ダンマス(異端者)

AN@RCHY

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第2213話 休みを取ることになった

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 息が苦しくなって目が覚めたことが分かった。苦しくなったと言っても、口と鼻を完全に塞がれた状態ではなく、布越しに少し重たい物を顔に押し付けられている状態だ。

 この起こされ方も久しぶりな気がする。少し強く息を吸えば、空気は確保でいるのだが、その際に嗅ぎ慣れた匂いが一緒にするのだ。それに、今日は匂いだけでなく、声も聞こえるので間違いなくシンラが顔の上にへばりついている状態だ。

 両手を押さえられているということは無いので、シンラの脇の下に手を入れて持ち上げる。プラムとシオンの声もしていたので、近くにはいると思うがどういう状況なのだろうか?

 持ち上げられたシンラは、何故か満面の笑みで「おはよー」と気の抜けるような挨拶をしてきた。

 プラムとシオンは……声のする方へ顔を向けてみると、手足をバタバタさせ母親に抱っこされていた。

 う~~む。シンラは、2人から解放されて笑顔、シオンとプラムはシンラから離されて不満。こんな感じだろうか?

 それより、何でピーチたちがここにいるのか疑問になったので、聞いてみた。

「昨日は、スカーレットさんから話を聞いて、ゆっくりと寝かせてあげようという話になって、今日はなかなか起きてこないから下の子たちを連れて起こしに来ただけですね」

 なるほど、起きるのが遅いから起こしに来たのね。分かりやすいシンプルな理由だ。で、その時間は……

「えっ!?」

 思わず声に出てしまうほど、自分の起きた時間にビックリした。

 時計を見ると、既に11時を指していたのだ。

 何がどうなってこんなに寝ていたのだろうか? 軽く12時間以上寝ているのだが……まだ寝れそうな気配がする。ロングスリーパーではないので、6~8時間寝れば十分、4時間とかでも目が覚めていたはずなのに、12時間か……

 疲れていただけならこうはならないよな。何か不調でもあるのかね? とりあえず、こっちでやることは終わったから帰るだけだから、ディストピアに帰ったらしばらく休みますかね。

 シンラを抱っこすると顔を叩かれるので、小脇に抱えて運ぶ。何が楽しいのか、キャッキャと笑いながら手足をバタバタさせている。それを見たプラムとシオンは、何か楽しそうと母親たちの腕の中で暴れる。

 子どもが暴れるからと言って、俺を注意するのは間違ってるんじゃないか? 確かにシンラをこの状態にしたのは俺だけど、抱っこすると俺の顔を叩くんだから、そっちを治してもらわんと抱っこも出来ないぞ。もうちょっとすれば、抱っこすることも無くなるだろうから遅いかもしれないけどな。

 今日は特に予定は無いけど、緊急でしなきゃいけない事とかは無いかな?

 ピーチたちに聞いてみても、今の所は特に連絡を受けていないとのことだ。

 ちょっと早い昼食にするか迷う時間ではある。家族だけでなく他の家の子たちもいるので、今回は1時間我慢しよう。もう1時間も無いけど、我慢をすれば昼食を食べれる時間なので、無理を言って食べる必要もないだろう。

 ディストピアだったら食べてただろうけど、時間的に午前中の仕事をして……って、仕事に行っている時点で、朝食はしっかり食べているからノーカンだな。

 シンラを食堂で解放してスライムに乗せる。そうすると母親たちに降ろされたプラムとシオンがシンラに近付くが、シンラがスライムに指示を出して追いかけっこが始まる。2人とも、いつの間にか走れるようになってるな。成長は早いな。

 ちょっと前にも同じこと思った気がするけど、そう感じるんだから仕方がない。

 特に高速ハイハイをして、2人から逃げるシンラの姿は、つい最近の事のように思えるけど、今はハイハイせずにスライム乗るか走ってるんだよな。本当に成長が早いな。

 少し時間が空いたので、グリエルとガリアに連絡を入れてみる。

『昨日の今日で連絡してくるなんて、何か問題でもありましたか?』

 って思われていたみたいだな。

「特にトラブルなんかは無いんだけど、昨日拠点に帰ってから……」

 スカーレットとのやり取りとそこからの一連の流れを説明した。電源を切るように寝て、気付いたら12時間以上寝ていたってだけの話なんだけど、みんなにも心配されていることを話した。

『確かに珍しいですね……それだけ長く寝たとなると、大きな怪我をした時とか無茶をしたとき以外には、無かったのではないでしょうか? 周りの人たちが心配になるのも頷けますね。しばらくは領主の仕事を代行しておきますので、ゆっくり休んでください。どうしても判断を仰ぎたい場合は、連絡させてもらいます』

 グリエルたちも心配しているような様子だな。領主の仕事を代行してくれるなら、そのまま領主になっても……

『あっ、仕事を代行したからといって、領主になりたいわけではないので勘違いしないでくださいね。部下が育ってきて、やっと仕事が落ち着いてきて、休めるようになってきたのに、忙しくしないでくださいね』

 電話越しに声も聞こえてないし、顔も見えていないのに何で考えていることがバレたんだ……それに、忙しくなるって程仕事量なんて無いだろ、そこまで嫌がるかね?

『隙があれば領主を薦めてくるので、見えなくてもバレバレです。シュウ様の仕事の半分以上は、奥様方がこなしているんですよ。自分の仕事もあるのに、領主の仕事もしていたら大変です。それに、嫌がるといいますが、シュウ様が一番嫌がってますよね? 人に押し付けないでくださいね』

 うぐっ……また考えていることがバレた。俺の周りは、エスパーしかいないのか!?

 グリエルたちからも、しばらく休むように言われたので、今回はゆっくり休もう。帝国に派遣しているワイバーンたちも心配だが、そこらへんは俺がいなくても誰かが調整してくれるはずだ。ダメなら連絡が来るだろう。

 帰ってから何をするか、少しワクワクしている。まとまった休みって、とっているようであまりとっていないっぽいから、ゆっくりと何をするか考えるか。

 子どもたちと、どこかに遊びに行ってもいいかもしれないな。下の子たちはクルージングに行った事無いし、ちょうどいいかもしれないか? でも、妻たちは交代で門に詰めるんだったな……船にゲートをつければいいか。

 そこらへんは、後で妻たちに相談しようか。
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