ダンマス(異端者)

AN@RCHY

文字の大きさ
2,249 / 2,518

第2249話 思ったより大がかりになった

しおりを挟む
 昼食が終わると、シンラたちは猫たちの世話を始める。いつもなら、たくさん食べた後は椅子にどっしりと座っているシンラだが、今日はお腹いっぱいでも行動をするようだ。

 世話と言っても、猫たちのブラッシングではあるが、まだ動物の扱いに慣れてなかったシンラたちは、ミーシャたちに注意されながら、優しく優しくブラッシングしている。

 ただ、猫のブラッシングがなっていないからと言って、実際に体験させてみるのにはびっくりしたな。思わず止めようと思ったが、ブラウニーたちに止められたので泣く泣く見ていた。

 何をしたかというと、実際にシンラたちがやっていたように、少し乱暴にシンラたちの髪の毛を梳かしたのだ。痛いと3人とも言っているが、それでもしばらくやめなかったのは、実際に猫が感じている事だと教える為だったようだ。

 その次に相手を思いやるように優しく梳かし始め、シンラたちに感想を聞いている。どっちがいいか聞かれれば後者を選び、猫たちが嫌がっていた理由をすぐに理解したようだな。撫でる時は優しいのに、ブラッシングする時は何故か強くやってたんだよな。

 その後すぐに猫たちにブラッシングをさせるかと思えば違った。実験台としてミーシャたちが、シンラたちのブラッシングを評価するという行動に出たのだ。大丈夫かと思ったが、実際に体験しているし、姉たちもいつも優しくしてくれているのを知っているので、手荒なブラッシングはしなかった。

 しばらくして合格を貰ったシンラたちは、猫に謝ってまたブラッシングをさせてもらおうとしている。ブラシを持っていると初めは嫌がってつかずかなかったが、ミーシャたちの通訳のような物で渋々近付いてきてくれている。

 というか、君たちのその能力ってマジで何なんだ? 動物に好かれるし従魔も虜にする……俺より子どもを優先する従魔がいるってマ? って言われるレベルだわ。

 って思ったけど、大手動画投稿サイトなら、むさい男より幼女を優先するのは当たり前、とか言われそうだなと不意に思った。確かにその通りかもしれないけどさ!

 それでも、いくら俺の子どもだからと言って、少しでも近くで見ようと子ども部屋の隣に、従魔たちが待機できる部屋を作ったのは懐かしい思い出だな。

 赤子って、従魔たちから見ても可愛く見えるんかね? そこらへんが良く分からないんだよな。赤ちゃんの動物を見ると可愛い! って思うのと同じで、従魔たちも人間の赤ちゃんを見れば可愛い! って思っているのかね?

 リバイアサンのメグちゃんがミーシャたちを好きな理由は知っている。念話が使えるから、会話が可能なのだ。その理由が大きい体でも忌避せず、よく話に来てくれていたから、俺より娘たちを優先するって普通に言われたわ。

 俺の隷属化にあるはずなのに、普通に言われてビビったわ。でも、俺に隷属するってことは、俺の家族を守るって意味もあるそうで、何の問題もない! といっていたな。それに、俺たちには戦う力はあるけど、娘たちには戦う力は無いから、守るのを優先するとも言っていた。

 ミーシャたちはレベルが高いから、そこら辺の下っ端程度なら瞬殺するけど、ある程度狡猾な大人には負けてしまうだろう。良くも悪くも、まだ動きが直線的なんだよな。

 猫たちがリラックスを始めて、お腹をブラッシングしてもらおうと、寝転がる姿を見れば気持ちいいのだろうと想像できる。

 俺は俺でやることを準備し始めようかな。

 手の空いたシルキーとブラウニーたちを呼んで、午前中に設計した食堂について意見を聞くことにした。

「掘りごたつ風の机ですか……冬とか鍋が美味しそうですね」

 ミドリが俺の知識を元に、掘りごたつの話をすると、俺と同じように鍋の話を始めた。俺の知識の中から引っ張り出してきてるから、当たり前なんだろうけどな。

「確かにお子様たちには、こちらの方が安全ですね。ご主人様や奥様方は立つのに大変そうですが、食事時に座ったり建ったりすることは、あまりないので気にならないのではないでしょうか?」

 ブラウニーの1人がそういった。言われてみれば、食事の時に立ち上がることって、ビュッフェ形式の朝食やバーベキューなどの外で食事する時くらいか?

 そう考えると、掘りごたつ風は採用してもいいかもしれないな。

「ご主人様、確か掘りごたつは蓋をすれば、普通の床のようにも使えませんでしたっけ?」

 コバルトが俺のあやふやな知識から絞り出して、蓋をできるタイプの堀ゴタツの話を始める。あった気がするけど、記憶が定かではない……が、蓋をするくらいは自分たちでもできるから、何の問題もないな。

 いい助言を受け、掘りごたつも今まで通りの食堂も使えるようになった。そのための道具も一式作ることで解決する。

 シンラたちがコタツに慣れる一環として、シンラたちの遊ぶスペースにもコタツを準備しようと思っている。コタツの机の前に座って、正面にテレビを設置する。

 悪くないな。

 ミーシャたちは慣れる必要はないんだよな。俺の部屋で良くコタツにはいりながら遊んだりしていたんだよな。俺の部屋はのコタツは長方形で、長い所に座るとテレビが良く見えるようになっていて、大人が3人は座れる大きな机があるのだ。

 そこに寒い時期は潜り込んで、3人で本を読んだりゲームをしたりしていたんだよな。良く寝落ちして、子ども部屋へ運んでいたころが懐かしいな。

 シンラたちがお昼寝を始めたので、その間に改装してしまおう!

 設計図を呼び出して、そのまま適用すればすぐに完成!

 ブラウニーたちは手分けをして、色々と確認を始めた。不備は無いか危ないところは無いか、使いづらくないかなどなど細かい点まで確認を始めた。

 その様子を見ていると、少し歪になった食堂とキッチンの形を見て、キッチンにも手を入れた方がいいか悩む。手を入れるにしても、シルキーたちの許可が必要なので、聞いてみる方が早いな。歪でもこの形がいいと言われれば、このままになるしな。

 聞いてみると、4人が頭を突き合わせて話し合いを始めた。ミーシャたちもシンラたちも、相談する時にこの体勢になるのはなんなんだろうな?

 しばらくすると結論が出たようで、大きくすることが決まった。

 キッチンの大きさが大体2倍くらいに広がり、その中は自分たちで調理しやすいように配置するので、改造するためのDPを預けてほしいと言われた。

 あれ? 余るくらい渡してるけど、それから使わないのか?

 どうやらあれは、食事の研究などで大半を使ってしまっているようだ。そういう事ならDPを渡すから言ってくれればいいものを。

 後は、新しく業務用の機材をいくつか使いたいと言ってきた。機材は自由にそろえて良いと言っているが、大きなものになるので、許可を貰ってからだとさ。もちろん有り余るDPを大量に渡して、自由にしちゃっていいよ。

 もし1階で足りないなら、2階の君たちのスペースを潰して、3階とくっつけてもいいけど、どうする? 広さ的には、2階分に分けていた君たちの寝る場所が3階に全部行く形になるけど、それは無しか?

 それを聞くと、すぐに話し合いが始まる。

 結論は、すぐに俺の意見が採用された。この子たちにとって自分たちの部屋より、キッチンの方が大切なんだな。

 実質4倍に広くなったキッチンのスペースは、シルキーたちによって魔改造されていく。
しおりを挟む
感想 316

あなたにおすすめの小説

俺は善人にはなれない

気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~

犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。 塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。 弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。 けれども違ったのだ。 この世の中、強い奴ほど才能がなかった。 これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。 見抜いて、育てる。 育てて、恩を売って、いい暮らしをする。 誰もが知らない才能を見抜け。 そしてこの世界を生き残れ。 なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。 更新不定期

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。

夜兎ましろ
ファンタジー
 高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。  ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。  バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。

最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)

みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。 在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

処理中です...