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第1917話 ちょっとだけ空回り
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ウルは繋がりを持てて上機嫌だ。今までに不満や不安があったわけではないと思うが、繋がりが少ないから役に立ちたいと言う思いが、先行して今のように頑張りすぎるお姉ちゃんになっているのかもしれない。もっとしっかりと、この子の事を見ておくべきだったな。
ミーシャたちと合流したウルは、いつも以上に笑顔が可愛かった気がするな。元気よく見送ってくれる4人と、シンラは渡さないと威嚇してくる2人と、黄昏ている1人に見送られて、子ども部屋を後にする。
向かう先は、綾乃とバザールの所だ。実験結果を共有するために、2人の所へ行くのだ。
「へ~、ウルちゃんのダンジョンマスターのスキルは、そんな感じなのね。私はスキル持ってないから、細かい部分は分からないけど、思ったより使い勝手が悪い?」
「綾乃殿、そもそも御付きのケットシーが召喚できるでござるから、魔物を倒せば自分でもDPを稼げるようになったくらいでござろう。綾乃殿にも御付きがいるでござろう? それがいて困ったことはないでござるよね?」
「そう言われればそうね。この世界の物の大半は自分で作れるし、ケットシーに頼めば地球の物も召喚してもらえるわね。魔力かDPかの違いで、召喚できるようになったってことかな?」
「お前と同じにされるのは、ちょっと止めてもらいたいな。ウルがお前みたいになったらすごく困る!」
バザールが頷いているので、俺の主張は間違っていないと思う。綾乃も自分みたいになったら、ウルちゃんが困るわね……みたいなことを言っている。自覚があったんだな。
「いずれ、俺とウルのダンジョンマスターの能力を、同じようにできればいいんだけどな。ウルにDBSのついたダンジョンを掌握させてみるか? バザールなら俺の時みたいに、ウルの代わりにダンジョンバトルできないかね? ダンジョンマスターの格が上がれば、召喚できる物も増えるし……今度手伝ってもらうか」
「あんたの子どもたちは、私たちみたいにダンジョンバトルに張り付いているわけにはいかないから、誰かが代わりにやる必要があるもんね。バザールなら、シュウやウルちゃんの代わりにダンジョンマスターの能力を使えるから、大丈夫でしょ」
「主殿の従魔たちが張り切り過ぎないように、制限する必要が出てくるかもしれないでござる」
あ~、ウルのダンジョンバトルとなれば、俺の従魔たちが俺のとき以上に頑張りそうだな。メグちゃんとか先兵となって、敵の鏖殺して短時間でバトルが終わりそうだ。
「俺の従魔たちはダメだな。あいつらには違う意味で任せられん。制限はそのくらいかな? DPは渡す分を制限なく使ってもいいけど、問題は魔物の方だよな……S級スケルトンは何体か使えるようにしておくか?」
「最初から、甘々なダンジョンバトルはどうかと思うわ。召喚できる魔物はシュウのを頼ればいいけど、DPは制限しておいた方が良いわね。自分で稼いでダンジョンバトルを楽しむならいいけど、シュウのDPに頼ってって言うのは良くないんじゃないかな?」
「それもそうか。そこらへんは、ミリーたちやシルキーたちと相談してみるか。何かあったら、ウルに協力してやってくれ。もちろん、報酬は出すからよろしくな」
2人とも快諾してくれた。
2人は、バザールのダンジョンマスターの能力を使って、色々シミュレーションをするようだ。許可が出た際に、どのくらいのDPを始めに渡すか……みたいな話をするようだ。任せたぜ!
夕食はまだ先だし、少しのんびりするかな。最近は微妙に忙しかったし、1人でのんびりするのもありだろう。普段はあまり使わない、屋上の庭園に足を運びくつろぐことにした。
「前に来たのは……子どもたちがスライムレースをしてた時だっけ?」
全体が木の椅子なのだが、人の体の形に合わせて作られた、デザインウッドチェアーだ。リクライニングなどは出来ないが、リラックスできる体勢にしてくれるので座り心地はいい。
ブッ君ではなく、紙の本を取り出して読む。
『…………』
何か聞こえているが、気のせいだろう。
『ちょっと! 無視しないでよ! せっかくいいニュースを持って来てあげたっていうのに!』
本当にいいニュースなんだろうな? 前回、とことん稼いだから、有益な情報でもくれるのか?
『あれは本当にいい稼ぎになったわ。それの一部お返しとは言わないけど、私が言う前にあんたの娘にダンジョンマスターのスキルが増えたのに気付いたわね。そのことについて、話があってね』
あ~お前も気付いてたんだ。さっきまでのやり取りでも見てたのか?
『そこまで私も暇じゃないわよ。あんたとあんたの家族には、私から加護をやってるんだから、大きな変化があればすぐに気付くわよ。で、骨っ子たちとの話を聞いて、ちょっと何とかならないのか気になって確認したら、あなたの能力を娘に付与することができるようになったわ!
まぁ、新しく登録される、地球の物を呼び出せるようになるってだけだけどね。他には魔物の召喚できる種類を、追加してあげられるような機能かしらね? 詳しい男神にエッチな本をあげたら、喜んで方法を教えてくれたわ。私にはいらないから、ちょうどいい餌になったわよ』
へ~、男神ってそんなアホな奴もいるんだな。俺は送った記憶ないけど、どうやって手に入れたんだ?
『綾乃って子から、スケベな男にはこれが効く! って言われて、お供え物してくれたやつね。女の裸なんて見て、何がいいのかしらね? 気になるなら、娼館でも覗いていればいいのにね』
ん~良く分からんが、その男神にも何かしらのこだわりがあるんじゃねえか? サキュバスとかに、骨抜きにされそうなアホ神っぽいけどな。
『サキュバス……面白そうね。今度、骨っ子に召喚してもらうかしら? 男神たちを相手にした、サキュバス娼館……これは、私の地位が更に盤石になる予感!』
変な事吹き込んじまったな……人間とかは送れないけど、魔物は双方の許可があれば送り出せるみたいなんだよな。今までに送ってもらった神とかいそうだけどな。絶対数が少なくて把握できていない、とかかね。
とりあえず、ダンジョンマスターの能力を付与できるようになったのは、感謝しておくわ。ケットシーが代わりにできるとはいえ、自分で選ぶのも1つの楽しみだからな。
『グフフ……後で骨っ子に相談してみよっと。何かあったら、連絡してきなさい』
最後にちょっとだけ、チビ神らしくない気がした。
ミーシャたちと合流したウルは、いつも以上に笑顔が可愛かった気がするな。元気よく見送ってくれる4人と、シンラは渡さないと威嚇してくる2人と、黄昏ている1人に見送られて、子ども部屋を後にする。
向かう先は、綾乃とバザールの所だ。実験結果を共有するために、2人の所へ行くのだ。
「へ~、ウルちゃんのダンジョンマスターのスキルは、そんな感じなのね。私はスキル持ってないから、細かい部分は分からないけど、思ったより使い勝手が悪い?」
「綾乃殿、そもそも御付きのケットシーが召喚できるでござるから、魔物を倒せば自分でもDPを稼げるようになったくらいでござろう。綾乃殿にも御付きがいるでござろう? それがいて困ったことはないでござるよね?」
「そう言われればそうね。この世界の物の大半は自分で作れるし、ケットシーに頼めば地球の物も召喚してもらえるわね。魔力かDPかの違いで、召喚できるようになったってことかな?」
「お前と同じにされるのは、ちょっと止めてもらいたいな。ウルがお前みたいになったらすごく困る!」
バザールが頷いているので、俺の主張は間違っていないと思う。綾乃も自分みたいになったら、ウルちゃんが困るわね……みたいなことを言っている。自覚があったんだな。
「いずれ、俺とウルのダンジョンマスターの能力を、同じようにできればいいんだけどな。ウルにDBSのついたダンジョンを掌握させてみるか? バザールなら俺の時みたいに、ウルの代わりにダンジョンバトルできないかね? ダンジョンマスターの格が上がれば、召喚できる物も増えるし……今度手伝ってもらうか」
「あんたの子どもたちは、私たちみたいにダンジョンバトルに張り付いているわけにはいかないから、誰かが代わりにやる必要があるもんね。バザールなら、シュウやウルちゃんの代わりにダンジョンマスターの能力を使えるから、大丈夫でしょ」
「主殿の従魔たちが張り切り過ぎないように、制限する必要が出てくるかもしれないでござる」
あ~、ウルのダンジョンバトルとなれば、俺の従魔たちが俺のとき以上に頑張りそうだな。メグちゃんとか先兵となって、敵の鏖殺して短時間でバトルが終わりそうだ。
「俺の従魔たちはダメだな。あいつらには違う意味で任せられん。制限はそのくらいかな? DPは渡す分を制限なく使ってもいいけど、問題は魔物の方だよな……S級スケルトンは何体か使えるようにしておくか?」
「最初から、甘々なダンジョンバトルはどうかと思うわ。召喚できる魔物はシュウのを頼ればいいけど、DPは制限しておいた方が良いわね。自分で稼いでダンジョンバトルを楽しむならいいけど、シュウのDPに頼ってって言うのは良くないんじゃないかな?」
「それもそうか。そこらへんは、ミリーたちやシルキーたちと相談してみるか。何かあったら、ウルに協力してやってくれ。もちろん、報酬は出すからよろしくな」
2人とも快諾してくれた。
2人は、バザールのダンジョンマスターの能力を使って、色々シミュレーションをするようだ。許可が出た際に、どのくらいのDPを始めに渡すか……みたいな話をするようだ。任せたぜ!
夕食はまだ先だし、少しのんびりするかな。最近は微妙に忙しかったし、1人でのんびりするのもありだろう。普段はあまり使わない、屋上の庭園に足を運びくつろぐことにした。
「前に来たのは……子どもたちがスライムレースをしてた時だっけ?」
全体が木の椅子なのだが、人の体の形に合わせて作られた、デザインウッドチェアーだ。リクライニングなどは出来ないが、リラックスできる体勢にしてくれるので座り心地はいい。
ブッ君ではなく、紙の本を取り出して読む。
『…………』
何か聞こえているが、気のせいだろう。
『ちょっと! 無視しないでよ! せっかくいいニュースを持って来てあげたっていうのに!』
本当にいいニュースなんだろうな? 前回、とことん稼いだから、有益な情報でもくれるのか?
『あれは本当にいい稼ぎになったわ。それの一部お返しとは言わないけど、私が言う前にあんたの娘にダンジョンマスターのスキルが増えたのに気付いたわね。そのことについて、話があってね』
あ~お前も気付いてたんだ。さっきまでのやり取りでも見てたのか?
『そこまで私も暇じゃないわよ。あんたとあんたの家族には、私から加護をやってるんだから、大きな変化があればすぐに気付くわよ。で、骨っ子たちとの話を聞いて、ちょっと何とかならないのか気になって確認したら、あなたの能力を娘に付与することができるようになったわ!
まぁ、新しく登録される、地球の物を呼び出せるようになるってだけだけどね。他には魔物の召喚できる種類を、追加してあげられるような機能かしらね? 詳しい男神にエッチな本をあげたら、喜んで方法を教えてくれたわ。私にはいらないから、ちょうどいい餌になったわよ』
へ~、男神ってそんなアホな奴もいるんだな。俺は送った記憶ないけど、どうやって手に入れたんだ?
『綾乃って子から、スケベな男にはこれが効く! って言われて、お供え物してくれたやつね。女の裸なんて見て、何がいいのかしらね? 気になるなら、娼館でも覗いていればいいのにね』
ん~良く分からんが、その男神にも何かしらのこだわりがあるんじゃねえか? サキュバスとかに、骨抜きにされそうなアホ神っぽいけどな。
『サキュバス……面白そうね。今度、骨っ子に召喚してもらうかしら? 男神たちを相手にした、サキュバス娼館……これは、私の地位が更に盤石になる予感!』
変な事吹き込んじまったな……人間とかは送れないけど、魔物は双方の許可があれば送り出せるみたいなんだよな。今までに送ってもらった神とかいそうだけどな。絶対数が少なくて把握できていない、とかかね。
とりあえず、ダンジョンマスターの能力を付与できるようになったのは、感謝しておくわ。ケットシーが代わりにできるとはいえ、自分で選ぶのも1つの楽しみだからな。
『グフフ……後で骨っ子に相談してみよっと。何かあったら、連絡してきなさい』
最後にちょっとだけ、チビ神らしくない気がした。
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