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第9章 ドワーフ婚姻試練

第307話 おっぱいマーメイド

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 カティの指し示す洞窟の中へ。
 マーメイドのおっぱい天国だぁぁぁっ! と、喜んで入ったのだが、とにかく暗い。
 普段、アオイの魔法に頼り切ってしまっているせいか、こういう時に準備不足となるんだよな。
 若干困っていると、

「あ……もしかして、人間には暗過ぎる? 私が先導するから、私の手を……そうそう。じゃあ、行きましょう」

 カティが察して手を差し伸べてくれたんだけど、未だ俺は握っていないぞ?
 そう思っていたら、暗闇の中で左手が引き寄せられる。
 なるほど。クレアがカティの手を取ったのか。
 段々洞窟が狭くなっていき、カティ、クレア、俺、俺の足にしがみ付くラウラの順で上に下にと進んで行くと、突然明るい光が見えてきた。
 遂に、おっぱいか!
 光の方向に――上に向かって泳いで行くと、

「あれ? 水から出たぞ?」

 水面から顔が出てしまった。
 その直後、

「うわー。また人間が出て来たー。すごーい!」

 聴き慣れない幼い声が聞こえてくる。
 もしかして、マーメイドおっぱいとご対面かっ!?
 そう思いなが、一先ずラウラを水面まで引っ張り上げ、声がした方に目を向ける。
 すると、水面から突き出た岩に腰掛ける、淡い水色の鱗に覆われた魚の下半身人が居て、肌色しかない上半身に、二つの小さなピンク色が見えた。

「おぉぉぉ……って、幼女かよっ! 大人のマーメイドは!? おっぱい! おっぱいをぉぉぉっ!」
「ヘンリー様。流石に子供の前では控えられた方が宜しいかと」
「……兄たん。ラウラちゃんのを触れば良い」

 俺と同じく顔だけだしたクレアと、ラウラにジト目で突っ込まれるけど、ここまで来て幼女のおっぱいだなんて、叫びたくもなるだろ。

「お嬢ちゃん。お母さんかお姉さんは居ないかな?」
「向こうに居るよー。でも、エルフのお姉ちゃんはともかく、人間はどうかなー? 昔、人間の男の人に酷い事をされた事があるらしくて、皆逃げちゃうかもー」

 マーメイドたちに酷い事だとっ!?
 なんて羨まし……もとい、悪い奴なんだ!

「待ってくれ。俺たちはただ、おっぱいを見に来ただけなんだ。何も酷い事なんてしないさ!」
「ヘンリー様。既にアウトかと。あと私たちは、胸を見に来たのではなくて、魚の話を聞きにきたんです」
「おっぱいと魚の話? マーメイドを食べたいりしない? ……じゃあ、ちょっと聞いて来るねー」

 幼女マーメイドが海に飛び込み、音も無くスィーっと泳いで行く。
 しかし、昔の奴め……さっきの子供言い方からすると、マーメイドを食べたって事だろ?
 それで酷いって言われるっていう事は、見境なしに手あたり次第食べていったか、相当特殊な食べ方だったか、もしくは今の幼女みたいな子供にまで手を出したとかか?
 そんな悪い前例がなければ、俺がマーメイドたちと色んな事を出来たかもしれないのに!

『あの、ヘンリーさんが思っている食べると、さっきのマーメイドが言っている食べるの意味に、大きな隔たりがあると思うんですけど』
(ん? どういう事だ?)
『ヘンリーさんの言う「食べる」は、その何ていうか、エッチな意味で食べるんですよね?』
(当たり前だろ? あんな十歳くらいの幼女は無理だが、あと五年くらい育ってくれれば、美味しくいただくが……しかし、魚の下半身でどうすれば良いんだろうか)
『そんなの知りませんよっ! けど、彼女たちの言う「食べる」は、おそらく食事的な食べるです』
(えっ……それ、マジで言ってんのか!? 流石に無いだろ。マーメイドだぞ? 下半身は魚でも、上半身はおっぱいだぞ?)

 それから、人魚の肉は不老不死の材料となるという言い伝えがあった……というアオイの話を聞きつつ、俺たちも手頃な岩に上がる。
 それから少しすると、

「たっだいまー!」
「こんにちは。あら、本当に人間が居るのね」

 先程のマーメイド幼女が器用にジャンプし、岩の上に座る。
 そして、凄く綺麗なお姉さんが一緒に来ているんだけど、水面に首から上しか出してくれない。何故だ!?

「この子から聞きましたが、何でも魚の話を聞きたいのだとか。どういったお話を聞きたいのでしょうか」
「待ってくれ! 魚の話よりも、俺は貴女のおっぱいが見たい! 岩の上に上がってくれないか?」
「……この子の聞き間違いだと思っていたのに、本当だったんですね。まぁ別に構いませんが」

 マジで!? 良いの!?
 やはり、ドライアードのワンダと一緒で、胸を見られても気にしない種族だっ!
 やった! 来て良かった! 本当に来て良かった!
 一人感動して喜んでいると、見た目十七歳くらいの髪の長いマーメイドが岩に上がり……おっぱい! おっぱいだぁぁぁっ!
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