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第2194話 ウルの成長
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監視塔の周りは、この街の人間に使わせるつもりは無いらしく、大使館のような物を設置するようだ。兵士たちも100名ほど待機できるように、結構な広さを確保する。
ここに駐屯する兵士たちの訓練場も兼ねているので、土がむき出しの所と芝生の所と、斑になっている部分を作ってみた。高低差は少ないが、足元の環境が変わるので、訓練には適していると思う。できれば砂も用意したかったのだが、そこまでやるとゴチャゴチャになるので、今回は見送った。
ブラウニーたちが先に芝生をと言っていたので、そちらを先に整備してから他の所へ取り掛かっている。そして、芝生の上では着々と昼食の準備が進んでいた。匂いで今日の昼食が何か分かるほどに強烈な匂いだ。
こういう所で食べるカレーって上手いよね。種類はスタンダードの甘口、中辛、辛口の3つと、ナン用にチキンカレーが作られている。トッピング用にいくつも揚げ物などが準備され、空腹になっている俺の胃を刺激する……早く食べたいな。
地面の整備が終わったので、塀を建て門を設置……敷地は大体完成したな。後は、監視塔の下に寝泊まりできる場所と、食堂にフロあたりの整備かな。今日の帰りに、駐屯地までの地下通路も作る予定だ。
ここは何かあったら困るので、ダンジョンマスターの力を使い通路を作る予定だ。馬でも走れるようにかなり広めに作ってほしいと言われている。
駐屯地の人間は数日で交代させるのだが、地下通路を使って交代させる予定らしい。正規の門からとなると面倒だし、民衆の壁という邪魔をしてくる奴らもいるかもしれないので、極秘裏に交代させるための通路だ。
たまには正規の門を使って出入りすることはあるだろうけどね。
民衆と兵士たちをわざと衝突させて、反乱を煽るなんて工作員からすれば序の口だろうしな。
一通り確認が終わると、昼食の時間となる。
俺はいつものように、普通のカレーに色々トッピングしたものを1杯目、チキンカレーとチーズナンが2杯目で、残ったチキンカレーをノーマルなナンでキレイに食べた。
食べ終わった後に、少し物足りなかったので、トッピングの唐揚げをいくつか食べて、大満足である。
食事も終わり、食事休憩中にリンドから、最終確認の配置が発表される。俺以外がインフラ整備に回っているのは、1人でも今日中に完成させられると判断しているようで、手伝いとしてウルとミーシャたちも来るので、時間的には問題ないだろうとの事。
ウルやミーシャたちに何ができるのかと思ったが、俺が自分で確認していた壁の角度や方向高さなどを、リンドとやり取りして確認し、それを俺に教えてくれる役割らしい。俺は壁を作ることに集中して、ウルたちの指示で壁を整えていく形か……
子どもたちとの共同作業か、悪くないな。下の子たちは、どうも俺の事を残念な奴だと思っている気がするので、姉たちの前ですごいところを見せて、下の子たちに吹き込んでもらおうか……
「シュウ、そんなこと考えている時点で、台無しだからしっかりと作業するだけでいいわよ」
だってさ。結構離れているはずなのに、何故かリンドにバレた……
やることも決まっており、俺の仕事は前の続き、土木組の子たちは昼前に既にブリーフィング済み、すぐに仕事へ取り掛かる。
まず初めに俺は、人造ゴーレムたちを収納から出して、待機状態にする。ウルたちの身体能力を考えれば、20メートルくらいの高さから落ちて着地に失敗しても、打撲位で済むだろうが父親として心配なので、スライムたちを呼んでいる。
ウルたちの近くに3匹ずつ、壁の近くに数百匹を配置したので、頭から落ちたとしても怪我一つしない体制を整えた。
壁に使う石を俺は作り出していく。外堀の土は土台に、壁用の石をDPで生み出し、ウルの指示に従って積んでいく。ミーシャたちも、ウルの指示に従って接着させる魔法を使っている。俺も確認しながらやっているので、問題は無い。
初めての経験だったので、何度か失敗することはあったが、慣れてくると石を積むペースより早く接着されていくようになった。
ウルは自分に割り振られた役割をしっかりと理解し、俺たちをコントロールしている。それに対してミーシャたちは、仕事というよりは遊びといった感じだな。楽しんでやっている感じだ。
ミーシャたちは、もともと人の上に立って何かをしたいわけじゃないから、このままでいいのだろう。冒険者になって、割り振られた仕事を楽しくこなしていくんだろうな。でも、それだと心配なんだよな。利用されるだけされて、裏切るやつもいるからな。
獣人3人娘たちは、そういう闇を見事にくらって奴隷にされてしまったんだよな。まったく非は無いのに、金と権力で好き放題にしてたやつがいたんだよな。
そう言った奴らに目をつけられても困るから、多少はウルのように学んでほしいと思う。まだ旅立つには早いから、旅立つ前に学んでくれればいいのだが、大丈夫なのだろうか?
そんなことを考える余裕があるのも、ウルがしっかりと指示をしてくれているからだな。この前は、リンドとのやり取りもこなしながら、壁を作っていたから負担が大きかったみたいだな。1人でも問題は無いけど、仕事が分かれていた方が楽っちゃ楽だよな。
うむ、予定通りに進んでいるな。この調子なら、今日中に壁を作り終えることも大丈夫だ。ただ気になるとすれば、外堀の方だな。ダゴンを使って監視をさせる予定なので、もう少し深くして街の下に待機できる場所を作るべきかな?
そうなればダンジョンを作って、そこに待機させられるようにするのだが……そこらへんはレイリーの持ち場なので、今日帰ったら相談してみるか? グリエルたちもまだ東屋で遊んでいるみたいなので、ちょうどいいかもな。
終着地点まで来たのだが、距離を計って正確においていたわけではないので、やはりここまで大きな石で壁を作っていると、かなりズレてしまったようだ。
最後は俺の力技で、石の大きさを変えて、全ての石を接着することで解決した。
「お父さん、予定より早く終わったので、壁に不具合がないか見に行きませんか?」
仕事をしているせいか、ウルの口調が少し硬い気がする。
ミスがないか、壁を見に行くのは賛成だ。いつの間にか準備していたギンとクロに乗って、5人で壁に不具合がないか見て回った。
ここに駐屯する兵士たちの訓練場も兼ねているので、土がむき出しの所と芝生の所と、斑になっている部分を作ってみた。高低差は少ないが、足元の環境が変わるので、訓練には適していると思う。できれば砂も用意したかったのだが、そこまでやるとゴチャゴチャになるので、今回は見送った。
ブラウニーたちが先に芝生をと言っていたので、そちらを先に整備してから他の所へ取り掛かっている。そして、芝生の上では着々と昼食の準備が進んでいた。匂いで今日の昼食が何か分かるほどに強烈な匂いだ。
こういう所で食べるカレーって上手いよね。種類はスタンダードの甘口、中辛、辛口の3つと、ナン用にチキンカレーが作られている。トッピング用にいくつも揚げ物などが準備され、空腹になっている俺の胃を刺激する……早く食べたいな。
地面の整備が終わったので、塀を建て門を設置……敷地は大体完成したな。後は、監視塔の下に寝泊まりできる場所と、食堂にフロあたりの整備かな。今日の帰りに、駐屯地までの地下通路も作る予定だ。
ここは何かあったら困るので、ダンジョンマスターの力を使い通路を作る予定だ。馬でも走れるようにかなり広めに作ってほしいと言われている。
駐屯地の人間は数日で交代させるのだが、地下通路を使って交代させる予定らしい。正規の門からとなると面倒だし、民衆の壁という邪魔をしてくる奴らもいるかもしれないので、極秘裏に交代させるための通路だ。
たまには正規の門を使って出入りすることはあるだろうけどね。
民衆と兵士たちをわざと衝突させて、反乱を煽るなんて工作員からすれば序の口だろうしな。
一通り確認が終わると、昼食の時間となる。
俺はいつものように、普通のカレーに色々トッピングしたものを1杯目、チキンカレーとチーズナンが2杯目で、残ったチキンカレーをノーマルなナンでキレイに食べた。
食べ終わった後に、少し物足りなかったので、トッピングの唐揚げをいくつか食べて、大満足である。
食事も終わり、食事休憩中にリンドから、最終確認の配置が発表される。俺以外がインフラ整備に回っているのは、1人でも今日中に完成させられると判断しているようで、手伝いとしてウルとミーシャたちも来るので、時間的には問題ないだろうとの事。
ウルやミーシャたちに何ができるのかと思ったが、俺が自分で確認していた壁の角度や方向高さなどを、リンドとやり取りして確認し、それを俺に教えてくれる役割らしい。俺は壁を作ることに集中して、ウルたちの指示で壁を整えていく形か……
子どもたちとの共同作業か、悪くないな。下の子たちは、どうも俺の事を残念な奴だと思っている気がするので、姉たちの前ですごいところを見せて、下の子たちに吹き込んでもらおうか……
「シュウ、そんなこと考えている時点で、台無しだからしっかりと作業するだけでいいわよ」
だってさ。結構離れているはずなのに、何故かリンドにバレた……
やることも決まっており、俺の仕事は前の続き、土木組の子たちは昼前に既にブリーフィング済み、すぐに仕事へ取り掛かる。
まず初めに俺は、人造ゴーレムたちを収納から出して、待機状態にする。ウルたちの身体能力を考えれば、20メートルくらいの高さから落ちて着地に失敗しても、打撲位で済むだろうが父親として心配なので、スライムたちを呼んでいる。
ウルたちの近くに3匹ずつ、壁の近くに数百匹を配置したので、頭から落ちたとしても怪我一つしない体制を整えた。
壁に使う石を俺は作り出していく。外堀の土は土台に、壁用の石をDPで生み出し、ウルの指示に従って積んでいく。ミーシャたちも、ウルの指示に従って接着させる魔法を使っている。俺も確認しながらやっているので、問題は無い。
初めての経験だったので、何度か失敗することはあったが、慣れてくると石を積むペースより早く接着されていくようになった。
ウルは自分に割り振られた役割をしっかりと理解し、俺たちをコントロールしている。それに対してミーシャたちは、仕事というよりは遊びといった感じだな。楽しんでやっている感じだ。
ミーシャたちは、もともと人の上に立って何かをしたいわけじゃないから、このままでいいのだろう。冒険者になって、割り振られた仕事を楽しくこなしていくんだろうな。でも、それだと心配なんだよな。利用されるだけされて、裏切るやつもいるからな。
獣人3人娘たちは、そういう闇を見事にくらって奴隷にされてしまったんだよな。まったく非は無いのに、金と権力で好き放題にしてたやつがいたんだよな。
そう言った奴らに目をつけられても困るから、多少はウルのように学んでほしいと思う。まだ旅立つには早いから、旅立つ前に学んでくれればいいのだが、大丈夫なのだろうか?
そんなことを考える余裕があるのも、ウルがしっかりと指示をしてくれているからだな。この前は、リンドとのやり取りもこなしながら、壁を作っていたから負担が大きかったみたいだな。1人でも問題は無いけど、仕事が分かれていた方が楽っちゃ楽だよな。
うむ、予定通りに進んでいるな。この調子なら、今日中に壁を作り終えることも大丈夫だ。ただ気になるとすれば、外堀の方だな。ダゴンを使って監視をさせる予定なので、もう少し深くして街の下に待機できる場所を作るべきかな?
そうなればダンジョンを作って、そこに待機させられるようにするのだが……そこらへんはレイリーの持ち場なので、今日帰ったら相談してみるか? グリエルたちもまだ東屋で遊んでいるみたいなので、ちょうどいいかもな。
終着地点まで来たのだが、距離を計って正確においていたわけではないので、やはりここまで大きな石で壁を作っていると、かなりズレてしまったようだ。
最後は俺の力技で、石の大きさを変えて、全ての石を接着することで解決した。
「お父さん、予定より早く終わったので、壁に不具合がないか見に行きませんか?」
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