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第2039話 バカが2人
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鉱石ダンジョンのある街の庁舎を調べる中で、色々な問題があった次の日、俺はある計画書と対峙していた。今すぐには人員の関係で行うことは出来ないが、早めに計画を立てて道筋を作っておきたいという、グリエルたちの考えなのだ。
「で、残業しないように推奨しているトップの2人が揃って徹夜したと……」
すぐに動いた方がいいのは俺も理解している。だけど、鉱石ダンジョンのある街で人手を取られていて人員不足なのに、動けるわけがないでしょうが。すぐに動けないのに、2人で徹夜とかバカなの? 死ぬの?
「はぁ、グリエル、ガリア、命令だ。今日仕事を引き継いだら、さっさと家に帰って休め、明日、明後日は休みな。残業している時間を考えれば、2日分は働いているから、しっかり休んでこい……いや、家に帰しただけじゃこいつらは休まないかもしれないな……
秘書の人、2人の奥さんに連絡して、2泊できるように準備してもらってくれ。海産物エリアの子どもたちの遊び場になっている、あの船を久々に使おう。あの大きさなら、4人でも持て余すくらい広いからな。ブラウニー、確認のための掃除をよろしく。後、付き添いも決めておいてくれ」
グリエルとガリアは、何か言いたそうだが、すべて無視して話を進めていく。
それより、2人がいなくなるので、その間の仕事の方が心配だな。俺がヘルプに入って、この2人の仕事をこなせるのだろうか? 2人の部下の人たちには迷惑かけるけど、すまないが手伝ってくれ。
3日ほどお昼に帰れないことを家に伝えると、妻たちに理由を聞かれ説明した。そうすると、手の空いた妻たちが仕事を手伝いに来てくれるとのことだ。仕分けをしてくれている妻たちなので、グリエルたちの仕事も、部分的になら負担ができるということだ。
引継ぎの終わった2人の部下を呼んで、2人の仕事で妻たちが行っていい物を分けてほしいと頼んだ。そうすると、
「えっと、シュウ様の奥様ということは、シュウ様の次に力を持っているということになります。なので、私たちの上司に当たる位置付けです。シュウ様の奥様方は、特殊なので私たちの上司の代わりをしても問題ないと思います。
一般論で言うと、領主の配偶者は、大抵の場合は政務の知識が不足していて、関わることができないことが多いですが、シュウ様の奥様方は、問題ない知識があるので、全て処理してしまっても構わないと判断できます。
中には、内情を知らないと判断できないものもありますが、そう言うものは上司たちがかえってきてから判断すればいいので、奥様方の判断で弾いておいていただいて、問題ありません」
言っていることが分かるようで分からん。
この理論だと、社長の配偶者は社長の次に偉い。だから判断する資格は有している。だけど、運営に携わっていなかったから、関わることができない。知識に問題が無ければ、運営に携わっていい……みたいな感じだぞ。大丈夫かこの世界……
確かに俺の妻たちは、グリエルたちとも勉強しているから、知識面においては問題ないだろう。俺のヘルプで仕事を手伝ってくれているから、ある程度の判断は可能だと思うが、独自に判断してもらって問題ないと、本当に言っていいのだろうか?
働き出してみて問題があれば、その時に考えよう。処理しなきゃいけない物がそれなりにあるので、今はその仕事を早急に終わらせてしまおう。
手伝いに来てくれた妻たちは、11名。半数が来てくれているな。2~3人に別れて、話し合いながら処理してくれているな。時折タブレットを使い、誰かと連絡をしているが……あれは何だろうな。
グリエルたちを庁舎から追い出したのが9時30分頃、妻たちが来てくれたのが10時頃、そして子どもたちが何故かやってきた。何事かと思ったら、時間が12時30分を指しており、昼食の時間だから一緒に食べようと思って、準備してきたそうだ。
一緒に来た従魔たちと、付き添いの妻たちが俺の執務室に入ってきた。
1フロア分のほとんどが俺の執務室となっているが、クロとギンの他に4匹も同種が来ており、スライムも100匹くらいいるな。これだけ入っても問題は無いが、少し窮屈な感じがするな……これはこれでありか。
ミーシャたちは、ブラウニーの指示に従って、昼食の準備を始めている。机をセットして、椅子を並べていき、料理を並べていく。準備が終わったところで、手を引かれて席に着く。
うん、分かっていたけど、俺の前にはシンラが陣取っており、飯はまだか! と言わんばかりの顔だ。プラムとシオンは、そんなシンラの隣でニッコニコだな。幸せそうでよかったよ。
ミーシャたちがワクワクとしたような表情で、こっちを見ているから何事かと思ったが、並べられた料理をみて納得する。ちょっと不格好だけど、頑張って作ったであろう料理が何個か並んでいたからだ。俺の評価は厳しいけど、覚悟はあるんだろうな!
と、意気込んで、ミーシャたちが作ったであろう料理を、お皿に取っていく。失敗のしにくい料理で、ポテトサラダやアヒージョ、ナポリタンなどだ。
ブラウニーたちがつきっきりで調理をしただろうから、味の問題は全くなかった。
「うん、美味しいね」
そう言うと、ミーシャたち3人が喜びの声をあげる。
「あ~、ミーシャたちが作ったのか。本当に美味しかったぞ。1つ注文を付けるとしたら、盛り付けにもこだわってみよう。このポテトサラダだけど、平べったい状態と、少しこんもりと山になっている状態だと、どっちが美味しそうに見えるかな?」
3人とも少し山になっている方を指差した。シンラ、お前には聞いていないし、食べやすいからと言って平べったい方を指すんじゃありません!
「両方とも味は同じなのに、見た目が違うだけで印象が変わるだろ? 味は問題なかったから、次に作ることがあったときは、盛り付けにもこだわってみると、もっと美味しく見えるかもしれないぞ」
料理とは不思議なことに、味は変わらないのに盛り付けによって、味への期待値が全然違うのだ。料理は視覚で楽しむということもあるからな。
だけど、冒険者として活動するときは、こだわりすぎても良くないから注意するんだぞ。
「で、残業しないように推奨しているトップの2人が揃って徹夜したと……」
すぐに動いた方がいいのは俺も理解している。だけど、鉱石ダンジョンのある街で人手を取られていて人員不足なのに、動けるわけがないでしょうが。すぐに動けないのに、2人で徹夜とかバカなの? 死ぬの?
「はぁ、グリエル、ガリア、命令だ。今日仕事を引き継いだら、さっさと家に帰って休め、明日、明後日は休みな。残業している時間を考えれば、2日分は働いているから、しっかり休んでこい……いや、家に帰しただけじゃこいつらは休まないかもしれないな……
秘書の人、2人の奥さんに連絡して、2泊できるように準備してもらってくれ。海産物エリアの子どもたちの遊び場になっている、あの船を久々に使おう。あの大きさなら、4人でも持て余すくらい広いからな。ブラウニー、確認のための掃除をよろしく。後、付き添いも決めておいてくれ」
グリエルとガリアは、何か言いたそうだが、すべて無視して話を進めていく。
それより、2人がいなくなるので、その間の仕事の方が心配だな。俺がヘルプに入って、この2人の仕事をこなせるのだろうか? 2人の部下の人たちには迷惑かけるけど、すまないが手伝ってくれ。
3日ほどお昼に帰れないことを家に伝えると、妻たちに理由を聞かれ説明した。そうすると、手の空いた妻たちが仕事を手伝いに来てくれるとのことだ。仕分けをしてくれている妻たちなので、グリエルたちの仕事も、部分的になら負担ができるということだ。
引継ぎの終わった2人の部下を呼んで、2人の仕事で妻たちが行っていい物を分けてほしいと頼んだ。そうすると、
「えっと、シュウ様の奥様ということは、シュウ様の次に力を持っているということになります。なので、私たちの上司に当たる位置付けです。シュウ様の奥様方は、特殊なので私たちの上司の代わりをしても問題ないと思います。
一般論で言うと、領主の配偶者は、大抵の場合は政務の知識が不足していて、関わることができないことが多いですが、シュウ様の奥様方は、問題ない知識があるので、全て処理してしまっても構わないと判断できます。
中には、内情を知らないと判断できないものもありますが、そう言うものは上司たちがかえってきてから判断すればいいので、奥様方の判断で弾いておいていただいて、問題ありません」
言っていることが分かるようで分からん。
この理論だと、社長の配偶者は社長の次に偉い。だから判断する資格は有している。だけど、運営に携わっていなかったから、関わることができない。知識に問題が無ければ、運営に携わっていい……みたいな感じだぞ。大丈夫かこの世界……
確かに俺の妻たちは、グリエルたちとも勉強しているから、知識面においては問題ないだろう。俺のヘルプで仕事を手伝ってくれているから、ある程度の判断は可能だと思うが、独自に判断してもらって問題ないと、本当に言っていいのだろうか?
働き出してみて問題があれば、その時に考えよう。処理しなきゃいけない物がそれなりにあるので、今はその仕事を早急に終わらせてしまおう。
手伝いに来てくれた妻たちは、11名。半数が来てくれているな。2~3人に別れて、話し合いながら処理してくれているな。時折タブレットを使い、誰かと連絡をしているが……あれは何だろうな。
グリエルたちを庁舎から追い出したのが9時30分頃、妻たちが来てくれたのが10時頃、そして子どもたちが何故かやってきた。何事かと思ったら、時間が12時30分を指しており、昼食の時間だから一緒に食べようと思って、準備してきたそうだ。
一緒に来た従魔たちと、付き添いの妻たちが俺の執務室に入ってきた。
1フロア分のほとんどが俺の執務室となっているが、クロとギンの他に4匹も同種が来ており、スライムも100匹くらいいるな。これだけ入っても問題は無いが、少し窮屈な感じがするな……これはこれでありか。
ミーシャたちは、ブラウニーの指示に従って、昼食の準備を始めている。机をセットして、椅子を並べていき、料理を並べていく。準備が終わったところで、手を引かれて席に着く。
うん、分かっていたけど、俺の前にはシンラが陣取っており、飯はまだか! と言わんばかりの顔だ。プラムとシオンは、そんなシンラの隣でニッコニコだな。幸せそうでよかったよ。
ミーシャたちがワクワクとしたような表情で、こっちを見ているから何事かと思ったが、並べられた料理をみて納得する。ちょっと不格好だけど、頑張って作ったであろう料理が何個か並んでいたからだ。俺の評価は厳しいけど、覚悟はあるんだろうな!
と、意気込んで、ミーシャたちが作ったであろう料理を、お皿に取っていく。失敗のしにくい料理で、ポテトサラダやアヒージョ、ナポリタンなどだ。
ブラウニーたちがつきっきりで調理をしただろうから、味の問題は全くなかった。
「うん、美味しいね」
そう言うと、ミーシャたち3人が喜びの声をあげる。
「あ~、ミーシャたちが作ったのか。本当に美味しかったぞ。1つ注文を付けるとしたら、盛り付けにもこだわってみよう。このポテトサラダだけど、平べったい状態と、少しこんもりと山になっている状態だと、どっちが美味しそうに見えるかな?」
3人とも少し山になっている方を指差した。シンラ、お前には聞いていないし、食べやすいからと言って平べったい方を指すんじゃありません!
「両方とも味は同じなのに、見た目が違うだけで印象が変わるだろ? 味は問題なかったから、次に作ることがあったときは、盛り付けにもこだわってみると、もっと美味しく見えるかもしれないぞ」
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