1,960 / 2,518
第1960話 短い戦闘の中で
しおりを挟む
俺とライガは5メートルの距離で対峙している。お互いに構えてはいるが、先手をどうするか悩み見つめ合っている状態だ。
長くもあり短くもあり、不思議な感覚になる。意識が加速する時と近い感覚だと思う。周囲の動きが遅くなり、1秒が通常の何倍にも引き延ばされるが、実際は大して時間が経っていない……そんな状況だ。
そんな中、ライガが短く「ふっ」と息を吐き、距離を詰めてきた。縮地法とか神歩の類ではなく、純粋な肉体能力で距離を詰めてきた。
初手は、右手による正拳突き。鳩尾にめがけて、すざましい勢いの正拳突きが放たれた。
回し受けに近い要領で、左手で右手首を払うように動かすと、予想していたのか全速の右拳を止め、引き戻し左手のフック気味のパンチに切り替わる。
受けるための右腕は空いているが、真正面から受ければ力の差で吹き飛ばされるのは、目に見えている。
ライガは俺より15~20センチメートルほど身長が高い。その身長で筋肉もしっかりとついているので、ヘビィ級ボクサーも真っ青なほどである。試合前の減量中の様な見た目だが、呪いのおかげで脂肪が付き辛くなっているだけだ。体脂肪率を計れば、おそらく一桁前半の数字が出るだろう。
俺はぐうたらな生活を送っているように思われがちだが、しっかりと訓練しているので、体脂肪率は10パーセント前後だ。
ステータスはあまり変わらないのだが、体重差にすれば3倍は下らない俺とライガの差は、こういったところで顕著に表れてくる。ステータスが同等であれば、質量が物を言うのだ。
ステータスが質量を覆すことはあるが、それは相手のステータスが自分より低いことが前提だ。同じであるなら、直接的な破壊力は質量の影響を受ける。
ならば正面から受けるのは下策中の下策である。
躱すことは決定しているが、どの方向へ躱すか迷う。
後ろ、下、左、前の4つが候補だろうが、後ろと左は、俺の動きに合わせて距離を詰められたら、後は正面から受けるしかなくなってしまう。受けて攻撃方向に飛ぶのも手だろうが、こいつの力でやられると、しばらく腕が痺れてしまうので避けたい。
ならば、下か前……フックは横軌道なので、上下に移動すると当て難くなる。前に出るのは、攻撃範囲の内側に身を寄せて、攻撃を無効化するという方法だ。
どちらも一長一短。下なら比較的安全にこの攻撃を回避できるが、距離が少し遠いため攻撃にすぐ映ることができない。前にでて距離を詰めるのは、反撃をしやすい位置には来るが、それはライガも同じである。
前は受けに回りすぎて、攻め切られた感じがあったから、今回は前に出て手を出そう。
右足に力を籠め、ライガとの距離をゼロにする。その際にただ前に出るだけではなく、前かがみになり胸付近に頭突きをする勢いで接近した。タックルに近い何かと言えばいいかな?
頭の位置が低く、ライガからすると横わき腹や背中に攻撃するか、組み技に移行するか、俺の体を押して距離を取るか……この辺だろう。
ライガの性格からして、距離は取らないことが多い。ならば組み技か、手の届く範囲を殴るかのどちらかだろう。組み技は苦手だから、打撃か?
ライガの選択した方法は、組み技だった。2分の1の確率で外れを引いたな。
少しだけ反応が遅れ後手に回るが、ライガのレスリングみたいな上からのかぶりつきにたいして、俺はライガの両足を取り体を浮かせる形になる。
かなり無理がある体勢だが、俺の3倍はある体重であっても、ステータスを考えれば大したことは無い。とはいえこのままの耐性ではこちらが不利なので、どこかで巻き返す必要がある。
前に倒そうにもガッチリとホールドされているので、前に倒そうとしたところで、尻餅をつかせたところで締め技に移行され、締め落とされるのが目に見えている。
ならば、ステータスの力に任せて体を起こし、バックドロップの様な形を意識して、ライガを地面に叩き落とす。
普通ならここで力が弱まるのだが、離さないという意思を強く感じ、更にきつく締め付けてきた。
背中側から腰付近を掴まれているので、俺が上にいるといっても不利なのには変わりがない。
体を回されマウントポジションを取られる。レスリングで言えば守る以外の方法がない状態だ。
レスリングはスポーツ格闘技なので、ルールの範囲内でやる必要があるが、俺たちにルールは無い。体を回されホールドされても、反撃して相手を倒せるのであれば、何でもありなのだ。
俺は慌ててホールドをロックしている右手首を両手でつかむ。
ライガは疑問に感じただろうが、マントポジションをしっかりと確保するために俺の足の位置を、自分の股の間に来るように動き始める。
俺が両手でライガの右腕を思いっきり握ったことにより、ライガに異変が起きる。
手首付近を強い力で握られると手が開かなくなることは良く知られているが、手首の内側にある筋を親指で強く押すようにすると、かなり強い痛みが走るのだ。
親指を人差し指の下に入れて2本の指を強く握り、中指を伸ばしたまま手の甲の方へそらそうとすると、痛みが走るあの部分を強く圧迫したのだ。
頑丈な筋肉に守られているライガの肉体でも、同程度の力の持ち主で、指を建てるように強く押し込まれれば、痛みと肉体的構造の限界によって、ロックを外せるようになる。
一気に引き剥がして、ライガの体を巻き込むように強引に回転する。
不意な行動に対応できなかったライガは、堪えられずに転倒する。
距離を取り、ライガの方を向くが、既に体を起こして俺に接近してきていた。
体勢を低くしたライガは、俺の鳩尾付近に肩があたるような軌道で突っ込んできている。
頭を殴りつけようと思ったが、素手に間に合わなかった。リーチの短い肘なら何とか当てられると思い、最短距離で振り抜く。
当たったかと思った瞬間、俺の肘が金属の塊を殴ったような痛みが走る。
ライガは何もしていない……硬い何かで受けたわけではなく、頭がそこにある。
捕らえたと思っていた俺は、その痛みと異常な状況によって動きが止まってしまう。
そのまま体にタックルをくらい、マウントポジションを取られた俺は、降伏する。
「1分もかかっていない試合なのに、内容が濃かった気がするでござる。某は魔法専門なので、門外漢でござるが、色々な考えがめぐらされていたのは、何となくわかったでござる」
午前中は戦闘をして、お互いの動きを評価しあった。3時間の内、戦っていた時間は1時間もないが、その間に10戦も戦っている。8対2で負け越した。やっぱり、無手の接近戦だとライガには勝ち越せなかった。
長くもあり短くもあり、不思議な感覚になる。意識が加速する時と近い感覚だと思う。周囲の動きが遅くなり、1秒が通常の何倍にも引き延ばされるが、実際は大して時間が経っていない……そんな状況だ。
そんな中、ライガが短く「ふっ」と息を吐き、距離を詰めてきた。縮地法とか神歩の類ではなく、純粋な肉体能力で距離を詰めてきた。
初手は、右手による正拳突き。鳩尾にめがけて、すざましい勢いの正拳突きが放たれた。
回し受けに近い要領で、左手で右手首を払うように動かすと、予想していたのか全速の右拳を止め、引き戻し左手のフック気味のパンチに切り替わる。
受けるための右腕は空いているが、真正面から受ければ力の差で吹き飛ばされるのは、目に見えている。
ライガは俺より15~20センチメートルほど身長が高い。その身長で筋肉もしっかりとついているので、ヘビィ級ボクサーも真っ青なほどである。試合前の減量中の様な見た目だが、呪いのおかげで脂肪が付き辛くなっているだけだ。体脂肪率を計れば、おそらく一桁前半の数字が出るだろう。
俺はぐうたらな生活を送っているように思われがちだが、しっかりと訓練しているので、体脂肪率は10パーセント前後だ。
ステータスはあまり変わらないのだが、体重差にすれば3倍は下らない俺とライガの差は、こういったところで顕著に表れてくる。ステータスが同等であれば、質量が物を言うのだ。
ステータスが質量を覆すことはあるが、それは相手のステータスが自分より低いことが前提だ。同じであるなら、直接的な破壊力は質量の影響を受ける。
ならば正面から受けるのは下策中の下策である。
躱すことは決定しているが、どの方向へ躱すか迷う。
後ろ、下、左、前の4つが候補だろうが、後ろと左は、俺の動きに合わせて距離を詰められたら、後は正面から受けるしかなくなってしまう。受けて攻撃方向に飛ぶのも手だろうが、こいつの力でやられると、しばらく腕が痺れてしまうので避けたい。
ならば、下か前……フックは横軌道なので、上下に移動すると当て難くなる。前に出るのは、攻撃範囲の内側に身を寄せて、攻撃を無効化するという方法だ。
どちらも一長一短。下なら比較的安全にこの攻撃を回避できるが、距離が少し遠いため攻撃にすぐ映ることができない。前にでて距離を詰めるのは、反撃をしやすい位置には来るが、それはライガも同じである。
前は受けに回りすぎて、攻め切られた感じがあったから、今回は前に出て手を出そう。
右足に力を籠め、ライガとの距離をゼロにする。その際にただ前に出るだけではなく、前かがみになり胸付近に頭突きをする勢いで接近した。タックルに近い何かと言えばいいかな?
頭の位置が低く、ライガからすると横わき腹や背中に攻撃するか、組み技に移行するか、俺の体を押して距離を取るか……この辺だろう。
ライガの性格からして、距離は取らないことが多い。ならば組み技か、手の届く範囲を殴るかのどちらかだろう。組み技は苦手だから、打撃か?
ライガの選択した方法は、組み技だった。2分の1の確率で外れを引いたな。
少しだけ反応が遅れ後手に回るが、ライガのレスリングみたいな上からのかぶりつきにたいして、俺はライガの両足を取り体を浮かせる形になる。
かなり無理がある体勢だが、俺の3倍はある体重であっても、ステータスを考えれば大したことは無い。とはいえこのままの耐性ではこちらが不利なので、どこかで巻き返す必要がある。
前に倒そうにもガッチリとホールドされているので、前に倒そうとしたところで、尻餅をつかせたところで締め技に移行され、締め落とされるのが目に見えている。
ならば、ステータスの力に任せて体を起こし、バックドロップの様な形を意識して、ライガを地面に叩き落とす。
普通ならここで力が弱まるのだが、離さないという意思を強く感じ、更にきつく締め付けてきた。
背中側から腰付近を掴まれているので、俺が上にいるといっても不利なのには変わりがない。
体を回されマウントポジションを取られる。レスリングで言えば守る以外の方法がない状態だ。
レスリングはスポーツ格闘技なので、ルールの範囲内でやる必要があるが、俺たちにルールは無い。体を回されホールドされても、反撃して相手を倒せるのであれば、何でもありなのだ。
俺は慌ててホールドをロックしている右手首を両手でつかむ。
ライガは疑問に感じただろうが、マントポジションをしっかりと確保するために俺の足の位置を、自分の股の間に来るように動き始める。
俺が両手でライガの右腕を思いっきり握ったことにより、ライガに異変が起きる。
手首付近を強い力で握られると手が開かなくなることは良く知られているが、手首の内側にある筋を親指で強く押すようにすると、かなり強い痛みが走るのだ。
親指を人差し指の下に入れて2本の指を強く握り、中指を伸ばしたまま手の甲の方へそらそうとすると、痛みが走るあの部分を強く圧迫したのだ。
頑丈な筋肉に守られているライガの肉体でも、同程度の力の持ち主で、指を建てるように強く押し込まれれば、痛みと肉体的構造の限界によって、ロックを外せるようになる。
一気に引き剥がして、ライガの体を巻き込むように強引に回転する。
不意な行動に対応できなかったライガは、堪えられずに転倒する。
距離を取り、ライガの方を向くが、既に体を起こして俺に接近してきていた。
体勢を低くしたライガは、俺の鳩尾付近に肩があたるような軌道で突っ込んできている。
頭を殴りつけようと思ったが、素手に間に合わなかった。リーチの短い肘なら何とか当てられると思い、最短距離で振り抜く。
当たったかと思った瞬間、俺の肘が金属の塊を殴ったような痛みが走る。
ライガは何もしていない……硬い何かで受けたわけではなく、頭がそこにある。
捕らえたと思っていた俺は、その痛みと異常な状況によって動きが止まってしまう。
そのまま体にタックルをくらい、マウントポジションを取られた俺は、降伏する。
「1分もかかっていない試合なのに、内容が濃かった気がするでござる。某は魔法専門なので、門外漢でござるが、色々な考えがめぐらされていたのは、何となくわかったでござる」
午前中は戦闘をして、お互いの動きを評価しあった。3時間の内、戦っていた時間は1時間もないが、その間に10戦も戦っている。8対2で負け越した。やっぱり、無手の接近戦だとライガには勝ち越せなかった。
0
あなたにおすすめの小説
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~
犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。
塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。
弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。
けれども違ったのだ。
この世の中、強い奴ほど才能がなかった。
これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。
見抜いて、育てる。
育てて、恩を売って、いい暮らしをする。
誰もが知らない才能を見抜け。
そしてこの世界を生き残れ。
なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。
更新不定期
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-
すずめさん
ファンタジー
ある日、友達に誘われ始めたMMORPG…[アルバスクロニクルオンライン]
何の変哲も無くゲームを始めたつもりがしかし!?…
たった一つのスキルのせい?…で起きる波乱万丈な冒険物語。
※本作品はPCで編集・改行がされて居る為、スマホ・タブレットにおける
縦読みでの読書は読み難い点が出て来ると思います…それでも良いと言う方は……
ゆっくりしていってね!!!
※ 現在書き直し慣行中!!!
ダンジョン作成から始まる最強クラン
山椒
ファンタジー
ダンジョンが出現して数十年が経ち、ダンジョンがあることが日常となっていた。
そんな世界で五年前に起きた大規模魔物侵攻により心に傷を受けた青年がいた。
極力誰とも関わりを持たずにいた彼の住んでいる部屋に寝ている間にダンジョンが出現し、彼はそこに落ちた。
そのダンジョンは他に確認されていない自作するダンジョンであった。
ダンジョンとモンスターにトラウマを抱えつつもダンジョン作成を始めていく。
ただそのダンジョンは特別性であった。
ダンジョンが彼を、彼の大事な人を強くするダンジョンであった。
ダンジョン学園サブカル同好会の日常
くずもち
ファンタジー
ダンジョンを攻略する人材を育成する学校、竜桜学園に入学した主人公綿貫 鐘太郎(ワタヌキ カネタロウ)はサブカル同好会に所属し、気の合う仲間達とまったりと平和な日常を過ごしていた。しかしそんな心地のいい時間は長くは続かなかった。
まったく貢献度のない同好会が部室を持っているのはどうなのか?と生徒会から同好会解散を打診されたのだ。
しかしそれは困るワタヌキ達は部室と同好会を守るため、ある条件を持ちかけた。
一週間以内に学園のため、学園に貢献できる成果を提出することになったワタヌキは秘策として同好会のメンバーに彼の秘密を打ちあけることにした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる