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第10章 聖剣と魔王
挿話5 自由を得た元第三王女フローレンス
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「……それでは、以上をフローレンスの処罰とする」
原因は不明だけど、数日前に体内の魔力が暴走し、私の意識とは関係無しに、家族を――王族を傷付け、大臣や近衛兵を始めとする家臣たちに怪我を負わせてしまった。
幸い、ヘンリーと一緒に居たマーガレットさんが強力な治癒魔法を使って助けてくれたので、死者が一人も居なかったという事もあり、今日私に科せられた罰は……
「では、行きましょうか。フローレンス様」
「もー、ヘンリー! 今日から私は王女じゃないんだから、その喋り方は禁止よ。あと、これからは周囲に人が居ても、私の事はフロウって呼んでね」
「……わかった。じゃあ行こうか。フロウ」
「うんっ!」
ヘンリーに抱っこしてもらうと、瞬間移動魔法? とかで、一瞬で景色が変わる。
もうっ! こんな便利な魔法があるなら、もっと早く教えてよねっ!
「はじめまして。ヘンリーの妻になった、フローレンスよ。今日から宜しくね」
「えぇっ!? ちょっと待って! フローレンス様っ!?」
「違うわよ。今日をもって私は王女じゃなくなったの。私はただのフローレンスで、ヘンリーの……奥さんなんだから」
確か、この女の子は公爵令嬢だったかしら。
ソフィアさんという女の子は、私の事を知っているみたいだけど、敬語は辞めて貰わないとね。
私は王宮から追放された身なんだから。
そんな事を考えていると、幼いエルフがヘンリーに話しかける。
「ねぇねぇ、お兄さん。エルフの里で監視している魔王の魔力がどんどん弱まっているんだってー。何でかなー?」
「あー、うん。詳しい事はわからないが、良いんじゃないか?」
ヘンリーは何か隠していそうな気がするけど……まぁ言えない何かがあるんでしょうね。
けど、そんな事よりも、このエルフの幼女……ヘンリーに熱っぽい視線を送り過ぎじゃないかしら?
ベタベタとヘンリーの身体を触っているし。
「可愛いお嬢ちゃんね。でも、私のヘンリーから離れてね」
「違うよー。ルミもお兄さんのお嫁さんだもん。もう子供だってお腹の中に居るんだもん!」
「お、おい! ルミっ!」
……は? あの巨乳騎士が奥さんだっていう事は知っているわ。
だから、今晩からあの巨乳騎士からヘンリーを取り返す為にここへ来たのに、この幼いエルフとも子作りしたって事なの!?
「ヘンリー。どういう事なの? 私は二番目の妻じゃないの!?」
「そ、その……実はフロウは十番目で……」
「じゅ、十番目!? ど、どういう事なのっ!?」
頭がヘンリーの言葉を理解しようとしてくれないので、ゆっくりどういう事かと理解しようとしていたら、
「ハー君! 子供の名前は何にするー?」
「ヘンリーさん。今日も可愛がってくださいね。私たちの子には、ルミさんと共にエルフの村を治めてもらわないといけないですし、沢山作りましょう」
「主様。そ、その……今日はいつ頃されますか? 出来れば、『誰に見られるかわからない、明るいうちから屋外でのドキドキ子作り』というのは、少し控えめにしていただけると……いえ、どうしてもと仰るのであれば、仕方ありませんが」
待って。お願い待って。
普通の平民っぽい女の子に、巨乳エルフ、以前ヘンリーと共に私を助けてくれた女性騎士が現れ……一体何人と関係があるのよっ!
ヘンリーにジト目を向けていると、
「お兄ちゃーん! この前の気持ち良いのしようよー!」
「ネレーアもー! 人間って、凄いよねー。こんなに気持ち良い事が出来るんだもんねー」
わらわらと幼い女の子が……ま、まさか、この子たちにまで手を出しているのっ!?
さっきの幼女エルフよりも幼いんだけどっ!
「ヘンリー……ちゃんと責任は取ってよね! もう私は、貴方なしには生きていけなくなっているんだから」
「も、もちろんだ。フロウも俺の大切な妻で……まぁその、ここに居るエリーたちも大切な妻なんだけど……」
どうやら私はとんでもない人の事を好きになってしまったらしい。
まぁでも仕方ないか。
ヘンリーは、二回も命を救ってくれた恩人だもんね。
これからは、ユーリヤって女の子の両親を探しに行く旅に出るらしいけど、瞬間移動が使えるヘンリーなら、毎晩戻って来て愛してくれるわよね?
……え? ドワーフの女の子を連れて行く? エルフの幼女も?
じゃあ、私も連れて行きなさいよっ!
私だってヘンリーと一緒に居たいんだからっ!
せっかく妻になったはずなのに、どういう訳かライバルが多過ぎるけど……王族のしがらみも無くなったし、これから私は大好きなヘンリーと幸せになりますっ!
了
原因は不明だけど、数日前に体内の魔力が暴走し、私の意識とは関係無しに、家族を――王族を傷付け、大臣や近衛兵を始めとする家臣たちに怪我を負わせてしまった。
幸い、ヘンリーと一緒に居たマーガレットさんが強力な治癒魔法を使って助けてくれたので、死者が一人も居なかったという事もあり、今日私に科せられた罰は……
「では、行きましょうか。フローレンス様」
「もー、ヘンリー! 今日から私は王女じゃないんだから、その喋り方は禁止よ。あと、これからは周囲に人が居ても、私の事はフロウって呼んでね」
「……わかった。じゃあ行こうか。フロウ」
「うんっ!」
ヘンリーに抱っこしてもらうと、瞬間移動魔法? とかで、一瞬で景色が変わる。
もうっ! こんな便利な魔法があるなら、もっと早く教えてよねっ!
「はじめまして。ヘンリーの妻になった、フローレンスよ。今日から宜しくね」
「えぇっ!? ちょっと待って! フローレンス様っ!?」
「違うわよ。今日をもって私は王女じゃなくなったの。私はただのフローレンスで、ヘンリーの……奥さんなんだから」
確か、この女の子は公爵令嬢だったかしら。
ソフィアさんという女の子は、私の事を知っているみたいだけど、敬語は辞めて貰わないとね。
私は王宮から追放された身なんだから。
そんな事を考えていると、幼いエルフがヘンリーに話しかける。
「ねぇねぇ、お兄さん。エルフの里で監視している魔王の魔力がどんどん弱まっているんだってー。何でかなー?」
「あー、うん。詳しい事はわからないが、良いんじゃないか?」
ヘンリーは何か隠していそうな気がするけど……まぁ言えない何かがあるんでしょうね。
けど、そんな事よりも、このエルフの幼女……ヘンリーに熱っぽい視線を送り過ぎじゃないかしら?
ベタベタとヘンリーの身体を触っているし。
「可愛いお嬢ちゃんね。でも、私のヘンリーから離れてね」
「違うよー。ルミもお兄さんのお嫁さんだもん。もう子供だってお腹の中に居るんだもん!」
「お、おい! ルミっ!」
……は? あの巨乳騎士が奥さんだっていう事は知っているわ。
だから、今晩からあの巨乳騎士からヘンリーを取り返す為にここへ来たのに、この幼いエルフとも子作りしたって事なの!?
「ヘンリー。どういう事なの? 私は二番目の妻じゃないの!?」
「そ、その……実はフロウは十番目で……」
「じゅ、十番目!? ど、どういう事なのっ!?」
頭がヘンリーの言葉を理解しようとしてくれないので、ゆっくりどういう事かと理解しようとしていたら、
「ハー君! 子供の名前は何にするー?」
「ヘンリーさん。今日も可愛がってくださいね。私たちの子には、ルミさんと共にエルフの村を治めてもらわないといけないですし、沢山作りましょう」
「主様。そ、その……今日はいつ頃されますか? 出来れば、『誰に見られるかわからない、明るいうちから屋外でのドキドキ子作り』というのは、少し控えめにしていただけると……いえ、どうしてもと仰るのであれば、仕方ありませんが」
待って。お願い待って。
普通の平民っぽい女の子に、巨乳エルフ、以前ヘンリーと共に私を助けてくれた女性騎士が現れ……一体何人と関係があるのよっ!
ヘンリーにジト目を向けていると、
「お兄ちゃーん! この前の気持ち良いのしようよー!」
「ネレーアもー! 人間って、凄いよねー。こんなに気持ち良い事が出来るんだもんねー」
わらわらと幼い女の子が……ま、まさか、この子たちにまで手を出しているのっ!?
さっきの幼女エルフよりも幼いんだけどっ!
「ヘンリー……ちゃんと責任は取ってよね! もう私は、貴方なしには生きていけなくなっているんだから」
「も、もちろんだ。フロウも俺の大切な妻で……まぁその、ここに居るエリーたちも大切な妻なんだけど……」
どうやら私はとんでもない人の事を好きになってしまったらしい。
まぁでも仕方ないか。
ヘンリーは、二回も命を救ってくれた恩人だもんね。
これからは、ユーリヤって女の子の両親を探しに行く旅に出るらしいけど、瞬間移動が使えるヘンリーなら、毎晩戻って来て愛してくれるわよね?
……え? ドワーフの女の子を連れて行く? エルフの幼女も?
じゃあ、私も連れて行きなさいよっ!
私だってヘンリーと一緒に居たいんだからっ!
せっかく妻になったはずなのに、どういう訳かライバルが多過ぎるけど……王族のしがらみも無くなったし、これから私は大好きなヘンリーと幸せになりますっ!
了
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62話で洞窟内で土魔法しか使えないのになんで収納魔法使ってピンクスライム収納してんの?
karakuri 5582さん
ご感想ありがとうございます。
ご指摘いただいた内容は、完全にミスですorz
収納袋的な物にしまった…と修正致します><
ご指摘ありがとうございます。
騎士目指してたのに変態なのはあかんやろ
ユラさん
ご感想ありがとうございます。
仰る通りで……どうしてこうなってしまったのか。
最初は硬派な主人公を書くつもりだったのですが、気付いたらエロ少年になってましたorz
鈍感過ぎやろ?主人公…
龍牙王さん
ご感想ありがとうございます。
そこはお約束と言う事で(^_^;)
恋愛よりも修行に全てを費やす生き方だったので、仕方がないのです><