ダンマス(異端者)

AN@RCHY

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第1859話 ダンジョンバトル開始

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 変則ダンジョンバトルの応募が終わり、参加するダンジョンマスターの数がはっきりする。その数158人……どう考えても、多すぎだろ! ランカーの内、56人が参加している。チビ神の予想通り、ランカーの半数以上が参加だな。

 ダンジョンバトルの相手が分かってから、1週間後がバトル開始のようだ。

 話を聞く限り、ランカーはDPに困っていないから、こういった遊びには比較的参加するらしい。じゃぁ参加しなかったランカーはというと、ダンジョンバトル禁止期間だったり、ダンジョンバトル中で参加できない者が大半なんだってさ。

 そんなこたぁどうでもいい! 158人のダンジョンマスターの詳細やアーカイブなんて見てられないので、勝率の高いランカーだけをピックアップして5人ほど見てみた。

 勝率が高い理由は、Sランクの魔物を2匹以上召喚しているから、勝率が高いようだな。やはり、ポテンシャルの高いSランクの魔物のLvを上げれば、かなり有利に戦えるんだな。

 でも、Sランクの魔物でごり押しではなく、補助するように苦手な部分をカバーする魔物も、バランス良く配置されている気がするな。

 バトルが開始される1週間は、情報を集めたりした。

「シュウ、これって負ける要素あるの?」

「少なくとも、ランカーのSランクの魔物は、4階以降では使い物にならないでござるな。綾乃殿と某の作った、トラップフロアを抜けてあれが待っていたら、絶望しかないでござる」

「私なら、対戦相手のシュウにマジ切れするレベルだわ」

「って言われてもさ。ダンジョンを作るルールには違反してないぞ。そもそも、ダンジョンバトルに勝つためだけに作ったダンジョンだからな! もし現実にこんなダンジョンがあったら、絶対に入らないわ。お前らの即死トラップ怖すぎ」

「確かに凶悪だけど、あんたの作ったダンジョンの方が、凶悪だと思うわよ。存在している魔物もそうだけど、そのフロアの構造が凶悪過ぎるわ」

「こればかりは、綾乃殿に賛同するでござる」

「お前ら……その一部を自分たちで作っておいて、俺に全部擦り付けんな」

 綾乃たちのフロアは3日で完成したのだが、俺のフロアは少し細かく作っていたので、3日で作れたのは1階部分と4階部分の4割くらいだったんだよ。だから、5階部分を俺の考えたコンセプトにそって作ってもらったんだよね。

 だから、俺だけが責められるのはおかしいと思うのだ!

「それ作れって言ったのは、シュウだからね」

 全部俺の所為でした。

 こんな呑気な会話をしているが、後10分もすればダンジョンバトルが開始される。3人とも負けるとは微塵も思っていないので、かなり余裕をこいている。

 くだらない話をしていると、

『レイディース、アンド、ジェントルメン! 紳士淑女の皆々様……おっと、ここにはそんな奴はいなかった! 良く集まったなクソ野郎ども!』

 前とは違う実況者のようだが、クソ野郎と言った後に、ブーイングの嵐だ。女神たちもいるので、野郎じゃないわよ! といって、何かがぶつかる音が聞こえるので、実況者に何か投げつけているのだろう。

『黙れ黙れ! 人間を駒にして遊んでいる俺たちが、紳士淑女じゃないのは自分たちが良く分かっているだろ! クソ野郎と言って何が悪い! そして今回の変則ダンジョンバトルも、その性根の腐った女神が憂さ晴らししたいからって、チビ神のくじに入れた奴だろうが!』

 女神と実況者が激突してるな。それにしても、天界でもチビ神はチビ神なんだな。

『くぉるぁ! そこのポンコツ男神! チビ神じゃないって言ってんでしょ!』

 よく知っている声だ。

『おや? チビ神も来ているみたいだな。そういえば、さっき防衛側が1週間守り切るに全財産賭けたアホがいたっけな。3~5日に力尽きるが多い中で、主力のリバイアサンの使えない防衛側がどうやってこの人数からダンジョンを守り切れると思っているんだい?』

『私は、自分の召喚したダンジョンマスターが、今回も勝てるって言ったから、誰もかけないであろう1週間守り切るに全財産賭けたのよ。あんたたちの召喚したショッパイダンジョンマスターとは違うのよ!』

『おぉ、チビ神が大きく出ましたね。ちなみにこの条件で勝ったことあるのは、一対八が最高だったのですが、今回はその20倍も対戦相手がいることについて、どうお考えで?』

『だ、大丈夫よ! 私が召喚した、あ、あいつなら!』

『声が震えていますが、自信はあるみたいですね。っと、話が長くなりすぎると、開始時間がずれてしまいますね。危ない危ない。では、野郎ども! 刮目せよ! ここ数百年で最大のダンジョンバトルが開始される。1週間本当に耐えきれるのか!? 足掻いて見せろ! 変則ダンジョンバトル、開始だ!』

 そう宣言されると同時に、俺のダンジョンへ魔物が入ってきた。

 パッと平均LvとLv帯が分かるようにしてあるので、それを確認する。魔物の平均Lvは、50ほどしかない。Lv帯の表示を見て理由が分かった。偵察用の雑魚を大量に攻め込ませているため、平均レベルが低くなっているのだ。

 上で見ると500や600代の魔物もいるが、大半が雑魚の魔物でマップを検索していく形になるのだろう。ウィスプの様な実体のない魔物を予測していたので、それの対策もばっちりである。そのため先行してダンジョンの構造を調べることは不可能だ。

 神たちからはブーイングが飛んでくるが、4階以降の構造を知られたくないので、1~3階には実体のない魔物を殺すための対策が施されているのだ。

「シュウが悪役みたいね」

「悪役みたいじゃなくて、苦汁を飲まされた神たちからすれば、悪役そのものなんじゃないか? 悪役だったとしても、負けるつもりは無いけどね!」

 そうこうしている内に、配置したそれなりに強い魔物たちが次々と倒され、2階への入り口を見つけたかのように実況がなされている。

『おっと! チビ神が自信満々に勝てると言い切っていたのに、1時間も経たずに2階へ下りる階段が発見されたぞ! 1階は複数の入り口を作らなければならないと言うルール上、すぐに見つかってしまうのは仕方がないが、それにしても早すぎじゃないか!』

 と思うじゃん?

『おっと、どういうことだ!? 階段を下りたのに、攻略階数が1階のままだぞ!』

 色々な罵声が飛んでいるが、ルール上何の問題も無いので、そこはまだ1階なんだよ!

『ただいま、創造神様より連絡が入りました。【防衛側のダンジョンマスターのシュウは、ルールにある通り1キロメートル四方のダンジョンを作っている】とのことです。となると、突き付けられたルールを逆手に、立体的にダンジョンを作ったということか!』

 卑怯だ! インチキ! とか言っているけど、1階の高さの指定は無かったから、1キロメートル四方に合わせて、1キロメートルでも問題ないだろうが!

 罵声が聞こえる中で、高笑いしているチビ神の声が聞こえるのは、気のせいだと思いたい。それよりも、まだ1階の10分の1も進んでないんだから、頑張ってくれよな!
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