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第2108話 賢い従魔がいた
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昼食を食べ終わり、橋についてリンドに聞くが、完成したら見に来てということで、やはり完成する前に見に行くのは御法度らしい。ただ、カエデやミリーの様子を見て、その理由はなんとなく察することができた。
普段、こういった事には疎い俺でも、さすがに分かるってもんよ。
この予想が外れないことを祈っていると、リンドに仕事を押し付けられた。この言い方には語弊があるな。誰が作るか決まっていなかったもう片方の橋を、作るようにお願いされたというべきだな。
手が空いてしまった俺に暇な時間を作らせないように、仕事をしてもらうと判断した結果、作る予定はあったが誰が作るか決めていなかったので、俺に白羽の矢が立った感じだな。
「ご主人様、今日の夕食はお蕎麦にしたいのですが、よろしいですか?」
「ん? 久し振りな気がするけど、俺に聞くってことは何か問題でもあるのか?」
「そうではなく、ミーシャ様たちがお蕎麦を作りたいと言われまして、ご主人様にも参加していただければと思いまして、今日の夕食の予定を立てておこうと思いまして」
「なるほどね。ミーシャたちと一緒に作るのは良いんだけど、お蕎麦って作るの大変なんじゃないっけ? 水を入れた均等に混ぜたりって、かなり繊細な作業だったはずだけど、大丈夫なのか?」
「失敗しても問題ありません。あっ、食材を無駄にすることは無いって意味ですよ。もともと、この世界ではお蕎麦がありまして、家畜の飼料として少し育てられている程度の物でしたが、篩を普及させたことで、食べられるようになったものですね。
それまで家畜が食べていたせいか、この世界の家畜や魔物は、かなり好んで食べる傾向があったりするんです。その影響が従魔たちにもありまして、ミーシャ様たちが作った物とあれば、どんなものでも喜んで食べてもらえますので、無駄にはなりません」
初めの話は関係あるのかと思ったが、うちの従魔たちも例にもれず好みの1つがお蕎麦であるようで、その上ミーシャたちが作ったとあれば……ダークマターだったとしても、気合で食べる奴らはいるだろうな。スライムたちなら、問題なく食べるか。
無駄にしても問題ないとはいっても、意味無く無駄にすることは、さすがによろしくないからな。
さて、俺は橋を作りに行きますかね。バザールたちは……誘っても誘わなくても同じだし、今日はマイワールドもやったし、遊ばせておこう。
四聖獣たちを連れて、橋を作りに行くことにした。
そういえば、猫たちってこっちに来てないよな。テト、ライ、ランの3匹は……どこで何してるんだ? 気になったので、ダマに聞いてみると、
『あの3匹なら、主殿の家を守ると言って、庭で寝ているんじゃないですかね? 自宅警備員をやっていると思います』
自宅警備員って……いわゆる、引きこもりニートってことか?
そもそも猫って、あまり広い範囲を行動しないんだっけ? 縄張り意識が強いというか、限定的な空間で快適に過ごすプロだからな。自分だけじゃなく、場所を共有できる仲なら、一緒に空間を作り上げるんだよな。
いてもいなくても、今回の件には関係無いから気にするだけ無駄か?
『シンラ様たちは、ライのお腹を背もたれに、ミーシャ様たちはランのお腹を背もたれにするのがお好きですぞ。今は分かりませんが、一緒にいる時は、お腹の毛の手入れを欠かさずにしています』
あいつら、そんなことに力をいれていたのか。たまに子どもたちが昼寝する時に、添い寝をしているのは、子どもたちが気に入っているからなのか。
『それと、あやつらは、お風呂以外の水のある場所は、嫌いですね。理由は分かりませんが、お風呂以外の水は近付こうとしないですね』
む? 言われてみれば、雨の日はかなりグズってたっけな? そんな時は、ランが魔法でガードしてたな。ただ、塗れるのが嫌なだけで、水が嫌いだとは思ってなかったわ。
それなら、水堀もそうだけど、雨が降っていた期間は、ただ眠っていただけだろうな。その上で寝るシンラたちの姿と、その様子に嫉妬するスライムたちの光景が目に浮かぶな。
来なかった方が正解だったんだな。危機管理能力が高いのかも知れない。
くだらない話をしているうちに、俺が担当する橋の建設予定地へ到着した。
変わったことをするわけではなく、前回と同じように橋を作っていく。橋脚の基礎を作って、自分の魔力を起点に橋脚と橋のアーチを作っていく。
この繰り返しで橋を完成させ、人やものが通る道を完成させる。
1回目に比べれば、効率も良くなり簡単に作れるようになっていた。だが、限定的すぎる使い道しかないので、次に使う機会があるのか謎である。
「シュウ殿、ここにいたでござるか。探したでござるよ。レイリー殿のところで、難民たちの街について少し話してきたでござる」
マイワールドで遊んでたのかと思ったが、意外にも仕事をしていたようだな。で、俺を探していたからには、何かしら許可が欲しいことがあるんだろうな。
「シュウ殿の計画では、壁に沿って街を作るような話だったでござるが、拠点に使っている島のように、水堀で囲んでしまいたいでござる。壁からは最低でも100メートルほど離して作りたいでござるな」
理由を聞いてみると、壁を壊すのは難しいが、壁を乗り越えるだけなら、多少レベルが高くてクライミングの能力があれば、簡単に越えられるので、安全のために壁から離して作りたいのだとさ。
色々管理するために基本的には、こちらが把握できない外界との避けたいので、今回のような対策をするようだ。水堀には魔物を住まわせて、落ちたものを捕らえるように指示を出すらしい。
簡単には水堀に入れないようにしておかないと、事故が起こる可能性があるので、対策を考えた方がいいかもしれないな。
街にはいる時は、途中までは壁のなかを歩き、しばらくして水堀の下まで行く通路を作って、そこを通り街に入る形となるようだ。
で、工作員の処理が完全にすんで、俺の傘下に入った時点で兵士と文官を派遣して、完全掌握するとのことだ。
簡単な話をしてもらったが、今度しっかりと聞く必要がありそうだな。
普段、こういった事には疎い俺でも、さすがに分かるってもんよ。
この予想が外れないことを祈っていると、リンドに仕事を押し付けられた。この言い方には語弊があるな。誰が作るか決まっていなかったもう片方の橋を、作るようにお願いされたというべきだな。
手が空いてしまった俺に暇な時間を作らせないように、仕事をしてもらうと判断した結果、作る予定はあったが誰が作るか決めていなかったので、俺に白羽の矢が立った感じだな。
「ご主人様、今日の夕食はお蕎麦にしたいのですが、よろしいですか?」
「ん? 久し振りな気がするけど、俺に聞くってことは何か問題でもあるのか?」
「そうではなく、ミーシャ様たちがお蕎麦を作りたいと言われまして、ご主人様にも参加していただければと思いまして、今日の夕食の予定を立てておこうと思いまして」
「なるほどね。ミーシャたちと一緒に作るのは良いんだけど、お蕎麦って作るの大変なんじゃないっけ? 水を入れた均等に混ぜたりって、かなり繊細な作業だったはずだけど、大丈夫なのか?」
「失敗しても問題ありません。あっ、食材を無駄にすることは無いって意味ですよ。もともと、この世界ではお蕎麦がありまして、家畜の飼料として少し育てられている程度の物でしたが、篩を普及させたことで、食べられるようになったものですね。
それまで家畜が食べていたせいか、この世界の家畜や魔物は、かなり好んで食べる傾向があったりするんです。その影響が従魔たちにもありまして、ミーシャ様たちが作った物とあれば、どんなものでも喜んで食べてもらえますので、無駄にはなりません」
初めの話は関係あるのかと思ったが、うちの従魔たちも例にもれず好みの1つがお蕎麦であるようで、その上ミーシャたちが作ったとあれば……ダークマターだったとしても、気合で食べる奴らはいるだろうな。スライムたちなら、問題なく食べるか。
無駄にしても問題ないとはいっても、意味無く無駄にすることは、さすがによろしくないからな。
さて、俺は橋を作りに行きますかね。バザールたちは……誘っても誘わなくても同じだし、今日はマイワールドもやったし、遊ばせておこう。
四聖獣たちを連れて、橋を作りに行くことにした。
そういえば、猫たちってこっちに来てないよな。テト、ライ、ランの3匹は……どこで何してるんだ? 気になったので、ダマに聞いてみると、
『あの3匹なら、主殿の家を守ると言って、庭で寝ているんじゃないですかね? 自宅警備員をやっていると思います』
自宅警備員って……いわゆる、引きこもりニートってことか?
そもそも猫って、あまり広い範囲を行動しないんだっけ? 縄張り意識が強いというか、限定的な空間で快適に過ごすプロだからな。自分だけじゃなく、場所を共有できる仲なら、一緒に空間を作り上げるんだよな。
いてもいなくても、今回の件には関係無いから気にするだけ無駄か?
『シンラ様たちは、ライのお腹を背もたれに、ミーシャ様たちはランのお腹を背もたれにするのがお好きですぞ。今は分かりませんが、一緒にいる時は、お腹の毛の手入れを欠かさずにしています』
あいつら、そんなことに力をいれていたのか。たまに子どもたちが昼寝する時に、添い寝をしているのは、子どもたちが気に入っているからなのか。
『それと、あやつらは、お風呂以外の水のある場所は、嫌いですね。理由は分かりませんが、お風呂以外の水は近付こうとしないですね』
む? 言われてみれば、雨の日はかなりグズってたっけな? そんな時は、ランが魔法でガードしてたな。ただ、塗れるのが嫌なだけで、水が嫌いだとは思ってなかったわ。
それなら、水堀もそうだけど、雨が降っていた期間は、ただ眠っていただけだろうな。その上で寝るシンラたちの姿と、その様子に嫉妬するスライムたちの光景が目に浮かぶな。
来なかった方が正解だったんだな。危機管理能力が高いのかも知れない。
くだらない話をしているうちに、俺が担当する橋の建設予定地へ到着した。
変わったことをするわけではなく、前回と同じように橋を作っていく。橋脚の基礎を作って、自分の魔力を起点に橋脚と橋のアーチを作っていく。
この繰り返しで橋を完成させ、人やものが通る道を完成させる。
1回目に比べれば、効率も良くなり簡単に作れるようになっていた。だが、限定的すぎる使い道しかないので、次に使う機会があるのか謎である。
「シュウ殿、ここにいたでござるか。探したでござるよ。レイリー殿のところで、難民たちの街について少し話してきたでござる」
マイワールドで遊んでたのかと思ったが、意外にも仕事をしていたようだな。で、俺を探していたからには、何かしら許可が欲しいことがあるんだろうな。
「シュウ殿の計画では、壁に沿って街を作るような話だったでござるが、拠点に使っている島のように、水堀で囲んでしまいたいでござる。壁からは最低でも100メートルほど離して作りたいでござるな」
理由を聞いてみると、壁を壊すのは難しいが、壁を乗り越えるだけなら、多少レベルが高くてクライミングの能力があれば、簡単に越えられるので、安全のために壁から離して作りたいのだとさ。
色々管理するために基本的には、こちらが把握できない外界との避けたいので、今回のような対策をするようだ。水堀には魔物を住まわせて、落ちたものを捕らえるように指示を出すらしい。
簡単には水堀に入れないようにしておかないと、事故が起こる可能性があるので、対策を考えた方がいいかもしれないな。
街にはいる時は、途中までは壁のなかを歩き、しばらくして水堀の下まで行く通路を作って、そこを通り街に入る形となるようだ。
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簡単な話をしてもらったが、今度しっかりと聞く必要がありそうだな。
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