ダンマス(異端者)

AN@RCHY

文字の大きさ
1,869 / 2,518

第1869話 突然現れた

しおりを挟む
 実況者経由で人間サイズで無いと通れない、とバラされてしまったため、4日目が始まってからは人間と同じくらいのサイズで、強化された魔物が大量にダンジョンへ突入してきた。

 ランカーでも上位陣が惜しみなくDPを消費しているのか、数がすごいね。召喚や強化にかかるDPが100分の1とかズルいんだけど! しかもさ、ダンジョン内に残ってたら、自分の戦力として通常ダンジョンで使えるようになったら、卑怯じゃないかな?

 ダンジョンバトルに使った魔物は、試合が終われば召喚待機エリアみたいなところに戻され、自分のダンジョンに連れてこれるんだよね……このダンジョンバトルに参加している上位ランカーは、おそらく最後はそれを狙ってくると思うんだけど、そこらへんどうなの、チビ神様。

『チビ神っていうな! ダンジョンバトルが終わっても、ダンジョンバトル中に使用したDPが一定以上を超えないと、召喚した魔物はDPに返るようになってるわよ。もちろん攻め手が勝つこと前提でね。で、おそらくあんたの思っている通り、上位ランカーはこの機を利用して戦力をアップさせることを考えてるわ』

 やっぱり……でもさ、こっちの召喚は通常消費なのに、何で数の多い向こうは100分の1なのさ。さすがにインチキじゃね? 俺だって100分の1にしてほしいんですけど!

『あんた、100分の1にしなくたってDP余ってんだから、無駄に余ってるDP使えばいいでしょ!』

 余ってても、貧乏性だから無駄に使いたくないわけさ。ってかさ、こっちがこんなに不利な条件で戦ってるのに、更に不利になるような条件って酷くないか? 100分の1って……これで一定時間耐えても、勝ったとしても、収納アイテムの中を調べられるだけになるって、さすがに報酬がしょぼくないか?

『……確かにそうだけど、報酬の追加なんて約束できないわよ。それに、DPの軽減は創造神様が許可したことだから、どうにもならないわ』

 そこであのじっちゃんか……本当に自分たちの娯楽を楽しくするためなら、無茶な条件を突き付けてくるな。もう少し、こちらになにかしらのサービスをしてくれるように言ってくれよ。

『ふぉっふぉっふぉ。何やら面白い事を話しているのう』

『そ、創造神様!?』

 おぉ~、じっちゃん久しぶり。何で向こうばっかあんなに有利な状況なのに、こっちは普通の条件で戦ってるんだ? いくらチビ神が引いたクジとはいえ、ちょっと条件がひどすぎない?

『そうじゃな。確かにこの条件で申請されたときは、笑ったぞい。でも、この条件でもお主は勝つつもりなのじゃろ? チビ神が時間前に持ち物すべてを、お主に賭けておったからな。これで本当に勝つなら、神界で一番の力を得るじゃろうな』

 負けるつもりはねえけど……って、じっちゃんは俺のダンジョンをのぞけるんだろ? なら俺に負ける要素が無いことくらい分かってるんだろ? でも条件が酷くねえかってはなしだよ。

『まぁ聞けい。これでお主が勝てば、チビ神が力を得るわけじゃ。今まで底辺にいたこやつがトップになるんじゃぞ、それだけで面白いじゃないか! 今まででかい面をしていた神共が悔しがる顔が楽しみじゃわい!』

 ……俺に何の得があんのさ。ただじっちゃんが面白いだけって話だろ? 俺に何も関係ないじゃん。DP消費はともかく、勝てた時の報酬を上げてくれよ。収納アイテムの中まで検索できるようになる機能って、そこまでじゃないってチビ神が言ってたんだけど、じっちゃんの方で追加報酬とか出せないの?

『確かにあの機能は、報酬としては大したことないが、お主にとっては死活問題じゃろ? ならそれだけでいいじゃろ。というのは、無しじゃな。勝った場合、さすがに今回の報酬としては安すぎるのう。小僧としては、追加報酬は何がいいんじゃ? お主は大抵のものを召喚できるじゃろ?』

 ……言われてみたら、そうだった。欲しいもんって何かあるか? アニメや漫画の中の物を召喚できるなら、いくらでも欲しいモノはあるけど……現状でほしい物と言われると、困るな。モフモフもいっぱいいるし、可愛いスライムもいっぱいいるしな。もし今回勝てれば、最大でどんな報酬が出せるんだ?

『どのくらいと言われると、わしの匙加減じゃからな。新しいSランクの魔物召喚とか、神器の召喚くらいは付けてもいいと考えてるぞ。そのくらいしか、こちらとしては報酬が思い浮かばんからのう』

 Sランクの魔物か神器ねえ……それなら、夢幻爆弾はむりか? 正直、矛が攻めてきた時の保険としてあると助かるんだけど。

『残念じゃが、あれはダンジョンマスターには召喚できないのう。というか、何でお主が矛の存在を知っておるのじゃ?』

 前に、俺のいた大陸に来たぞ。その時話さなかったか?

『……話したかも知らんが、覚えておらんの。それより、あれが使われたのに、何でお主は生きておるんじゃ? あいつは倒せんじゃろ?』

 いや、倒してないぞ。マイワールドに突っ込んで、部位毎に封印しているだけだしな。

『おぉ、本当じゃ。あれを退けたのか……お主、それだけの能力があれば、欲しいもんなんてないじゃろ?』

 そうは言うけどさ。子どもたちの安全を考えれば、守る力はどれだけあっても無駄じゃないだろ。神が散発的に攻めてくるし、自衛できる力はいくらあっても問題ないだろ。

『ふむ。確かに狙われる側のお主は、どれだけ力があっても足りないということはないのう。夢幻爆弾も禁薬も致命的なアイテムじゃからな。今回勝てば、両方への対策はできるのじゃろ?』

 対策はできるけど、俺には神がどんなことできるか分からねえし、これからも神の嫌がらせは続くんだろ? それなら、力があるにこしたことはないさ。

『それなら、矛の攻撃に対抗できる防具はどうじゃ? この先使われることはないと思うが、絶対ではないからのう。あれはリスクが高いが、使おうと思えば使える兵器じゃからな。あれの攻撃は厄介じゃっただろ? 勝てたら、それに耐えうる盾の神器を召喚できるようにしても良いぞ』

『ちょっと、創造神様!? もしかして、アイギスの盾を召喚できるようにするんですか!?』

 おい、チビ神、ちょっと黙ってなさい。そのアイギスの盾とやらは、どんなリスクがあるんだ?

『何でも切れる剣と同じような物じゃな。使っている時間だけ、寿命が倍の速度になるだけじゃ。お主ならノーリスクだし、お主の妻たちも寿命をのばす丸薬を飲んでおるのだろ? 1粒飲めば、半年使い続けてもリスクはゼロじゃよ』

 おい、バカ! エクスカリバーとカリバーンは、精神汚染だっただろうが! どこが同しだよ!

『お主が運用するには、大して変わらんじゃろ。無駄に強いゴーレムや精神汚染の無いアンデッドを使う訳じゃしな。うむ、大した違いはないの。で、どうするのじゃ?』

 ちなみに、アイギスの盾ってどんな効果なんだ? いろんな話があるけど、攻撃を受けても傷つくことはないとか、またあらゆる邪悪・災厄を払う魔除けとか言われてなかったか? 他にも見た者を石化する、メデューサの首がついてたとか……

『よう知っておるのう。地球の神話をモチーフにしておるから、知っていてもおかしくは無いのか? まぁ、神器とはいえ傷つかなくなるわけではない。盾の範囲であればすべてを受け止めることができる盾じゃ。大楯ほど大きくは出来ないが、お主の使っている盾みたいにはできるぞい』

 ……? 召喚するときに形が変えれるのか?

『その通りじゃ! DPを注ぎ込めば、多少大きく改造できるがのう』

 じゃぁ最後に1つだけ。エクスカリバーとアイギスの盾は、どっちが上ですか?

『アイギスの盾に決まっておるじゃろ。あの剣は、刃で触れることで何でも切れるという条件で、ぶっ壊れた性能を発揮するのじゃ。それに対してアイギスの盾は、同量の力の反射が本来の効果なのじゃ。何でも切れるという条件まで反射して、無効化するのじゃよ』

 なるほど、無効化って言うのはそういう意味なのね。じゃぁ、アイギスの盾で殴っても、効果がない訳か……守りに特化した神器として恥じのない性能だな。うし、勝ったらその神器召喚できるようにしてくれ。

『よかろう。ちなみに、両手で1つずつ持っても、寿命の消費量は変わらないぞい。お主なら、この意味分かるじゃろ? お主の盾の使い方、楽しみにしておるぞ!』

『あんた……創造神様に何て口きいてんのよ!』

 知るかボケ! それよりお前、じっちゃんからもチビ神って言われてるんだな。良いこと知ったわ。そだ、しばらく話しかけんなよ。ちょっとこっちで考えることあっからな!
しおりを挟む
感想 316

あなたにおすすめの小説

俺は善人にはなれない

気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります

内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品] 冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた! 物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。 職人ギルドから追放された美少女ソフィア。 逃亡中の魔法使いノエル。 騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。 彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。 カクヨムにて完結済み。 ( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)

みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。 在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~

犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。 塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。 弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。 けれども違ったのだ。 この世の中、強い奴ほど才能がなかった。 これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。 見抜いて、育てる。 育てて、恩を売って、いい暮らしをする。 誰もが知らない才能を見抜け。 そしてこの世界を生き残れ。 なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。 更新不定期

魔法使いじゃなくて魔弓使いです

カタナヅキ
ファンタジー
※派手な攻撃魔法で敵を倒すより、矢に魔力を付与して戦う方が燃費が良いです 魔物に両親を殺された少年は森に暮らすエルフに拾われ、彼女に弟子入りして弓の技術を教わった。それから時が経過して少年は付与魔法と呼ばれる古代魔術を覚えると、弓の技術と組み合わせて「魔弓術」という戦術を編み出す。それを知ったエルフは少年に出て行くように伝える。 「お前はもう一人で生きていける。森から出て旅に出ろ」 「ええっ!?」 いきなり森から追い出された少年は当てもない旅に出ることになり、彼は師から教わった弓の技術と自分で覚えた魔法の力を頼りに生きていく。そして彼は外の世界に出て普通の人間の魔法使いの殆どは攻撃魔法で敵を殲滅するのが主流だと知る。 「攻撃魔法は派手で格好いいとは思うけど……無駄に魔力を使いすぎてる気がするな」 攻撃魔法は凄まじい威力を誇る反面に術者に大きな負担を与えるため、それを知ったレノは攻撃魔法よりも矢に魔力を付与して攻撃を行う方が燃費も良くて効率的に倒せる気がした――

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。

夜兎ましろ
ファンタジー
 高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。  ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。  バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。

処理中です...