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第2148話 ゲームみたい
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リンドに指示をされた通り、人造ゴーレムたちを等間隔で並べていく。
『あ~もう少し距離を開けてほしいな、それだと近すぎて見難い』
3メートルほど間隔を空けて並ばせていたが、もう少し広くして……5メートルほどにしてみよう。人造ゴーレムたちに指示を出すと、俺の指示通り5メートル間隔になっていく。これが人間だった場合、こんなに早く並ぶことってできないよな。
そもそも5メートルなんて、計らないと分からないので、指示を出したところでヘンテコな線が出来上がるだけだ。だけど、人造ゴーレムたちであれば、正確に距離を図り並ぶことができる。
こういう部分では、人間が人造ゴーレムに勝つことは難しいだろうな。こういった作業や、単純作業は人造ゴーレムが得意だが、微調整や細かい部分はやはり人間の方が上回っている。
そう言えば、規格化された部品であれば機械の方が圧倒的に早く作れるが、細かい指定のある部品などは、人間が作った方が圧倒的に早かったりするんだったな。
規格化された部品でも、その情報を入力するのは人間なので、どっちが優れているとかいう話ではないが、職人にしかできないこともあるので、しっかりとすみわけができているということだろう。
それと同じで、人造ゴーレムもある程度の指示を理解できるが、細かい指示になると対応が難しくなり、最終的には人間の方が上回る部分もある。
自分で考える能力が低いから、単純作業は問題なくできても細かい作業となると、一度覚えさせる必要がある。微調整をするにも、いちいち覚えさせる必要があるので、使いどころを見極める必要があるだろう。
『シュウ、もう大丈夫。予定より少し範囲が広くなるけど、14体目の人造ゴーレムの辺りから曲げてもらって言いかな。地形を考えるとそのあたりから曲げるのが自然に見えるわ。後、1時間ほどしたら戻って来てね。スカーレットがキッチン馬車でこっちで料理を準備してるから、遅れないようにね』
おっと、適当な物が運ばれてくると思っていたが、スカーレットがキッチン馬車で料理を作ってくれているのか。ブラウニーも何人か来ているだろうし、どんな料理が出てくるのか楽しみだな。
さっきまでは作業に集中していたが、余裕ができたので魔導無線をオープンチャンネルにして、他で作業しているみんなの声を聞きながら、俺も作業を続ける。時折、リンドと一緒に塔に登っているウルたちの楽しそうな声も聞こえてくるな。
ウルは、魔法を使うことも出来るが、今回はリンドから街の設計や構造について、レクチャーを受けている感じだな。別々に色々な話をしているが、全員がリンドのレクチャーを聞いていることが分かる。
リンドの説明の合間に、色々な質問がとんでいるので、気になっていることを聞いているのだろう。
子どもたちがレクチャーを聞いているのは分かるが、こっちの声も向こうに届いていることを考えると、勉強の邪魔になっていないか、少し気になってしまう。
と思っていたら、リンドたちの所には、こっちの声は届いていないらしい。正確には、娘たちには届いていないようだ。勉強に集中してもらうため、こっちからの声はチャンネルを合わせて通信しないと届かないようになっている。
だから他の所で作業しているメンバーは、質問の前にきちんと名乗りを上げて交信しているんだな。
そんなこんなで、話しているとウルたちの勉強は終わったようで、子どもたちもオープンチャンネルに入ってきた。
子どもたちは街が出来上がっていく様子を見て、何やら興奮して色々しゃべっている。落ち着いて1人ずつしゃべるんだ……子どもたちが何となく遊んでいるゲームの中に、街を作るシュミレーションゲームがあって、それみたいに道や壁ができていることに興奮しているみたいだ。
でもさ、壁なんかある街を作るゲームなんてあったっけ?
首をひねっても思い出せないので、後で聞いてみようと思った。後で聞いた結果、それは街を作るシュミレーションではなかったことに苦笑したっけな。それにあのゲーム道を作るようなシステムは無かったぞ。
子どもたちの言ってたゲームは、俺も好きなゲームの1つであるエイ〇・オブ・エン〇イアの2作目の事だった。
俺たちがとった行動で似ているといえば、採石や採掘などはしてないけど、DPで生み出したからそれっぽくは見えているかもな。後、壁や塔を作るのはそれっぽかっただろうが、本当にそれだけなんだが……子どもたちには似ているように見えたんだろうな。
みんなで楽しく話していると、
『『『ごはん!!』』』
と第三者の声が聞こえてきた。今まで聞こえてなかった声だが、その声の持ち主たちはすぐに分かった。下っ足らずな喋り方で子どもの声、そして3人。いつも聞いている声だから聞き間違えることも無い。シンラ・プラム・シオンの3人だ。
でも、ごはんって主張するってことは、もう時間なのか? 遅れないように言われてたけど、誰もご飯の話をしていなかったから、まだ余裕があると思ってたのにな……急いで帰らないと拙いか?
時計を確認すると、まだ10分ほどあった。
急ぐほどではないが、仕事を止めて移動を開始しないと遅れてしまう時間ではあるな。そういう意味では、下の子たちはいい働きをしてくれたな。でもさ、なんで君たちの声がここでするのかね?
俺は自分で走るのが面倒だったので、ダマに飛び乗って移動してもらうことにした。
到着して分かったが、どうやらシンラたちは、キッチン馬車と共にこっちへ移動してきたみたいだ。子供たち用に準備してあった馬車がここにあることを考えると、妻たちがこっちへ連れてきたのだろう。
ウルにミーシャたちがこっちにいるから、シンラたちがぐずらないようにこっちに来た感じかね?
声を出して騒いでいるわけではないが、シンラたちは遅れてここに到着したみんなに、早く座るように圧をかけているように見える。本当に食事の事になると、太々しさが増す子たちだな……
『あ~もう少し距離を開けてほしいな、それだと近すぎて見難い』
3メートルほど間隔を空けて並ばせていたが、もう少し広くして……5メートルほどにしてみよう。人造ゴーレムたちに指示を出すと、俺の指示通り5メートル間隔になっていく。これが人間だった場合、こんなに早く並ぶことってできないよな。
そもそも5メートルなんて、計らないと分からないので、指示を出したところでヘンテコな線が出来上がるだけだ。だけど、人造ゴーレムたちであれば、正確に距離を図り並ぶことができる。
こういう部分では、人間が人造ゴーレムに勝つことは難しいだろうな。こういった作業や、単純作業は人造ゴーレムが得意だが、微調整や細かい部分はやはり人間の方が上回っている。
そう言えば、規格化された部品であれば機械の方が圧倒的に早く作れるが、細かい指定のある部品などは、人間が作った方が圧倒的に早かったりするんだったな。
規格化された部品でも、その情報を入力するのは人間なので、どっちが優れているとかいう話ではないが、職人にしかできないこともあるので、しっかりとすみわけができているということだろう。
それと同じで、人造ゴーレムもある程度の指示を理解できるが、細かい指示になると対応が難しくなり、最終的には人間の方が上回る部分もある。
自分で考える能力が低いから、単純作業は問題なくできても細かい作業となると、一度覚えさせる必要がある。微調整をするにも、いちいち覚えさせる必要があるので、使いどころを見極める必要があるだろう。
『シュウ、もう大丈夫。予定より少し範囲が広くなるけど、14体目の人造ゴーレムの辺りから曲げてもらって言いかな。地形を考えるとそのあたりから曲げるのが自然に見えるわ。後、1時間ほどしたら戻って来てね。スカーレットがキッチン馬車でこっちで料理を準備してるから、遅れないようにね』
おっと、適当な物が運ばれてくると思っていたが、スカーレットがキッチン馬車で料理を作ってくれているのか。ブラウニーも何人か来ているだろうし、どんな料理が出てくるのか楽しみだな。
さっきまでは作業に集中していたが、余裕ができたので魔導無線をオープンチャンネルにして、他で作業しているみんなの声を聞きながら、俺も作業を続ける。時折、リンドと一緒に塔に登っているウルたちの楽しそうな声も聞こえてくるな。
ウルは、魔法を使うことも出来るが、今回はリンドから街の設計や構造について、レクチャーを受けている感じだな。別々に色々な話をしているが、全員がリンドのレクチャーを聞いていることが分かる。
リンドの説明の合間に、色々な質問がとんでいるので、気になっていることを聞いているのだろう。
子どもたちがレクチャーを聞いているのは分かるが、こっちの声も向こうに届いていることを考えると、勉強の邪魔になっていないか、少し気になってしまう。
と思っていたら、リンドたちの所には、こっちの声は届いていないらしい。正確には、娘たちには届いていないようだ。勉強に集中してもらうため、こっちからの声はチャンネルを合わせて通信しないと届かないようになっている。
だから他の所で作業しているメンバーは、質問の前にきちんと名乗りを上げて交信しているんだな。
そんなこんなで、話しているとウルたちの勉強は終わったようで、子どもたちもオープンチャンネルに入ってきた。
子どもたちは街が出来上がっていく様子を見て、何やら興奮して色々しゃべっている。落ち着いて1人ずつしゃべるんだ……子どもたちが何となく遊んでいるゲームの中に、街を作るシュミレーションゲームがあって、それみたいに道や壁ができていることに興奮しているみたいだ。
でもさ、壁なんかある街を作るゲームなんてあったっけ?
首をひねっても思い出せないので、後で聞いてみようと思った。後で聞いた結果、それは街を作るシュミレーションではなかったことに苦笑したっけな。それにあのゲーム道を作るようなシステムは無かったぞ。
子どもたちの言ってたゲームは、俺も好きなゲームの1つであるエイ〇・オブ・エン〇イアの2作目の事だった。
俺たちがとった行動で似ているといえば、採石や採掘などはしてないけど、DPで生み出したからそれっぽくは見えているかもな。後、壁や塔を作るのはそれっぽかっただろうが、本当にそれだけなんだが……子どもたちには似ているように見えたんだろうな。
みんなで楽しく話していると、
『『『ごはん!!』』』
と第三者の声が聞こえてきた。今まで聞こえてなかった声だが、その声の持ち主たちはすぐに分かった。下っ足らずな喋り方で子どもの声、そして3人。いつも聞いている声だから聞き間違えることも無い。シンラ・プラム・シオンの3人だ。
でも、ごはんって主張するってことは、もう時間なのか? 遅れないように言われてたけど、誰もご飯の話をしていなかったから、まだ余裕があると思ってたのにな……急いで帰らないと拙いか?
時計を確認すると、まだ10分ほどあった。
急ぐほどではないが、仕事を止めて移動を開始しないと遅れてしまう時間ではあるな。そういう意味では、下の子たちはいい働きをしてくれたな。でもさ、なんで君たちの声がここでするのかね?
俺は自分で走るのが面倒だったので、ダマに飛び乗って移動してもらうことにした。
到着して分かったが、どうやらシンラたちは、キッチン馬車と共にこっちへ移動してきたみたいだ。子供たち用に準備してあった馬車がここにあることを考えると、妻たちがこっちへ連れてきたのだろう。
ウルにミーシャたちがこっちにいるから、シンラたちがぐずらないようにこっちに来た感じかね?
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