッペッペ! 絶対に負けることは許さないからね! 全力で出せる力をすべて振り絞って戦うのよ!』
ぬあっ!? なんか、降ってきた!? 全力出すまでは分かったが、もし全力を出したらお前に送るデータは無しになるけどいいんだな?
『ダメに決まっているわよ! それにアンタ、1時間もすれば大量にDPが入ってくるのは分かってるんだから、ごまかしは無理よ!』
いやいや、備えておきたい最低限のDPがあるに決まってるだろ? そうだな、全力を出したなら、半年分くらいは貢物なしな。
『負けてほしくないけど、全力を出さずに負けるのも許せない……なら、分かったわ。データは半年我慢するけど、お菓子類は送ってちょうだい! あれはDPで出してるわけじゃないでしょ。あんたの街で作っている材料で作ってるんだから、問題ないわよね!』
分かったよ。もし全力を出したときは、菓子くらいは送ってやるよ。とりあえず、伝えることはこんなもんだな? 骨と綾乃に伝えてくるわ。めんどくせえ……
ぎゃんぎゃん、叫んでいたが無視して放置した。
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