ダンマス(異端者)

AN@RCHY

文字の大きさ
1,977 / 2,518

第1977話 昼食はアレ!

しおりを挟む
 下の娘たちに噛まれ、痛いな~なんてのんびり思いながら、攻撃を受けていた。そこでふと思う。

 この子たちの歯が抜けたらどうするんだ?

 俺はじゃれあってくる娘たちに合わせて動かしていた足を、ピタッと止めた。その行動が不自然だったのか、近くにいたシェリル・イリア・ネルの3人が気付いて、どうかしたのか声をかけてきた。

「下の子たちが俺の足にじゃれついてるだろ? で、攻撃の内の1つに噛み付きがあるから、あまり激しく動かしたら歯が抜けるかもしれないって思って、こんな感じになっちまったんだよ」

 なるほど! と納得した3人は、シンラを含めて下の子たちを回収してくれた。シェリルたち3人は、子どもができるまでは一番下だったが、子どもたちができてからは、お姉ちゃんなのか母親なのか分からないが、自覚が出てきて一気に大人になった気がするな。

 思い返せば、まだ小さかった3人だが、今では立派な女性だな。成人を過ぎて大人びて……大人なのに大人びるはおかしいな。女性っぽくなって、寿命を延ばす丸薬を飲んでいる年長組の妻たちと、変わらない位に成長しているな。

 シンラを救出できて安心したのか、プラムとシオンは疲れたようで寝てしまっているな。先ほどまでくすぐられていたシンラは、シェリルの腕の中からこっちを睨みつけている。先に手を出してきたのは、そっちだからな。俺のせいじゃないぞ!

 そんな様子を見ていた他の妻たちは、全員苦笑している。

 上の子たちが寝ているから、特に何もすることがなく、ブッ君で本を読んでいるだけだった。

 昼食の時間になると、シルキーが呼びに来て「準備が終わりました」と報告がある。

 さて、今日のお昼は俺がオーダーした、庭での食事だ。ピザを自分たちでトッピングして、それを焼いてもらう、ピザバイキングとでも呼べばいいのだろうか? 100種類以上集められたトッピングに、思い思いに具材を乗せてアレンジできる。

 妻たちとも子どもたちとも話しながら、ワイワイと食事ができると思って、シルキーたちに準備を依頼していたのだ。

 食事の時間だと分かり、ミーシャたちが目を覚まし、俺にへばりつく。会場まで連れていけと、俺にしがみついているようだ。落ちないように3人を抱きかかえて、庭に足を運ぶ。

 後ろからついてくる妻たちに、ミーシャたちの靴をお願いしている。

 一番かなと思ったが、既にシェリルたちが来ており、シンラはプラムとシオンの間で、トッピングのメニュー表に「んっ!」と言いながら指を指していた。

 こいつ、自分で食べるピザを自分で作る気か!? この歳にしては賢すぎるんじゃないか? と、シュウは思っているが実のところ、シンラは雰囲気で指を指しているので、理解しているわけではない。

 御付きのブラウニーも分かっているようで、シンラの指したメニューでメインを選び、栄養バランスを考えてトッピングしてくれている。

 その左右で、プラムとシオンもシンラの真似をしている。シュウは、こっちも天才か! なんて思っているが、実際は適当に指を指しているだけだ。気を付けてみていればすぐに分かるのだが、プラムは照り焼きチキン、シオンはサラミだけを何度も指さしている。ブラウニーたちは、微笑ましそうに見ている。

 さて、俺は……やはりクワトロフォルマッジだな。トッピングもいいんだけど、俺の中でシルキーたちが作ってくれるピザで最強は、4種のチーズがバランスよく散りばめられ、2~3種類のチーズが混ざり合っている場所、1つのチーズが主張している場所、1枚で何種類もの顔を持っているピザだ。

 最初はチーズだけ? とか思っていたけど、このクワトロフォルマッジは、作り手の技量がダイレクトに反映される一品なのだ。

 前に教わった通りに作ってみたことがあったのだが、食べる前から違いが分かるくらいには、俺とシルキーたちのクワトロフォルマッジには差があったな。

 何がどうとかじゃなく、全体の雰囲気になるのだろうか? 全然違ったね。勝手な想像だけど、これが美味しい店は、他のピザも最高に美味いんじゃないかって勝手に思っている。

 個人的にクワトロフォルマッジの生地は、あまり厚みは無いがちょっともちもちとしているタイプが好きだ。マルゲリータの様なシンプルなのは、サクサク生地が好きだったりする。日本でアレンジされたデリバリーピザは、フワフワ生地がいいな。

 そんなことをみんなの前で言った事があるのだが、贅沢と突っ込まれてしまったな。でもいいじゃない! シルキーたちが喜んで作ってくれるんだからさ!

 注文しなくても、1枚目はこれを出してくれるので、席に着き娘たちが選び始める前に俺の前にピザが到着する。

 さすがに1人でこれを食べたら、これ以外にあまり食べられなくなってしまうので、近くに陣取っていたミーシャたちが一緒に食べてくれるようだ。トッピングが無いので、ちょっとがっかりしていた様子だが、そこへシルキーがミルクポットのようなものを持ってきた。

 そこから、黄金色に光るとろみのある液体がかけられる……王蜜じゃね? それを見た娘たちは、大興奮。王蜜を使った料理はそれなりに出てくるのだが、美味しいこともあるが、基本的には俺に食べてもらいたいとクインハニービーが持ってくるので、最近は俺が一緒の食卓でしか出てこないんだよな。

 今日は俺もいるし、出し惜しみなしなのかね?

 でもさ、王蜜は確かに美味いんだけど、美味すぎて他が負けちまうんだよな。それをクワトロフォルマッジにかけて、大丈夫なのか?

 なんて思っていた時期もありました。シルキーたちが不味くなるような組み合わせをするわけがない。今までクワトロフォルマッジにかけたことは無かったのだが、研究の成果でかけても味が負けずに、相乗効果で美味しくなるチーズを作り出したんだとさ。

 気が付いたら、ミーシャたちと一緒にシルキーたちを拝んでいたよ。

 それを見たシンラが興味を示し、プラムとシオンも食べたいと騒ぎ出したので、食べさせている。美味しかったみたいで、お替りを要求していたな。

 ハチミツって、小さい頃は食べさせない方がいいんじゃないっけ?

 なんて考えていたら、ハニービーが作っているハチミツはこの蜂の特性なのか、蜜には全く影響がないのに、体に悪い影響を及ぼす何かは、全て排除されているんだってさ。前にも聞いた覚えがあるな……
しおりを挟む
感想 316

あなたにおすすめの小説

俺は善人にはなれない

気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~

犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。 塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。 弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。 けれども違ったのだ。 この世の中、強い奴ほど才能がなかった。 これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。 見抜いて、育てる。 育てて、恩を売って、いい暮らしをする。 誰もが知らない才能を見抜け。 そしてこの世界を生き残れ。 なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。 更新不定期

最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)

みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。 在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。

スキル【レベル転生】でダンジョン無双

世界るい
ファンタジー
 六年前、突如、異世界から魔王が来訪した。「暇だから我を愉しませろ」そう言って、地球上のありとあらゆる場所にダンジョンを作り、モンスターを放った。  そんな世界で十八歳となった獅堂辰巳は、ダンジョンに潜る者、ダンジョンモーラーとしての第一歩を踏み出し、ステータスを獲得する。だが、ステータスは最低値だし、パーティーを組むと経験値を獲得できない。スキルは【レベル転生】という特殊スキルが一つあるだけで、それもレベル100にならないと使えないときた。  そんな絶望的な状況下で、最弱のソロモーラーとしてダンジョンに挑み、天才的な戦闘センスを磨き続けるも、攻略は遅々として進まない。それでも諦めずチュートリアルダンジョンを攻略していたある日、一人の女性と出逢う。その運命的な出逢いによって辰巳のモーラー人生は一変していくのだが……それは本編で。 小説家になろう、カクヨムにて同時掲載 カクヨム ジャンル別ランキング【日間2位】【週間2位】 なろう ジャンル別ランキング【日間6位】【週間7位】

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。

夜兎ましろ
ファンタジー
 高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。  ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。  バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...