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第2476話 予想以上に深刻だった
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いや……昨日はビックリしたな。下の子たちが下の子らしくなかったわ。
シンラは俺と風呂入るのは嫌がらないが、プラムとシオンはめっちゃ嫌がるはずなのに、昨日は俺から離れなかったから、一緒にお風呂にも入ったんだよね。
シンラの左右から離れはせずに、俺の前でどっしりと座るシンラの横にいたんだよな。
寝る時も俺と同じベットへもぐりこんできて、シンラの隣を確保していたんだよな。シンラがここに来ようとすれば、全力で止めようとしていた気がするけど、今回は自分たちから来たからな。
嫌われていなかったことが分かっただけでも、嬉しい事が知れてよかったわ。
朝起きたら、子どもたちにまとわりつかれてて起きられず、シンラが顔によじ登る過程を経験したわ。あんな風にして登ってくるとは思ってなかったわ。
前はスライムたちに手伝ってもらって登っていたそうだが、今回は自力でよじ登って顔に腹を押さえつける形だったな。両手は押さえつけられているので、顔に登ってくるのを阻止できなかったんだよな。
首を左右に振っても落ちないんだからビックリするわ。ダイ〇ンもビックリな吸引力だな。
1時間くらいして両腕を解放され、シンラを引き剥がすことに成功したよ。
その後はいつものようになったけど、プラムとシオンからはあっち行けといったオーラは感じられなかった。
子どもたちのスケジュールは元に戻って、勉強や運動を始めるため、俺には構っていられないといわんばかりに行動を開始していた。
今日の俺のスケジュールは、シュリに相手をしてもらう予定だ。
昨日から、今日の運動に付き合ってもらうために予約を入れておいたんだよね。本気で体を動かすとなると、シュリじゃないと力が拮抗しないから、一方的になる可能性があるんだよね。
レイリーの力がシュリの8割くらいあるならよかったんだけど、半分くらいしかないから力での押し合いになると、どうしても俺の方が有利になってしまうから、全力で動けないのよな。その力の押し合いも技術でカバーするから、いい勝負にはなるんだけどね。
しっかりと朝食を食べた後は、体をほぐしてから少し走ってみた。ジョギングくらいのスピードだけど、すぐに自分の体がなまっていることに気付いた。
やっぱり2週間寝込んで、残りの1週間ちょっと部屋に籠っていたから、体力がかなり落ちているな。シュリに付き合ってもらう予定だけど、俺がどこまで耐えれるか心配になってきたわ。
訓練場へ行くと、既にシュリに準備は終わっていた。いつからかつけ始めたか忘れたが、打撃の衝撃が和らぐように作られた全身をカバーする革鎧を身に着け、拳も傷めないように2重構造にして間に砂鉄を詰めている。革鎧も似たような造りなんだけどね。
俺も全身に革鎧を身に着け、まずは徒手格闘で体を動かすことにした。
まずは、準備運動の打撃戦。
ガードを固めているシュリに向かって、左右のパンチを繰り出すところから始まる。
お返しに返ってくるシュリの攻撃は、重い。体の芯に響くような攻撃なんだよな。同じように叩いているのに、まったく効果が違う……
蹴りも重いし、体の芯が響く……
「だはっ! もう無理……」
30分ほどで根を上げてしまった。
「約1ヶ月で大分体力が落ちてしまいましたね。力はステータスの補正でそこまで落ちていない気がしますが、体力はかなり落ちてますね。準備運動だけで根をあげるなんて、今までありませんでしたからね」
準備運動の打撃戦は体の慣らしだったのに、先に体力が尽きるというポンコツぶり。これには自分でも驚いてしまった。
「無理にでも体を動かして、強引に限界を超えた方が後が楽かもしれないな……大分情けない姿を見せるけど、勘弁してくれな」
そう謝ってから、再度体を動かすために打撃戦を開始する。
体力が回復していない状態で、また体を動かし始める。
呼吸を可能な限り整えながら、攻めよりも守りを重視して、体力の回復をはかりつつ、余裕があるところは自分から攻めていく。
かなり苦しくて、体を動かしているのもしんどいのだが、シュリが1段階ギアをあげると体が次第に追いつかなくなり、ガードの上からでも響くような攻撃が何発も入るようになる。
最後に躱しきれず、キレイにボディーブローが決まり、俺はその場で吐いてしまった。
ここにきて、しっかりと食事を取ってしまったことが裏目に出た。
魔法を使い吐しゃ物をキレイに流した後、タオルなどで顔を拭きうがいもしておく。
ほとんど休憩をせずに、再度シュリに向かって体を動かす。
シュリは俺の気持ちにこたえ、構えと取ってくれた。
ギアを落とした段階から始まり、少しずつギアがあがっていく。そして攻撃をさばけなくなり攻撃をくらい悶絶する。
これを繰り返すこと7回。
自分の体に変化が現れた。
体力や体の動きは変わらないのだが、意識が覚醒したというべきか、最適解に近い体の動きをしてくれる。
体への負担が減り、シュリがギアをあげても体力を回復する余裕が少し生まれた。それが積み重なり、やっと全力で動けるほどに体力が回復する。
息は荒く、肩で吸っている状態でも、体を動かす力は増えている感じだ。とても不思議な感覚……
体を前に突き動かし、シュリに肉薄する。意識が研ぎ澄まされ、シュリの全力に近い動きの攻撃を防ぎきり、拮抗している。
さすがに全力があると、体力を回復する隙が無くなり、ジリ貧になってしまう。
そして、攻撃を受けそこない、ミスガードした左腕の骨が折れた……
骨が折れた痛みで、目の前が白くなる。
シュリが慌てて駆けつけ、俺の体を抑えてから腕の位置を調整し、回復魔法をかけてくれた。
元の位置に戻さずに回復すると、変な風に治ることがあるので、しっかりと真っすぐにしてくれた形だな。
シンラは俺と風呂入るのは嫌がらないが、プラムとシオンはめっちゃ嫌がるはずなのに、昨日は俺から離れなかったから、一緒にお風呂にも入ったんだよね。
シンラの左右から離れはせずに、俺の前でどっしりと座るシンラの横にいたんだよな。
寝る時も俺と同じベットへもぐりこんできて、シンラの隣を確保していたんだよな。シンラがここに来ようとすれば、全力で止めようとしていた気がするけど、今回は自分たちから来たからな。
嫌われていなかったことが分かっただけでも、嬉しい事が知れてよかったわ。
朝起きたら、子どもたちにまとわりつかれてて起きられず、シンラが顔によじ登る過程を経験したわ。あんな風にして登ってくるとは思ってなかったわ。
前はスライムたちに手伝ってもらって登っていたそうだが、今回は自力でよじ登って顔に腹を押さえつける形だったな。両手は押さえつけられているので、顔に登ってくるのを阻止できなかったんだよな。
首を左右に振っても落ちないんだからビックリするわ。ダイ〇ンもビックリな吸引力だな。
1時間くらいして両腕を解放され、シンラを引き剥がすことに成功したよ。
その後はいつものようになったけど、プラムとシオンからはあっち行けといったオーラは感じられなかった。
子どもたちのスケジュールは元に戻って、勉強や運動を始めるため、俺には構っていられないといわんばかりに行動を開始していた。
今日の俺のスケジュールは、シュリに相手をしてもらう予定だ。
昨日から、今日の運動に付き合ってもらうために予約を入れておいたんだよね。本気で体を動かすとなると、シュリじゃないと力が拮抗しないから、一方的になる可能性があるんだよね。
レイリーの力がシュリの8割くらいあるならよかったんだけど、半分くらいしかないから力での押し合いになると、どうしても俺の方が有利になってしまうから、全力で動けないのよな。その力の押し合いも技術でカバーするから、いい勝負にはなるんだけどね。
しっかりと朝食を食べた後は、体をほぐしてから少し走ってみた。ジョギングくらいのスピードだけど、すぐに自分の体がなまっていることに気付いた。
やっぱり2週間寝込んで、残りの1週間ちょっと部屋に籠っていたから、体力がかなり落ちているな。シュリに付き合ってもらう予定だけど、俺がどこまで耐えれるか心配になってきたわ。
訓練場へ行くと、既にシュリに準備は終わっていた。いつからかつけ始めたか忘れたが、打撃の衝撃が和らぐように作られた全身をカバーする革鎧を身に着け、拳も傷めないように2重構造にして間に砂鉄を詰めている。革鎧も似たような造りなんだけどね。
俺も全身に革鎧を身に着け、まずは徒手格闘で体を動かすことにした。
まずは、準備運動の打撃戦。
ガードを固めているシュリに向かって、左右のパンチを繰り出すところから始まる。
お返しに返ってくるシュリの攻撃は、重い。体の芯に響くような攻撃なんだよな。同じように叩いているのに、まったく効果が違う……
蹴りも重いし、体の芯が響く……
「だはっ! もう無理……」
30分ほどで根を上げてしまった。
「約1ヶ月で大分体力が落ちてしまいましたね。力はステータスの補正でそこまで落ちていない気がしますが、体力はかなり落ちてますね。準備運動だけで根をあげるなんて、今までありませんでしたからね」
準備運動の打撃戦は体の慣らしだったのに、先に体力が尽きるというポンコツぶり。これには自分でも驚いてしまった。
「無理にでも体を動かして、強引に限界を超えた方が後が楽かもしれないな……大分情けない姿を見せるけど、勘弁してくれな」
そう謝ってから、再度体を動かすために打撃戦を開始する。
体力が回復していない状態で、また体を動かし始める。
呼吸を可能な限り整えながら、攻めよりも守りを重視して、体力の回復をはかりつつ、余裕があるところは自分から攻めていく。
かなり苦しくて、体を動かしているのもしんどいのだが、シュリが1段階ギアをあげると体が次第に追いつかなくなり、ガードの上からでも響くような攻撃が何発も入るようになる。
最後に躱しきれず、キレイにボディーブローが決まり、俺はその場で吐いてしまった。
ここにきて、しっかりと食事を取ってしまったことが裏目に出た。
魔法を使い吐しゃ物をキレイに流した後、タオルなどで顔を拭きうがいもしておく。
ほとんど休憩をせずに、再度シュリに向かって体を動かす。
シュリは俺の気持ちにこたえ、構えと取ってくれた。
ギアを落とした段階から始まり、少しずつギアがあがっていく。そして攻撃をさばけなくなり攻撃をくらい悶絶する。
これを繰り返すこと7回。
自分の体に変化が現れた。
体力や体の動きは変わらないのだが、意識が覚醒したというべきか、最適解に近い体の動きをしてくれる。
体への負担が減り、シュリがギアをあげても体力を回復する余裕が少し生まれた。それが積み重なり、やっと全力で動けるほどに体力が回復する。
息は荒く、肩で吸っている状態でも、体を動かす力は増えている感じだ。とても不思議な感覚……
体を前に突き動かし、シュリに肉薄する。意識が研ぎ澄まされ、シュリの全力に近い動きの攻撃を防ぎきり、拮抗している。
さすがに全力があると、体力を回復する隙が無くなり、ジリ貧になってしまう。
そして、攻撃を受けそこない、ミスガードした左腕の骨が折れた……
骨が折れた痛みで、目の前が白くなる。
シュリが慌てて駆けつけ、俺の体を抑えてから腕の位置を調整し、回復魔法をかけてくれた。
元の位置に戻さずに回復すると、変な風に治ることがあるので、しっかりと真っすぐにしてくれた形だな。
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