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第49話 アリスの新たな挑戦
「……っていう事があったのよ」
「まぁ! それは大変でしたのね」
「けど、ステラちゃんが書いてくれた手紙のお陰で、上手くいったの。本当にありがとう」
屋敷で意識を失った後、タマちゃんが大丈夫だと言った通り、ぐっすり眠ったら完全回復した。
一応、大事を取って、数日間安静にした後、タマちゃんとリアムさんと一緒に、こうしてステラちゃんに結果を話しに来た訳だ。
「リアムさんが毒消し草を煮出してくれたお陰で、私は無事なの。命の恩人ね」
「けど、あの時のリアムは大変だったんだよー? このままじゃ熱いからって、せっかく出来た煎液に水を入れようとしたんだもん」
「あ、あの時はアリスさんを助けなきゃって必死だったんですよ」
タマちゃんの言葉でリアムさんが顔を紅く染めるけど、水を入れたら効果も薄まっちゃうよね。
「けど、即効性の毒だって言っていたのに、結構大丈夫だったのは何でだろ?」
「それは、アリスがきちんとした食生活をして、免疫力が高かったからだよー」
「そうなの?」
「あの毒は敗血症に類するものだったから、食事がダメダメなこの国の人にはよく効くと思うよー。だから、今のリアムにも、そこまで効かないんじゃないかなー?」
なるほど。それで毒気し薬……ドクダミの煎液が出来るまで、私は平気だったんだ。
まさに医食同源を心掛けていたおかげかな?
「ふむ。では、私の故郷の国民の方々も大丈夫ですの?」
「うん。聞いている話だと、ちゃんとした料理を食べているみたいだし、きっと大丈夫だよー」
「ふふっ。早く病気を治して、アリスさんを故郷にご招待したいですの」
ステラちゃんの喘息が治ったら、故郷に招待してもらって、料理を食べさせてもらう約束だからね。
ステラちゃんは、メイドさんたちに教えた、呼吸器系の薬膳料理を毎日食べているそうで、日に日に良くなっているらしい。
これなら、美味しいパスタ料理を食べさせてもらう日も近そうね。
「さて、そろそろ出来たかな」
「アリスさんの新作料理、楽しみですの」
「ちょっと辛味があるけど、身体に良いハーブを沢山使った料理なんだー」
と言う訳で、お話ししながら煮込んでいた料理の火を止め、お皿に入れる。
個人的には一晩寝かせた方が好きだけど、異世界で初めて作ったこの料理の味はどうかな?
ステラちゃんの国に様々な香辛料や、お米があるって分かったから作れた料理だけど。
「凄い……たくさんの香りが立ち上っていますの」
「ボクも、これは見た事がない料理だねー」
「しかし、アリスさんが作ってくれた料理です。絶対に美味しいはず!」
リアムさんがスプーンを手に取り、お皿に盛られたご飯と一緒に口へ運ぶ。
「……美味しいっ! 辛いと言っても少しだけで、いろいろな味が複雑に絡み合っています!」
「ふふっ、美味しいでしょ? 今回はリンゴと蜂蜜を加えて甘口にしたけど、もっと辛くも出来るわよ」
ステラちゃんとタマちゃんも居るし、辛すぎるのは良くないだろうと、マイルドにしておいた。
リアムさんには物足りないかも……と思ったけど、凄い勢いで食べている。
「では私も……まぁっ! 今までに味わった事のない、鮮烈な味で、ご飯に良く合いますのっ! それに、これくらいの辛さなら、私でも大丈夫ですの」
「でしょー! ナンっていうパンとも合うし、具材はお肉でもシーフードでも、野菜でも合うの!」
甘口にしたからか、ステラちゃんも美味しそうに食べているし、大成功かな。
「アリスー。これは何ていう料理なのー?」
「これはね、カレーって言うの。ずっと挑戦したかった料理なんだけど、やっと作る事が出来たの」
ひとまず、この世界でも調味料や食材が普通に手に入る事がわかった。
フェイン公爵家は、ステラちゃんのお父さんの勧告により兄が領主となって、私も自由に料理が出来るようになったし……この国の食文化をもっと良くしていかなきゃ!
まだ、数ある街や村の中のほんの少しを改善出来ただけだからね。
「次は海の近くで海産物に挑戦するのも良いかな」
「アリスが何処かへ行くなら、ボクもついて行くよー!」
「俺もアリスさんの護衛ですからね! 美味しいご飯……もとい、アリスさんの笑顔を守る為にお供いたします!」
タマちゃんもリアムさんも、新天地について来てくれるみたいだし……医食同源を広める為にも頑張るんだからっ!
了
「まぁ! それは大変でしたのね」
「けど、ステラちゃんが書いてくれた手紙のお陰で、上手くいったの。本当にありがとう」
屋敷で意識を失った後、タマちゃんが大丈夫だと言った通り、ぐっすり眠ったら完全回復した。
一応、大事を取って、数日間安静にした後、タマちゃんとリアムさんと一緒に、こうしてステラちゃんに結果を話しに来た訳だ。
「リアムさんが毒消し草を煮出してくれたお陰で、私は無事なの。命の恩人ね」
「けど、あの時のリアムは大変だったんだよー? このままじゃ熱いからって、せっかく出来た煎液に水を入れようとしたんだもん」
「あ、あの時はアリスさんを助けなきゃって必死だったんですよ」
タマちゃんの言葉でリアムさんが顔を紅く染めるけど、水を入れたら効果も薄まっちゃうよね。
「けど、即効性の毒だって言っていたのに、結構大丈夫だったのは何でだろ?」
「それは、アリスがきちんとした食生活をして、免疫力が高かったからだよー」
「そうなの?」
「あの毒は敗血症に類するものだったから、食事がダメダメなこの国の人にはよく効くと思うよー。だから、今のリアムにも、そこまで効かないんじゃないかなー?」
なるほど。それで毒気し薬……ドクダミの煎液が出来るまで、私は平気だったんだ。
まさに医食同源を心掛けていたおかげかな?
「ふむ。では、私の故郷の国民の方々も大丈夫ですの?」
「うん。聞いている話だと、ちゃんとした料理を食べているみたいだし、きっと大丈夫だよー」
「ふふっ。早く病気を治して、アリスさんを故郷にご招待したいですの」
ステラちゃんの喘息が治ったら、故郷に招待してもらって、料理を食べさせてもらう約束だからね。
ステラちゃんは、メイドさんたちに教えた、呼吸器系の薬膳料理を毎日食べているそうで、日に日に良くなっているらしい。
これなら、美味しいパスタ料理を食べさせてもらう日も近そうね。
「さて、そろそろ出来たかな」
「アリスさんの新作料理、楽しみですの」
「ちょっと辛味があるけど、身体に良いハーブを沢山使った料理なんだー」
と言う訳で、お話ししながら煮込んでいた料理の火を止め、お皿に入れる。
個人的には一晩寝かせた方が好きだけど、異世界で初めて作ったこの料理の味はどうかな?
ステラちゃんの国に様々な香辛料や、お米があるって分かったから作れた料理だけど。
「凄い……たくさんの香りが立ち上っていますの」
「ボクも、これは見た事がない料理だねー」
「しかし、アリスさんが作ってくれた料理です。絶対に美味しいはず!」
リアムさんがスプーンを手に取り、お皿に盛られたご飯と一緒に口へ運ぶ。
「……美味しいっ! 辛いと言っても少しだけで、いろいろな味が複雑に絡み合っています!」
「ふふっ、美味しいでしょ? 今回はリンゴと蜂蜜を加えて甘口にしたけど、もっと辛くも出来るわよ」
ステラちゃんとタマちゃんも居るし、辛すぎるのは良くないだろうと、マイルドにしておいた。
リアムさんには物足りないかも……と思ったけど、凄い勢いで食べている。
「では私も……まぁっ! 今までに味わった事のない、鮮烈な味で、ご飯に良く合いますのっ! それに、これくらいの辛さなら、私でも大丈夫ですの」
「でしょー! ナンっていうパンとも合うし、具材はお肉でもシーフードでも、野菜でも合うの!」
甘口にしたからか、ステラちゃんも美味しそうに食べているし、大成功かな。
「アリスー。これは何ていう料理なのー?」
「これはね、カレーって言うの。ずっと挑戦したかった料理なんだけど、やっと作る事が出来たの」
ひとまず、この世界でも調味料や食材が普通に手に入る事がわかった。
フェイン公爵家は、ステラちゃんのお父さんの勧告により兄が領主となって、私も自由に料理が出来るようになったし……この国の食文化をもっと良くしていかなきゃ!
まだ、数ある街や村の中のほんの少しを改善出来ただけだからね。
「次は海の近くで海産物に挑戦するのも良いかな」
「アリスが何処かへ行くなら、ボクもついて行くよー!」
「俺もアリスさんの護衛ですからね! 美味しいご飯……もとい、アリスさんの笑顔を守る為にお供いたします!」
タマちゃんもリアムさんも、新天地について来てくれるみたいだし……医食同源を広める為にも頑張るんだからっ!
了
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