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第1638話 話がそれた
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「たかとび~はばとび~、何がいいかな~」
何がいいのか考えながら、召喚したブリザードキャットに寄りかかりながら、尻尾をマフマフしている。
「ジャンプ力のある魔物か、ウサギとかどうかな?」
「にゃご~」
「そっか~微妙か。じゃぁ、ウルフ系はどうかな?」
「にゃごにゃごにゃ~ご」
「ふむふむ、幅跳びの方にムササビみたいなのはどうかって? それはありなのだろうか?」
会話がかみ合っているようで、俺が考えていることを言葉にしているだけであった。相槌を打ってくれているブリザードキャット、長いな。名前を考えていやるか。
真っ白な猫だから、シロ? そうするとハクと被るな。ん~タマ? それも違うな。ブリザード……フブキ? ってか、お前は雌なのか雄なのか?
調べようと思ったが、いくら猫型魔物とはいえ見せてくれっていうのもな、鑑定で性別って出なかったっけ?
ブリザードキャットに鑑定をかけてみると、性別の項目は無かったのだが、意識的に鑑定を使ってみると性別が分かった。
「お前、雌だったんだな。ちょうどいいから、フブキにしようって、雄でも雌でもありえそうな名前か? 性別気にする必要なかったか」
フブキと名付けると、嬉しかったのか尻尾が激しく動かした。
寄りかかっていた体を起こして、そのまま敷いておいたシートの上に寝転がる。木漏れ日を浴びて眠気を誘う状況だな。昼食も食べてるし、昼寝でもするかな。
「フブキ、少し寝るけどお前も一緒に寝るか?」
にゃっ! と一言鳴いて一緒に寝ることになった。一緒に寝ると言っても、シートの上にエアーマットを敷いて隣で寝るだけなんだけどな。フブキの体が大きいので、9枚分に魔改造したエアーマットを敷いてやる。む? これだけ大きければ、それこそ埋もれて寝れるんじゃないか?
思い立ったが吉日、フブキの許可をもらって一緒のマットで昼寝をすることにした。
気持ちよかったため、すぐに眠りについていた。
何やら騒がしい。目を覚ましたら、暗闇だった。でも、どういう状況かは、何となくわかっている。体の上半分がモフモフに覆われている状況から考えて、フブキが俺に覆いかぶさるように座っているというか寝ているのだろう。
グルグル喉を鳴らしている。この感じは喜んでいるときの反応だと思う。外では何が起きているのだろうか? 猫の特性なのか、寝返りを打っても重さを感じずに体を回すことができた。
もぞもぞもがきながらフブキの下から抜け出そうとしている間に、周りの状況が読めて来た。
「この大きな猫ちゃんは、とーたんが出したのかな? 可愛い!」
「ミーちゃん、ズルい! 私もやる!」
という声が聞こえて来た。ミーシャとブルムの声だ。そして、フブキがにゃ~ご、と鳴きウルとスミレも加わって可愛い! と声をあげている。
「それにしても、シュウ君はどこに行ったのかしら?」
「とーたんは、どこに行ったのかしら?」
ミリーの真似をするのは、ミーシャのようだ。
「猫ちゃん猫ちゃん、あなたはとーたんがどこにいるか知らない? 知ってたら教えてほしいな」
ブルムはストレートにフブキに質問したようだ。
「にゃ~ご」
猫語が分かるのであれば理解できたかもしれないが、猫獣人のミリーやミーシャもさすがに猫語は分からないようで、答えてくれたが苦笑している感じだ。
声のする方にほふく前進をしていくと、何やらぷにぷにとした感触が。俺の手よりでかい肉球がそこにはあった。大型の猫科動物の肉球って硬いイメージがあったのだが、そこにあったのは普通の猫と同じように、ピンクで柔らかい肉球だったのだ!
何故ピンクか分かったかといえば、今いる位置には薄っすらと光が入ってきているので、肉球の色を確認できているのだ。
香箱座りをしているであろうフブキの両前足をかき分け進んでいくと、
「あっ! とーたんだ! 何でそんなところにいるの? 気持ちよさそう!」
と、ミーシャたちが騒ぎ出した。
「みんな揃ってどうしたんだ?」
「おやつの時間になるから、シュウ君を呼びに来たのよ。そしたら、大きな猫がいて娘たちが興味を持ったって感じね。それにしても、この大きな猫はどうしたの?」
フブキにどいてもらい、食堂へ歩いていく最中にミリーに、チビ神から魔物の運動会みたいなことをするから参加しろ! と言われ、簡単に内容を説明した。
「その時に召喚した1匹ってことね。名前も付けているみたいだけど、家で飼うの?」
「こんなに大きくて可愛いモフモフを手放すなんて考えられん! クロやギンたちより大きく見えるけど、モフッと感が強いだけで、そこまで大きくないはずだしね」
「まぁ、シュウ君が飼うっていうなら、反対はしないけどその前に、娘たちが気に入ったみたいね」
フブキが器用に尻尾を使って自分の背中に乗せて、歩いていたのだ。娘たちは、フブキの上で大はしゃぎ。普段そこまで騒がないウルも、テンションが上がっている様子だ。
そしてこの邂逅の所為で、フブキは俺の部屋ではなく子ども部屋に居座るようになったのだ。俺がさっき使っていた専用のエアーマットも娘たちに取られてしまった。
何匹も飼うつもりは無いので、娘たちの部屋に遊びに行くついでにモフモフしよう。
おやつを食べながら、娘たちに高く跳びそうな魔物はいないか聞いてみたら、予想外の魔物の名前が出て来た。
見た目はともかくとして、バッタとか昆虫系の魔物で高く跳ぶのがいるのではないかとのことだ。他にもカエルさん! とか言っていたな。魔物のカエルって機動力は高くないんだよね。あいつらは、どっちかというと攻撃力に能力が偏っている気がする。毒とか舌の鞭みたいな感じだ。
ジャンプ力だけで言えば、ノミが身長の何百倍も高く跳ぶらしいけど、さすがにそんな魔物はいなかった。昆虫にしても、大型のものはカマキリ以外に召喚できるものが見つからなかったのだ。
ムカデは昆虫じゃないのであしからず。
結局、決めきれずに1日が過ぎてしまった。
何がいいのか考えながら、召喚したブリザードキャットに寄りかかりながら、尻尾をマフマフしている。
「ジャンプ力のある魔物か、ウサギとかどうかな?」
「にゃご~」
「そっか~微妙か。じゃぁ、ウルフ系はどうかな?」
「にゃごにゃごにゃ~ご」
「ふむふむ、幅跳びの方にムササビみたいなのはどうかって? それはありなのだろうか?」
会話がかみ合っているようで、俺が考えていることを言葉にしているだけであった。相槌を打ってくれているブリザードキャット、長いな。名前を考えていやるか。
真っ白な猫だから、シロ? そうするとハクと被るな。ん~タマ? それも違うな。ブリザード……フブキ? ってか、お前は雌なのか雄なのか?
調べようと思ったが、いくら猫型魔物とはいえ見せてくれっていうのもな、鑑定で性別って出なかったっけ?
ブリザードキャットに鑑定をかけてみると、性別の項目は無かったのだが、意識的に鑑定を使ってみると性別が分かった。
「お前、雌だったんだな。ちょうどいいから、フブキにしようって、雄でも雌でもありえそうな名前か? 性別気にする必要なかったか」
フブキと名付けると、嬉しかったのか尻尾が激しく動かした。
寄りかかっていた体を起こして、そのまま敷いておいたシートの上に寝転がる。木漏れ日を浴びて眠気を誘う状況だな。昼食も食べてるし、昼寝でもするかな。
「フブキ、少し寝るけどお前も一緒に寝るか?」
にゃっ! と一言鳴いて一緒に寝ることになった。一緒に寝ると言っても、シートの上にエアーマットを敷いて隣で寝るだけなんだけどな。フブキの体が大きいので、9枚分に魔改造したエアーマットを敷いてやる。む? これだけ大きければ、それこそ埋もれて寝れるんじゃないか?
思い立ったが吉日、フブキの許可をもらって一緒のマットで昼寝をすることにした。
気持ちよかったため、すぐに眠りについていた。
何やら騒がしい。目を覚ましたら、暗闇だった。でも、どういう状況かは、何となくわかっている。体の上半分がモフモフに覆われている状況から考えて、フブキが俺に覆いかぶさるように座っているというか寝ているのだろう。
グルグル喉を鳴らしている。この感じは喜んでいるときの反応だと思う。外では何が起きているのだろうか? 猫の特性なのか、寝返りを打っても重さを感じずに体を回すことができた。
もぞもぞもがきながらフブキの下から抜け出そうとしている間に、周りの状況が読めて来た。
「この大きな猫ちゃんは、とーたんが出したのかな? 可愛い!」
「ミーちゃん、ズルい! 私もやる!」
という声が聞こえて来た。ミーシャとブルムの声だ。そして、フブキがにゃ~ご、と鳴きウルとスミレも加わって可愛い! と声をあげている。
「それにしても、シュウ君はどこに行ったのかしら?」
「とーたんは、どこに行ったのかしら?」
ミリーの真似をするのは、ミーシャのようだ。
「猫ちゃん猫ちゃん、あなたはとーたんがどこにいるか知らない? 知ってたら教えてほしいな」
ブルムはストレートにフブキに質問したようだ。
「にゃ~ご」
猫語が分かるのであれば理解できたかもしれないが、猫獣人のミリーやミーシャもさすがに猫語は分からないようで、答えてくれたが苦笑している感じだ。
声のする方にほふく前進をしていくと、何やらぷにぷにとした感触が。俺の手よりでかい肉球がそこにはあった。大型の猫科動物の肉球って硬いイメージがあったのだが、そこにあったのは普通の猫と同じように、ピンクで柔らかい肉球だったのだ!
何故ピンクか分かったかといえば、今いる位置には薄っすらと光が入ってきているので、肉球の色を確認できているのだ。
香箱座りをしているであろうフブキの両前足をかき分け進んでいくと、
「あっ! とーたんだ! 何でそんなところにいるの? 気持ちよさそう!」
と、ミーシャたちが騒ぎ出した。
「みんな揃ってどうしたんだ?」
「おやつの時間になるから、シュウ君を呼びに来たのよ。そしたら、大きな猫がいて娘たちが興味を持ったって感じね。それにしても、この大きな猫はどうしたの?」
フブキにどいてもらい、食堂へ歩いていく最中にミリーに、チビ神から魔物の運動会みたいなことをするから参加しろ! と言われ、簡単に内容を説明した。
「その時に召喚した1匹ってことね。名前も付けているみたいだけど、家で飼うの?」
「こんなに大きくて可愛いモフモフを手放すなんて考えられん! クロやギンたちより大きく見えるけど、モフッと感が強いだけで、そこまで大きくないはずだしね」
「まぁ、シュウ君が飼うっていうなら、反対はしないけどその前に、娘たちが気に入ったみたいね」
フブキが器用に尻尾を使って自分の背中に乗せて、歩いていたのだ。娘たちは、フブキの上で大はしゃぎ。普段そこまで騒がないウルも、テンションが上がっている様子だ。
そしてこの邂逅の所為で、フブキは俺の部屋ではなく子ども部屋に居座るようになったのだ。俺がさっき使っていた専用のエアーマットも娘たちに取られてしまった。
何匹も飼うつもりは無いので、娘たちの部屋に遊びに行くついでにモフモフしよう。
おやつを食べながら、娘たちに高く跳びそうな魔物はいないか聞いてみたら、予想外の魔物の名前が出て来た。
見た目はともかくとして、バッタとか昆虫系の魔物で高く跳ぶのがいるのではないかとのことだ。他にもカエルさん! とか言っていたな。魔物のカエルって機動力は高くないんだよね。あいつらは、どっちかというと攻撃力に能力が偏っている気がする。毒とか舌の鞭みたいな感じだ。
ジャンプ力だけで言えば、ノミが身長の何百倍も高く跳ぶらしいけど、さすがにそんな魔物はいなかった。昆虫にしても、大型のものはカマキリ以外に召喚できるものが見つからなかったのだ。
ムカデは昆虫じゃないのであしからず。
結局、決めきれずに1日が過ぎてしまった。
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