ダンマス(異端者)

AN@RCHY

文字の大きさ
1,870 / 2,518

第1870話 爆走中

しおりを挟む
「よし、多少本気でやることにした!」

 何こいつ、急にバカなこと言い始めた……みたいな視線を綾乃が送ってきた。でもな、お前だけには言われたくないんじゃ!

「っと、そんなことを言いたくなる視線もわかるが、今チビ神としゃべってたら創造神のじっさんも来てな、今回勝つことが出来たら、アイギスの盾っていう神器を召喚できるようにしてくれるって、約束してくれたから、全力で勝ちに行こうかと思ってね」

「そういえば、勝たなくても楽しませれば、収納のアイテムの中を検索できるようになる……って話でござったな。勝つ気でやってたでござるが、どこか負けた所で……みたいに考えていたでござる。普通に考えてこの条件で勝てるでござるなら、もっと報酬が高くてもおかしくないでござるな」

「あんた、黙ってたと思ったらそんなことしてたのね。ちなみにそのアイギスの盾って、どんな効果なの?」

「盾に触れた部分のすべての攻撃を無効化する、っていう神器だな。正確には、盾に触れた部分から、攻撃と同質のエネルギーみたいなのが出て、攻撃を無効化するらしい。何でも切れるあの剣を受けたら、何でも切れるって言う効果も跳ね返して、剣の攻撃を防ぐんだとさ」

「リアクティブアーマーみたいな発想でござるな。爆発はしないでござるが、力に力を跳ね返すと言う感じでござるか?」

「じゃぁ、最強の矛と最強の盾の矛盾は生まれないってわけね。さすがに何でも切れる効果までは、切れないってことで相殺される感じなのね。面白い盾ね。で、そのデメリットは何?」

「盾を持っている間、寿命の消費が倍になる、って言うのが盾のデメリットだってさ」

「シュウとバザールには関係なくて、S級スケルトンも人造ゴーレムもノーリスク……リスクがあるとすれば、もし使うなら私やシュウの奥さんたちくらい?」

「綾乃殿、待つでござる。主殿の奥方たちは、寿命を止める丸薬を飲んでいるでござる。その効果の間であれば、ノーリスクということではござらんか?」

「あ~確かに。でもその場合って、寿命が止まっているからその期間無効なのか、無効期間が倍の速度で消費されていくのか、どっちか分からないわよね……どうすんの?」

「それなんだけどさ。アイギスの盾って、俺たちが使うには盾として欠陥品なんだよね」

「どういうことでござるか? 盾で受けれるなら、すべての攻撃を無効化できるでござるよ。サイズにもよるでござるが、バックアームに持たせて全身くまなく守る! ってことも出来るでござらんか?」

「シュウたちが使うには……盾として欠陥品? あぁ! そういうことね。確かにあんたたちの盾の使い方を考えると、アイギスの盾って欠陥品もいい所ね。でもさ、S級スケルトンたちにも同じことが言えないかしら?」

「ちょっと待つでござる! 2人で話を進めないでほしいでござる! 何で欠陥品なのでござるか!」

「バザール、よく考えてみろ。同質の力で弾き返すんだぜ、その逆もあるってことだよ。俺たちがよく使う攻勢の盾スキルが、全部無効化になるんだよ。どんなに強く殴っても、ダメージが盾に吸収されて、ノーダメージになるってことだよ」

「え? 勢い良く殴れば、ぶつかる時の衝撃を更に追加して、倍のダメージになるのではござらんか?」

「俺もさ、初めはそう考えたんだけど、創造神のじっちゃんは、同量の力の反射が本来の効果じゃ、って言ったんだよ。でも本質はおそらくだけど、攻撃の無効化がアイギスの盾の効果なんだよ。だから盾で殴れば、同量の力が使ったモノに向かって跳ね返ってくる、って形さ」

「でも、守りに使う人造ゴーレムにいっぱい持たせる案は、結構いいと思うわ! 守りが固くなるわけね! アイギスの盾を運用する専用の人造ゴーレムも作りたくなるわね!」

「でだ、アイギスの盾って、決まった形が無くて多少サイズや形をいじれるんだとさ。後複数持った場合も、効果が重複して寿命が減るのが速くなるわけじゃないんだとさ。丸薬1個で半年使えるって言ってた」

「ほへ~、形を変えられるなら、全身をくまなく鎧みたいに包めるのかな?」

「どこまでできるかは、試してみないと分からないけど、フルプレートみたいに作れるかもしれないな。後は、パズルみたいにして、組み立てれば大楯もできるんじゃないかな?」

「DPが有り余っているからできる話でござるな。普通のダンジョンマスターなら、大量に召喚する前提の話なんてできないでござるからな」

「上位ランカーなら出来るだろ。そこまでして、DPを使う意義が見いだせるか分からんけどな。俺みたいに腐るほど収入があるわけじゃないからな」

「そういえばさ、ゲートで1つだけ別の世界に行けるようになったんじゃないっけ? 向こうの世界の6大陸は掌握しないの?」

「行くのがめんどい」

「バザールに行かせればいいじゃん。S級スケルトンと飛行ユニットに、シュウのドッペルを持って行ってもらえば、解決じゃない?」

「…………」

 無言でバザールを見た。

「分かったでござる。ダンジョンバトルが終わったら、各大陸へ派遣するでござるよ。ゲート使う時は言うでござるから、通らせてほしいでござる。一応、攻略不可能なダンジョンは1つ設置するでござるよね?」

「そうなるだろうな。放置するんだから、それなりのダンジョンを作っておかないと、攻略されてコアを取られたら面倒だからな。そこらへんは、終わってから考えよう! それより、俺はこのバトルに勝つんだ! 絶対に負けられない試合がそこにある!」

 バチーンッ!

 綾乃にハリセンで頭を叩かれた。

「何あほなこと言ってんのよ。もう4階に入られてるんだから、5階しか変更できないでしょ。どうすんのよ?」

「綾乃、6階の事を忘れているぞ。あそこに、特級戦力はいるが、更に追加して敵に勝ち目をなくすんだよ。バザール、S級スケルトンで手の空いている個体は、全部6階に送り込んでくれ。俺はちょっと、スプリガンのみんなに、監視を強めてもらうように言っておく」

 綾乃は、試作段階の人造ゴーレムを引っ張り出してくると言って、部屋を出ていった……あいつ、まだ試作機があんのか? どれだけ作ってんだよ!

 俺はスプリガンの所へ足を運び、収納系のアイテムを個人で持っている人には、注意をしてマーキングするように頼み、不審な行動があった際には、すぐに連絡をするようにお願いしておく。

 このバトルに乗じて、神の一部がこっちにちょっかいをかけてこないとも限らないからな。念には念を入れて、監視を強めるぞ!
しおりを挟む
感想 316

あなたにおすすめの小説

俺は善人にはなれない

気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~

犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。 塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。 弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。 けれども違ったのだ。 この世の中、強い奴ほど才能がなかった。 これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。 見抜いて、育てる。 育てて、恩を売って、いい暮らしをする。 誰もが知らない才能を見抜け。 そしてこの世界を生き残れ。 なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。 更新不定期

最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)

みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。 在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。

スキル【レベル転生】でダンジョン無双

世界るい
ファンタジー
 六年前、突如、異世界から魔王が来訪した。「暇だから我を愉しませろ」そう言って、地球上のありとあらゆる場所にダンジョンを作り、モンスターを放った。  そんな世界で十八歳となった獅堂辰巳は、ダンジョンに潜る者、ダンジョンモーラーとしての第一歩を踏み出し、ステータスを獲得する。だが、ステータスは最低値だし、パーティーを組むと経験値を獲得できない。スキルは【レベル転生】という特殊スキルが一つあるだけで、それもレベル100にならないと使えないときた。  そんな絶望的な状況下で、最弱のソロモーラーとしてダンジョンに挑み、天才的な戦闘センスを磨き続けるも、攻略は遅々として進まない。それでも諦めずチュートリアルダンジョンを攻略していたある日、一人の女性と出逢う。その運命的な出逢いによって辰巳のモーラー人生は一変していくのだが……それは本編で。 小説家になろう、カクヨムにて同時掲載 カクヨム ジャンル別ランキング【日間2位】【週間2位】 なろう ジャンル別ランキング【日間6位】【週間7位】

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。

夜兎ましろ
ファンタジー
 高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。  ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。  バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...