ダンマス(異端者)

AN@RCHY

文字の大きさ
1,795 / 2,518

第1795話 秘密兵器作成

しおりを挟む
 サイレントアサシンたちの移動は、すぐに終わった。フレデリクに解き放たれ、2~3体で1組を作りフレデリクを隅々まで探し始める。これで、俺が今取れるべき行動は、全て取れてるかな? もう1つあった……

 チビ神、見てんだろ? 反応しろ!

 …………

 ん~、チビ神がこの状況を見ていないのは、不自然だな。面白いか面白くないかは別として、自分の召喚者である俺が勇者と接触する可能性があるのに、こちらを見ていないのは不自然だ。

 考えられる理由は……3つってところかな?

 1つ目は、何かしらの理由でこちらと連絡が取れない。勇者が俺を攻撃する前提で、相手の召喚者である神に邪魔をされている等。

 2つ目は、純粋にこの状況を楽しんでいる。俺が困るところを見て、陰でこそこそ笑っている可能性がある。

 3つ目は、普通にゲームや小説、食事を楽しんでいてこっちに興味を示していない。

 パッと思いつくのは、この3つだろう。特に1つ目は、色々な理由が考えられる。可能性として高そうな、他の神に邪魔されていると書いたが、体調を崩しているとか、食べ過ぎでトイレにこもっているとか、色々考えられる。

 3つ目は、おそらく無いと思うが念のための候補だ。

 おい! チビ神! 反応しろ! 反応しなかったら、手前のデータ全部消すぞ!

 …………

 これでも反応ないか。多分3つ目の選択肢はないな。普段ならこれで、反応がないのはありえない。もっと言えば、2つ目の可能性も限りなく減っている……後で、この時に見てたのが分かったら、マジでただじゃおかねえからな!

 …………

 あのチビ神なら、これで反応なければ2つ目もほぼ無いな。

 となると、1つ目の理由か。もし妨害されているなら、俺が何をどう頑張っても無理だな。神が体調崩すか知らんが、トイレなら何かリアクションがありそうなんだがな……

 さて困った。勇者のことを聞いても答えてもらえないのは分かり切っているが、スキルの方で聞いておきたかったんだよな。あのバカ神なら、ポロっとヒントになることを漏らすからな。断言しなかった場合は、高確率で何かしら存在していると思うから聞いてみたかったのにな。

 分からないことを考えても仕方がないな。あること前提で、色々対応策を考えるべきだ。無かったとしても、確証がつかめないまま証拠がないまま、勇者にアクションを起こすことは無い。せめて監視の目を強めるだけだ。

 サイレントアサシンには、勇者2人にも張り付くように指示をしているので、おかしな行動を取ればすぐに連絡が入る。何もなくても、敵対関係にある相手だから、このくらいは許容してもらわないとな。

 チビ神に頼れないなら、自力でなんとかするしかないよな。でも考えられる範囲で、対策は立てている。これ以上は、情報が集まらないと判断できないな。

 勇者が相手となると、人造ゴーレムや強化外骨格の出番か……ちょっと、整備しておこう。後、綾乃に異形型人造ゴーレムの確認に行くか。

 そう考えて、綾乃のいる工房に足を運ぶ。そこには、バザールもいた。

「2人して、何してるんだ?」

「おぉ、シュウ殿でござるか。相手は勇者でござる、ならば魔物はリバイアサンクラスでもなければ、勇者に殺されかねんでござる。聖国の非常識なトリプルの冒険者みたいな実力があったら困るでござるからな」

 そういえば、俺が体を作り変えるきっかけとなった聖国のあいつ、メグちゃん相手に水中で十分とか粘ってたんだよな……全力で動いているのに、10分も無呼吸で動いてたとか考えられん。

 あいつよりはレベルが低いとはいえ、魔物やダンマスに特攻のある称号の勇者を持っているから、俺たちに関していえば危険人物としか言えない。

「でさ、シュウが一度失敗した、全身アダマンタイト製の人造ゴーレムを作ってみたわ。正直言って、化物ね。このサイズで2トンほどあるわ。動きは、現状の人造ゴーレムよりは遅いけど、誤差の範囲だと思う。一種の質量兵器みたいなものね」

 確かに、人間サイズで2トンとかヤバいだろ……攻撃受けただけで吹っ飛ぶぞ。

「無駄遣いに思えたけど、シュウの安全には代えられないから、あんたのお嫁さんたちから許可をもらって、レッドドラゴンの魔石……Sランクの魔核を、12個使った特別製の人造ゴーレムよ」

 マジか! 規格外の魔石Sランクで12個も魔核作ったのか! しかも、妻たちが許可をだしたのか……確かにSランクの魔核を使えば、全身がアダマンタイトでも問題ないな。Aランクだといくら魔核を積んでも出力に不安はあるけど、Sランクの魔核なら……

 それにしても、妻たちも思い切ったことするな。定期的にスカルズのメンバーが狩っているとはいえ、さすがに1体に12個も使うとはな……

「後4体は作るように言われてるから、魔力が大変で困っている所よ」

 マジか! さらに後4体も作るのね。あー俺のためにすいません。俺も一緒に頑張って作るから、ほんと申し訳ない。

 それにしても面白い魔核の使い方をしているな……

 上腕・前腕・下腿部に魔核を1つずつ、左右あるので合計6つ。大腿部に魔核が2つ、左右にあるので、合計4個。胴体の筋肉の維持に1個、魔力を生み出させることに特化した魔核が1個、合わせて12個使っている感じだ。全部魔力を生み出す魔核なんだけどね。

 そしてこれ以外にも、Aランクの魔核で行動パターン用の魔核と、書き込み用の魔核を作っており、合わせて2つ。後は、目にもAランク魔核が使われており、更に肺に当たる部分にもAランク魔核が大量に詰め込まれている。

 その数は、20個ほどもある。何用の魔核かと思ったら、魔力を生み出したりする機能は一切なく、魔力貯蔵に特化したタンク用の魔核だった。タンクなら確かにSランクを使うのは勿体ないな。Aランクでも十分すぎるほど貯め込めるからな。

 基本的に下腿部と大腿部は出力が釣り合っているが、上腕と前腕は魔力が余り気味なので、胴体部分の筋肉の維持にも使われている。胴体の部分は1個と腕から回ってくる魔力で、ちょうど釣り合う感じらしい。

 ならタンクは必要なくなるのだが、貯めていた魔力で更に強化もできるので、一時的に出力が2倍みたいなことができるのだ。この状態になったら、マジで逃げに徹するしかないと思う。

 こいつの唯一の弱点である、空に魔法でぶっ飛んでから体勢を立て直すしかないな。疑似的にジェットスーツみたいな飛行も出来るので、魔力が尽きるまでは時間が稼げるかな?

 後、問題があって、重すぎるので戦闘機動を行うと、地面に穴が開いてしまうのだ。こいつらを使うとしたら、ダンジョンの中に敵を落として、強化された床のある場所でしか、戦えないだろう。

 もし、勇者と戦闘になったら、街中で戦うなんてことはありえない。街の人を人質に取られるかもしれないからな。人質を取ったところで俺が止まるわけないが、周りが更地になる可能性があるので、やるなら被害の少ないダンジョンの中だろう。

 今日は中毒になる一歩手前までマナポーションを飲み続けて、何とか5体のフルアダマンタイト製の人造ゴーレムを作成した。

 最悪、奴隷兵の時から死蔵している、奥の手を使う覚悟はあるので問題ない。
しおりを挟む
感想 316

あなたにおすすめの小説

俺は善人にはなれない

気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~

犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。 塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。 弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。 けれども違ったのだ。 この世の中、強い奴ほど才能がなかった。 これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。 見抜いて、育てる。 育てて、恩を売って、いい暮らしをする。 誰もが知らない才能を見抜け。 そしてこの世界を生き残れ。 なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。 更新不定期

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。

夜兎ましろ
ファンタジー
 高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。  ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。  バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。

最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)

みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。 在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

処理中です...