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第2158話 戦闘準備完了
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すべての準備が整い、攻め入る場所で待機を始めた俺たち。
訓練とはいえ仲間を攻撃することを何とも思わないのか? と副官の人たちに質問されたが、本気で攻撃することは無いから問題ないと答えた。それでも納得しない様子だったので、レイリーに普段行う俺たちの訓練について、話してもらうことにした。
俺たち夫婦は、訓練で骨折や指などの欠損は、よくある話なのだ。死ぬことが無いように訓練用の闘技場で、専用の魔道具を使い保護していることを教えた。
副官たちは、その闘技場に思い当たる節があるようで、青い顔をしてレイリーの方を見ている。これは、あの闘技場では死なないことを良い事に、相当無茶な訓練というかしごきを受けたのだろう。
妻たちは本気で訓練する時はあそこを使っていて、妻たちは殺し合いという訳ではないが、純粋に強さを競っているんだよな。ただ、俺は本気にはなれないんだよね。俺の場合は極端すぎて、模擬試合位までが限界だったりする。
0か1かなので、本気で妻たちと戦おうとしたら、暴走する恐れがあるので絶対にやらないと宣言している。妻たちも、あの事を覚えているので、模擬試合の範囲内で本気で勝負することはあっても、それ以上を求めることは無い。
妻同士で本気の殺し合いに近い何かを見せられる破目になる俺に、同乗してほしいものだけど、戦った後は反省会ができるくらいに仲がいいので、止めるにも止められなくなっている。
ただ、その中でも、レイリーは何故か群を抜いて強いのだ。妻たちにお願いされて、俺の代わりに本気で相手にしてくれているのだが、レイリーが負けるところをほとんど見たことがない。まったく負けないわけではないのだが、50回に1回くらいしか負けないんだよね。
ステータス的には、シュリを抜いた妻たちの平均より若干劣っているのだが、それでも負けないんだよね。
単に経験の差かとも最初は思っていたが、おそらくそうではない。シュリと戦っている時に、強く感じたことだ。いくら経験の差があっても、シュリの攻撃をさばききることは難しい。同等のステータスを持っている俺でもそうなのに、かなり低いはずのレイリーがそれをやるのだ。
俺も経験が少ないからと言われればそうなのだが、それなら何で王国や帝国の上位の人間が妻たちに手が出なかったのかということになる。
レベルをあげているということは、それだけ魔物との戦闘経験もあるはずだ。そのうえ、しっかりと訓練して強さを身に着けているはずなのに、レイリーに劣る技術しかない。この世界の法則として考えると、変だと思う。
スキルのレベル以外にも見えないステータスは沢山あるが、レイリーより立場が高く訓練していた兵士には、当時のレイリーは勝てなかったと聞いている。
おそらく、経験や技術だけでなく、第三の要因が存在しているのだと思う。多分、加護的ななにかがレイリーにはあるんじゃないかってね。元々持っていたのが開花したのか、俺と行動を始めてから得たものかは分からないが、何かがあると考えている。
そのレイリーに鬼のしごきを受けたであろう副官2人には、同情するしかないな。
身内が相手でなければ、ある程度本気は出せるので、俺の事は問題ないぞ!
どれだけ危ない事もしているのかと戦々恐々と聞かれたが、こっちは訓練をしているだけだからな。何かを守るためには、力が必要だ。その力を正しく使うために訓練をしている。家族が不幸にならないために頑張っているということだ。
自分の部下たちがどこまでできるか心配になってきた副官たちが、レイリーに大丈夫か尋ねている。腑抜けていなければ、大きな怪我はしないだろうとレイリーは言うが、副官たちは部下たちの様子を考え、目をつぶって祈っていたな。
さて、レイリーたちよ。そろそろ戻らないと、今回の訓練のモニターができなくなるぞ。直通の地下通路を作ったから、さっさと行きなさい。
残った俺たちは、時間までどう攻めるかの確認をすることにした。
まずは、ステータスに合わせた速度で移動を始めて、気付かれたところで斥候へ攻撃を仕掛ける。距離があるから、全員をノックダウンできるとは考えていない。俺たちの事が知られたことを前提に、更に移動して接敵したところで、魔法と矢による攻撃を仕掛ける。
可能なら駐屯地に被害が出ないようにしたいが、あの駐屯地で壊れる物と言えば、兵士たちの寝泊まりするテントだけなので、最悪新しいのを建て直せばいいだけなので、そこまで気にしていない。
駐屯地からこっち側に来るのか、駐屯地の近くで防御を固めるのかで、こちらの闘い方は変わるが、前者ならしばらく遠距離攻撃を続けた後に近接戦かな? 後者であれば、チマチマと遠距離攻撃を続けるだけだな。
守り方に正解は無いけど、民間人に被害を出さないようにするのが軍の役目なので、後者でもせめて駐屯地からある程度離れた位置で、防御を固めてほしいかな。
あまり近いと、攻撃の余波が駐屯地に届くからね。民間人が全員撤退した後なら、駐屯地に引いて壁などをうまく使い戦えれば、こちらの足止めはできるかな。
兵士たちがどんな守り方をしてくれるのか、正直ワクワクしている。ストラテジーゲームではないが、しっかりと作戦を練らないと、こっちも負ける可能性はある。上限が450に引き上げられたので、各個撃破でもされないと無理だろうけどね。
バザールから受け取った、火薬式の矢発射銃の確認もして、マガジンの交換も何度か試してみる。クリエイトゴーレムで無理やりに装填できるようにしているので、実際にこの仕組みを作ったら無駄すぎるだろうな。
そもそも、銃はそれで完成しているのに、無理やり矢を発射できるようにしたので、かなり無茶な改造なんだよな。改造する意味なんて本当は無いんだけどね。
遊びでも全力を出すのが俺なのだ!
そんなことを考えてたら、シュリに現実に戻ってきてください、と注意されてしまった。失敬失敬。
戦いが好きなわけじゃないけど、ゲームっぽいとやる気が出ちゃうのは、ゲーマーとして仕方がないよね。上手い下手ではなく、ゲームだから楽しめればいいんでよね!
刻一刻と訓練開始の時間が近付いてきている……
訓練とはいえ仲間を攻撃することを何とも思わないのか? と副官の人たちに質問されたが、本気で攻撃することは無いから問題ないと答えた。それでも納得しない様子だったので、レイリーに普段行う俺たちの訓練について、話してもらうことにした。
俺たち夫婦は、訓練で骨折や指などの欠損は、よくある話なのだ。死ぬことが無いように訓練用の闘技場で、専用の魔道具を使い保護していることを教えた。
副官たちは、その闘技場に思い当たる節があるようで、青い顔をしてレイリーの方を見ている。これは、あの闘技場では死なないことを良い事に、相当無茶な訓練というかしごきを受けたのだろう。
妻たちは本気で訓練する時はあそこを使っていて、妻たちは殺し合いという訳ではないが、純粋に強さを競っているんだよな。ただ、俺は本気にはなれないんだよね。俺の場合は極端すぎて、模擬試合位までが限界だったりする。
0か1かなので、本気で妻たちと戦おうとしたら、暴走する恐れがあるので絶対にやらないと宣言している。妻たちも、あの事を覚えているので、模擬試合の範囲内で本気で勝負することはあっても、それ以上を求めることは無い。
妻同士で本気の殺し合いに近い何かを見せられる破目になる俺に、同乗してほしいものだけど、戦った後は反省会ができるくらいに仲がいいので、止めるにも止められなくなっている。
ただ、その中でも、レイリーは何故か群を抜いて強いのだ。妻たちにお願いされて、俺の代わりに本気で相手にしてくれているのだが、レイリーが負けるところをほとんど見たことがない。まったく負けないわけではないのだが、50回に1回くらいしか負けないんだよね。
ステータス的には、シュリを抜いた妻たちの平均より若干劣っているのだが、それでも負けないんだよね。
単に経験の差かとも最初は思っていたが、おそらくそうではない。シュリと戦っている時に、強く感じたことだ。いくら経験の差があっても、シュリの攻撃をさばききることは難しい。同等のステータスを持っている俺でもそうなのに、かなり低いはずのレイリーがそれをやるのだ。
俺も経験が少ないからと言われればそうなのだが、それなら何で王国や帝国の上位の人間が妻たちに手が出なかったのかということになる。
レベルをあげているということは、それだけ魔物との戦闘経験もあるはずだ。そのうえ、しっかりと訓練して強さを身に着けているはずなのに、レイリーに劣る技術しかない。この世界の法則として考えると、変だと思う。
スキルのレベル以外にも見えないステータスは沢山あるが、レイリーより立場が高く訓練していた兵士には、当時のレイリーは勝てなかったと聞いている。
おそらく、経験や技術だけでなく、第三の要因が存在しているのだと思う。多分、加護的ななにかがレイリーにはあるんじゃないかってね。元々持っていたのが開花したのか、俺と行動を始めてから得たものかは分からないが、何かがあると考えている。
そのレイリーに鬼のしごきを受けたであろう副官2人には、同情するしかないな。
身内が相手でなければ、ある程度本気は出せるので、俺の事は問題ないぞ!
どれだけ危ない事もしているのかと戦々恐々と聞かれたが、こっちは訓練をしているだけだからな。何かを守るためには、力が必要だ。その力を正しく使うために訓練をしている。家族が不幸にならないために頑張っているということだ。
自分の部下たちがどこまでできるか心配になってきた副官たちが、レイリーに大丈夫か尋ねている。腑抜けていなければ、大きな怪我はしないだろうとレイリーは言うが、副官たちは部下たちの様子を考え、目をつぶって祈っていたな。
さて、レイリーたちよ。そろそろ戻らないと、今回の訓練のモニターができなくなるぞ。直通の地下通路を作ったから、さっさと行きなさい。
残った俺たちは、時間までどう攻めるかの確認をすることにした。
まずは、ステータスに合わせた速度で移動を始めて、気付かれたところで斥候へ攻撃を仕掛ける。距離があるから、全員をノックダウンできるとは考えていない。俺たちの事が知られたことを前提に、更に移動して接敵したところで、魔法と矢による攻撃を仕掛ける。
可能なら駐屯地に被害が出ないようにしたいが、あの駐屯地で壊れる物と言えば、兵士たちの寝泊まりするテントだけなので、最悪新しいのを建て直せばいいだけなので、そこまで気にしていない。
駐屯地からこっち側に来るのか、駐屯地の近くで防御を固めるのかで、こちらの闘い方は変わるが、前者ならしばらく遠距離攻撃を続けた後に近接戦かな? 後者であれば、チマチマと遠距離攻撃を続けるだけだな。
守り方に正解は無いけど、民間人に被害を出さないようにするのが軍の役目なので、後者でもせめて駐屯地からある程度離れた位置で、防御を固めてほしいかな。
あまり近いと、攻撃の余波が駐屯地に届くからね。民間人が全員撤退した後なら、駐屯地に引いて壁などをうまく使い戦えれば、こちらの足止めはできるかな。
兵士たちがどんな守り方をしてくれるのか、正直ワクワクしている。ストラテジーゲームではないが、しっかりと作戦を練らないと、こっちも負ける可能性はある。上限が450に引き上げられたので、各個撃破でもされないと無理だろうけどね。
バザールから受け取った、火薬式の矢発射銃の確認もして、マガジンの交換も何度か試してみる。クリエイトゴーレムで無理やりに装填できるようにしているので、実際にこの仕組みを作ったら無駄すぎるだろうな。
そもそも、銃はそれで完成しているのに、無理やり矢を発射できるようにしたので、かなり無茶な改造なんだよな。改造する意味なんて本当は無いんだけどね。
遊びでも全力を出すのが俺なのだ!
そんなことを考えてたら、シュリに現実に戻ってきてください、と注意されてしまった。失敬失敬。
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